日本発売元 マイピック
PC向け箱庭ゲームでは、Electronic Artsの「Sim」ブランドに次ぐ人気を誇るHasbroの「Tycoon」シリーズ最新作「Monopoly Tycoon」のDemo。いまや“Tycoon”は一般名詞として使われ始め、どれが本家でどれが亜流だかさっぱりな状況だが、Hasbroの名を体現するボードゲームの名作「Monopoly」と「Tycoon」をくっつけ合わせた本作は、我々が想像したものとはまるで異なる実に素晴らしいゲームに仕上がっている。このDemoは残念ながら英語版だが、マイピックが来春に完全日本語版での発売を予定している。
Demoでは13本という膨大な量のチュートリアルと3人のコンピュータを相手にシングルプレイを4日間楽しめる。ゲームを始めてまず驚くのは、街がスクウェアごとにフル3Dで精緻に構築されているところで、これでサイコロ振ってMonopolyするのかと思えばそうでもなく、街の名士としてじっくり街を作り上げていくのかと思えば、それも違う。街の地上げを邪魔してくる競合相手がちゃんといるのである。
PCゲームやゲーム機に移植されたMonopolyは、複数人で輪環状のステージをサイコロを振りつつ進み、止まった土地を買い、かつ建物を建て、そこに止まった対戦相手から高額の賃貸料をせしめ、せしめた金でさらに買うといった単純明快不動産ゲームだ。Monopoly Tycoonは、Monopolyの単純明快不動産ゲームの要素と、Tycoonシリーズ本来のコンストラクション要素を上手にミックスした贅沢な内容となっている。
具体的には、街の空き地を買い取って、そこに飲食店や本屋、ホテルなどを建て、街で生活する人々にさまざまなサービスを提供し、収益を上げていくことが基本となる。ゲームはリアルタイムで進み、うかうかしていると好条件の土地がどんどん押さえられてしまう。街はストリート名が付けられた複数の区画に分かれ、区画をまるごと買い占めると区画のカラーがプレーヤーと同じ色になり、ゲームが有利に展開していくというのはMonopolyと変わらない。ただし、各区画ともあらかじめ建設済みの第3者所有の建物があり、これをいかに安値で競り落とすかが勝利を握る鍵になる。
肝心のシングルプレイがわずか4日間しかプレイできないのは残念だが、自らが買い上げ作り上げた区画を、マウスをぐりぐり回して自由に見回せるのは非常に新鮮に感じた。ゲームシステムがあまりにも茫漠としているため、チュートリアルを2巡ほどプレイしてみたが、カフェやベーカリーなどクセのないショップを安く建てて、矢継ぎ早に多くの土地を押さえていくほうがいいようだ。Monopolyふうに1区画を完全買収してホテルなどを建ててみたが、いかんせん金を払うのは対戦相手ではなく市民なので、現金の早期回収は不可能に近い。大変奥深いコンストラクションゲームである。
The MONOPOLY trademark and its logo, the distinctive design of the game board, the four corner squares, the Mr. Monopoly(TM) name and character, and each of the distinctive elements of the board and the playing pieces are trademarks of Hasbro, Inc. for its property trading game and equipment. MONOPOLYR & (c) 2001 Hasbro, Inc. Infogrames and the Infogrames logo are the trademarks of Infogrames, Inc. and its affiliates.
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