開発/発売元 システムソフト・アルファー
システムソフト・アルファーの「大戦略」シリーズ最新作「現代大戦略2001~海外派兵の道~」の体験版。オープニングムービーやタイトル画面などは一切省かれ、体験版を起動するといきなりゲームがスタートする。ゲームのロード/セーブができないのが残念だが、仮想シナリオ「日韓激突! 敵はイルボン」をまるまる1本収録したボリュームたっぷりの内容となっている。
ゲームシステムは、オーソドックスなターン制を採用しており、シリーズでいえば「大戦略 WIN II」にもっとも似通っている。シリーズのどれかひとつでもプレイしていれば迷わず遊び進められるだろう。マップ上にはあらかじめ現行の配備データをもとに現役兵器が配置されており、生産概念はない。いかに部隊の消耗を押さえながら戦い抜くかが勝利を導くカギになる。
グラフィックに劇的な進化はなく、戦闘シーンも双方が静止した状態で展開する。このためPentiumクラスのマシンでも不自由なくプレイすることができるが、その一方で最新の海外ゲームに慣れ親しんできた向きには、やや不満を覚えるかも知れない。
「日韓激突! 敵はイルボン」は、タイトル名からも推測できるように、韓国が突如日本に侵攻してきたという、歴史のIFというよりむしろファンタジーに近い題材を扱ったシナリオ。しかも韓国軍は、体制崩壊した北朝鮮を併合したという設定の統一韓国軍で、現行の米軍兵器ではなく、Mig29を始めとしたロシア製の兵器で攻めてくる。この時点で相当の無理があるように思うが、肝心の米国は静観を決め込み、ロシア、中国も右にならい、国連も動かないという設定に至っては、まったく納得できない。現代時事の飛躍的解釈をゲームの題材にするのであれば、もう少し丁寧な検証が必要だったのではないだろうか。
といった話はともかく、体験版はたっぷり数時間あれこれ考えつつ遊べる内容に仕上がっている。ファイルサイズも非常に小さいので、気軽に試してみるといいだろう。
(c) 2001 SystemSoft Alpha Corporation
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