開発/発売元 EA SPORTS
アメリカのNHL(National Hockey League)を完全再現したEA SPORTSのアイスホッケーシミュレータ最新作「NHL 2002」のDEMO。チームが固定で、一部のゲームオプションに制限が掛けられているほかは、製品版と同等の状態でプレイできる。ゲームの起動にDirectX 8.0aが必要。
EA SPORTSの公認スポーツゲームシリーズ(NHL、NBA、NFL、FIFAなど)は、残念ながら日本ではお目に掛かることが少ないが、欧米ではElectronic Artsの屋台骨を支える代表作として高い評価と人気を獲得している。それらのシリーズが最大のウリとしているのは臨場感という意味でのリアリティの追求にある。NHLシリーズ最新作である「NHL 2002」もその例外ではなく、EA SPORTS史上最高クラスの凝った作りになっている。たとえば、場内で流されるBGMは、選手入場シーンを演出するだけのために30曲程度の使用権を版元から獲得しており、リンク内の興奮ぶりが圧倒的ななまなましさで伝わってくる。
もちろんゲーム中も凄い。場内アナウンスや館内の照明、場面ごとに流されるミュージックや得点を決めた選手の喜ぶ姿、さらにそれをスタンディングオベーションで返す観客といったような、場内のありのままの姿をそのまま再現するというダイナミックな手法だ。PCのスピーカーを通して観客の喧騒と興奮ぶりをダイレクトに伝え、場面ごとにテレビ中継のように次々にカメラ(視点)をパンし、日本の尺度で言えばゲームというよりシミュレータといったほうが近いような、実に騒がしいゲーム内容となっている。
一応実際に操作することはできるのだが、プレーヤーが介入できるのは、シュート、パス、スピードアップの3つのみ。余談だが初期の作品はもう少しゲーム性重視の内容だったように思うが、NHL 2002でプレーヤーがやれることは圧倒的限られている。選手たちはホッケーパックを持つと敵のゴールめがけて勝手にシャカシャカ駆け出し、そこでゲームを動かすタイミングを図るのがプレーヤーの役割だ。
選手たちはプレーヤーが何も指示を出さなくても勝手にパスするし、シュートを行なうので、「なんだこのゲームは」と思ったりもするが、コンピュータに任せっぱなしではやはり勝てない。ある意味、「俺だったら、あそこでシュート撃ったけどなぁ」といったファンの願いを実現するためだけのために開発されたような贅沢なゲームといえるかもしれない。スポーツ好きにお勧めしておきたい。
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