開発/発売元 EA SPORTS
欧米では、いまやEAの代表作といっても過言ではないほどビッグタイトルに成長したNFL公認のフットボールシミュレータ「MADDEN NFL 2002」のDEMO。シリーズ最新作となる本作では、PC版のほか、プレイステーション 2、プレイステーション、Xbox、ニンテンドーゲームキューブ、ニンテンドウ64、ゲームボーイ カラーと、ありとあらゆるプラットフォームへの移植作業が、PC版と同時進行の形で行なわれている。
DEMOの内容は、Giants対Ravensの試合の後半部分をざっくりプレイできるというもので、オプション設定はほぼ製品同等だが、試せるプレイモードはDEMO用のEXHIBITIONのみだ。しかし、起動後、しばらくそのままにしておくとCPU同士のオートデモが始まり、試合終了後は自由な角度(カメラ視点)からのリプレイが楽しめるなど、DEMOとしてのクオリティは非常に高い。さすがはEAが総力を挙げて開発した代表作のDEMOのことだけはある、といった印象だ。
実を言うと私自身、NFLに余り興味がないばかりか、フットボールのルール自体もよく知らないので、ぜんぜん楽しめなかったらどうしようと思ったが、操作周りだけ覚えてとりあえずプレイしてみたら意外と楽しめた。操作系は非常に明快で、カーソルキーで移動、Enterキーで各種アクションの実行と、この2つさえ覚えておけばとりあえずゲームにはなる。ボールを持った状態で相手に倒されたり、各種ペナルティが発生した場合はしきり直しとなり、双方とも状況に応じたフォーメーションを組み直して試合再開となるが、この際のフォーメーションの指定はA、S、D、F、Gの横一列のキーが対応している。面倒な手間は一切掛からず、大変わかりやすいインターフェイスだ。
などといかにもわかったようなことを書いたが、点の入れ方はともかく、肝心の攻め方、守り方のコツがよくわからないため、今回の評価プレイではコテンパンに負けた。しかし、スタンドに埋め尽くされた観衆から発生する大歓声を耳にしながらフィールドを駆け抜ける爽快感や、ボールを持った際に巨漢の敵選手全員が怒濤のように迫ってくる一種独特の恐怖感はたっぷり味わえ、負けても後味は実にさわやかだ。
各選手の動きや影はリアルタイムで演算、描画され、その動きは俯瞰から観るとまるでTV映像を見ているようなリアルさがある。巨漢数十人がひとつのボールめがけて押し合いへし合いし、時には10人以上がもんどり打ってぶっ倒れるような凄まじい状況も見られ、とんでもなく興奮度の高いスポーツだということがよくわかった。余談だが、EAの公式サイトではDEMOは「COMING SOON!」のままとなっている。このDEMOはベルギーのサイトで見つけたもので、公式サイトでアナウンスされているファイルサイズとも違うため、ヨーロッパ独自バージョンのDEMOと思われる。残念ながら常時重いためダウンロードするのが大変だが、ぜひとも試してもらいたい。
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