発売元 Eidos Interactive
「トゥームレイダー」シリーズの開発元として知られるCORE DESIGNの新作アクションアドベンチャー「Project Eden」のDEMO。1ステージのみしかプレイできないが、“トゥーム”のSF最新版といっても過言ではないようなやっかいなパズルがステージ中を埋め尽くされており、やりごたえは十分。DEMO版のゲーム開始からクリアまでの過程を克明に再現した開発スタッフのリプレイも「DEMO MODE」として収録しているため、パズルが苦手な人やアクションの下手な人でもキチンとクリアできるのがいい。
「Project Eden」は、同社の開発プロデューサーAdrian Smith氏が、「トゥームレイダー」シリーズを開発中の頃からずっと暖めてきたアイディアを実現化したもの、といういわくつきの作品。ゲームの舞台は、ゲーム画面からも伝わってくるように近未来のスラム街。プレーヤーは4人のスペシャリストを随時切り替えつつ、ステージ内に張り巡らされた罠や仕掛けを突破していく。イメージとしては「複数同時操作型の近未来版トゥーム」といった感じだが、4人それぞれがミッションクリアに必要不可欠なスペシャルスキルを備えているあたり、同じくEidos傘下であるPyro Studiosの「COMMANDOS」シリーズのFPS版、というとらえ方のほうが近いかもしれない。
インターフェイスは、カーソルキーでキャラの移動を行ない、マウス操作でキャラの向きを変更する。このマウス操作が秀逸の出来映えで、たとえばマウスをぐるぐる回すことで、ちょうど首を回してあたりを見回すような操作が行なえる。カーソルは常に画面の中央に位置し、マウスを動かすことで視点を(画面を)ダイレクトに操作できるのだ。左クリックするとキャラクタごとに特定のアクションを取るが、レバーやコントロールパネルなどにカーソルを合わせると、ターゲットカーソルが表示され、左クリックでオブジェクトを直接操作できる。他のキャラをターゲットして左クリックすると、そのキャラに操作権が移動し、右クリックでメニューの表示など、とにかく直感的でわかりやすい。3Dアクションゲームを5作も作ってきただけのことはあるという感じだ。
ところで「COMMANDOS」の場合、1人が死んでしまうとミッションクリアはほぼ不可能になり、一からやり直しとなってしまうが、Project Edenではこのシステム上のジレンマをいかにもSF的な仕掛けを盛り込むことで解決している。それがReGenシステムで、要はパーティー全体のHPと考えてよく、これが残っている限りはミッション途中で死んでも、たとえば谷底に落ちたり、敵の銃弾にやられても復活することができる。このシステムのおかげでアクションの苦手な人でもめげずにゲームを続けられる。これもまた5作を開発研究してきた結果、生み出されたシステムといえる。
とはいえ、謎解きの難易度はトゥーム級のままで、今回も(DEMOのレベルで)頭を悩ませてくれる。先述したように「DEMO MODE」で開発スタッフのリプレイを見ることができるので、一度試してみてダメだったら(たぶん、ダメだと思うが)、リプレイを覗いてみると一気に解けるはずだ。書き忘れていたが、グラフィック並びにサウンドも1級品。大ヒットを予感させる大作の登場だ。
(C) 2000 Core Design Limited . Published by Eidos Interactive Limited. Project Eden is a Trade Mark of Core Design Limited
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