【Watch記事検索】
最新ニュース
【11月30日】
【11月29日】
【11月28日】
【11月27日】
【11月26日】

【前回分】← 【第4回】




 本作の「ドームスクリーン式戦術チーム対戦ゲーム」という概念もちらほらと根付いてきた今日この頃、地球連邦軍、ジオン公国軍ともにスタンダードと言える戦術がいくつか開発されてきたようなので、今回はそういった戦術から代表的なものをピックアップし、その実際を紹介していくことにしよう。個人スキルあっての戦術なのか、戦術を支えるための個人スキルなのかという葛藤もあって、どちらを先に紹介するべきかとさんざん悩んだが、本作の性格上、戦術を優先することにした。というわけで、クイックドロー外しなどの個人スキルについては、次回以降で隙あらば適宜、という形での紹介とさせていただきます。

■はじめに。なぜ戦術が重要なのか

 個人のスキルも重要だし、スキルと戦術のどちらを先に身につけるべきなのかという問題はあるのだが(理想としてはチームとしての戦いかたを模索しつつ、スキルも磨いていくこと)、結論を言ってしまえば、本作は「個人技に走って連係を取らない上級者4人より、チームプレイでしっかりと連係を取って戦う中級者4人のほうが強い」というゲームであるため、戦術というものが重要となる。あくまでもひとつの例に過ぎないが、実際の戦場ではこんなこともあった。

 地球連邦軍は大将1人と二等兵が3人、ジオン公国軍は将官と佐官のみで構成された4人。現状のマッチングシステムで起こり得てしまう厳しい組み合わせだが、右も左もわからない二等兵たちに、地球連邦軍の大将はとてもシンプルな戦術を授けた。それは「他は引き受けましたから、二等兵のみなさんはドム・トローペンだけをひたすら追い回して撃破を狙ってください」というもの。もちろんこのときに大将が搭乗したのは、地球連邦軍が誇るストロングポイントであるガンダム。ガンダムの天敵であるドム・トローペンを封じ込め、残る敵MSをガンダムでさばいて勝利しようと言う目論見である。そして、地球連邦軍は見事に勝利を収めた。ガンダムを駆る大将のプレイングスキルが並外れていたことに加え、おそらくは展開に恵まれたという幸運もあったはずだが、二等兵たちでも遂行できるシンプルなチーム戦術に徹し、結果として勝利を手にしたというのはまぎれもない事実だ。二等兵たちに何ができて、自分に何ができるのかを冷静に考えた上で、シンプルかつ最適な戦術でチームをまとめあげた大将の器量たるや恐るべし、である。

 戦術とは、つまり、そういうことである。タンクで拠点を落とすという行為が戦術なのではなく、拠点落としであれ、MS戦であれ、勝利のためにチームがどう動くべきかをチームの全員が理解し、それを遂行していくことが戦術なのである。そして、本作はそういった戦術を持つチームが強く、また本作が持つ真の面白さを体感できるのだ。その際には同店舗から出撃できる固定のチームを持っていたほうがより有利であるのは間違いないが(ボイスチャットで臨機応変な戦術指示ができるのは最大の強み)、いわゆる野良プレーヤー同士が組む即席チームであれ、ボイスチャットが使用できない他店舗のプレーヤー同士での即席チームであれ、チーム戦術に徹して勝利をもぎ取る、ということの強さと面白さに変わりはない。大切なのはプレーヤーそれぞれの、戦術に対する理解と心構えでなのである。

 というわけで戦術紹介の記念すべき第1回は、相手の守備的な戦術を打ち破る、後方支援型MSで敵拠点の破壊を狙う戦術。巷で「タンク戦術」と呼ばれているものを紹介しよう。

■戦術その1:タンクで拠点落としを狙う

 ガンタンクかザクタンクで敵拠点の撃破を狙う場合は、近接格闘型および近距離戦型のMSのみで編成した3機の「護衛」をつけるのがセオリー。護衛を近接格闘型と近距離戦型に限定するのは、味方のタンクの近くに位置した状態で、タンクに群がる敵MSを撃退しつつ自らの身も守る、という役割に適しているからだ。タンクが拠点攻略を行なうまでの間に敵の戦線を下げさせるだけなら中距離支援型や後方支援型でもこなせるが、自らの身を守りつつ、さらにタンクも護衛するというのは難しい。

 この場合の「護衛」の最大の役割は敵MSを撃破することではなく、タンクが拠点を攻撃するための時間を稼ぐこと。もちろん可能な限りは敵MSを撃破してコスト差で優位に立ちたいところだが、耐久力が少なくなって拠点まで逃げていく敵MSを深追いし、そのMSは撃破したけど自分も撃破された、というのでは本末転倒。拠点攻略用のタンクがチーム編成に入っている時点で「3機の前衛で4機の敵MSをさばく」という不利な状況にあるわけだから、1機の敵MSが回復のために戦線を放棄したとしても、その時点でようやく3機vs3機という五分の状況になったに過ぎない。そこで護衛のMSが敵を深追いしてしまうと、タンク周辺の戦線では護衛2機vs敵MS3機という不利な状況が継続されることになるのだ。護衛の最大の目的は「自分が極力撃破されないようにしつつ、タンクが敵拠点を攻撃する時間を作りだす」ということであるのを忘れず、戦線を維持することに注力したい。タンクが集中攻撃されないように、タンクの横には護衛の近接格闘型MSが常に寄り添うような形で戦いつつ、残る護衛は2体以上の敵MSがタンクに取りつくのを防いでいきたい。

 なお、グレートキャニオンマップにおいてタンクを守りつつ戦線を上げていくルートとしては、中央峠およびアーチ、洞窟、峠と湖の境の崖下の道、という3つのルートが有効。王道である中央峠ルートは、護衛MSが戦線を押し上げ、その隙にタンクがアーチを通って砲撃ポイントに向かうというのが基本だが、タンクがアーチではなく峠を強引に突っ切っていき、敵の近接格闘型MSなどを釣り出したのをきっかけに戦線を一気に押し上げるという手もある。洞窟から進む場合は、洞窟の出口に待ち構える敵の射撃をかいくぐりながら護衛が飛び出し、タンクを守りつつ乱戦に持ち込むというパターンになる。ジオン公国軍であれば、洞窟を完全に出ない状態から地球連邦軍の拠点へのブラインドショット(ロックオンを行なわず、射角の調整のみで砲撃を行なうテクニック)でダメージを与えていきやすいことも覚えておきたい。峠と湖の境の崖下の道、というのは最近はやりのルートで、敵側の岸辺から峠に登る斜面のあたりからブラインドショットで拠点攻撃を行なえることに注目し、相手側が峠へとたどり着いて索敵を行なっている隙にその脇を通り抜け、戦線を上げる時間を短縮しつつ一気に敵拠点攻略へとなだれこむという作戦だ。

 敵拠点に効率よくダメージを与えるにはブラインドショットによる拠点砲撃テクニックが必須となるため、優秀な後方支援型MSのパイロットがいてこそ成り立つ作戦といえる。アーチ先の高台からの砲撃、というパターンに対しては守備側もしっかりとした対応を確立し始めているので、この第3のルートによる拠点攻略の重要性は急速に高まりつつある。もはや「高台から拠点をロックオンして右トリガーを引くだけ」という認識では、後方支援型MSのパイロットは務まらないといえなくもない。

 こういった攻撃側のノウハウを踏まえた上で、守備側の対応としては、「タンクに拠点攻撃を許さず、さらに敵の護衛も粉砕していく」ということになるのだが、その優先順位と方法が難しいところ。まず最初に撃破すべきはタンクなのだが、護衛についているMSを完全に無視してタンクを狙ったところで、すかさず護衛からの横槍が入るのはまず確実。攻撃側の護衛それぞれに守備側のMSを1機ずつ当て、余った1機がタンクの撃破に専念するというパターンが理想だが、守備側の編成に中距離支援型や後方支援型、および狙撃型のMSが入っていると、「余った1機」をどのMSが担当するかというのが途端に難しくなる。文章で説明する都合上「余った1機」と書いているが、この「余った1機」というのは、実はまず最初に決めるべき「1機」である。誰がタンクの撃破に向かうのか、というのをまず最初に決めておけば、残るMSはそのフォローに回ればいいだけなので、自ずと役割分担が決まってくる。タンクの撃破を狙うMSが仕事をしやすくなるように、そのMSに近づく護衛をどんどん引きはがしていくというのが、残るMSの仕事となるわけだ。

 ちなみにタンクを撃破するのに適しているのは瞬間火力の高いMSで、QD外しからの連撃を決められる近接格闘型がいるならそれが最適。とは言え、近距離戦型でもマシンガンを当て続けてタンクの動きを封じ込めつつ大ダメージを与えていけるし、タンクが砲撃に向かうルートによっては、中距離支援型や狙撃型で道中を狙い撃ち、砲撃ポイントに到着するまでに壊滅的なダメージを与えることもできる。また、狙撃型MSの場合は、自軍の拠点の上に位置を取ったのち、拠点への砲撃を自らの身で受け止めて拠点が受けるダメージを軽減するという仕事を行ないつつ、砲撃ポイント周辺の敵MSへの狙撃が可能。狙撃型MSがこの仕事をきっちりとこなせば、前線が護衛のMS撃破に専念する時間にゆとりができ、守備側はかなり有利となる。

 なお、文中のブラインドショットというのは、巷で「ノーロック射撃」と呼ばれているもので、中距離支援型や中距離支援型や後方支援型のキャノン砲や180mm大型砲を、照準が表示されない状態で対象物にヒットさせるテクニック。これらの武装は45度の角度で発射することによって飛距離が最大となるという特性を持つため、照準が表示されない距離からであっても、発射する方向と角度さえしっかり調節すれば拠点への砲撃が可能となる。このテクニックで拠点への砲撃が可能となる代表的なポイントは以下のマップに示す通りで、連邦軍であればジオン軍側砲撃高台の岩の裏や、中央峠の途中にある穴が開いた岩の上からが狙いやすい。ジオン軍は中央峠の途中にある穴が開いた岩のすぐ後ろからと、そこから湖のほうに下りていった場所が狙い目。さらにジオン軍の場合は、連邦軍側の洞窟出口の手前の洞窟内部から、発射角度をあまりつけずに拠点へのブラインドショットを行なうというのもやりやすい。

 相手側の砲撃用高台を目指すも、高台にはすでに敵MSが待ち構えていたり、狙撃用高台からスナイパーが目を光らせている、といった状況などで、危険な場所を回避しつつ拠点攻撃を行なうテクニックとして、ブラインドショットの利用価値は高い。

【各軍の拠点へのブラインドショットポイント】

連邦軍:1】
連邦軍:2】
連邦軍:3】
ジオン軍:1】
ジオン軍:2】
ジオン軍:3】



■ MSリスト(REV.1.02対応):2007年1月29日版

【地球連邦軍】 【ジオン公国軍】

近接格闘型
近距離戦型
中距離支援型
後方支援型
狙撃型
近接格闘型
近距離戦型
中距離支援型
後方支援型
狙撃型

※【表記について】
QD……クイックドロー射撃。近接格闘型MSは近接攻撃から連続して、射撃兵器とサブウェポンへとつないでいく=クイックドロー射撃が可能。

QD外し……クイックドロー射撃をわざと外し、相手が近接攻撃でやられモーションとなっている最中にこちらを行動可能にするテクニック。



(C)創通エージェンシー・サンライズ

□バンプレストのホームページ
http://www.banpresto.co.jp/
□「機動戦士ガンダム 戦場の絆」のページ
http://www.gundam-kizuna.jp/
□関連情報
【1月05日】「機動戦士ガンダム 戦場の絆」プレイヤーズガイド 第3回
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20070105/pod.htm
【2006年12月20日】バンプレスト、AC「機動戦士ガンダム 戦場の絆」REV.1.02にアップデート
「ジム・ストライカー」、「ギャン」ロールアウト
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20061220/pod.htm
【2006年12月1日】「機動戦士ガンダム 戦場の絆」プレーヤーズガイド 第2回
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20061201/pod.htm
【2006年11月11日】「機動戦士ガンダム 戦場の絆」プレーヤーズガイド 第1回
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20061111/pod.htm
【2006年9月25日】ナムコ、「ナムコ ワンダーパーク ヒーローズベース」を川崎にオープン
「機動戦士ガンダム 戦場の絆」16台稼動!!
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20060925/nam.htm
【2006年9月14日】第44回「アミューズメントマシンショー」ナムコブースレポート
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20060914/b_n.htm
【2006年9月14日】バンプレスト、AC「機動戦士ガンダム 戦場の絆」ファーストインプレッション
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20060831/pod.htm
【2006年8月25日】バンプレスト、AC「機動戦士ガンダム 戦場の絆」最新情報
プレーヤーが搭乗可能なモビルスーツの一部を公開
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20060825/kizu.htm
【2006年8月22日】「C3×HOBBY キャラホビ2006」で
「機動戦士ガンダム 戦場の絆」メディア大会開催
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20060822/pod.htm
【2006年5月1日】バンプレスト、AC「機動戦士ガンダム 戦場の絆」
ロケテスト実施中!!
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20060501/pod.htm
【2005年8月20日】キャラクター&ホビーイベント「キャラホビ2005」開幕
バンプレストがあのドームスクリーン新型筐体を出展!!
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20050820/c3.htm

(2007年1月29日)

[Reported by 三番町第20小隊]



Q&A、ゲームの攻略などに関する質問はお受けしておりません
また、弊誌に掲載された写真、文章の転載、使用に関しましては一切お断わりいたします

ウォッチ編集部内GAME Watch担当game-watch@impress.co.jp

Copyright (c)2007 Impress Watch Corporation, an Impress Group company. All rights reserved.