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プレイ料金:未定
30歳以上の男子の多くがこれからの順次稼動を待望していると思われる本作だが、小学生の頃にガンダムの洗礼を受け、「ガンダムに乗って戦いたい」などと夢想したりしてそのうち36歳を迎えた僕は、なんと最新バージョンをプレイするという僥倖に恵まれてしまった。 その感想はというと、「夢が現実になってしまった」というほどの興奮。実際にこのゲームをプレイすれば、おそらく僕と同じ気持ちになってくれるであろう同志たちのために、つたないながらもインプレッションをお届けしたいと思う。アニメで見た射撃用のスコープも、ノーマルスーツを着ることもないけど、ガンダムに胸をときめかせていた少年少女であれば、「MS(モビルスーツ)のパイロットになれた!」と興奮できる作品のはずなんです。
■習うより慣れろ。まずは乗ってみた
取材チーム内で連邦軍とジオン軍にチーム分けを行ない、いよいよ初陣。密閉されたコックピット型筐体のドアを開くと、目の前には見慣れない凹面型のドームスクリーンと座席。ドキドキしながら座席に座り、左右のレバーを握ってみると、ダッシュペダルとジャンプペダルとの距離がやや遠い。自分の足の短さを呪いながら、シート右横に掛けられていたヘッドセットを装着する(プレーヤーが持ち込んでもOK)と、アナウンス音声とともに、新兵である我々に機体の操作をレクチャーしてくれる指揮官(開発スタッフ)の声が聞こえてくる。 「皆さん、着席しましたか? シート(座席)の位置は調節できますから、シートの前のほうにあるレバーを引いて、調節してください」 新兵に対して、なんという行き届いた心配りだろうか。「この指揮官のためなら、戦場で盾になってもいい!」……などという感激はなかったが、「そうだ、これはボイスチャットで戦況を報告しながら戦うゲームだったんだ」という実感が湧いてくることに感激した。PCなどでFPSをバリバリにプレイしているプレーヤーにとっては特に驚くには値しないだろうが、密閉されたコックピットに座り、あの憧れのMSに乗って初陣に出るんだという気分を高めていると、返事も自然と「了解」になってしまう。いよいよ、ついに、あのアムロ・レイの気分を味わえるのだ。 「では、機体を選びます。皆さんは最初のプレイですので、選べる機体は……」
「ここは初回のチュートリアルのために用意された、『サイド7』です。では、一通りの操作を行なってみましょう」 ヘッドセットから響く指揮官の声。ドームスクリーンに広がる「サイド7」の景色と、落ち着きなく移動の操作を確かめているせいで挙動不審な新兵どものザクII。「ああ、俺たちはいま、ザクIIに乗ってサイド7にいるんだ」という感慨に目頭が熱い。 味方に向かってザク・マシンガンを撃ってみたりと、お約束とも言える「一通りの」操作練習を終えたのち、指揮官の先導でいよいよ敵のいるエリアへ。サイド7にいるのにジムが敵、というのも不思議な気分だが、こちとらジオン軍なのであるから、ロケーションがどこであれ、敵は敵だ。われわれ新兵と大差ない、ヨタヨタとした動きのCPUジム。近づいて照準に捉え、右スティックのボタンでロックオン。そしてザク・マシンガンを掃射!……するも、うまく当たらない。あれ? 確かレクチャーのときに、「ひょっとして、うまくなればロックオンしないでも射撃攻撃が当たるんですかね?」、「ええ、われわれが『ニュータイプ』と呼んでいるような、開発チームのうまい人なんかはむしろロックオンしないで、予測で当てますね」という話があったはず。それで、「でもまあ、慣れるまではロックオンしたほうがいいでしょう」という結論だった気が……。ともあれ、こうなったら気を取り直して格闘にチャレンジ。えーと、確か相手にどんどん近づいて、照準の色がオレンジになったら左スティックのトリガーを、うりゃ! 出たー! ヒートホーク出た! 一生に一度でいいから振り回してみたいって思ってたヒートホーク出た! じゃあ、次は両トリガーでサブウエポン、また出たー! クラッカー出た! 300円ガンプラの「武器セット」についてたあのクラッカー出ちゃった! もう、何をやっても大興奮である。興ざめしてしまった方もいらっしゃるであろうからお詫びしておきます。でも、小学生の頃にガンダムの洗礼を受けた36歳としては、この興奮を抑え切れなかったということを、何卒ご理解いただきたい。 で、ただただ興奮しているうちにチュートリアルは終わり、サイド7での戦いはジオン軍が圧倒的な勝利を収めた。そしていよいよ、やはり「サイド7」でCPUのジオン軍を蹴散らしたであろう、連邦軍チームとの対戦である。 などと勢いで決戦ムードを高めてしまったが、そこは新兵同士の激突、見るべきものがあるわけもない。CPUよりもさらに往生際悪く逃げ回る相手に射撃攻撃が当たらないことに業を煮やし、そこらじゅうで格闘戦が繰り広げられ、ヘッドセットからは「痛ぇ!」、「うわ、やられた!」という声が飛び込むばかり。チームとは名ばかりで、それぞれが勝手に動いて、目に付いたジムにひたすら攻撃しているだけである。 連邦軍が勝ったのか、ジオン軍が勝ったのかすら覚えていない。このゲームの醍醐味であるところの「チーム戦」というものは、どうやらこのようなやり方では味わえないものらしい。 「これで1セット終了です。お疲れ様でしたー」という指揮官の声で我に返り、それぞれヘッドセットで「お疲れ様ー」を唱和したのち、ドアを開けて外界へ。連邦軍の連中も筐体の中から出てきて、仲良くプレーヤーカードを更新するターミナルへ。どうやら1セット(2プレイ)ごとにターミナルでカードを更新し、戦績に応じて新機体や新ウエポン、階級などが支給されるという仕組みらしい。 ちなみにターミナルはカードベンダーも兼ねていて、搭乗前にはそれぞれターミナルでカードを作成しました。その際に入力を求められた項目は「所属軍」、「パイロット名」、「ノーマルスーツの色」、「定型メッセージの声」で、プレイ後にカードを更新した際には、新たに「所属部隊」を選択することができた。更新時には「階級」、「称号」、「パイロットポイント」、「撃墜数」などがそれぞれ書き換えられるようだが、この取材中には誰も二等兵からの昇格を果たせなかったということを付記しておきます。
■ 反省会ののち、上位機体にも乗りました! さて、ターミナルでカードを更新していると、先ほどのリプレイがターミナル上部のモニターに映し出されている。どうやら2戦目の戦いの模様がリプレイされているようだ。プレイ中は完全に主観視点であるために、やるかやられるか、手に汗握る大迫力の戦闘という気分だったのだけど、モニターでのリプレイには戦場を俯瞰したアングルも多く、当人にとっては「そうそう、ここで間一髪のところで邪魔が入って格闘攻撃が当たらなかったんだよなー」という場面も、俯瞰で眺めるとヨタヨタと動き回った挙句に強引に格闘を試み、真後ろにいた敵にまんまと斬りつけられている間抜けな場面だったりして、笑えるやらがっかりするやら。「ちょうどカードを更新しながら反省会ができるように、ライブ映像ではなく、リプレイを表示するようにしています」という心配りが嬉しいやら余計なお世話やら。 リプレイで一通り盛り上がったあと、筐体脇の大きな丸テーブルをに座るやいなや、
「ドームスクリーンすげえな」 などと連邦、ジオンの隔てなく、新兵どもは大興奮。平均年齢33歳ほどのいいオトナの集まりなのだが、みんな少年のようにキラキラした目になっていて、反省会どころかまるで買ってもらったばかりのオモチャを自慢しあってるかのようである。そして、そんな状態を見越していたかのように、広報さんから神のようなひとこと。 「もっといろんな機体に乗ってみたいですよね?」 否も応もありません。もとい、否があるはずがないんです。歴戦の勇者でなければ乗れないような機体を選び放題という夢のようなプレーヤーカードを借り受け、平均年齢33歳の少年たちは、いそいそと筐体に戻り、ヘッドセットを装着するや否や、「俺、ズゴックを選びます」、「じゃあ俺は格闘系で、グフを」、「私は遠距離とかやってみたいのでザクタンクにします」などと大はしゃぎ。戦闘中も「うわ、相手に陸戦型ガンダムがいる!」、「ガンタンクに格闘された! けっこう速い!」などと多少はチームへの伝達っぽくはなっているものの、ほぼ脊髄反射の叫びのオンパレード。 そんなこんなで夢のような時間はあっという間に過ぎてしまい、最後のほうの反省会では「MSごとの適正距離重要だわ」、「近接格闘型に張り付かれるとだいぶきつい」、「近づかれる前に射撃攻撃を当てるしかないね」、「相手のダッシュ後の硬直とか、攻撃後の硬直を狙って撃つと当たるね」、「敵の拠点落としたら戦力ゲージがかなり減ったなあ」、「スタート地点の右にある窪地は近寄らないほうが無難かも」といった情報や建設的な会話もできるようになり、戦闘中にも「右のほうから固まって攻めて来てるよ」、「了解」などと場当たりながらもチームとしての戦い方ができるようになったのでした。
■ チームの「絆」が勝敗を決する 実際にプレイして実感するまでは理解できなかったが、MSごとの距離適正を把握した上での戦略および戦術というのは、このゲームをプレイする上でかなり重要なファクター。例えば戦場で近接格闘型MSと後方支援型MSが対峙した場合、後方支援型MSは目の前にいる相手に対して有効な攻撃手段を持たないうえ、ダッシュの使用可能回数と格闘攻撃の火力で上回る近接格闘型MSにほぼ確実に軍配が上がる。1対1ならまだしも、「マップ上の××のあたりで、タンクが単独で行動してます」などと相手に伝達されようものなら、あっという間に取り囲まれて一巻の終わりである。 そういった状況を防ぐためには、後方支援型のボディガードとして近接格闘型や近距離戦型のMSを組ませ、常にツーマンセル(2人チーム)以上の編成で行動するという工夫も必要。さらには広報さんいわく、「1対2という状況を作られると、絶対に勝ち目がありません。なぜなら、1体しかいない側が行動した直後を、2体側のどちらかが確実に狙い撃ちできるからです」というものだそうな。すなわち、常に数的有利を保つための確実な伝達手段としてのボイスチャットであり、事前のブリーフィングであり、チーム戦であるわけだ。ニュータイプのような戦いぶりを夢想するプレーヤーにはやや残念な話ではあるが、このゲームは「チームならではの優位を活かしてナンボ」というゲーム性であると言えよう。 そして上のほうの反省会でのひと言にもあるように、両軍の拠点という存在も無視できない。拠点を破壊されると戦力ゲージが大きく減ってしまい、その間は傷ついたMSの体力回復を行なえないため、戦況的にはかなり不利になる。ひたすら相手MSを破壊しまくって相手の戦力ゲージを削っていくのも戦略のひとつではあるが、効率よく戦力ゲージを減らして優位に立つための手段として、敵拠点の攻略を視野に入れつつ戦うべきだろう。 ただし、拠点攻略には中距離支援型や後方支援型、狙撃型といった拠点攻略能力を有するMSでないと、まったく意味をなさない(たとえば、ビームサーベルなどで切りつけても拠点にダメージは与えられない)と、できれば拠点攻略に適した弾薬が必要なので、拠点攻略を睨むのであれば、事前のブリーフィングやMS選択時のボイスチャットで、拠点攻略用のMSを用意するかどうかを決めておくべきだろう。その程度の打ち合わせなら面識のないプレーヤー同士でチームを組んだとしても十分に可能だし、極度に内気な人ばかりでまったく打ち合わせができなかったとしても、最終的に選択されたMSの陣容を見て、拠点攻略が可能かどうかの判断はつくはずだ。 とは言うものの、初対面のプレーヤーだけでチームを組んで、いきなり意思の疎通を図るというのは、シャイである日本人という民族的な伝統からもハードルが高い。まずは「コミュニケーションの第一歩は挨拶から」ということで、筐体に着席する以前や、着席後にボイスチャットで「○○といいます。よろしくお願いします」と爽やかに、ゲーム終了後も気持ち良く「お疲れさまー」といった声かけを奨励したい。また、友達と連れ立って店舗に赴きプレイしてみるといいだろう。 無言で着席してテキパキと作戦をまとめられるプロフェッショナル・チームのような性質のプレーヤーばかりが集まることもまれにあるのかもしれないが、大多数の日本人として、さらには本作が「チーム対戦ツール」であるということを踏まえ、「積極的なコミュニケーションこそがゲームの楽しさに直結する」ということをお伝えして締めくくりたい。
なお、本作は第2回のロケテストが開始されている。関東近県の4店舗での開催で、店舗間対戦も行なえる仕様になっている。詳しくは公式HPを参照されたし。
□バンプレストのホームページ (2006年8月31日) [Reported by 三番町第20小隊]
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