「サイバーパンク2077」レビュー

画質は開発オススメ「中」以上なら満足できる

 また、ナイトシティの魅力を存分に味わうためにも、画質設定についても触れておきたい。

 今回のプレイではPC版に触れることができたが、PC版には6つのプリセットが用意されている。その6つは「低」、「中」、「高」、「ウルトラ」、「レイトレーシング:中」、「レイトレーシング:ウルトラ」だ。なお、今回使用したPCはCPUにCore i9-9980HK、GPUにGeForce RTX 2080を搭載している。

 見た目上で大きな変化があったのは、画質「低」と「中」、そして「レイトレーシング:中」と「レイトレーシング:ウルトラ」の間だ。興味深いのは、レイトレーシングがオフになっているはずの「中」以上の画質でも、水たまりなどが反射をしっかり捉えている点。そこからレイトレーシングがオンになる「レイトレーシング:中」まで大きな変化がなく、「レイトレーシング:ウルトラ」になると反射がよりくっきりする。

画質「低」。地面の反射はほとんどない
画質「中」。地面に反射が登場。ネオンのアニメーションもしっかり反映している
画質「高」。影に微妙に変化がある
画質「ウルトラ」。さらに影のグラデーションが広がっている
画質「レイトレーシング:中」。設定状はここからレイトレオン。街灯の当たり方に変化がある
画質「レイトレーシング:ウルトラ」。反射の仕方がガラリと変わった
画質「低」拡大
画質「中」拡大。いきなり反射が加わる
画質「高」拡大
画質「ウルトラ」拡大
画質「レイトレーシング:中」拡大。中からここまではほとんど変化がない
画質「レイトレーシング:ウルトラ」拡大。ここに来て急に処理が変わった感じがある

 ちなみに「中」、「高」、「ウルトラ」の反射はいわゆる焼き込みの処理ではなく、ネオンのアニメーションも反映している。開発者に聞かないと仕組みはわからないが、レイトレの凄みをもっとも感じられる水面などの映り込みが、レイトレではない時点で実現できていることとなる。

 また「レイトレーシング:ウルトラ」になると、ガラス面などへの映り込みがかなりの精度になる。推奨GPUがGeForce RTX 3080なので、2080だとフレームレート的にかなりカクついてゲームプレイには適さなかったが、それでも静止画状態では違いを実感できた。真のリッチさを求めるなら「レイトレーシング:ウルトラ」だが、反射の映り込みを見る限りでは「中」(CD PROJEKT REDのオススメ画質)以上であれば満足できる体験になるはずだ。

レイトレーシング:中の濡れた地面。ある程度はしっかりと反射している
レイトレーシング:ウルトラの同じ場面。反射の範囲と精度が段違いになる
レイトレーシング:中拡大。やや反射があるかな、くらい
レイトレーシング:ウルトラ拡大。拡大した上、ヌメヌメとした反射になっている
レイトレーシング:中のガラス面。ビルの明かりは映っていない
レイトレーシング:ウルトラのガラス面。ビルの明かりがくっきりと映り込んでいる
レイトレーシング:中拡大。上のビルの明かりはガラスに映っていない
レイトレーシング:ウルトラ拡大。ビルの明かりがきれい、というかほぼそのまま反射している