インタビュー

「セガ 3D復刻アーカイブス3 FINAL STAGE」インタビュー

やりきったFINAL STAGE……!さらばセガ3D復刻、また会う日まで……!!

――今回は新作は多いし、再収録されたタイトルも目玉が多くて。充実した内容になっていますね。

下村氏:やり切った感はあるよね。次を考えるのがしんどくなるぐらいに。

堀井氏:そろそろ「ゴールデンアックス デスアダーの復讐」とか、32bitハードの移植を考えないといけないレベルですね。

奥成氏:「トリプルパック」のパッケージの後ろを見ればわかりますが、WiiのVCを除くと、これだけセガのタイトルが1本1本丹精を込めて移植されたハードは3DS以外ないんじゃないかと。

 それに加えて、2人のプロデューサーのわがままがそれぞれ反映されたというか。気が付くと新規タイトルの方が再収録タイトルよりも多くなっちゃいましたし。新作6本って、シリーズ1期分のタイトル数なんですよね。素直に「第3期やります!」って言って、1つ1つ完成させて販売ということでもよかったんじゃないかな、と思うぐらいのボリュームになってしまっていて。「アーカイブス」というタイトルですが、「アーカイブする」タイトル以上に新作が入ることになっていて(笑)。

堀井氏:大変は大変なんですが、出来上がったものを見ると、ちゃんとやれてよかったなと思いますし、プレーヤーの皆さんから、「俺の3DSはセガハードだぜ!」って言ってもらえると、疲れが吹き飛ぶぐらいうれしい気持ちになれるんです。

――それでは最後に、ファンの皆様に向けて一言ずつ頂けますでしょうか。

下村氏:実を言うと、奥成からこのプロジェクトを引き継いだときは、残務整理が主体だったんです。「ソニック・ザ・ヘッジホッグ2」の配信が終われば、いちおう僕のミッションは完了……というところだったのですが、引き継いでからアンケートはがきを見させていただきまして、「ファンの方々はまだまだ続きを望んでいる」ということがうかがい知れて。エムツーさんに引き継ぎの挨拶に伺ったときも「セガ愛」にあふれていることも伝わってきて、「これはなんとしてでもプロジェクトを続けていかなければならない」という思いにかられて、なんとか「アーカイブス2」を立ち上げさせていただきました。その「アーカイブス2」も皆様からご好評を頂いて、「だったら『3』もやっちゃえ!」ということで、ここまで来られました。

 これで一区切りついたということで、これまでお話してきたように、「アーカイブス3」は皆様に満足いただける内容になりえたかな……と思うと同時に、「やり切った」感は充分にあります。シリーズはこれでいったん終わりますが、ユーザーの皆さんの声がある限り、何らかの形でプロジェクトを続けていきたいという気持ちはありますので、引き続きご支援、ご声援をお願いいたします。ありがとうございます。

――今後のお話が気になるところですが……

下村氏:まずはいったん、エムツーさんに軽くお休みいただいて……その先はまだ白紙というところですね。ただ、タイトルのストックももうありませんので、次やるとすればまたイチからになりますし。どういう形になるのかは、皆さんの反応を参考にしながら、僕らはまた、違った形でユーザーの皆さんが驚くようなものを目指していきたいなと思っております。

――今回もアンケートも実施されるんですよね。

下村氏:はい。ただ、前回のときのような展開はお約束はできません。まだ何も決まっていない状況なんですよ。

――わかりました。今日のお話を伺っていて、「バーチャレーシング」、「バーチャファイター」などのポリゴン初期タイトルの復刻もぜひ見たいという気持ちが湧きました。読者の皆様も同じような気持ちを抱かれるかもしれない。ずっと待っていますので。

 では、奥成さん、堀井さんからもお願いします

奥成氏:はい。PS2の「SEGA AGES 2500」シリーズからエムツーさんといろいろやってきて、ほかにもドリームキャストの復刻などもありましたが、これからセガの移植シリーズはどのハードで展開していくかもわかりませんし、何かしらやるときのアイディアのもとにしたいというのはありますね。それは3DSではないのかもしれませんけれども、お客さんが今、何を望んでいるのか、というところはフラットに考えていく根拠になるかもしれません。すべては反響次第ということですね。

 GAME Watchさんでは、「3D ベア・ナックル」の時に「さらば!」って言って第2部をお待ちいただいて、次に「3D サンダーブレード」、そして「アーカイブス」で最後ですって言った後に第2期の追加3本、「アーカイブス2」と来て、終わる終わる詐欺みたいになってきたからこそ、今回「FINAL STAGE」……これは僕がつけたサブタイトルなんですが、どこからみても「FINAL」という形になるようなものを目指したので。まさかの4+2という1期分のボリュームの新規タイトルを収録する形で出せたのは、エムツーさんのゲーム愛もありますが、ひとえにお客さんの支持があったからだと思いますので、ぜひ最後のボリューム満点のゲームを楽しみながら、セガの新たな展開にご期待ください。これからもよろしくお願いします。

堀井氏:PS2以降、配信タイトルをずっと続けてきて、「アーカイブス」でパッケージとして手元に残る形で3本出せたのは本当にうれしかったですね。我々も出し切りました。3DSで我々ができることはもうあとちょっと……ぐらいしかないので。皆さんの「3DSはセガハードだ!」という言葉を胸に、次に何をやろうか、ということを考えていきたいなと思っています。

――ありがとうございました!!

【書籍「セガ3D復刻アーカイブスMANIAX」発売!】

「セガ3D復刻アーカイブスMANIAX」表紙
帯にはアーカイブスシリーズのパッケージイラストを手がけたゲームフリーク杉森建氏からコメントが!

 インタビュー編では、「3D スペースハリアー」から始まったGAME Watch掲載分の「セガ3D復刻プロジェクト」のインタビューを濃度を高めて掲載。

 加えて、「セガ3D復刻アーカイブス3 FINAL」、「3D パワードリフト」のエムツーインタビュー(初登場メンバー多数!)のほか、「ターボアウトラン」、「エイリアンシンドローム」、「サンダーフォースIII」オリジナル開発者へのインタビュー(新事実も初公開!?)を新規に収録。さらに、SG-1000タイトル「チャンピオンボクシング」、「ガールズガーデン」の鈴木裕氏、中裕司氏のコメントも掲載。

 また、セガファンにはおなじみのサムシング吉松氏、RYU-TMR氏の描き下ろしコミックスも収録されている。

 資料編では、「アウトラン」、「スーパーハングオン」、「エイリアンシンドローム」、「ベア・ナックル」、「ガンスターヒーローズ」(初公開もあり!?)の開発資料と、メガドライブ、GENESISの本体外型設計図も収録し、単なる再編集本の枠を超えた256ページとなっている。

定価:2,000円(税別)
12月22日発売
発行:株式会社アンビット
発売:株式会社 徳間書店

【「セガ3D復刻アーカイブスシリーズ パッケージイラスト」テーマ3種配信】

 「セガ3D復刻アーカイブス3 FINAL STAGE」の発売を記念して、シリーズ3作品のパッケージイラストをモチーフにしたニンテンドー3DSのテーマ「セガ3D復刻アーカイブス パッケージイラスト」全3種がテーマショップで販売開始!価格は各200円(税込)、3種セットで500円(税込)となる。

 このテーマ3種は「セガ3D復刻アーカイブス」のパッケージイラストを手がけてきた杉森建氏(株式会社ゲームフリーク)のイラストでデザイン。上画面では各収録タイトルが下画面の動きに合わせてスクロールし、下画面ではアソビン教授がアニメーションする。