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「Xbox 360 and Games for Windows Developer Showcase Suite」
Part.2 ~ Win「Halo2」をプレイアブル展示 ~

3月6日 開催(現地時間)

会場:Campton Place

 マイクロソフト「Xbox 360 and Games for Windows Developer Showcase Suite」レポートPart.2では、Win「Halo2」、Win、Xbox 360「Shadowrun」、Win「Age of CONAN」、スペシャルゲストが登場した「RPGパネルディスカッション」について、それぞれご紹介していこう。


■ Win「Halo2」

Jo Clowesさん
 Xboxで大ヒットを記録したアクションシューティングのWindows Vista版。シングルプレイデモの公開は今回が初となる。

 人によっては「今さら『Halo2』?」といぶかるかもしれないが、それは早計というもの。グラフィックス解像度はビデオカードに依存するが、そのクオリティには当然ながら雲泥の違いがあるといっても過言ではない。あまりの美しさに「これはもう別物に見えるよね」という声もきかれたほど。ただ、セッションで公開されたバージョンはVista版ではないらしく、Vista版はもっと綺麗に見えるという。

 マルチプレイは最大16人まで対応。現状、クロスプレイは不可能とされている。キーボード、マウス、コントローラは任意に取替えが可能。同時に使うこともでき、自分なりに快適なプレイ環境が模索できる。マウスとコントローラによる同時操作を試したところ「これはイイ!」という声も上がっていた。ちなみに開発側では、ゲームブラウザ、マウス、キーボードのプレーヤーと、コントローラのプレーヤーが戦ったときのバランスについて、コミュニティからのフィードバックを含め非常に注力しているという。

 Xbox 360タイプのコントローラに用意されているプロセスボタン(Xbox 360コントローラならガイドボタン)を押すと「Game for Windows」の画面が表示される。ゲームのスコアは、Game for WindowsとXbox 360で共有される。たとえば自分がKilling Spreeを達成していたなら、誰かがマルチプレイでkillingspreeを持っている自分を倒せば、何らかの形でスペシャルアーカイブメントが達成されるという。プライベートチャット、クランチャットが可能なほか、デディケイトサーバーを立てることも可能。これについてはオフィシャルでデディケイトサーバーを立てるが、恐らくはコミュニティが多数サーバーを立ち上げるだろうとコメント。

 ファンにとって最大の注目点は、カスタムマップが作成可能なSDKが同梱されていることだろう。セッションでは、サンプルとして作成されたサッカー場が披露された。CTFモードで旗をサッカーボールにして、ゴールにボールを入れると点が入る仕組みになっており、見栄えもよくなかなか楽しそう。SDKにはすべての武器、乗り物などのモディファイ可能なデータが同梱。Vista版オリジナルのマップも入っているという。

 アカウントのゴールドメンバーシップとシルバーメンバーシップの差は“マッチメイキング”。Microsoft Game StudioのJo Clowesさんは「Vista版『Halo2』の投入で、新しい人々が『Halo』シリーズに触れてくれると思う。Xboxで『Halo2』を遊んでいたユーザーも獲得できるだろう」とコメント。発売日は明らかにされなかったが、近日には明らかにできるだろうとのこと。Vista版の登場で「Halo2」がさらなる盛り上がりを見せていきそうだ。

デジタルカメラで液晶画面を撮影しているためPC版の美しさがほとんど伝わらないのが残念。SDKも同梱されるため、ファン必携の1本になりそうだ



■ Win、Xbox 360「Shadowrun」

Michael Wolf氏
 E3記事などで何度かご紹介しているとおり、チーム対戦に主眼を置いて制作されたFPS。Windows VistaとXbox 360で相互対戦が可能なクロスプラットフォームタイトル。開発元は「メックウォリアー」シリーズを手がけたFASAで、3Dエンジンは同社オリジナル。

 テクノロジーと魔法が発達した独特の世界観を持ち、銃火器と魔法、人間とファンタジー世界の生物が平然と入り乱れる。ストーリー性は皆無で、マルチプレーヤーに特化しているという実に尖った作品だが、それが日本でどう受け止められるか興味深い。

 選べる種族は人間、ドワーフ、エルフ、トロール。人間はテクノロジーなどバランスの良さが特徴。ドワーフは透明のまま移動する特殊能力があり、“魔法の木”を使って効率よく体力回復が図れる。エルフは動きが素早いうえにテレポートが可能。トロールは巨体ゆえに吹き飛ばされることがなく、ミニガン、ロケットランチャーといった重火器が使える。

 ゲームモードは、デスマッチ(チームデスマッチ)、デストラクション、CTFの3種類。視点は白兵戦武器の刀を使うときのみ3人称視点に切り替わり、CTFでは旗をとるとキャリアーは自軍の旗に戻るまで持っている敵の旗を武器に殴ることしかできなくなる。他プレーヤーがいないときはBOTが対戦相手になる。

 PCではキーボード、マウス、コントローラが、Xbox 360ではコントローラでそれぞれプレイ可能。クロスプラットフォーム間でのバランスに非常に腐心しており、「Counter-Strike」のプレーヤーに協力してもらいキーボードとコントローラ間の戦いにおける有利不利を徹底的に研究したという。

 PC、Xbox 360ともにボイスコミュニケーションに対応しており、スコアは共通。前述のとおりストーリー性がバッサリそぎ落とされている点が気になるものの、自由闊達な世界観のもと、上下左右に天衣無縫とばかり戦場が移り変わるダイナミックな展開は、まさに本作ならではの魅力。2007年発売予定。

勝つためには、チームワーク、種族の特徴をつかむこと、どちらも大切な要素。個人的にはドワーフが刀を持って突っ込むときの姿勢が最高にツボ(写真最下段・左端から2枚)。なんともユーモラスな姿だが、それでいて内側にギュッと高密度で圧縮されたような力強さを感じさせるのがポイント。刀を振り回すモーションも秀逸のひとこと。全体に、綿密に作りこまれながらも、その根底に「世の中暴れたモン勝ちだぜ、イヤッハァー!」といった突き上げるような破壊衝動が感じられる。この魅力は“上品な糖衣に包んだ狂気”とでもいうべきか



■ Win「Age of CONAN」

Jorgen Tharaldsen氏
 小説や映画でおなじみのロバート・E・ハワード原作「英雄コナン(Lord of CONAN)」の世界観をベースにしたMMORPG。PCとXbox 360用が開発中で、PC版はDirectX 10に対応、10月31日に発売が予定されている。

 本作は、シングルプレイが最初の入口。スタート直後から、プレーヤーはそれぞれ他プレーヤーが入ってこられない“独立したインスタンス・マップ”でしばらくのあいだプレイすることになるという。強さだけが正義となる、悪魔がはびこり魔法が飛び交う世界に、捨て子のように放り出されるプレーヤー。船のこぎ手からスタートし、シングルプレイを通じてCONANの世界観に少しずつ心身を馴染ませていくことになる。

 作成可能な主人公キャラクタは、大別するとソルジャー、プリースト、メイジ、ローグといった4つのクラスが存在。ここから最大14種類のクラスに派生していく。体系、各部位の色、形はシームレスに変化させることが可能。ファンタジー作品なのでモンスターになりたい人も多数いそうだが、残念ながらそれは不可能。あくまでも人間としてコナンの世界を生きていって欲しいという。

 本作は、アクション性に重点が置かれているのが特徴。前後の跳躍、ダッキング、コンボといった対戦格闘ゲームさながらの攻防を実現。ソーサリアンなどの魔法系はレンジコンバットがメイン。範囲攻撃、徐々に体力を奪う、広報支援などの魔法を使い、FPSのようなプレイスタイルで戦っていくことになるという。単体のアクションだけでなく、最大6人でグループを作りフォーメーションを組んで戦うことも可能。グループはNPCと組むことも可能になっているようで、デモプレイではNPCをひきつれて敵と戦う姿が披露された。

 PvsP、PvsEなど、弱肉強食の世界でひたすら戦い続ける“戦闘こそ命”ともいうべきシステムだが、ゲームを進めていくと、街およびそれを守る外壁や門を作るといった建設的な行為も可能になる。ただし、これらは他プレーヤーなどから破壊される可能性があるため、作ったからといって安心してはいられない。戦闘は最大150人のプレーヤーが同時に参加できるといい、街に襲い掛かる暴徒の群れと対峙する恐怖、もしくは真逆の立場から他人の街に徒党を組んで押しかけ暴力の美酒に酔いしれるといったダイナミックなマスコンバットが楽しめるようだ。

 友人を作るため、戦うために、レベルや人種などで検索が可能なファインドシステムを用意。まだ機能はそれほど多くないようだが、今後はMassivePvsP、攻城戦、ミニゲーム風のPvsP、ダンジョン探検などにも盛り込んでいきたいという。

 本作はPCとXbox 360で提供されるが、両ユーザーが同時にプレイできるか? との質問に対し、開発元であるFuncomのJorgen Tharaldsen氏は「そうしたい」とコメント。詳しい仕様はMSと相談する必要があるが、DirectX 10対応のためPCとXbox 360では違うものになるかもしれず、それは「FF XI」のような姿にもなりえるという。

 どちらもボイスチャット機能に対応。すでにβテストが開始されており、サーバーはβテストで1,500人~2,000人、正式サービス開始後は3,000人以上に対応するという。オープンテストは夏頃になるといい、ファンは期待して心待ちにするとしよう。

開発途中につきアクションシーンなどで若干不安定な部分は見られたが、アクション性の高さは強く感じられた。あとは最大150人が入り乱れるというマスコンバットが、どのようになるのか非常に気になるところ。PvsPが熱い作品になりそうだ


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【RPGパネルディスカッション】
~ RPGの開発と進化 ~
ディスカッションにはXbox 360「ブルードラゴン」をプロデュースしたミストウォーカーの坂口博信氏、「Fable 2」を制作中のLionhead StudiosのPeter Molyneux氏、「Mass Effect」を手がけるBioWareのRay Muzyka氏が登壇。司会はジャーナリストのGeoff Keighley氏が務めた。RPG制作の変遷について坂口氏は、「ストーリーテリングがしたくてRPGを作り続けており、映像演出の幅が広がったことで、さらに演出が向上した」という。RPGの要素については「システムや映像などRPGを取り巻く要素は変化を遂げつつあるが、とにかくストーリーを作りたい、ゲームを終了して電源を落としたときにエネルギーを貰えるような作品を作っていきたい」とコメント。「『ブルードラゴン』や『ロストオデッセイ』のオンライン化をお願い!」とマイクロソフト担当者に冗談を言う場面も


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□Xbox 360のホームページ
http://www.xbox.com/ja-jp/
□Game Developers Conference(英語)のホームページ
http://www.gdconf.com/
□Game Developers Conference(日本語)のホームページ
http://japan.gdconf.com/
□関連情報
【3月6日】サンフランシスコにてGame Developers Conference 2007が開催
史上最大規模での開催。任天堂とSCEのキーノートに期待
初日のSGSキーノートにスクエニ乙部氏が登壇
http://watch.impress.co.jp/docs/20070306/gdc2007.htm
【3月6日】GDC2007 チュートリアルセッションレポート
顧客マネージメントの“Know Your Players”とゲームサウンドを扱った“Audio Boot Camp”
http://watch.impress.co.jp/docs/20070306/gdct.htm
【3月7日】モバイルゲームの明日を語ったGDC Mobile 2007
最大シェアを誇るゲームプラットフォームの課題と展望
http://watch.impress.co.jp/docs/20070307/gdc_mob.htm
【3月7日】Casual Games Summitレポート
制作の姿勢、メーカー戦略……独自の展開を模索するカジュアルゲーム
http://watch.impress.co.jp/docs/20070307/casual.htm
【3月7日】Game Connection@GDCレポート
100社を超える開発会社とパブリッシャーとのマッチングイベントに迫る
http://watch.impress.co.jp/docs/20070307/gc.htm
【3月7日】「Xbox 360 and Games for Windows Developer Showcase Suite」Part.1
ピーター・モリニューがXbox 360「Fable2」の魅力を語る
http://watch.impress.co.jp/docs/20070307/ss1.htm
【3月8日】SCEA、GDC2007の基調講演でPS3用の新作・サービスを発表
3DCGを使ったコミュニケーションサービス「Home」など
http://watch.impress.co.jp/docs/20070308/gdcps3.htm

(2006年3月7日)

[Reported by 三浦尋一 / 豊臣和孝]



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