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SCEA、GDC2007の基調講演でPS3用の新作・サービスを発表
3DCGを使ったコミュニケーションサービス「Home」など

「Home」
3月7日(現地時間) 発表

 GDC2007の3日目となる3月7日(現地時間)、Sony Computer Entertainment Worldwide StudioのPresident、Phil Harrison氏による基調講演が行なわれた。講演の詳しい内容は後ほどお伝えするが、ここでは講演の中で発表された新作のゲームタイトルや、新たなサービスについて紹介する。



■ Home

 「Home」は、3D空間を用いた、オンラインでのユーザーコミュニケーションサービス。2007年秋に無料でダウンロード配信され、クロスメディアバー(XMB)の1コンテンツとして登録される。今春にはクローズドベータテストも行なうとしている。

 「Home」に入ると、MMORPGのような3D空間が表示される。プレーヤーキャラクタはリアルな人間のデザインで、顔のパーツや体格などを細かくカスタマイズできる。衣類やアクセサリも交換が可能で、3Dグラフィックスでのアバターサービスといったところ。

 プレーヤーは各自の家を持つことができ、室内のレイアウトを自在にカスタマイズできる。家具の設置も可能で、好みのとおりに配置できる。また選んだ家具を空中で離すと、物理演算で自然に落ちて転がる様子が描かれるなど、妙なところでPS3のパワーを感じさせてくれる。

 PS3ならではの機能としては、映像や音楽をメモリースティックなどを経由してHDDにコピーすると、「Home」内に適用できるようになる。例えば室内に置いたテレビでHDD内の動画データを再生させたり、額縁にデジカメで撮影した画像を張り込んだりできる。自宅には他のユーザーも呼べるので、写真の展示会など様々な使い方が考えられそうだ。

 他のユーザーとのコミュニケーションでは、文字ベースのチャットだけでなく、音声チャットも行なえる。マイクデバイスについては、Bluetoothのヘッドセットを使用するという。

 「Home」でのさまざまな操作は、ゲーム内に表示される「バーチャルPSP」で行なう。画面下部にPSP本体の絵がポップアップしてくるのを見ると、PSPと連動するのかと思わされるが、あくまでPS3内のバーチャルなものなので、PSPは必要ない。

【スクリーンショット】
起動時に入る場所となる「Central Lounge」。他のユーザーもいる広い空間で、ここでチャットもできる
キャラクタはリアルなビジュアルで、多彩なカスタマイズが可能。服装なども変更できる
自分の部屋となる「Basic Apartment」。家具や壁紙など、かなり自由に変更できる。友達も呼べるので、バーチャルなパーティーを開けたりする
「Basic」よりも広く豪華になった「Luxury Apartment」。このように家自体も拡張できるようだ
「Games Space」では、「Home」の中に用意されたゲームを遊べる。ボーリングやビリヤードのほか、3Dで描かれたクラシカルなアーケードゲーム筐体もあり、実際にプレイできる
ゲームやその他のスポーツなどで、独自のスペースを構築してユーザーコミュニティを強化できる
映画館のようなスペースも用意されており、最新のトレーラー映像やユーザーが作成したコンテンツを鑑賞できる
ユーザーがプレイしたゲームの成果や履歴が、トロフィーや映像として保存される「Hall of Fame」。他のユーザーも入って見られるようだ
さまざまな操作を行なうためのメニューとなるのが「バーチャルPSP」。実機と同じくXMBのインターフェイスを採用している。友達の所への移動などは「バーチャルPSP」のメニューから選択し、ひとっ飛びで移動するといった使われ方もするようだ



■ LittleBigPlanet

 クレイアニメのようなグラフィックスで目を引くが、その実はオンラインで斬新な機能が盛り込まれたアクションゲーム。2007年秋にサンプル版がPLAYSTATION Networkで配信され、その後2008年初頭に完全版が提供される予定。

 まずユーザーは横スクロールタイプのフィールドを歩きながら、フィールドに「パッチ」を当てていろいろなギミックを組み込んでいく。そして最終的にできたフィールドをアップロードすると、他のユーザーがプレイできる。

 フィールドをデザインしている最中も、キャラクタを動かしてギミックを貼り付けていく。それ自体がゲーム的に楽しめるもので、作ることと遊ぶことが非常に近い位置に融合していると感じた。

 公開したゲームは、他のユーザーが単純にプレイするだけでなく、ギミックを付け外したりして遊ぶことも可能。また他のユーザーからの評価も受けられ、人気ランキングなども行なわれるという。

 オンラインで他のプレーヤーと一緒に遊べるようになっており、協力や対戦ができるようだ。またオフラインでも、NPCと協力したり競い合ったりできる。シンプルなパーティゲームが、ユーザーのコミュニティと結びつき、どんどん世界が広がっていくというイメージのゲームだ。

【スクリーンショット】
クレイアニメ風のキャラクタが元気に動いている姿がとにかくかわいらしい。アクションゲーム自体も、カスタマイズの自由度の高さや、物理演算による自然な動きの表現で、シンプルながら質の高さを感じられる



【その他のタイトル】
「Warhawk」 …… 東京ゲームショウ2006にも出展されていたオンラインアクションゲーム。戦闘機の操作でSIXAXISの6軸検出システムを使用するのが最大の特徴だが、歩兵や戦車での戦闘も用意されている。Team DeathmatchやCatch the Flagなど、FPS風のゲームモードが搭載される。北米地域では2007年発売予定
「Calling All Cars」 …… コミカルな車を操作し、武器を使って戦うアクションゲーム。オンラインプレイと画面分割での対戦プレイが可能。ゲーム内容も見た目もシンプルだが、画面4分割での対戦でも1080pで60fpsの高解像度を実現する
「SingStar」 …… 特に欧州で人気を博したカラオケソフトのPS3版。カラオケをカメラで録画して、プロモーションビデオのようなものを作り、アップロードする機能も搭載されるという


□Game Developers Conferenceのホームページ
http://japan.gdconf.com/

(2007年3月8日)

[Reported by 石田賀津男]



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