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7月16日~9月10日実施 株式会社コーエーは、プレイステーション 2/Windows用MMORPG「信長の野望Online」において、既存ユーザーと新規ユーザー双方を対象にした「新参者キャンペーン2008」を、9月10日までの日程で開催している。
折しも「信長の野望Online」の無料体験版では、14日間という期間制限を撤廃し、レベル20になるまで無料という仕様に変更されたばかりだ。そこで今回は実際に無料アカウントを作成して「新参者キャンペーン2008」の内容を厳しくチェックしてみるとともに、ソロプレイでも進めやすく調整したという新参者ゾーン「隠れ里」の体験レポートをお届けしたい。
今回の「新参者キャンペーン2008」は、新規ユーザーだけに向けられたコンテンツではないということに注目したい。もうひとつの大きなターゲットとしては、かつて「信長の野望Online」のキャラクタ育成が厳しすぎてリタイアしたユーザーだと思う。なぜなら現在は初心者ゾーン「隠れ里」の実装や中級者クエストやトライアルダンジョンの実装により、サービスイン直後とは比較にならないほどキャラクタの成長速度がアップしているからだ。その成長速度の凄まじさは、現役ユーザーの筆者が嫉妬してしまうほどである。何十時間かけても技能が修得できないほどハードな仕様は今や昔の話。5年前に「信長の野望Online」のレベルアップの厳しさに根を上げた人こそ、スイスイとレベルアップしていく現在の仕様に驚いてほしいと思う。
■ 「新参者キャンペーン2008」―上級者がもらって嬉しいアイテムが満載
キャンペーンの柱は「キャラクタと共に成長する不思議な種のプレゼント(新参者のみ)」、「仲間の能力を強化できる不思議な小槌のプレゼント(新参者のみ)」、「戦闘報酬の経験値、熟練度、修得値が50%アップ(既存ユーザーも対象)」、「中級者クエストの支援報酬の倍増(既存ユーザーも対象)」の4つ。 新参者のみに配布される育成アイテム「不思議な種」。これは全国の町の茶店にいる茶店娘から受け取ることができる。「不思議な種」を所持した状態で戦闘を重ねることで、花が芽吹き、やがて「不思議な花」に成長する。この「不思議な花」は使用すると「変わり花鼓」というアイテムに変化。使用したキャラクタの姿を武将や花のグラフィックに変身させてしまうというアイテムとなる。 面白いのは、この「変わり花鼓」は徒党を組んだパーティーメンバーにも配布できるという点。既存ユーザーは「不思議な種」を入手できないため、新参者ユーザーと徒党を組んでプレゼントしてもらう以外に「変わり花鼓」を手に入れる方法がない。変身系アイテムは「信長の野望Online」でも人気のアイテム。「変わり花鼓」は新参者が上級者に助けてもらったときに、お礼に渡すと喜ばれるアイテムといえるだろう。筆者の場合はソロプレイメインで進めていたので、「不思議な種」を「不思議な花」に成長させるまで8時間ほどかかってしまったが、徒党を組んで自分のレベルより高い敵と戦闘することで「不思議な種」の成長は早まる。
本来、これらのステータスを強化させるにはPCが販売している「丹」という薬を購入して飲む必要がある。徒党を組んで冒険に出かける際に必須の丹だが、値段は高く、資産の無い新参者には痛い出費となってしまう。だが、この「不思議な小槌」は無料で丹と同等の効果を得られるので、新参者にとってこれほどありがたいことはないだろう。 また、上級者も無駄な出費を抑えることができるので、非常に喜ばれることになる。新参者はレベルも低くプレイスキルも発達していないので、徒党で“おみそ”になってしまうことが多い。だが、今回のキャンペーンの「不思議な種」や「不思議な小槌」のように、新参者が徒党で活躍できる仕様をキャンペーンに組み込んだことは大きく評価できる。ぜひ新参者はこの機会により多くの人とパーティーを組んで、「信長の野望Online」の世界に慣れていただきたい。 また、キャンペーン中は新参者が敵と戦って勝利した時に得られる経験値、熟練度、修得度の各報酬が通常時の1.5倍となる。大型アップデートの「争覇の章」以降、キャラクタの成長速度は飛躍的に早まったが、キャンペーン中はさらに成長速度はアップするだろう。また、新参者以外のユーザーも4人以上の徒党を組んでいる場合、戦闘後の各報酬が1.5倍になる。すでに経験値と修得度はMAXという人も多いだろうが、キャンペーン期間中は潜在能力をアップさせる熟練度の稼ぎ時といえるだろう。
■ 難易度が調整され遊びやすくなった新参者ゾーン「隠れ里」 「新参者キャンペーン2008」の開始に伴い、初心者ゾーンの「隠れ里」にも調整が加わえられた。誕生したキャラクタは織田信長や武田信玄といった諸国の大名に仕官する前に、「隠れ里」という初心者ゾーンに降り立つ。初心者ゾーンは街の「隠れ里」と野外フィールド「黎明の渓谷」で構成されている。街は修理屋や茶屋といった重要な施設がわかりやすい位置に配置され、地図に印が付くなど初心者が迷わないような配慮がなされている。野外でもいきなりアクティブな敵に襲われたりしないので、冒険しやすいゾーンとなっている。 「隠れ里」ではチュートリアルも兼ねた「新参者クエスト」を通じて、戦闘や生産の基礎を学ぶことができる。「本当にクエストがソロプレイで進めるようになったのか」ということで実際に無料体験版アカウントで前衛キャラクタの傾奇者を新規作成してソロプレイで体験してみた。 たしかに「隠れ里」のボス敵である「波多野秀治」、巨大な蛇の「眠れる妖魔」までの新参者クエストは、すべてソロでクリアできるようになっていた。クエストを1人で進めやすくなった理由は、討伐クエストに出現する敵が複数体から1体に減ったことが大きい。ただし、後半の洞窟クエストが5人以上の徒党を前提としているのに代わりはない。 もっとも、洞窟クエストが始まる手前ですでにレベル10台後半に到達しているので、洞窟クエストを無視して隠れ里を卒業して諸国の大名に仕官しても問題はないだろう。とはいえ、個人的には中級者クエストが始まるレベル20まで上げておいたほうが後々楽なので、隠れ里の洞窟クエストもこなしておくことをお勧めする。
材料を採取して生産する「生産クエスト」も、必要生産個数が減らされて基礎的な生産目録ならすぐに修得できるようになった。また、現在は「新参者キャンペーン2008」期間中なので、生産したときに得られる修得度が1.5倍獲得できるようになり、生産目録の修得に弾みがついている。隠れ里では市司というアイテムの自動取引所が使えないため町の真ん中で生産材料の売り子をしている人も多い。 ただ、無料体験版でプレイしていた時にいくつかの制限事項に遭遇した。最大のネックは合戦に参加できないことだろう。集団大規模戦闘コンテンツの「合戦」は「信長の野望Online」のウリであり、そこに参加できないというのは大きなマイナスだ。無料体験版で参加できてしまうとスパイなどが簡単に作れてしまうため問題があるのかもしれないが、だったらせめて、「合戦見学モード」があると効果的ではないかと思う。いずれにしてもここまで遊べるのに、合戦だけ見せないというのはあまりにもったいない。 そのほかにも、体験版のキャラクタから製品版のキャラクタへアイテムの受け渡しができない、自分の屋敷を持てる機能「武家屋敷」が使えない、売り子をクリックできない、などの制限がある。体験版アカウントで合戦やレベル20以降の中級者クエストをすぐに遊びたいという人は、「信長の野望 Online」製品版を買うよりも安く始められる新チケット「スターターチケットLite(ゲーム仕様の一部を制限する代わりに、既存のスターターチケットよりも安価に、体験版アカウントから製品版アカウントへアップグレードできるチケット)」で始めるのがスマートだ。
今回、一通りプレイしてみて、「信長の野望Online」の戦闘と生産という基礎的な部分を体験するだけなら、無料体験版で十分であると感じた。「新参者キャンペーン2008」期間中は新規参入者が活躍しやすく、他のプレーヤーと協力しやすいように配慮されている。キャンペーン期間の今こそ多くの知人を作る好機といえるだろう。無料体験版でできることは冒険の序章であり、合戦や大規模ダンジョン、九州三国志など楽しいコンテンツは山と用意されている。無料体験版をプレイして本作に魅力を感じてくれた人は、製品版アカウントにアップグレードして「信長の野望Online」の世界を遊び尽くしてほしいと願う。
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□コーエーのホームページ (2008年8月6日) [Reported by 福田雄一郎]
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