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「三國志 Online」参戦記 ~「三国制覇」の巻~

◆ 待望の「三国制覇」開始! 新フィールド「渓谷」を体験 ◆


  • ジャンル:MMORPG
  • 開発/運営元:株式会社コーエー
  • 価格:4,515円(30日間プレイ権付き)、レベル20以下無料
  • 利用料金:30日間1,575円
  • 対応OS:Windows 2000/XP/Vista
  • 発売日:正式サービス中(2月29日)



 4月5日に「三国制覇」が実装され、遂に魏・呉・蜀による領土争いの火蓋が切られた。合戦の勝敗が各勢力の国力を左右し、日々のプレイに合戦の勝敗が影響してくるとなれば、これまで以上に合戦がヒートアップすることは間違いない。そこで今回は「三国制覇」実装、初となる三国制覇戦・第1回戦の様子からレポートしていこう。



■ 合戦はお祭りから真剣勝負へ! 三国制覇戦・第1回戦

三国制覇の初回とあって、合戦管理官の周りには数え切れないほどのプレーヤーが集まった
 1,000人規模(最大500人vs500人)のプレーヤーが戦いを繰り広げる「合戦」は「三國志 Online」ならではの大規模コンテンツ。それだけにプレーヤーの中には合戦だけは必ず参加するというプレーヤーも多く、合戦が開催される勢力の本拠地(魏・許昌、呉・建業、蜀・成都)は、日ごろ以上の賑わいを見せる。

 正式サービス開始から約1カ月が経過し、そろそろ複数の武器(盾や妖術などのジョブ)レベルが40(レベルキャップ)に到達するプレーヤーの姿も目立ちはじめ、新要素の追加をまだかまだかと待ち望んでいたプレーヤーも多かったはず。そんな中で遂に「三国制覇」が実装! さすが本タイトルの人気コンテンツ合戦に付随する新システムの導入だけに、三国制覇戦・第1回戦の開催される勢力の本拠地(合戦管理官の前)はこれまで以上に人で溢れかえっていた。この活気は、三国制覇に対するプレーヤーの高い期待を伺わせる。

 合戦開始30分前、いつものように部曲チャットでは戦術会議が開かれ、マップを見ながらで各部隊の動きを再確認。さすが三国制覇実装後、初の合戦ということもあり、部曲員たちの戦術に対する意見交換も真剣そのもの、時には荒々しい言葉使いの発言がチャット欄を飛び交い、各プレーヤーの真剣さや戦いに対する意気込が伝わってくる。薬品など合戦で使用するアイテムの準備も終え、連携をとる部曲との最終戦術確認を済ませ、いざ出陣! 遂に領土争いの火蓋が切られた!

 残念ながら三国制覇・第1回戦では、新フィールドの「渓谷」は導入されておらず、これまで通り草原と河畔での開催。そのため合戦そのものに新しい変化はなかったが、そこは三国制覇戦。この戦いの勝敗も日々のプレイに影響してくるだけに、合戦中は徒党チャット、連合チャットではこれまで以上に細かい指示が飛び交い、従来の合戦にはない緊張感と盛り上がりを見せた。残念ながら筆者の参加した陣は負けてしまったが、それでもいつもの合戦とは違う三国制覇実装ならではの戦いを体感できた。

 合戦終了後、街にある看板をさっそくチェック。ここでは「制覇図」、「合戦一覧」、「軍団値」、「個人評価」を確認することができるのだが、中でも「個人評価」は、合戦で倒した敵の人数&倒された数といった戦闘記録をはじめ、兵器建造や破壊、物資補給、味方の蘇生などから成り立つ獲得点数から、合戦でどのぐらい活躍したのかが割り出され、自分の順位を確認できるので、合戦終了後は必ずチェックするよう心掛けたい。ちなみに筆者は、倒した敵の人数よりも倒された数の方が多い。同勢力の皆さん、ごめんなさい……。しかし、1位はいったい何点ぐらい稼いでるんだろうか? まぁビリから数えたほうが早い筆者にとっては、雲の上の存在であることは間違いないが……。

 「三国制覇」実装とともに、三国制覇戦の勝敗に応じて「報奨値」というポイントを得られるようになった。この「報奨値」を貯めると「報奨品」と交換できる。現在は、「報奨品」にはキャラクタの容姿を変えられる薬や通常の生産や戦闘では入手できない装備品などとの交換が可能だが、公式アナウンスを確認すると、ある一定の条件を満たしたときのみ交換可能なアイテムを追加する予定もあるとか。いつ、レア度の高いアイテムが実装されても対応できるように、ここは合戦で勝利し続け日頃から「報奨値」を貯めておきたいものだ。

三国制覇の様子は「制覇図」で表現される。この制覇図上で領土の奪い合いの状況を確認できるというわけだ 「合戦一覧」では合戦の勝敗結果はもちろん、今後の合戦の予定がチェック可能。合戦の開催日程をゲーム内で確認できるのはとっても便利で嬉しい限り
街の看板では各武将との「軍団値」もチェック可能。軍団値が高いほど、その武将が将軍として参加した合戦(陣)では様々な恩恵をうけられるので、普段から各武将に積極的に納入しておきたい 「報奨品」は各勢力の本拠地(魏・許昌、呉・建業、蜀・成都)にいる人事担当官で、「報奨値」と交換できる
合戦のシステムは今までと変わるところはないのだが、プレーヤーの熱意は段違い。しかし筆者はあまり役に立てなかったようだ……




■ 待望の新フィールド「渓谷」が登場!

 三国制覇・第2回戦では遂に新フィールド「渓谷」が実装された。初体験のフィールドとなるだけに、敵陣へどう攻め込むか、逆に攻め込まれたときどう守るべきか、部曲内でも早い時間から戦術会議が行なわれた。公式のアナウンスでは高低差など地の利を生かした戦いができるということだったので、部曲内では弓が有利なのでは? といった意見が多く聞かれ、我が部曲は弓や妖術といった遠距離特化型の連合を組んで参戦することとなった。筆者自身も妖術で参戦。できる限り地の利を生かした戦術を試みるつもりであった。

 合戦前、筆者たちは渓谷は数的有利・不利がでにくく、多彩な戦術が使いにくいフィールドであるという前提のもと、戦略を練っていた。イメージとしては、各勢力の城は高台に配置され全体的に道幅が狭く、城前へとつながるルートは、細い山道を登っていくしかない。つまり兵量を分散し複数のルートから奇襲をかけるといった作戦なども使いにくい、そんなフィールドであると読んで戦略を立てていた。

 しかし、実際に合戦が始まると、目の前にはこちらが思い描いていたフィールドとは相反する光景が……。無論これではこちらが描いていたような戦況にはならず、ただただ防戦一方。敵陣を見ることもなく合戦が終了という結果となってしまった。

 合戦終了後、次の合戦に備えフィールドをチェック。するとこちらが想像していた以上に敵陣へと攻め込むルートが存在し、さらに敵陣へと攻め込む際のメインルート(川)は想像以上に道幅が広く、合戦前にこちらが描いていた地形とは大きくかけ離れていたのだ。

 たしかに道幅が狭い通路や高低差をいかした戦いができそうな場所もいくつか見受けられたのだが、そこに踏みとどまって戦い続けるにはあくまでも人数が対等、もしくは他のルートを抑えておくなど、組織だった動きができたときのみといえる。つまり、攻め込むには多彩なルート(=戦術)が用意されているが、防戦(籠城)一方になってしまうとまったく地の利を生かせない。少人数で守るならば、狭い場所に敵を誘い込み、周囲から殲滅しては後退を繰り返す形がいいだろう。

 もちろん渓谷フィールドがつまらないということではない。ある程度対当な力を持つ勢力同士の戦いなら、フィールド中央に流れる川の中心を起点に両勢力が激しくぶつかり合う力と力の戦いが繰り広げられそうだ。さらに数的有利な状況や戦術に長けた勢力ならばこの中央での戦い(川を上るルート)を囮にして、先にあげた道幅が細い通路や高低差のある坂の道のルートを使って一気に敵陣を攻撃するなど、多彩な戦術で敵を攻略できるはず。しかし、なにぶん兵量&戦術力におとる我が軍勢にはきつすぎた印象だ。

 また、この中央に流れる川を通ると移動速度が遅くなる(下流から上流へあがる場合に発動するようにすれば、数的不利もしくは勝利数が少ない勢力を上流に配置することでハンデをつけることができる)とか、川には途中深いところがあって足を取られておぼれ死ぬリスクがあるといったフィールドトラップがあれば、より一層、地形を生かした戦いができそうだ。

 ただ最近では、渓谷の戦い方も研究されてきており、防衛に向いたフィールドだという意見もあるようだ。戦い方の研究材料としては、戦争後の反省会だけでなく、公式サイトで公開された「合戦激闘録」もある。これを使えば、戦いの全体の流れをいつでも確認できる。新たな戦法を試した際には、その結果がとてもわかりやすく見えるし、さらには自分では参加できない他国や他のワールドの合戦の流れを見て研究もできる。そして何より、自分が参加した合戦を手軽に振り返れるので、見るだけでモチベーションが高まるのは間違いない。たとえ少数の軍勢でも、今できることを精一杯やって、明日の勝利につなげたいところだ。

渓谷は人手不足に悩む我が国にとって救いの手に違いない! と期待していたのだが、そううまくはいかなかった。戦力が拮抗していれば面白そうなのだが




■ 勢力による人数の偏りを打破するシステムを熱望!

 「三国制覇」が実装されたことで、明確な目的を持って合戦に参加できるようになり、部曲戦のような真剣勝負に近づいた印象をうけた。まだ「三国制覇」による具体的な恩恵(勝利し続けたときのメリット)を体感していないので、この恩恵次第ではさらに過熱することは間違いない。しかし、これ以上、各勢力に属するプレーヤー数に開きがでてしまうと合戦本来の魅力が半減してしまう懸念もある。

 魏・呉・蜀による三つ巴の戦争をしているのだから、兵量に差が出るのは当然のことだ。しかし、合戦という大規模コンテンツだけを考えた場合、この兵量の差がこれ以上開くのは本タイトルをプレイする全てのプレーヤーにとって深刻な問題であることは間違いない。とりわけ筆者のサーバーは魏に属するプレーヤーが少ないので合戦の開催される3つの陣全てが満員になることがまずなく、3つの陣のうちの2つはほぼ無人に近い状態になってしまうことが多い。3陣のうちの2つで負ければ、その時点で合戦としての勝敗は決しているわけで、始まる前から勝負が見えているような状況だ。逆に対戦相手は十分に人がおり、合戦に参加できないプレーヤーもいるとか。これではせっかくの集団戦も宝の持ち腐れだ。

 やはり合戦がメインといえるコンテンツである以上、今後も、より白熱した戦いが繰り広げられる三国制覇の形であってほしいものだ。最新のバージョンアップでは「三国制覇」中であっても他国から少数国への移籍が可能になったが、少数不利な勢力に集まる人がいくらもいるとは思えない。

 コーエーもこうした現状は把握しているようで、ゴールデンウィーク中の特別合戦では、合戦の3つの陣の開始時間をずらし、プレーヤーの合戦参加の機会を増やした。第1陣が終わってから、第3陣に途中参加も可能な時間割になっているので、少数精鋭で連戦に挑めば勝利を収められる可能性はある。これがうまく機能すれば、三国制覇戦への実装も検討されることだろう。また、4月24日から、ハンゲームからでも『三國志 Online』を遊べるようになったことで、プレーヤーの総人口も増え、相対的な人数差が緩和される可能性もある。今後もこれらの追加実装内容も含めて、さらに魅力的な三国制覇が繰り広げられるようになることを期待したい。

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□コーエーのホームページ
http://www.gamecity.ne.jp/
□「三國志 Online」のページ
http://www.gamecity.ne.jp/sol/
□関連情報
【4月23日】コーエー、WIN「三國志 Online」4月24日にアップデート実施
NHN Japanの「ハンゲーム」でのサービス提供を開始
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20080423/san.htm
【4月4日】コーエー、WIN「三國志 Online」
「三国制覇」で獲得可能な「報奨品」の内容を公開
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20080404/san.htm
【4月2日】「三國志 Online」参戦記 ~「合戦」の巻~
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20080402/san.htm
【3月28日】コーエー、MMORPG「三國志 Online」
「三国制覇」と同時に実装される新要素を公開
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20080328/san.htm
【3月12日】オンラインゲームレビュー「三國志 Online」
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20080312/san.htm
【2月25日】コーエー、WIN「三國志 Online」
今後のアップデート情報を公開
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20080225/san.htm
【2月14日】コーエー、MMORPG「三國志 Online」
2月29日15時より正式サービス開始
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20080214/san.htm
【2月7日】コーエー、WIN「三國志 Online」第二次プレオープン開始
大規模戦闘「合戦」を今週末より実施、スケジュールも公開
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20080207/san.htm
【2月5日】「三國志 Online」開発者インタビュー
「サービス延期はいい選択だった」。数々の改良点の真意に迫る
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20080205/san.htm
【2月1日】コーエー、WIN「三國志 Online」プレス向け先行試遊会を開催
より快適に、より便利に! 4カ月間で進化した部分に迫る
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20080201/san.htm

(2008年5月9日)

[Reported by 平井信幸]



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