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2007年10月の正式サービススタートを目前に控え、突然アナウンスされたサービスの延期から4カ月。「三國志 Online」は、2月7日から始まる第二次プレオープンサービスでついに再スタートを切る。 先日は先行試遊会の様子をレポートし、ゲームの各所がバージョンアップされていることがわかった。しかし、この4カ月間に何があったのか、なぜこれだけの空白期間が必要になったのかまでは見えてこない。
そこで今回、先行試遊会の直後に、本作の開発プロデューサーである上野彰三氏と、運営プロデューサーの松本秀氏に話を伺った。開発と運営のトップが語るサービス延期決定の決断の真相とは? 現在の心境と正式サービスを直前に控えた「三國志 Online」の魅力を合わせてレポートする。
■ サービス延期の理由は“コーエーの三國志”だから
――サービス開始が間近に迫ってきました。率直に今のお気持ちを聞かせてください。
松本氏 : 私も同じく、ようやくここまできたなというのが実感ですね。もともと開発部署にいたので、ゲームを作っていくのは楽しいんです。シンガポールの開発陣がいろんなアイデアを出してくれる中で、運営としてどのようにサービスをしていくか、ということも考えながら、ああでもない、こうでもないと、意見を出し合いながら制作していきました。 ――正式サービス延期の発表から現在まで、具体的にどういう動きがあったのですか? 上野氏 : プレオープンの段階で、もうちょっと“三国志らしさ”が欲しいという要望がユーザーの皆さんや関係者からありました。当時のままでもゲームとしては成立していたと思いますが、やはり“コーエーの「三國志」”という形で作っている以上は、そういった声が出た以上、きちんと検討する必要があると思い、社内で何度も議論をした結果、ギリギリのタイミングになってしまいましたが、より三国志らしさを出すために時間をいただこうということになりました。 ――延期の理由としては、ゲームの要素を追加するために時間をとったということですか? 上野氏 : 言葉で表現するのは難しいですね。我々にとっても、ユーザーの皆さんにとっても、“コーエーの「三國志」”に対する様々な思い入れがあると思うんです。そこを意識しながら、さらに作りこんでいきました。 松本氏 : 作業的には確かに、いくつか要素を追加するような形にはなってくるのですが、実際にβテストなどでプレイされていた方の中には現状で満足しているという声も多く、我々としても、このままサービスを開始してしまいたいという気持ちも少しはありました。しかし、「三國志」はコーエーを代表するタイトルであり、シミュレーションゲームの分野ではシリーズ展開するなど歴史もあり、重みのあるタイトルです。我々もその名前を背負ってやる以上、やはり一部のユーザー様がご満足いただければいいというのではなく、より多くのお客様にご満足いただけるものを提供するのが責務だろうと判断しました。また会社を代表するタイトルを預かっている以上、あまり妥協をするべきではありません。そういうことで今回、現状でもいけるという判断がありながらも、あえてサービスを延期し作りこむことで、1人でも多くのユーザーさまにご満足いただけるものにして提供しよう、ということになったわけです。 ――これが足りなかった、という具体的な何かがあったのでしょうか? 上野氏 : これが、ということよりも全体的な雰囲気ですね。もっとしっかりと三国志の雰囲気を醸し出していきたかったのです。スタンドアローンのゲームで出す三国志らしさと、オンラインゲームで、さらにMMOというジャンルで出す三国志らしさは、さじ加減の違いがあります。あまりにも三国志っぽくしすぎても難解になって、一般的なMMOとしてはどうか、という意見がでてくるし、わかりやすさだけを追求していくと、三国志の世界を期待されている方にとってどうかという意見が出てきます。このあたりのバランスを取るのが非常に大変で、我々もジレンマを感じていました。最終的には、三国志を知らない方でも三国志を感じとって、三国志に興味を持っていただけるだろうというレベルで、三国志の色を打ち出せるように調整しました。 ――ゲームの方針は変わっていないということですか? 上野氏 : 方針転換というわけではないですね。まとめた、という表現が一番適切かもしれません。ばらばらになった要素を三国志の糸みたいなもので繋ぎ合わせて、1つの大きな三国志にする作業でした。従来は、1つ1つの要素の結びつきが弱く、例えば合戦も一戦一戦が単独で、合戦に勝ったから何? 負けたからどうなる? という具体的な部分がありませんでした。そこに、陣取り要素(三国制覇)を盛り込むことで、合戦に勝利したから領土が広がる、領土が広がったからメリットを得られる、といったように、将棋倒しのように様々な要素が繋がっていくようなことを目指して作りこんでいきました。 松本氏 : 三国志らしさを求める声が大変多かったので、ゲーム内の色々な要素を1本の柱で通すように、きちんと三国志の味付けを加えていった感じです。その柱の中心が三国制覇になるわけです。やはり三国志の世界に降り立ち、魏・呉・蜀で生きていくわけですから、当然、自分がその勢力の中で貢献したいという気持ちも出てくるでしょう。勢力にいることで何らかのメリットがあれば所属勢力に対して思い入れもより強くなると思うので、もうちょっとゲームの世界の中で生きていることを実感していただけるような要素を、明確に出していこうと思いました。 三国制覇は現状、合戦の結果としてあるわけですが、ただ合戦だけだと結局またそこだけ切り離されたものになってしまいます。しかし、合戦に向かう前に普段はどんなことができるだろうかというところで、軍団システム(さまざまな方法で武将に貢献し、合戦にメリットを与える)などが入ってきて、普段の生産や採集、狩りや軍略をするところなども軍団に繋がっていき、それが結局は合戦に、三国制覇につながっていく流れができました。そういう普段の1つ1つの生活から三国志の最大の特徴である合戦までを1本のつながりにすることで、自分がこういうことをすれば、ゲームとしてはこういう風に最終的には反映されていくんだ、という筋道をきちんともう一度整理したというわけです。自分が三国志の世界で生きていると、三国志の世界でこんなふうに貢献できるということをユーザーの方にはっきり味わっていただくことが、今回の改良の柱だったと思います。 ――ギリギリのタイミングでのサービス延期の発表でした。社内は混乱しませんでしたか? 上野氏 : 唾を飛ばしあって口論していましたよ(笑)。開発・運営のどちらサイドだとか、意見を言う人の立場は関係なく、喧々諤々の討論はありました。ここでそのままスタートしたほうがいいのではないかという意見と、もう少ししっかり作ろうという声です。最後に決め手になったのは、「三國志」という看板でした。他のタイトルでも何かあったかもしれませんが、特に「三國志」という看板を担う以上、さらに作り込もうというのが、会社として一致した考えです。 ――最終的に、予定していた要素はきちんと盛り込めましたか?
上野氏 : そうですね。むしろ予定よりちょっと早く入った要素もあります。
■ 1人でいるときこそ快適に。生産の利便性を大幅に向上
上野氏 : 移動速度が遅く感じる時というのは、おそらく1人でプレイしているときだと思います。徒党(グループ)や連合(レイド)を組んで、チャットで会話を楽しみながら移動しているときは、そんなに移動時間は気にならないと思うのです。ふと1人になった瞬間、特に生産でもしようと銭荘と生産場所の往復をしていると、移動が遅いと感じた方がほとんどではないかと思います。 もしくは、ゲームを始めた瞬間ですね。水鏡先生のところから最初のクエストを受けて移動する。これだけで遅く感じてしまったのでしょう。このあたりはユーザーの皆さんの中でも個人差があると思いますが、やはり移動速度については速くしてほしいという要望を多くいただきましたので、改善できるものは改善したいなと思いました。ではどのくらい速くできるのかいう話を開発とした時、フィールドはある程度できるが、合戦の移動速度を変えるのはゲームバランスに影響するので難しいという答えが返ってきました。結果、フィールドだけ速くなるよう調整をして、今の速さになりました。 松本氏 : 単純に移動速度だけを上げるというよりは、プレイのテンポをスムーズにしたほうがいいのではないかという意見が社内からも出ていました。その中の1つの要素として、まずはフィールドの移動速度を上げて、それによってプレイ全体のテンポにリズムをもたせようという発想です。 上野氏 : 具体的には、移動速度の最初の部分を底上げしました。移動速度そのものの最終的なキャップは以前と全く変わっていません。第一次プレオープンではキャラクタのレベルも20までだったので、例えば「疾駆」、「徒党疾駆」の技能をかけ、速度にブーストがかかる「霊玉」を付けても、移動速度のキャップには全然達していませんでした。最終的(レベルキャップの解放で)にはまだ速くなります。
――移動速度が速くなったので、アイテム生産(合成場所から銭荘への移動)が楽になるな、と思ったら合成場所付近に銭荘出張所(NPC)が配置されていて、さらに驚きました。
――スマートなプレイといえば、1回の生産で設定できる回数も大幅に変更されたとか。 上野氏 : 具体的な数字を言うと、100回です! もちろん素材があればですけれど。 ――100回ですか! 上野氏 : それに伴って、所持できるアイテム数も大幅に変更しました。例えば、銭荘内の1スロットスタック数も、今までは999だったのですが、5,000になりました。バッグの1スロットは99から100に変更しました。バックの1スロットに関しては、生産のレシピが10個単位のものが多かったので、99だと中途半端ですよね。細かいところですが、こういうところを1つ改善することで、ゲーム全体がスマートになりますからね。 ――こうなると生産まわりは、第一次プレオープンからがらりと変わった感じですね。 上野氏 : そうですね。生産だけでなく、販売つまり露店のほうも大きく変わりました。対面販売のほかに、自動販売機能を導入しました。対面ですと、やはり同時に同時に複数のお客さんが来ると収拾がつかなくなってしまうので……。その点、自動販売なら、アイテムに売値をつけて、キャラクタをその場に置いておけばいいので、コアタイムの長安など多くのユーザーがいる場所などでは有効だと思います。 ――「ただいま対面中」みたいな表示がでて、対面中は他のお客さんは自動販売になって、どうしても対面で買いたい場合は順番を待つといったことはできませんか? 上野氏 : その機能は今回は入っていないですね。ユーザーの皆さんからの意見を聞きながら、いいと思うものは反映していこうと思っています。 ――生産、販売がガラリと変わったのに、それらに関連する採集システムについては変更点が見当たりませんでした。 上野氏 : 採集のシステムについては、色々な意見があると思います。ただ私としては、採集はプレイする時間がない時などに、手軽にやってもらうのがスマートだと思っていて、採集までユーザーが面倒だと感じるようにはしたくないのです。あくまでもアイテムを作るための素材集めですから。極論ですが、それこそゲーム外で素材調達ができるようなシステムを開発してもいいのではないかと考えることもあるくらいです。ですから今のところ、このままでいくつもりです。 ――採集といえば、「三國志 Online」は採集や生産でも総合レベルがアップする斬新なシステムを導入しています。おかげでレベル上げはあまり辛そうではないのですが、とはいえMMORPGはレベル上げが辛いというイメージを持ってる人も多いと思います。この辺りの調整はいかがでしょう?
上野氏 : ゲームを始めたばかりの頃はできることが少ないですから、序盤のレベル上げに関しては、かなりサクサク上げられるように調整しています。我々としても、レベル上げに時間をかけられるよりも、スムーズにレベルをあげていただいて合戦だったり軍略だったり、プライベートダンジョンだったり、メインコンテンツを楽しんでいただきたいと考えています。
■ アクション性を取り込み、テンポを高めた戦闘システム
上野氏 : まずはファーストアタック。これまでは敵を攻撃するとき、走って行って、そこで一瞬構えてから攻撃するような感じだったのですが、この一瞬の間がなくなり、素早く攻撃を繰り出すようになりました。そして1回の戦闘全体の長さを縮めるために考えたのがあのバー(敵がこちらに技能を発動するまでの時間を示したバー)なんです。 クリティカルを出すことで、敵に大ダメージを与えて早く倒せるのはもちろんなのですが、クリティカルを狙うには、敵の技能発動に合わせてこちらも技能を発動します。結果、闇雲に技能を連打するプレイはなくなるはずです。技能を連打しなければ、気力の消費を抑えられるので、気力回復待ちによる戦闘の間延びの解消や、戦闘終了後に気力回復を待つ時間が減少するので、結果として次の敵との戦闘へスムーズに移れます。戦闘だけでなくプレイ全体のテンポを上げられるというわけです。 松本氏 : 戦闘が作業のようにならないよう、よりゲーム性を持たせたいと思っていました。アクション的要素を導入することで、かなり変化を出せたと思います。 ――「三國志 Online」といえば合戦ですが、以前どこかのインタビューで、合戦のときにこれだけ物資を拾っていたとか、回復していたとか、合戦に関わるあらゆる所に対して、合戦の貢献度のようなものが確認できるようになるとお話されていたかと思います。これは具体的にはどのような形で確認できるのでしょうか? 上野氏 : ゲーム内でそれらのステータスが見られるようになっています。現状は合戦が終わった段階で自分だけが見られるものですが、私自身も現状のもので満足しているわけではなく、まだまだ発展途上にあると考えています。今後、さらに進化させていきます。 ――瓦版(新聞)が街に来て、号外のように他のプレーヤーに発表してくれたりしたら面白いかなと思いました(笑)。 上野氏 : システム的に難しい話ではないので、シンガポールに要望として出しておきますよ(笑)。 ――次に、部曲に武将が訪れる「客将」についてなのですが、望んでいない武将が来た場合、断れるようにするかどうか検討していると聞きました。個人的には断れると面白いと思いましたが、最終的にどのようになりましたか? 上野氏 : そんなに頻繁にくるものではないので、断るのはもったいないかもしれません。合戦では大きな戦力になりますし、存在自体がレアですから。客将に関しては、もっともっと膨らませていきたいと考えています。今回はあくまでも部曲に客将が来るというキーを入れたに過ぎません。 ――客将を部曲に呼ぶ方法を教えてもらえますか? 上野氏 : 三国制覇にからんだ、何かですね。 ――合戦で貢献するとか?
上野氏 : かもしれません(笑)。ごめんなさい、今はお答えできません。
■ 三国制覇は「プロスポーツのように」
上野氏 : 今は4月を目指している、というところです。 ――三国制覇はどのぐらいの期間行なわれるのでしょうか? 上野氏 : 約6カ月です。ただ4月に始めたら9月30日まで合戦が開催されるというわけではありません。プロスポーツゲーム的な考え方で動きます。例えば野球ならオープン戦からレギュラーシーズン、オールスター、チャンピオンシップ、ストーブリーグと、1シーズンの間にいくつもの期間がありますよね。それらを含めて1シーズンなわけですが、三国制覇も合戦の期間、レギュレーション変更する期間など、きちんとわけていきたいと考えています。 ――なるほど、ということは三国制覇シーズン1とシーズン2があって、その途中にレギュレーション変更なり、勢力の変更をするかどうか考慮する期間が設けられているということですね。 上野氏 : 簡単にいえばそういうことです。特にレギュレーションに関しては、ゲームバランスの問題にも関わってくるので、よほどのことがない限り合戦期間中に変えるようなことはしたくないと思っています。 ――合戦はどのぐらいのペースで開催されますか? 上野氏 : 三国制覇にかかわる合戦は週3回くらいを考えています。ほかにもイベント的な合戦は行ないたいと思っています。低レベル用合戦、とかですね。 ――ほかに合戦で大きく変わったことがあったら教えてください。 上野氏 : 残念ながらこの場では詳しくお話しできないでのすが、合戦のベースそのものは変わらず、三国制覇が導入されることで合戦の最初と終わりの部分などがいろんな意味で色づけされています。この辺りは実際にプレイしていただいて、ユーザーさん自身の目で確かめていただきたいですね。 ――個人的にはサーバーという垣根を越え、サーバー間での合戦や部曲代表戦みたいなことをやってみたいと思ったのですが、難しいでしょうか? 上野氏 : 将来的な構想として、やりたいという気持ちはあります。開発陣もサーバー間の合戦はやりたいという気持ちはあるようです。ただ、それには色々な準備が必要なので、まずは3サーバーの運営をしっかりやって、その結果サーバー間の対決といったような流れにしていきたいですね。 ――そういえば、街の入口とかに掲示板が設置されて、三国制覇や合戦の情報などが見えるのはいいですね。“三国志らしさ”をより肌で感じられるようになったと思います。 上野氏 : そうですね、掲示板については今後も様々な情報を公開していきたいと思います。 松本氏 : 瓦版の代わりに、ここに合戦で貢献した人を張り出しても面白いですよね。 ――三国制覇以外の新要素の1つにプライベートダンジョンが導入されますが、位置付けとしてはどういったコンテンツになりますか? 上野氏 : 最初のプライベートダンジョンについては、5人推奨でゲームバランスをとっています。ですから5人以下だと極端に難しくなると思います。ゲーム全体の方向性として、フィールドは少人数。軍略、部曲戦、プライベートダンジョンはなるべくまとまってプレイしてもらいたいと考えています。そして合戦は大人数バトル。もし、2~3人でダンジョンを楽しみたいなら、石林などパブリックなダンジョンのほうがいいかもしれません。ただ、軍略に関しては、もしかすると今後人数が少ないものも入れていくかもしれません。 ――正式サービススタート時のレベルキャップはいくつを予定してますか?
上野氏 : レベルキャップについては、レベルいくつ、と具体的な数字は残念ながら今は言えません。もちろんレベル30以上にはなります。
■ 各種キャンペーンも検討。コミュニティはユーザーの自主性に期待
――ゲームの中身から離れて、松本さんに運営の面からの話も伺いたいと思います。運営として今考えている施策はどんなものがありますか?
――最初はある程度無料、といった形でしょうか? 松本氏 : そういうことも含めて、検討しているところです。他にもキャンペーンはやっていきますし、PCメーカーさんとのタイアップなど、他の企業と組んでの企画も考えています。 ――コーエーの他のオンラインゲームやパッケージソフトなどと絡めた企画はいかがでしょうか。 松本氏 : GAMECITYが抱えているオンラインゲームとの連携は随時考えています。今後はまだ色々と調整しているところなので具体的にはいえませんが、やれることがあれば調整、検討はしていきます。 ――「信長の野望 Online」のユーザーからの期待も多いと思いますが、両方課金すると割引料金になる、といったようなアイデアはどうでしょう? 上野氏 : 「三國志 Online」はひとつのプレイスタイルとして、キャラクタが育ったら合戦の時を中心にログインするというのが、プレイスタイルとしてありえると思うんです。「信長の野望 Online」も、近い時期に拡張パック(争覇の章、3/26開始)が始まることですし、今週は「三國志 Online」、来週は「信長の野望 Online」という風に掛け持ちされる方も出てくるかもしれません。 松本氏 : 「三國志 Online」は我々も自信を持って送り出すタイトルなので、まずはきちんと一本立ちできるタイトルにしたい、とコーエーとしては考えています。それができるパワーを持ったタイトルですから。それをやった上で、どう連携できるかという形でやっていきたいと思っています。 ――ユーザーのコミュニティに対する働きかけはいかがでしょうか。 松本氏 : 運営ブログを開設していて、そこを情報発信の場にしていきます。ゲームの中とWEBとの関連というのは、将来的にどのように展開していこうかと考えているところです。そこを使って何かコミュニティを広げられるものを出していければなと検討しています。 上野氏 : コーエーのオンラインゲームがやっているWEB上での企画は、「三國志 Online」でも当然やっていくと思います。私としてはもっと拡張していきたいですね。 ――最近は各社でオフィシャルのコミュニティスペースを用意して、ユーザーを囲い込むような動きが出てきています。そういった取り組みは何か考えておられますか?
松本氏 : ゲームの中ではコミュニティが醸成しやすいようなシステムを入れていっていますが、ゲームの外でコミュニティに対してオフィシャルなものがどこまで関与するかは難しい問題があると思います。例えばSNSのようなものをオフィシャルで提供するという計画は、今のところありません。そこはユーザーの皆さんが独自にやってくださったほうが色が出てくると思います。我々がオフィシャルにやってしまうと、どうしても縛らなければならない部分が出てきますから、そこは外でやっていただいて、盛り上げていただきたいと考えています。
――最後に読者に向けてメッセージをお願いします。 松本氏 : お待たせしてしまいましたが、シンガポールの開発スタッフも日本の運営スタッフも含めて、全員の力を再度結集していいものにしようと頑張ってきて、ようやくこうやって皆さんの前に出せる状態になりました。是非もう一度手にとって試してみてください。きっといいものになったと実感してもらえると思います。「三國志 Online」をよろしくお願いします。 上野氏 : プレオープンの方が引き続きプレイされるのもよし、新規の方がプレイされるのもよし。新規の方や最初からやり直してみようという方は、新しくなった荊州(けいしゅう)や水鏡村(すいきょうむら)でのクエストなどを通じて、三国志の世界に浸ってもらえれば嬉しいですね。 プレオープンから継続される方は、部曲などの今までのコミュニティを再編成して、今度は高レベル帯を堪能していただきたいと思います。全ての武器レベルが20の方は、今度は全部レベル30という壮大な目標があります(笑)。でも、全部レベル30にしてしまうと、技能を覚えられる限界数を超えてしまうと思うので、必要な技能をユーザー自身がチョイスしていくことになります。この技能のチョイスが個性となるので、同じ武器を持ったプレーヤーでも個々の個性がでてきて、これまでとはまた一味違った面白さがでてくると思います。とにかく、自由に楽しんでいただきたいです。
――ありがとうございました。
□コーエーのホームページ (2008年2月5日) [Reported by 平井信幸 / 石田賀津男]
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