【Watch記事検索】
最新ニュース
【11月30日】
【11月29日】
【11月28日】
【11月27日】
【11月26日】
← 前回分  【バックナンバー】

歩いて旅する「指輪物語」の世界
「ロード・オブ・ザ・リングス オンライン」ガイドブック

【連載第8回】新たな旅に向かうフロド達に出会える「裂け谷」、「霧ふり山脈」
闇の勢力の前哨地点「アングマール」

エルフの隠れ里、裂け谷。ここでついに、プレーヤーはホビット庄を出たフロド達に追いつく



 「ロード・オブ・ザ・リングス オンライン アングマールの影」(LOTRO)の緻密に設定された世界と、美しい風景を紹介する連載企画“歩いて旅する「指輪物語」の世界「ロード・オブ・ザ・リングス オンライン」ガイドブック”。

 第8回目は、レベル35~40レベルより上の冒険者達が戦う上級者向け地域、「裂け谷」、「霧ふり山脈」、「アングマール」を紹介したい。「LOTRO」の現在のレベルキャップはレベル50で、この地域で冒険者達は最終レベルまで到達する。もちろんレベルキャップはゴールではなく、通過点に過ぎない。更なるクエストやモンスタープレイなど、様々な要素が冒険者の挑戦を待っている。

 特にアングマールはレベル50の冒険者でも安全に旅できない土地だ。荒廃したアングマールは「指輪物語」ではほとんど語られていない場所であり、「LOTRO」のオリジナリティを強く感じさせる場所になっている。また、霧ふり山脈の巨人の城など、スタッフの想像力を強く感じさせる場所となっている。一方で、裂け谷は原作ファン必見の、「旅の仲間達」と交流が楽しめる所だ。ここから「LOTRO」はどのようになっていくか、強く期待させる要素を随所に感じさせられる。


■ 美しい風景の中に危険を秘めた「トロルの森」と、冒険者の安息の地「裂け谷」

 フロドは東側のポーチに友人達が腰を下ろしているのを見つけました。
 谷間には夕闇が広がっていましたが、山々にはまだ光が射していました。
 空気は暖かく、流れる水音はひときわ高く、木々や花々の香りが夕暮れを満たして、
 ここエルロンドの館には、去りがての夏がまだ残っているようでした。

                     九死に一生を得、裂け谷にたどり着いたフロド

トロルの森のマップ。街道沿いでも注意が必要だ。奥地にはオークや大蜘蛛、熊、狼、死霊の姿も
ブルイネンの浅瀬。原作や映画ファンには「裂け谷の入口」を象徴する場所だろう
 「指輪物語」で、フロド達は最初、裂け谷を目指す。裂け谷は中つ国の北方地域エリアドールでは、「エルフの住む土地」として知られている場所であった。「1つの指輪」というとんでもない重荷を背負わされてしまったフロドは、エルフの助力を得るため、裂け谷を目指すことになる。

 裂け谷はさびし野から「果野橋」を渡った東の土地、「トロルの森」の奥にある。トロルの森は秋の野山を思わせる色づいた木々が美しい森で、街道を進んでいると思わずため息をつきたくなるような風情がある。しかし、街道ですら岩のように硬い肌を持つトロルが闊歩している場合があり、冒険者のゆるみかけた心を再び締め付ける。この地はさびし野以上に危険に満ちた土地なのだ。

 美しい森の奥には飢えた狼や凶暴な熊、疫病を持った巨大トカゲ「ワーム」、恐ろしい毒を持った蜘蛛などが潜んでいる。そして何より恐ろしいのがトロルだ。冒険者の数倍の体力を持ち、巨大な棍棒だけでなく、足下から岩を掘り起こし投げつけて来るという乱暴な攻撃もしてくる。

 オークは悪の意志を持つ存在がエルフに似せて作った、あるいは、エルフを堕落させたという話がある。トロルは動く樹木「エント」をモデルに作られたという。トロルの森ではその原型のような、樹木そっくりの姿をした「木トロル」の姿も見ることができる。オークとゴブリン(この2つの悪の種族は原作でもきちんと分けられていない)に様々な種類があるように、トロルにも全身に鱗が生えたようなものや、木トロル、鎧をつけたものなどが登場する。

 トロルの森では、「指輪物語」の前にあたる「ホビットの冒険」で主人公ビルボが活躍する場所として原作ファンには知られている。ビルボはここで同行者の13人のドワーフと共にあわや丸焼きにされる所をガンダルフに救われたのである。トロルは太陽の光を浴びると石になってしまうという弱点を持っており、冒険者はこの森で石になってしまった3体のトロルを見ることができる。この場所はまた、「指輪物語」でフロド達が休息を取った場所でもある。

 ブルイネンの浅瀬を越えると、裂け谷へももう少しだが、ここの道はかなり痛んでおり、更に恐ろしいクマや巨大昆虫が追いかけてくる。レベルの低い冒険者では、迷ってしまうとそのまま倒されてしまう危険な道だ。この道をたどった者は、裂け谷が人を拒む、隠れ里であることを身をもって知ることになる。

紅葉した木々が美しいトロルの森。音楽も美しく、うっとりとさせられる場所だ 野伏とエルフ達がいる野営地ソレンハド。遺跡の中には、トロルが占拠しているものも 街道ですらトロルが歩いている場合がある。裂け谷へ急ぐ場合は全力で駆け抜けたいが、彼等は大岩を投げて邪魔してくる
ホビットの冒険で登場する石になった3人のトロル。近くにはトロルの住み家らしい扉も 木のトロルなど、森には様々なタイプのトロルが棲息している ブルイネンの浅瀬から裂け谷への道も決して安全なものではない

レゴラスとの冒険。スマートでかっこいいレゴラスだが、このクエストではちょっとお荷物だ
 裂け谷はエルフと人の間に命を受けた半エルフ、エルロンドが治める土地である。中つ国に住むエルフは、この世界を人間を含めた他種族に任せ、自身は西方にある不死の国に去ることを決心した。現在も多くのエルフが西の灰色港から旅立っている。エルロンドの館は、旅立つエルフが中つ国で最後の休息をする場所なのである。指輪戦争の後は更に多くのエルフが旅立ち、次の時代では全てのエルフが中つ国を去ってしまうことになる。

 裂け谷は暖かな日の光と、どこか寂しさを感じさせる雰囲気のある美しい場所である。建物はエルフの技術により凝った装飾がなされていて、高度で洗練された文化を感じさせる。この裂け谷でプレーヤー達は「旅の仲間」に出会うことになる。ホビット庄を出て、瀕死の傷を負いながら裂け谷にたどり着いたフロドの旅に追いつくことになるのだ。

 フロドはエルフの癒しによって回復しており、旅の仲間達は旅立ちを待っている。裂け谷を歩くことでプレーヤーはメリーやサム、ボロミア、アラゴルンなどにも出会える。ガンダルフの命によってクエストに挑戦したり、アラゴルンの折れた剣を直す任務を任されたりする。また、ビルボとなぞなぞ遊びもできる。

 特にレゴラスとトロルの森の奥の闇の力と戦う冒険は難易度の高いものになるだろう。レゴラスと共にトロルの森を進むクエストなのだが、レゴラスは自分の体力も考えずがむしゃらに突っ込み敵の攻撃の的になってしまう。彼を助けるためのパーティーの苦労はかなりのものだ。それでも弓を打ちながら強大な敵に立ち向かう彼の姿は凛々しく、かっこいい。レゴラスのクエストは「LOTRO」プレーヤーにとって特に印象深いものになるだろう。

 裂け谷は銀行やオークションなどもあり、ブリー村に続くホームポイントとして多くの冒険者が利用する場所でもある。エルフのみならず、冒険者達の憩いの場所となる。この地から冒険者はトロルの森の奥や、霧ふり山脈へ旅立っていくのだ。

裂け谷ではギムリをのぞく全ての旅の仲間が集結している。ガンダルフやアラゴルンからはクエストを依頼されることも
裂け谷にはビルボもいる。美しく優雅なエルフの建物は、夜と昼で違った魅力を見せる


■ 雪と氷に閉ざされた闇の勢力の支配地「霧ふり山脈」

 一行が全員この応急の道を通り終わったときに、殷々たる響きと共に、
 落石と雪崩が落ちてきて、一行は縮こまって崖にへばりつきました。
 雪煙がすっかり収まってから見ると、
彼等が通ってきた道はすっかりふさがれていました。
 「もうたくさん、もうたくさん」ギムリが叫びました。
 「我々一行は、出来るだけ急いで退散しますよ」

                        吹雪の前に霧ふり山脈横断を断念する一行

原作では厳しい自然で一行を拒絶する霧ふり山脈。ゲームでは巨人やドワーフの丘陵地など様々なものがある
巨人との戦いは足場を気をつけなくてはいけない。吹き飛ばされると、パーティー全てを危険にさらしてしまうことも
 霧ふり山脈は雪と氷に閉ざされた地だ。「指輪物語」ではフロド達旅の一行はあまりの風雪に耐えかね、霧ふり山脈横断を断念し、モリアの坑道へ向かうこととなる。このため原作では、「雪と氷」以外のイメージはない。

 「LOTRO」では、ここにゴリラのようなスノービースト、巨大なマンモス、北方人の砦に、ドルハンドの居留地、そして巨人の城といったアレンジを加えている。旅の仲間達はこれら闇の勢力の場所をガンダルフの知識と、アラゴルンの探知能力で賢明にも避けた、というところだろうか。

 霧ふり山脈にはギムリの父「グローイン」が築いた野営地がある。霧ふり山脈には希少な金属「ミスリル」が採掘できる「モリア」という鉱山がある。モリアは以前ドワーフの王国があったが、鉱山の奥深くに眠っていた強大な悪魔「バルログ」を目覚めさせてしまったことで、ドワーフたちはこの地から逃げ出していた。ギムリの親族であるバーリンはドワーフを率い、再びドワーフの王国を打ち立てるべくモリアに向かったが、その後連絡が途絶えてしまったのだ。

 霧ふり山脈ではこのグローインの野営地を拠点にして冒険を進めていく。ギムリと協力するクエストなどもあるが、この地でのクエストとしては「巨人の集会場」の闘いが困難だ。巨人達はその強い力で冒険者を吹き飛ばす攻撃をしてくる。高低差のあるマップでは、そのまま落とされてしまい、パーティの戦力が分断され、全滅の可能性がある。

 吹き飛ばされないために前衛は壁に背中をぴったりつけて戦うことになる。巨人の集会場で戦うプレーヤーは常に足場に気をつけて戦わねばならない。パーティーを組むとき、経験者はしっかりと他のメンバーに警告を出しておきたいところだ。

 霧ふり山脈は、広さ的には北連丘やアングマールほど大きくはないが、「レイドクエスト」なども用意されており、上級冒険者の集まる地になっている。現在まだモリアは実装されていないが、12月13日に実装予定のアップデート「Book11」ではバルログも登場するとのことで、期待したいところだ。非常に広大な地下迷宮になることが考えられるため、次のアップデートではまだなのかもしれないが、いつかモリアを越え、更なる東の冒険へ旅立ちたい。

グローインの野営地ではギムリにも出会える。スノービースト、マンモスなど様々なモンスターが待ち受けている
霧ふき山脈には、ドルハンド(悪のドワーフ)や、北方人、ゴブリンなどが野営地を築いている。アングマールとは違って、まとまった戦力にはなっていないようだ
山脈の奥にはトロルや巨人がいる。巨人はその欲深さを利用され、ドルハンドに金で懐柔させられている


■ 「小モルドール」とも言える、エリアドールの闇の勢力の集結地点「アングマール」

モルドールは北連丘と並ぶ広大な地域だ。様々なクエスト、苦難に満ちた冒険が待っている
プレーヤー達に協力する人々。一見北方人と同じ種族に見えるが、彼等とは対立しているようだ
 アングマールは北連丘と同じように多彩な地域とクエストがあり、レベル50の冒険者でさえも1人では旅することの難しい、現在の「LOTRO」では最高難度の土地である。ここはかってアングマールの魔王(実は指輪の幽鬼の1人)に支配され、完全に闇の版図となっていたが、北方王国とエルフとの戦いで魔王軍は打ち破られ、全土は廃墟となった。

 この戦いの中で北方王国も滅び、王国の騎士達は野伏としてエリアドールの各地に散り、闇の勢力と戦いを続けている。しかし、かつての王都フォルノストを始めとして、多くの地は闇の勢力の手に落ちている。冥王サウロンの力が増すにつれて、エリアドールにも闇の力が増しつつある。そしてアングマールでは多きな闇の脈動が……。

 「LOTRO」ではアングマールは闇の力の前哨地点として、現時点で最強の闇の軍勢がひしめいている。アングマールは空は常に曇り、昼夜の区別すら曖昧な黄昏の地となっており、自然の力は弱く、不毛の大地が続く。その荒廃ぶりは、冥王サウロンのいる暗黒の国「モルドール」を思わせる。モルドールは現在まだ実装されていないが、実装されたら、このアングマールを遙かに超える邪悪で過酷な地になるだろう。アングマールはいわば、「小モルドール」といった雰囲気の場所だ。

 火山に暖められた不気味な温泉に巨大なヒルやゾウガメなどが闊歩しており、より強力なオークやトロルに加え、かつてアングマール軍の先頭に立ったといわれる「ゴルトログ」と呼ばれる強力なモンスターなど、多くの未知の敵と遭遇することになる。

 面白いと思ったのが、アングマール南にいる「攻城兵器を運ぶオーク達」だ。巨大な攻城兵器をオークが押し、オークのキャプテンが後ろから鞭で叩いているのだが、そのセリフがひどい。「最初は10人もいたのに、みんな死んでしまった!」とか、めちゃくちゃなこと言いながらも過酷な作業を強いる。自軍を食いつぶしながら戦いを続けられるオークは、それをできるだけの繁殖力が大きな武器だということなのだろう。闇の勢力の邪悪さと無秩序さ、そして異質さを象徴する場面だ。

 アングマールで冒険者を阻むのが「見張り像」だ。原作でもモルドールで登場したこの像は、真っ黒い石で作られた翼を持つ怪物の姿をしており、アングマールの様々な場所に設置されている。冒険者は近付くだけで大きな恐怖に囚われ、力のない冒険者は命すら吸い取られてしまう。恐怖は著しく冒険者の力を奪う。像があるところでの戦闘は特に注意が必要だ。

 アングマールは奥に進むにつれ、その恐ろしい本性を明らかにしていく。特に北部、ウルガルスや、カルン・ドゥームは行くだけでも時間がかかり、内部では更に長時間の探索が必要となる。パーティーメンバー全員の「覚悟」が必要となる場所だ。しかしその分、得られる報酬もまた大きい。それに魅せられて冒険者は危険な地域奥深くまで進入していくのだ。

めちゃくちゃな方法で攻城兵器を運ぶオーク。原作ファンは「2つの塔」のオークの行軍を思い出させるだろう こちらはモルドールの見張り像を思わせる邪悪な像。アングマールでの冒険はこの像に注意しなくてはならない アングマールの北方人。オークやトロルと組み、北方王国を侵略した者達だ
アングマール中央には奇怪な生物がいる温泉、オークの砦などがある。南南東にはドワーフたちの野営地があり、冒険者を助けてくれる
イムラド・バルホアスは死霊と狂った精霊が闊歩している 美しい女性の顔をした怪物、モロバル。その声は聞く者を気絶させる力がある 北東にあるガス・フォルスニール。アングマールの奥を探索するための拠点だ
アングマール奥地はゴルトログを始め強力なモンスターが登場する。鍛え上げたプレーヤースキルを使い、連携を心がけて戦っていきたい

THE LORD OF THE RINGS ONLINE: SHADOWS OF ANGMAR interactive video game (C) 1995-2007 Turbine, Inc. and patents pending. All rights reserved. Middle-Earth Poster Map (C) 2007 The Saul Zaentz Company, d/b/a Tolkien Enterprises (SZC), under license to Turbine, Inc. All rights reserved. "The Lord of the Rings Online", "Shadows of Angmar", The Watcher logo, "The Lord of the Rings" 及びキャラクター、イベント、アイテム、場所の名前はSZCの登録商標または商標で、Turbine, Inc. が使用許可を受けたものです。Turbine及びTurbineロゴは米国及びその他の国における登録商標または商標です。 SAKURA Internet及び SAKURA Internetロゴはさくらインターネット株式会社の商標です。その他記載されている会社名、製品名、ロゴ等は各社の商標または登録商標です。その他すべての商標はそれぞれ所有者の所有物です。


【ロード・オブ・ザ・リングス オンライン アングマールの影】
  • CPU:Pentium 4 1.8GHz以上 (2.8GHz以上推奨)
  • メインメモリ:512MB以上 (1GB以上推奨)
  • HDD:10GB以上の空き容量
  • ビデオカード:GeForce 3 または RADEON 8500以上 (GeForce 6800 または RADEON X850以上)
  • ビデオメモリ:64MB以上(128MB以上推奨)
  • OS:Windows XP/Vista


□さくらインターネットのホームページ
http://www.sakura.ad.jp/
□「ロード・オブ・ザ・リングス オンライン アングマールの影」のページ
http://www.lotro-japan.com/
□「LieVo」のページ
https://www.lievo.jp/
□関連情報
歩いて旅する「指輪物語」の世界
「ロード・オブ・ザ・リングス オンライン」ガイドブック バックナンバー
http://game.watch.impress.co.jp/docs/backno/rensai/lotro.htm
【10月25日】さくらインターネット、WIN「ロード・オブ・ザ・リングス オンライン」
クライアントを無料化。カムバック・キャンペーンも実施
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20071025/lotro.htm
【10月17日】さくらインターネット、「ロード・オブ・ザ・リングス オンライン」
低解像度クライアントを導入
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20071017/lotro.htm
【7月23日】オンラインゲームレビュー「ロード・オブ・ザ・リングス オンライン アングマールの影」
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20070723/lotro.htm

(2007年11月21日)

[Reported by 勝田哲也]



Q&A、ゲームの攻略などに関する質問はお受けしておりません
また、弊誌に掲載された写真、文章の転載、使用に関しましては一切お断わりいたします

ウォッチ編集部内GAME Watch担当game-watch@impress.co.jp

Copyright (c) 2007 Impress Watch Corporation, an Impress Group company. All rights reserved.