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「ロード・オブ・ザ・リングス オンライン アングマールの影」(LOTRO)の緻密に設定された世界と、美しい風景を紹介する連載企画“歩いて旅する「指輪物語」の世界「ロード・オブ・ザ・リングス オンライン」ガイドブック”。 第8回目は、レベル35~40レベルより上の冒険者達が戦う上級者向け地域、「裂け谷」、「霧ふり山脈」、「アングマール」を紹介したい。「LOTRO」の現在のレベルキャップはレベル50で、この地域で冒険者達は最終レベルまで到達する。もちろんレベルキャップはゴールではなく、通過点に過ぎない。更なるクエストやモンスタープレイなど、様々な要素が冒険者の挑戦を待っている。 特にアングマールはレベル50の冒険者でも安全に旅できない土地だ。荒廃したアングマールは「指輪物語」ではほとんど語られていない場所であり、「LOTRO」のオリジナリティを強く感じさせる場所になっている。また、霧ふり山脈の巨人の城など、スタッフの想像力を強く感じさせる場所となっている。一方で、裂け谷は原作ファン必見の、「旅の仲間達」と交流が楽しめる所だ。ここから「LOTRO」はどのようになっていくか、強く期待させる要素を随所に感じさせられる。
■ 美しい風景の中に危険を秘めた「トロルの森」と、冒険者の安息の地「裂け谷」
フロドは東側のポーチに友人達が腰を下ろしているのを見つけました。 九死に一生を得、裂け谷にたどり着いたフロド
裂け谷はさびし野から「果野橋」を渡った東の土地、「トロルの森」の奥にある。トロルの森は秋の野山を思わせる色づいた木々が美しい森で、街道を進んでいると思わずため息をつきたくなるような風情がある。しかし、街道ですら岩のように硬い肌を持つトロルが闊歩している場合があり、冒険者のゆるみかけた心を再び締め付ける。この地はさびし野以上に危険に満ちた土地なのだ。 美しい森の奥には飢えた狼や凶暴な熊、疫病を持った巨大トカゲ「ワーム」、恐ろしい毒を持った蜘蛛などが潜んでいる。そして何より恐ろしいのがトロルだ。冒険者の数倍の体力を持ち、巨大な棍棒だけでなく、足下から岩を掘り起こし投げつけて来るという乱暴な攻撃もしてくる。 オークは悪の意志を持つ存在がエルフに似せて作った、あるいは、エルフを堕落させたという話がある。トロルは動く樹木「エント」をモデルに作られたという。トロルの森ではその原型のような、樹木そっくりの姿をした「木トロル」の姿も見ることができる。オークとゴブリン(この2つの悪の種族は原作でもきちんと分けられていない)に様々な種類があるように、トロルにも全身に鱗が生えたようなものや、木トロル、鎧をつけたものなどが登場する。 トロルの森では、「指輪物語」の前にあたる「ホビットの冒険」で主人公ビルボが活躍する場所として原作ファンには知られている。ビルボはここで同行者の13人のドワーフと共にあわや丸焼きにされる所をガンダルフに救われたのである。トロルは太陽の光を浴びると石になってしまうという弱点を持っており、冒険者はこの森で石になってしまった3体のトロルを見ることができる。この場所はまた、「指輪物語」でフロド達が休息を取った場所でもある。
ブルイネンの浅瀬を越えると、裂け谷へももう少しだが、ここの道はかなり痛んでおり、更に恐ろしいクマや巨大昆虫が追いかけてくる。レベルの低い冒険者では、迷ってしまうとそのまま倒されてしまう危険な道だ。この道をたどった者は、裂け谷が人を拒む、隠れ里であることを身をもって知ることになる。
裂け谷は暖かな日の光と、どこか寂しさを感じさせる雰囲気のある美しい場所である。建物はエルフの技術により凝った装飾がなされていて、高度で洗練された文化を感じさせる。この裂け谷でプレーヤー達は「旅の仲間」に出会うことになる。ホビット庄を出て、瀕死の傷を負いながら裂け谷にたどり着いたフロドの旅に追いつくことになるのだ。 フロドはエルフの癒しによって回復しており、旅の仲間達は旅立ちを待っている。裂け谷を歩くことでプレーヤーはメリーやサム、ボロミア、アラゴルンなどにも出会える。ガンダルフの命によってクエストに挑戦したり、アラゴルンの折れた剣を直す任務を任されたりする。また、ビルボとなぞなぞ遊びもできる。 特にレゴラスとトロルの森の奥の闇の力と戦う冒険は難易度の高いものになるだろう。レゴラスと共にトロルの森を進むクエストなのだが、レゴラスは自分の体力も考えずがむしゃらに突っ込み敵の攻撃の的になってしまう。彼を助けるためのパーティーの苦労はかなりのものだ。それでも弓を打ちながら強大な敵に立ち向かう彼の姿は凛々しく、かっこいい。レゴラスのクエストは「LOTRO」プレーヤーにとって特に印象深いものになるだろう。
裂け谷は銀行やオークションなどもあり、ブリー村に続くホームポイントとして多くの冒険者が利用する場所でもある。エルフのみならず、冒険者達の憩いの場所となる。この地から冒険者はトロルの森の奥や、霧ふり山脈へ旅立っていくのだ。
■ 雪と氷に閉ざされた闇の勢力の支配地「霧ふり山脈」
一行が全員この応急の道を通り終わったときに、殷々たる響きと共に、 吹雪の前に霧ふり山脈横断を断念する一行
「LOTRO」では、ここにゴリラのようなスノービースト、巨大なマンモス、北方人の砦に、ドルハンドの居留地、そして巨人の城といったアレンジを加えている。旅の仲間達はこれら闇の勢力の場所をガンダルフの知識と、アラゴルンの探知能力で賢明にも避けた、というところだろうか。 霧ふり山脈にはギムリの父「グローイン」が築いた野営地がある。霧ふり山脈には希少な金属「ミスリル」が採掘できる「モリア」という鉱山がある。モリアは以前ドワーフの王国があったが、鉱山の奥深くに眠っていた強大な悪魔「バルログ」を目覚めさせてしまったことで、ドワーフたちはこの地から逃げ出していた。ギムリの親族であるバーリンはドワーフを率い、再びドワーフの王国を打ち立てるべくモリアに向かったが、その後連絡が途絶えてしまったのだ。 霧ふり山脈ではこのグローインの野営地を拠点にして冒険を進めていく。ギムリと協力するクエストなどもあるが、この地でのクエストとしては「巨人の集会場」の闘いが困難だ。巨人達はその強い力で冒険者を吹き飛ばす攻撃をしてくる。高低差のあるマップでは、そのまま落とされてしまい、パーティの戦力が分断され、全滅の可能性がある。 吹き飛ばされないために前衛は壁に背中をぴったりつけて戦うことになる。巨人の集会場で戦うプレーヤーは常に足場に気をつけて戦わねばならない。パーティーを組むとき、経験者はしっかりと他のメンバーに警告を出しておきたいところだ。
霧ふり山脈は、広さ的には北連丘やアングマールほど大きくはないが、「レイドクエスト」なども用意されており、上級冒険者の集まる地になっている。現在まだモリアは実装されていないが、12月13日に実装予定のアップデート「Book11」ではバルログも登場するとのことで、期待したいところだ。非常に広大な地下迷宮になることが考えられるため、次のアップデートではまだなのかもしれないが、いつかモリアを越え、更なる東の冒険へ旅立ちたい。
■ 「小モルドール」とも言える、エリアドールの闇の勢力の集結地点「アングマール」
この戦いの中で北方王国も滅び、王国の騎士達は野伏としてエリアドールの各地に散り、闇の勢力と戦いを続けている。しかし、かつての王都フォルノストを始めとして、多くの地は闇の勢力の手に落ちている。冥王サウロンの力が増すにつれて、エリアドールにも闇の力が増しつつある。そしてアングマールでは多きな闇の脈動が……。 「LOTRO」ではアングマールは闇の力の前哨地点として、現時点で最強の闇の軍勢がひしめいている。アングマールは空は常に曇り、昼夜の区別すら曖昧な黄昏の地となっており、自然の力は弱く、不毛の大地が続く。その荒廃ぶりは、冥王サウロンのいる暗黒の国「モルドール」を思わせる。モルドールは現在まだ実装されていないが、実装されたら、このアングマールを遙かに超える邪悪で過酷な地になるだろう。アングマールはいわば、「小モルドール」といった雰囲気の場所だ。 火山に暖められた不気味な温泉に巨大なヒルやゾウガメなどが闊歩しており、より強力なオークやトロルに加え、かつてアングマール軍の先頭に立ったといわれる「ゴルトログ」と呼ばれる強力なモンスターなど、多くの未知の敵と遭遇することになる。 面白いと思ったのが、アングマール南にいる「攻城兵器を運ぶオーク達」だ。巨大な攻城兵器をオークが押し、オークのキャプテンが後ろから鞭で叩いているのだが、そのセリフがひどい。「最初は10人もいたのに、みんな死んでしまった!」とか、めちゃくちゃなこと言いながらも過酷な作業を強いる。自軍を食いつぶしながら戦いを続けられるオークは、それをできるだけの繁殖力が大きな武器だということなのだろう。闇の勢力の邪悪さと無秩序さ、そして異質さを象徴する場面だ。 アングマールで冒険者を阻むのが「見張り像」だ。原作でもモルドールで登場したこの像は、真っ黒い石で作られた翼を持つ怪物の姿をしており、アングマールの様々な場所に設置されている。冒険者は近付くだけで大きな恐怖に囚われ、力のない冒険者は命すら吸い取られてしまう。恐怖は著しく冒険者の力を奪う。像があるところでの戦闘は特に注意が必要だ。
アングマールは奥に進むにつれ、その恐ろしい本性を明らかにしていく。特に北部、ウルガルスや、カルン・ドゥームは行くだけでも時間がかかり、内部では更に長時間の探索が必要となる。パーティーメンバー全員の「覚悟」が必要となる場所だ。しかしその分、得られる報酬もまた大きい。それに魅せられて冒険者は危険な地域奥深くまで進入していくのだ。
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□さくらインターネットのホームページ http://www.sakura.ad.jp/ □「ロード・オブ・ザ・リングス オンライン アングマールの影」のページ http://www.lotro-japan.com/ □「LieVo」のページ https://www.lievo.jp/ □関連情報 歩いて旅する「指輪物語」の世界 「ロード・オブ・ザ・リングス オンライン」ガイドブック バックナンバー http://game.watch.impress.co.jp/docs/backno/rensai/lotro.htm 【10月25日】さくらインターネット、WIN「ロード・オブ・ザ・リングス オンライン」 クライアントを無料化。カムバック・キャンペーンも実施 http://game.watch.impress.co.jp/docs/20071025/lotro.htm 【10月17日】さくらインターネット、「ロード・オブ・ザ・リングス オンライン」 低解像度クライアントを導入 http://game.watch.impress.co.jp/docs/20071017/lotro.htm 【7月23日】オンラインゲームレビュー「ロード・オブ・ザ・リングス オンライン アングマールの影」 http://game.watch.impress.co.jp/docs/20070723/lotro.htm (2007年11月21日) [Reported by 勝田哲也]
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