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「FINAL FANTASY XI Fan Festival 2008」トークセッションレポート
踊り子AF2などバージョンアップ直前情報を多数発表

12月6日(現地時間) 開催

会場:Renaissance Hollywood

左から順に、田中氏、小川氏、松井氏、伊藤氏、権代氏、Sage Sundi氏
 12月6日に米国ハリウッドで開催された「FINAL FANTASY XI Fan Festival 2008」にて、「ファイナルファンタジー XI」の開発陣によるトークセッションが行なわれた。登壇者は、プロデューサーの田中弘道氏、ディレクターの小川公一氏、バトルディレクターの松井聡彦氏、プランナーの権代光俊氏と伊藤泉貴氏、グローバルオンラインプロデューサーSage Sundi氏の6人。

 話題は主に次回のアップデートに関するもので、「ヴァナ★フェス2008」と同じような流れで進められたが、内容はより詳細になったものが多く、踊り子のメリットポイントのグループ2の情報やレリック装束(AF2)など、日本で未発表の情報も公開されている。今回はその未発表部分に注目してお伝えしていく。



■ 「フィールド・オブ・ヴァラー」など次回アップデートの詳細発表

 まず最初に、12月9日に実装予定のアップデートに関する情報について、順番に紹介された。既に日本でも発表されている低レベル向けの施策である「フィールド・オブ・ヴァラー」については、いくつかのクエストから好きなものを選び、目標を達成すると報酬が得られるという基本を説明した後、その報酬で経験値とギルのほかに得られる「tabs (タブ)」という専用のポイントの使い道が明らかにされた。

 用途は、ホームポイントへの帰還、長時間のリジェネやリレイズ、いくつかの食事効果など。「カンパニエ」で連合軍戦績を使用して特別な効果を得るのと同じような形だが、こちらは使用状況が限定されておらず、経験値稼ぎなどにも利用できる。特にゲーム序盤のリジェネやリレイズは、低レベルでの経験値稼ぎで有効に機能しそうだ。なお、クエスト自体はソロでも30分程度で行なえるものだという。

まずは自分で選んだクエストの内容を達成する。その場で経験値やギル、「タブ」がもらえる 入手した「タブ」を使って、補助を受けられる。リフレシュやプロテスももらえるようだ 食事効果まで受けられる。お金が少ない初心者の冒険者には特に有効に使ってもらいたい


 次に、モンスターが宝箱をドロップするようになる「Treasure Casket (トレジャーキャスケット)」についての新情報が明かされた。出現エリアはオリジナルのエリア(拡張コンテンツなしで入場できる場所)のみというのは以前の発表どおりだが、今回新たに、その箱に青色と茶色の2種類があることが発表された。

 青色の宝箱にはいくつかのテンポラリアイテムが入っており、開けばすぐに入手できるというシンプルなもの。もう1つの茶色の宝箱は、消費アイテムや合成素材が入っていることが多いが、稀にそこでしか入手できない装備品が入っていることもある。どちらかといえば、茶色の宝箱のほうが当たりという印象だ。

 ただし茶色の宝箱には鍵がかけられている。開錠するには、10から99までの数字を使ったハイアンドローに正解する必要があるが、それも4回から6回までの回数制限となっている。入力する値を間違えた場合は、その間違えた値よりも高いか低いかを教えてもらえるので、これをヒントに正解を探り出すのが基本となる。

 さらに他にヒントを引き出す方法が2つ用意されている。1つは、本来は値を入力するべき回数を1回消費してヒントを聞くというもの。詳細なヒントが出る場合もあるが、運が悪いと何らヒントにならないようなものが示されることもあるという。もう1つは、メインジョブがシーフの場合に限り、「シーフツール」を使用すると効果的なヒントを得られるというもの。パーティー内にシーフがいれば、格段に開錠できる確率が上がりそうだ。

茶色の箱は、開錠のためのハイアンドローに挑戦することになる 規定回数以内に正解すれば、宝箱が開錠され報酬が得られる メインジョブがシーフの場合、「シーフツール」を使ってヒントを得られる


 次は「アルタナの神兵」のミッション展開について、日本で未公開の新たなスクリーンショットが公開されている。「リリゼット」の戦闘シーン、ジュノ下層と思われる場所で対峙するタルタルとヒューム、さらにはジュノ下層にギガースが乗り込んできているものと、ジュノを中心とした急展開を予想させる画像が続いている。

国家間の対立を思わせるような絵があったかと思うと、ジュノにギガースが攻め込んできている驚きの展開も見られる


 さらに、次回アップデートの実装範囲の「アルタナの神兵」のミッションをクリアすることで入手できるアイテムも公開された。ジュノの紋章が描かれた壁掛けのような「大公国旗」で、「『カンパニエ』の審査でちょっといいことがある」という特殊効果も付与されているそうだ。

 続いて「ウエディングサポート」で、男性用のタキシードが実装されるという話題。こちらは日本でも発表はしているが、今回は会場で実機を使って見せつつ、ガルカとタルタルのタキシード姿も公開された。既に「ウエディングサポート」を受けて結婚しているプレーヤーに対しては、期間限定でNPCが販売するという。

「アルタナの新兵」のミッションを進めると、「大公国旗」が入手できる タルタルとガルカのタキシードを初公開。panicモーションするタキシードタルタルは会場でも大人気だった



■ 「踊り子」のメリットポイントのグループ2とレリック装束を公開

 「ヴァナ★フェス 2008」での告知どおり、踊り子のメリットポイントのグループ2と、レリック装束が公開された。

 まずメリットポイントのグループ2については、3つのジョブアビリティと1つのジョブ特性が用意される。1つ目のジョブアビリティは「剣の舞い (つるぎのまい)」で、効果中はダブルアタック発動率がアップする代わりに、ワルツが使用できなくなる。ダブルアタックの発動率は時間とともに落ちていくという。単純にアタッカーとしての能力向上が期待できるとともに、急ぎでTPを貯めたいときにも重宝しそうだ。

 2つ目のジョブアビリティ「扇の舞い (おうぎのまい)」は、物理ダメージカットと敵対心アップの効果を得る代わりに、サンバが使用できなくなる。物理ダメージのカット量は、攻撃を受けるたびに減少していく。盾役の忍者が何かのトラブルで危険になった時など、一時的にターゲットを取りたいときに有効だろう。

 3つ目のジョブアビリティ「ノーフットライズ」は、フィニッシングムーブを貯めるもの。通常、フィニッシングムーブを貯めたければステップを使う必要があるが、これを使えばステップなしでフラリッシュを使用できる。

 最後のジョブ特性は「C・ポジション (クローズドポジション)」。相手を正面から攻撃した時に限り、命中と回避にボーナスが得られる。立ち回りに影響されやすいジョブ特性ではあるが、命中の底上げ効果が得られるのはありがたい。

「剣の舞い」 「扇の舞い」 「ノーフットライズ」

 続いて公開された踊り子のレリック装束は、以前の赤を基調にした派手な色合いから一転し、白と黒の落ち着いた色合いになった。ただ踊り子特有のヒラヒラとしたデザインは活かされており、よりスマートなダンスを披露できそうな印象を受ける。入手経路は従来のレリック装束と同様、デュナミスでのドロップとなる。

一転して落ち着いた色合いになった踊り子のレリック装束。派手さよりも美しさを感じさせられる



■ さらに先のバージョンアップとイベント企画

田中氏から「冒険者さんありがとうキャンペーン」や「モグボナンザ」についての話題があった。特に「モグボナンザ」は、田中氏自身もぜひ再度やりたいと感じているようだ
 12月9日のバージョンアップ以降に検討されている企画についても、いくつか紹介された。まず毎年行なわれている「冒険者さんありがとうキャンペーン」について、田中氏が「皆さんに喜んでもらえるものを準備しているところ」と紹介したのが、「ヴァナ★フェス 2008」で公開されたカーディアン、闇の王、アークエンジェルの調度品。ただし「試験的に作ったもので、これが実装されるかはわからない。クエストの報酬や合成品として実装するかもしれない」という説明は同様だった。

 次に「モグボナンザ」の第2回について。これも田中氏が説明し、「評判もよかったので開発としても継続的にやりたいが、法律の問題もあり現在調整している。次は前回とは異なる形式になる可能性が高い。昔からやりたかったことなので、形を変えてでもやりたい。やることになれば賞品の見直しを行なうので、欲しいアイテムがあればご意見をいただきたい」と述べた。

 続いて「カンパニエ」のアップデートについての話題。ザルカバード方面の開放や、さらにランクの高い勲章の開放も検討はしているが、もう少し先の実装を考えているという。これは前回のバージョンアップで実装された獣人拠点のカンパニエopsや獣人将領のように、カンパニエに関するコンテンツの追加や調整も予定しており、そちらを優先するためだという。

 具体的な追加要素としては、各エリアを支配するメリットをより強くするため、その地域の支配中のみ利用できるバトルコンテンツを用意するという。ここには新規の装備品も多数追加するとしている。

 最後にサルベージについて、バフラウ遺構と銀海遺構で入手しづらいといわれている装備品のドロップ率を上げると発表した。ただし敵の強さは一切変更しないとしている。

「ヴァナ★フェス 2008」でも反応がよかった闇の王やアークエンジェルの調度品。ただしこれらの実装は確定しておらず、別のモンスターなどに置き換わる可能性もあるそうだ



■ 冒険者からの質問コーナー

来場者の質問に開発者が答えるコーナー。日本のユーザーほど各種のバランスについては追求せず、より遊びやすくするための仕様変更を求める声が多いように感じた
ジョブバランスについては権代氏が回答。既に着手しており、白魔道士と赤魔道士という2つの名前が具体的に挙がったのは期待が持てる
 トークセッションの締めは、会場に来た冒険者からの質問に答えるコーナー。まず最初に「新しい召喚獣は?」という質問に対し、「もう少し先のバージョンアップで、2つの大きな姿をした召喚獣を追加する予定。来年もこのイベントがあれば、これらの召喚獣に関する質問を受けることになると思う」と述べた。意訳すれば、これまでの召喚獣とはかなり異なる能力や仕様を持ったものが、向こう1年以内に2つ追加予定ということだろうか。

 次はインベントリ不足について。状況については開発でも認識しており、検討はしているという。方法としては、「インベントリのリスト構造は80個がメモリの限界で、そこは増やせないが、この80個の入れ物を増やしていくことは技術的に可能。その方向で進めているところ」と具体的な話も出た。

 続いてジョブバランスの調整について。「12月9日の次の大規模バージョンアップで、いくつかのジョブを調整する。現在、開発では白魔道士と赤魔道士の調整の検討を始めている」という。検討内容は明かされていないが、数カ月後のバージョンアップをターゲットに、ジョブバランスの調整が動き始めているのは確かなようだ。

 さらに質問や要望が順に読み上げられていった。「全てのクエストモンスターが3分でリポップしないのはなぜ?」という質問に対しては、「3分のほうがいいと思うので、『Byakko』など優先度の高いものから3分に変えていく」とした。

 「多数の鍵をまとめるキーリングのようなものが欲しい」という要望には、「1つにまとめるのは難しいが、『だいじなもの』化するなど他の方法で検討したい」と答えた。

 「『アルタナの神兵』のミッションはいつ終わるのか」という質問には、「完結するのはまだまだ先になるが、報酬は高レベル向けのものを考えている。できればオリジナルグラフィックスにしたい」と語った。

 最後は「デュナミスの再入場時間を70時間に変更して欲しい」という要望。現状は72時間なので、プレイ時間を含めると3日置きにはプレイできない。これについては、「プレイしやすくなるとは思うが、ピーク時間の取り合いが加熱してしまうので、持ち帰って慎重に検討したい」と答えた。  

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□スクウェア・エニックスのホームページ
http://www.square-enix.com/jp/
□「ファイナルファンタジー XI」のページ
http://www.playonline.com/ff11/
□「FINAL FANTASY Fan Festival 2008」のページ
http://www.ffxifestival.com/
□関連情報
【12月7日】「FINAL FANTASY XI Fan Festival 2008」イベントレポート
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【11月23日】「ヴァナ★フェス2008」トークセッションレポート
「モブリンメイズモンガー」など新要素を多数発表
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http://game.watch.impress.co.jp/docs/20071104/ff11off.htm

(2008年12月9日)

[Reported by 石田賀津男]



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