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今回発表されたのは、ゲームバランス調整策として、ゼニーの消費を促進させることを目的に、消費型アイテム「おもち」と「レモン」をNPCから期間限定で販売する施策と、恒常的に実施されている不正ツール利用者への措置の2件。ゲームバランス調整については8月29日から9月12日まで実施され、不正ツール利用者への措置は8月1日から8月29日までの結果が報告されている。 この間に措置(永久アカウント停止処分など)されたアカウント数は15,200件、回収されたゲーム内通貨は総額790億ゼニー(不正ツール利用者への措置のみ)と、元職員が不正に生み出した6,910億ゼニーに比べると1割強の数字に留まるが、確実に実効を挙げつつあることが報告されている。 「ラグナロクオンライン」制作担当の廣瀬高志氏は、この790億という回収金額について「元職員の不正で発生した額からすると、まだまだ遠い金額です。ですが、不正対策を行なうことによって、本来であればワールド内に出回るべきではない不正なゼニーが回収できたことは確かです。今度とも引き続き対策を行なっていきます」とコメントしている。 ちなみに不正ツール利用者への措置については、BOTツールなど既存の不正ツール利用者に加え、現在、同社を問わずオンラインゲーム市場全体で大きな問題となりつつあるクレジットカード番号を自動生成するツールを使ったクレジットカード不正利用者も対象となっている。 同社の場合、物理流通を利用しないオンライン完結型のパッケージのダウンロード販売を実施しているため特に実害が大きく、深刻な問題となっている。代表的な例としては、不正な番号でダウンロードパッケージを購入し、特典アイテムをバザーで販売してゼニーを得るというもの。実際は存在しないカードが使用されるため、メーカーの売り上げに結びつかないだけでなく、バザーを通じて得たゼニーはRMT市場に流れ、結果としてゲーム内経済の悪化に繋がる。同社では事態の悪化を防ぐべく、昨日13日にも3Dセキュアを用いた本人認証システムを導入するなど、クレジットカード利用に関するセキュリティ強化を急いでいる。 なお、8月に弊誌が行なった開発本部長堀誠一氏とのインタビューでは、上記施策に加え、モンスターのアイテムドロップ率の変更を核としたアイテム流通量の調整や、キャラクタレベルによってパブリックサービスの利用料を動的に変更する案も提出された。同社では、これらの事案も含め、今後も引き続きさまざまな施策を行なっていく方針としている。今後の対策に引き続き注目していきたいところだ。
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□ガンホーのホームページ (2006年9月14日) [Reported by 中村聖司]
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