【Watch記事検索】
最新ニュース
【11月30日】
【11月29日】
【11月28日】
【11月27日】
【11月26日】

★ピックアップ アーケード★

ワールドクラブ チャンピオンフットボール
ヨーロピアンクラブス 2004-2005

連載【SIDE-A:第6回】

  • ジャンル:スポーツ(サッカーゲーム)
  • 発売元:セガ
  • 操作デバイス:カード移動、戦術ボタン×5、データ表示ボタン、シュートボタン、キーパーボタン
  • 構成:サテライト席8席+メインモニター、ALLNet対応
  • 料金:1プレイ300円、2プレイ500円
  • 稼動日:稼動中

【ゲームの内容】

 ヨーロッパ4大リーグのトップチームと所属選手が実名で登場するサッカーゲーム。ジョイスティックなどで選手を直接操作するのではなく、フィールド上に“実在する選手のカード”を配置して、それを動かしたり、戦術ボタンで指示を与えながらプレイする。練習と試合を繰り返しながらチーム経験を積み重ねていき、チームを強化してカップ戦での勝利を狙う。試合後には選手カードが1枚排出される。



 先週のSIDE-BがMFを取り扱っていたこともあり、ふと「2週続けてMF紹介というのもしんどいかな」などと考える今日この頃。そんなわけで、WCCFシリーズ攻略記事SIDE-Aの選手紹介・第2回目は、レギュラーカードGKとDFをメインにお届けしようと思う。例のごとく、あくまでもプレイの幅を広げていくうえで“ちょっとしたキッカケになればいいなぁ”といったノリでお目通しいただければ幸いだ。

※注 …… 本記事の内容は、あくまでも筆者自身がプレイして感じたことに基づいて記述しているものです。状況やカードなどさまざまな要因により、記事どおりにすべてが機能するわけではないことを、あらかじめお断りしておきます。


■ レギュラーカードGK ~セービングに何を求める?~

ステケレンブルグ
 WCCF ECのレギュラーカードGKは、ペリッツォーリ(ローマ)、レーマン(アーセナル)、キャロル(マンチェスター・U)、モリーナ(デポルティボ)、ゴメス(PSV)、ステケレンブルグ(アヤックス)、バボシュ(フェイエノールト)の7人。

 今回のバージョンは、従来シリーズ以上に“ミドルシュート”が厄介。経験値が浅いときは、ランパードやジェラードなどに代表される“弾丸ミドル”の持主がバイタルエリアに侵入してくるだけで冷や汗もの。これに対する一定の抑止力を求めるなら、チーム経験値が溜まるまでは“我慢”のひとこと。さすがにレアカードの域には及ばないが、チーム経験値さえMAXまで溜まれば、レギュラーカードGKたちは、誰もが一定水準のセービングを見せてくれる。トップクラスの選手が好調時に放つミラクルシュートはどうしようもないが、それでも好調さえ維持するなら、レーマン、ペリッツォーリ、モリーナ、ステケレンブルグあたりは果敢なパンチングを披露してくれる。

 このうち、WCCF ECのペリッツォーリは、前バージョンの2002-2003版と比較しても「もしやWCCF EC版のほうが上か?」と思わせるほどのビッグセーブをしばしば見せてくれる。キャッチング面で若干不安定さはあるが、瞬間的なピークを優先するなら、筆者的には2002-2003版よりもWCCF EC版をおすすめしたいほど。昨シーズンのチーム不振を一身に背負わされたかのごとく能力値こそ落ちてしまったが、ここ一番でのビッグセーブを期待するなら2002-2003版と比べても劣る部分はない。

 ゴメス、バボシュは、ビッグセーブこそ少ないが、ハイボール処理やグラウンダーのこぼれ玉への対応などで前述のGKよりも少しだけ安定している。トップクラスの弾丸シュートを相手にするなら五十歩百歩かもしれないが、CPU戦を含めた100試合トータルで見れば決して侮れない要素。キャロルはキャッチングに不安定さが見受けられるものの、刹那の反応でゴメスとバボシュを若干上回る。ただ、チーム経験値が溜まるまではペリッツォーリ級のビッグセーブには及ばない部分があり、それまで耐えられるかどうかがポイント。ピーク時の能力では決して負けていないので、ファンの人は頑張って起用し続けていただきたいところだ。

 なんだかんだで前述の各GKを最低100試合以上は起用し続けている筆者だが、現時点ではステケレンブルグがトータルバランスの面でもっともパフォーマンスが安定しているように感じられる。次点はペリッツォーリで、理由は前述のとおり。どっしり構えているのが好きな人はモリーナ、振幅の大きさに耐えられる人はレーマンをチョイスしてもいいだろう。飛び出しが遅いと感じるなら、ドリブル間隔にあわせてGKボタンを押す“タイミング”でカバー。じっとしているよりは、ダメもとでシュートコースを遮るように飛び出すくらいで丁度いい。

 得失点に直接からむ重要なポジションだけに「好きな選手を起用するのが一番いい」とは一概に言いづらい面もあるレギュラーカードGK陣。ただ、それでも前述の細かい違いを感じられる人なら、結果だけではない「プレイ内容」そのものを楽しめるはずだ。

ペリッツォーリ
ゴメス
モリーナ
レーマン



■ WCCF EC的タイプ別ディフェンダー考

 ゲーム内部では「DF」とひとくくりに認識されるディフェンダー(DF)だが、大雑把にわけるとペナルティエリア中央付近を守るセンターバック(CB)、タッチライン寄りで守備につくサイドバック(SB)の2系統がある。CB背後でカバーリングを行なうスイーパー(SW)、隙あらば積極的に攻撃参加するリベロ(LIB)などの役割もあるが、ゲーム内で「それをやれ」と命じる機能はないため、実際にはそれっぽい動きをする選手を各ポジションに割り当てていくことになる。ここでは、大まかな役割ごとに気になる選手をピックアップしてご紹介していこう。


CB ~ストッパー~

シルベストル
 ストッパーは、1対1でアタッカーを止める役割を担うDFのこと。競り合いに負けない肉体的な強さが要求されるため、基本的には能力パラメータのパワー値が高いDF選手が適役となる。ただし、1対1の強さは単純にパワーだけで決まるものではなく、ポジショニングやボディバランスに優れるといったブラインドデータなども影響してくる。よって「パワーが〇×に満たないから使わない」などと考えず、自分の体感レベルを信じてさまざまな選手を試すべきだろう。

 1対1で強さを発揮するレギュラーカードDFで、ちまたで人気なのはトゥーレ(アーセナル)、シルベストル(マンチェスター・U)、アレックス(PSV)、ボウマ(PSV)、ヘイティンガ(アヤックス)、マテラッツィ(インテル)、アンドラーデ(デポルティボ)といった面々。いずれも能力値の高さに裏付けられたハイパフォーマンスを発揮するが、あえてストッパーとして1名を挙げるなら、筆者的にはシルベストルとなる。レアカードのアタッカーと真っ向勝負できる身体的な強さと守備範囲は、ある意味レアカードよりも眩いほどだ。

 上記DFは「これで不満があるなら、あとはスペシャルやレアしか選択肢はありませんよ」とさえいえるが、それでも強いて注意するなら、アレックス、ボウマ、マテラッツィの三者に共通する微妙な緩慢さ。特に顕著なのがボウマで、どっしり構えすぎというか「手が届く範囲はガッチリ守るが、それ以外は俺の知ったことじゃない」といったハードボイルドな雰囲気さえ漂う様子が、実にもどかしい。長く起用していると、恐らく誰もが「お前、もうちょっと動けよ……」と言いたくなるはずだ。アレックスとマテラッツィは、スピードスターの切り返しに対応しきれないケースがやや目に付く。DFラインの構築次第でフォローできるので、なるべく一定方向からマッチアップさせられるよう味方DFと連携させた追い込みをかけるといい。この3人は、良くも悪くも脚力が安定している点で“計算しやすい”選手であり、活躍の頻度は監督の腕次第でいかようにも変わってくる。

アレックス
ボウマ
マテラッツィ


シガン
 あまり起用されているところを見かけないが、シガン(アーセナル)、アンショズ(リバプール)、ブラウン(マンチェスター・U)、ナイジェル・デ・ヨング(アヤックス)、サイディ(フェイエノールト)、メシェ(ローマ)、プレサス(バルセロナ)、マルティン(デポルティボ)あたりもストッパーとしてなかなかの活躍を見せてくれる。

 ここ数週間、筆者の地元で見かける頻度が増えたのが、アーセナルのシガン。スキル名に体言されるマッチアップ能力は、絶対的な信頼感をプレーヤーに与えてくれる。唯一の欠点は、スタミナが少ないのに運動量が豊富なところ。ボールを持ったままセンターライン付近まで上がるのは日常茶飯事で、裏を突かれた日には目も当てられない。ただ、それを差し引いてもなおシガンの高い対人能力は“買い”の1点。後述のカバーリングタイプと組み合わせて、堅固なDFラインを構築したいところだ。

 シガンに次いでパワー値が高いアンショズ、サイディ、マルティンは、能力値こそ似通っているが、それぞれ微妙に個性が異なるのが面白い。アンショズは、能力値からは想像できないチェックスピードと運動量の持主。サイディはアンショズほど積極的ではないが、堅実かつ素早いフォアチェックが好印象。マルティンは、前述のふたりよりも1対1に強くフィードも正確だが、スピードスターとのマッチアップがやや苦手のように感じられる。3人とも決してスタミナが豊富とはいえないので、無理なチェイシングなどで孤立しないよう配置や戦術ボタンの指示に注意したほうがいいだろう。

 傑出したパラメータこそないが、マッチアップで安定した力を発揮するのが、ブラウン、ナイジェル・デ・ヨング、メシェ、プレサスの4人。このうち、ナイジェル・デ・ヨングはスピード15に裏付けられた素早いチェック能力が特徴。最終ラインのどこに配置しても、その脚力が遺憾なく発揮されること間違いなし。プレサスは、アタッカーに対する食いつき(貪欲さ)が実に頼もしい。守備的なポジションならどこでもこなせる高いユーティリティ性も魅力のひとつだ。

アンショズ
ブラウン
N・デ・ヨング
プレサス




CB ~カバーリング~

マルチェナ
 カバーリングとは、マーキングのずれ、味方の攻め上がりで生じたスペースを埋めるなど、フォローする動き全般を指す。ひらたく言えば、守備全体の潤滑油または緩衝材となる“縁の下の力持ち”といったところ。

 ストッパーのなかにもカバーリングを得意とする選手は少なくないが、カバーリングを得意とする選手の多くは1対1のマッチアップが苦手。敵の侵攻をストッパーがフィジカルコンタクト1発で止めるのが理想だが、当たりが不十分だったときのフォロー役として、さらにはストッパーがかわされたときの二重防波堤として無くてはならない存在が“カバーリング役”で、ストッパー役とは相互補完の関係にある(それには当然守備的MFも含まれる)。

 WCCFでは多くのDF選手が相応のカバーリングを見せるが、より際立った動きで守備に厚みを持たせてくれるレギュラーカードDF選手が、キャラガー(リバプール)、ホセミ(リバプール)、フィル・ネビル(マンチェスター・U)、エスキュデ(アヤックス)、オーイエル(PSV)、コロッチーニ(ミラン)、クフレ(ローマ)、ゼビナ(ユベントス)、カルボーニ(バレンシア)、マルチェナ(バレンシア)たちだ。

 最初に“マッチアップが苦手”と書いたが、前述の選手ではキャラガー、オーイエル、コロッチーニ、ゼビナ、カルボーニなどが、1対1でもそれなりに計算できる選手。ただしあくまでも過信は禁物で、スピード値がそれなりに高い選手はスピードスターと相対したときにギャップを突かれやすいといった面もある。また、自身よりもパワーで上回る選手とのマッチアップは、当然ながら不利であることは言うまでもない。

 カバーリングに特化したDFたちは、その役割から、屈強なアタッカーたちと危機的状況でフィジカルコンタクトに至るケースが珍しくなく、失敗したときの印象が鮮烈で脳裏に刷り込まれやすい傾向にある。よって、WCCFシリーズではマッチアップとカバーリング能力を兼ね備えたDFばかり起用する人が圧倒的多数という状況になっているが、実際にはストッパーと組み合わせることできちんと相乗効果を発揮してくれる。

 ただ、相乗効果を発揮させるためには、相手チームの攻撃ルートを相手フォーメーションから推察するプレーヤースキルが重要。あらゆる能力に突出したDFを並べるならAI任せでも相応に立ち回れるだろうが、ストッパーとカバーリングタイプを組み合わせる場合、確実に止めたい守備エリアと、そこから派生するであろうアタッカーとボールの動きを押さえないと話にならない。いかにカバーリングタイプの守備範囲が広くても、基本的な守備対応(カード配置)にズレがあっては、満足なカバーリングができずスタミナの消耗も激しくなってしまう。

 厳しい面ばかり強調してしまったため、ちょっとだけフォロー。カバーリングを得意とする選手全般にいえるもうひとつの特徴として“精度の高いフィード能力”が挙げられる。「最近、起用する選手がワンパターンだなぁ」と思ったら、こうした点を活かしたチーム作りを考えてみてはいかがだろうか。屈強なサイドアタッカーにボールを供給するだけのサッカーに飽き飽きしているのなら、なおさらだ。

キャラガー
オーイエル
コロッチーニ
カルボーニ



■ SB紹介+α ~無理やりにでもSBを攻撃参加させてみる~

 前シリーズの連載でも触れたが、WCCFシリーズは本来90分+ロスタイムで競われるサッカーというスポーツを、便宜上5分間という枠のなかに詰め込んでいる。当然、ゲーム展開はディフォルメされたものになっているが、その煽りで存在感が希薄になっている要素のひとつとして「SBの攻撃参加」が挙げられる。

 SBには、CBのフォローを含めた守備のほかに「攻撃参加」という大切な仕事がある。マークされにくいSBのオーバーラップは、攻撃そのものに厚みを持たせる有力な戦術オプションのひとつ。だが、WCCFは極めて短い時間のなかで“サッカーらしさ”を表現しなければならないという縛りから、攻撃サイクルが短い手順で完結する傾向が強い。このことから、攻撃と守備をハッキリと線引きしたほうが効率がよくなるのは“WCCF的・自然の摂理”といえる。

 “サッカーらしさ”の演出として、低いポジションからボールを持って上がる際、パスできる範囲に味方がいれば可能な限りパスを出そうとするAIの判断基準に気づいている人も多いと思われるが、これもSBの攻撃参加を難しくしている要因のひとつ。さらには、手数をかけて強引にSBを押し上げても、ボールを奪われた直後、相手がSB裏のスペースを突くのに要する時間と手間は、自分のそれと比較にならないほど容易というのが悲しい。

 こうした要因から、WCCFシリーズにおける攻撃的SBは“空気のような存在”として扱われがち。仮に起用されるとしても、それは本来のSBというポジションではなく、ウィンガー(WG)もしくはサイドハーフ(SH)が関の山。SBの攻撃参加など言語道断で、相手のサイドアタックを確実に止めてくれる守備能力が最優先事項。守備的SBはともかく、攻撃的SBはほとんど日の目を見ることがない、というのが現状のように思われる。

 だが、しかし!!

 それでもなお、プレーヤー自身の手で「SBの攻撃参加」を実践することは、決して不可能ではない。全体にWCCF向けのアレンジこそ必要だが、もし貴方が得点効率ではなく「プレイスタイルの多様性」を求めているのであれば、こうしたチャレンジは必ずなにがしかの役に立つはずだ。まずは、筆者なりのアレンジパターンの一例をご紹介しよう。


両SBをMFとDFの境界線に配置 ~認識はDF~

 攻撃参加させるためのSB配置だが、攻撃と守備のバランスを考えるなら、MFとDFの境界線ギリギリに配置するのがいい。このとき、MF(限りなくウィングバックに近いポジション)と認識されてしまうと、守備についたときの動作が微妙に違ってきてしまう。

 SBをWBもどきの位置まで押し上げるのは、攻撃参加が容易になる、相手の最終ラインから中央付近のMFに戻されるボールをインターセプトしてそのまま攻撃につなげられるというメリットがある。前者については、ギリギリまで基本ポジションを上げることで、平均的な脚力のSBでも攻撃参加が可能になるというのが大きい。SBが必ずしも快足とは限らないため、こうすることで人選の幅を広げるわけだ。

 インターセプトについては、SBの多くはフォアチェックが早いという平均的な特徴を利用している。SBをMFエリアで認識させると、こちらが攻撃に転じた際、プレーヤーが思っている以上に攻め上がってしまう。こうなると、攻守が入れ替わった際、SB自らが目の前にいる敵MFの行動範囲と干渉してインターセプトが狙いにくくなるばかりか、逆に背後スペースさえ利用されかねない。

 SB以外のDFについては、「中盤」と「最終ライン」のどちらを重視するかでバランスが異なってくる。もし最終ラインの前をしっかり固めたいなら、CB3人とDHひとりが無難。中盤に人数をかけたいなら、必然的にCBがふたりに減らされる。こうなると中央と左右をふたりでカバーすることになるが、よほどスピードやチェックが遅いDFでもない限り、リトリート(引き)を徹底すればゴール前が無人になることはない。

 攻撃に関しては、SBの攻撃参加だけに固執せず、オプションを豊富にするという意味でも攻撃的ポジションに最低4人を割きたい。WGを左右に配置した3トップ(両翼はPA内に収まる程度の広がりで十分)にトップ下ひとり、ポスト役のFWひとりにオフェンシブミッドフィルダー(OMF)3人、FWとOMFをボックス型に配置した2×2など、自分が一番しっくりくる配置を模索してみよう。ちなみに筆者は、3トップの肩翼をMFゾーンまで下げてOMFを配置する非対称型(下写真・最右)をベースにプレイしている。

無理やりSBを攻撃参加させるとはいえ、可能な限り攻撃と防御のバランスは取っておきたいところ。CB3人が無難だが、ひとり削ってバイタルエリア前後を補強するのも有効。結果だけを求めて同じ場所に止まるようでは進歩がない。さまざまな可能性を模索してプレイの幅を広げていこう


 SBを攻撃参加させるには(当然ながら)サイド攻撃ボタンを使用するが、常時点灯させておく必要はない。常時点灯だとMFエリアにSB選手を配置しているのと大差なく、安定性を欠くためかなり具合が悪い。これまでにも何度か紹介している方法だが、攻守が入れ替わるときは基本的に戦術ボタンをすべて消灯する「リトリート」でフォーメーションを整えるのが基本。ここから押し上げてくる相手の動きを良く見て、ボールが出た瞬間にプレスを押してパスカットやボール奪取を狙うわけだ。

 執拗にサイドアタックばかり狙ってくるチームを相手にする場合、SBの基本ポジションが高いことに不安を覚えるかもしれないが、DFとして認識される場所さえ維持するなら、リトリートさえ常にアタマにいれておけばロングまたはミドルパスの落下地点をきちんとフォローできる。相手のパサーが優秀だと厄介だが、それでも「押し」と「引き」のタイミングさえ見誤らなければ無条件でパスを通されるということはないはずだ。

インターセプト例。攻守が入れ替わり押し上げてくるところに戻りきれていなかったエインセを即座に突っ込ませる。前方が塞がっていたこともあり、エインセは突破よりも左上のドラソーにパスを出すことを選択。そのままクロスから追加点をゲット


 味方選手がボール奪取に成功したら、サイド攻撃ボタンを点灯させてサイドどちらかにボールを流す。SB自身がインターセプトに成功した場合も含め、相手チームのプレッシングがきつければ、直後に逆サイド攻撃ボタンを同時点灯させて、サイドチェンジもしくは前方のWGもしくはサイドアタッカーへのダイレクトパスを狙うといい。相手の最終ラインが高ければ、カウンターボタンでFWの足元に直接ボールを放り込んでもいいだろう。

 SB前方に一定のスペースがあるなら、そのままサイド攻撃を継続させる。このとき、前方のWGもしくはサイドアタッカーにボールを出してしまったとしても、そのまま押し上げるといい。なぜかといえば、前方の味方に対して相手DFがボール奪取を試みてきた場合、押し上げたSBがこぼれ玉もしくは接触プレイ直後という態勢不十分な状態の敵DFを即チェックできるからだ。

 高い位置でインターセプトに成功した場合、ペナルティエリア内にアタッカーが存在すれば、高い確率でアーリークロスが期待できる。元々SBタイプのDFはアーリークロスが得意な選手が多く、カードの基本ポジションから離れるにつれて積極的にアーリークロスを狙っていく傾向が強い。周辺の状況によってはアーリークロスではなくサイド突破を試みるケースもあるが、そのときは勢いに任せてそのままサイドを突っ走らせたほうがいい。

 SBはディフェンス値が低く設定されている選手が多いが、アタッカーを真正面から捉えることができれば、よほど能力差がない限りはそれなりにボール奪取が期待できる。基本ポジションをDF認識ギリギリの高さに設定しているため、スピード値は絶対条件ではないが、相当な運動量が要求されるのでスタミナ値には十分に気を配っておきたい。基本値が低いようであれば、交代要員を準備しておくといいだろう。

ボールを奪い押し上げた直後の例。前方にいるカステレンにボールを預けることになるが、そのまま右サイド攻撃ボタンを点灯させてトラベルシをオーバーラップさせる。パスを受ける際はカステレンの動きが止まるためトラベルシが前に出ることに。折り返しのボールを受けたトラベルシは、そのままダイレクトでアーリークロスを放つ


 ひとしきり起用してみた範囲では、クリシー(アーセナル)、ローレン(アーセナル)、ブリッジ(チェルシー)、フェレイラ(チェルシー)、フィナン(リバプール)、エインセ(マンチェスター・U)、グリゲラ(アヤックス)、トラベルシ(アヤックス)、ムティリガ(フェイエノールト)、ベゲルンド(PSV)、ビリンデッリ(ユベントス)、ベレッチ(バルセロナ)、シルビーニョ(バルセロナ)、カプデビラ(デポルティボ)、ロメイロ(デポルティボ)、カルボーニ(バレンシア)、トーレス(バレンシア)、モレッティ(バレンシア)などが良好なパフォーマンスを披露してくれた。

 なかでもクリシー、ローレン、ブリッジ、フェレイラ、フィナン、エインセ、ベレッチ、カルボーニらは、各能力を高いレベルでバランスよく備えているため、インターセプトからのカウンターが実に効果的。なかでも白眉なのはフィナンのパスカット能力で、よほど無理のある体勢でもない限りは、ピッチの端でもタッチラインを割ることなく浮きダマをインターセプトしてくれる。そのヘディングの正確さには、思わず感動してしまったほど。高いポジションでも積極的にプレスをかけていくエインセの守備能力と精度の高いアーリークロスも、フィナン同様に強力な武器となるだろう。

 トラベルシ、ムティリガ、シルビーニョは、流れるようなドリブルと精度の高いクロスで相手チームのサイドを切り裂いてくれる。インターセプトについては、接触と同時に自分がコケてしまうことも珍しくないフィジカルこそ心許ないが、パスカットなど守備反応は素早いものがあり、このあたりは“質より量でカバー”といった印象。人によっては不安を感じるかもしれないが、元々SBのオーバーラップはリスクを伴う攻撃オプション。実行するなら、リスクを恐れず積極的に攻めていただきたい。

クリシー
ベレッチ
フィナン
トラベルシ



(C)SEGA,2002,2005
(C)Panini 2005

□セガのホームページ
http://sega.jp/
□「WCCF」公式サイト
http://www.wccf.jp/
□関連情報
【9月30日】ピックアップ アーケード「WCCF EC」SIDE-B:第5回
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20050930/wccf.htm
【9月9日】ピックアップ アーケード「WCCF EC」SIDE-A:第5回
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20050909/wccf.htm
【8月26日】ピックアップ アーケード「WCCF EC」SIDE-B:第4回
http://watch.impress.co.jp/docs/20050826/wccf.htm
【8月19日】ピックアップ アーケード「WCCF EC」SIDE-A:第4回
http://watch.impress.co.jp/docs/20050819/wccf.htm
【8月5日】ピックアップ アーケード「WCCF EC」SIDE-B:第3回
http://watch.impress.co.jp/docs/20050805/wccf.htm
【7月29日】ピックアップ アーケード「WCCF EC」SIDE-A:第3回
http://watch.impress.co.jp/docs/20050729/wccf.htm
【7月22日】ピックアップ アーケード「WCCF EC」SIDE-B:第2回
http://watch.impress.co.jp/docs/20050722/wccf.htm
【7月15日】ピックアップ アーケード「WCCF EC」SIDE-A:第2回
http://watch.impress.co.jp/docs/20050715/wccf.htm
【7月8日】ピックアップ アーケード「WCCF EC」SIDE-B:第1回
http://watch.impress.co.jp/docs/20050708/wccf.htm
【7月1日】ピックアップ アーケード「WCCF EC」SIDE-A:第1回
http://watch.impress.co.jp/docs/20050701/wccf.htm
【6月29日】セガ、「WCCF」最新作「European Clubs 2004-2005」本日稼動開始!
http://watch.impress.co.jp/docs/20050629/wccf.htm

(2005年10月7日)

[Reported by 北村孝和]



Q&A、ゲームの攻略などに関する質問はお受けしておりません
また、弊誌に掲載された写真、文章の転載、使用に関しましては一切お断わりいたします

ウォッチ編集部内GAME Watch担当game-watch@impress.co.jp

Copyright (c) 2005 Impress Watch Corporation, an Impress Group company. All rights reserved.