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★ピックアップ アーケード★

ワールドクラブ チャンピオンフットボール
セリエA 2002-2003 Ver.2.0

連載【SIDE-B:第4回】

  • ジャンル:スポーツ(サッカーゲーム)
  • 発売元:セガ
  • 操作デバイス:カード移動、戦術ボタン×5、データ表示ボタン、シュートボタン、キーパーボタン
  • 構成:サテライト席8席+メインモニター
  • 料金:1プレイ300円、2プレイ500円
  • 稼動日:稼動中

【ゲームの内容】

 イタリアのサッカーリーグ「セリエA」を題材にしたサッカーゲーム。ジョイスティックなどで選手を直接操作するのではなく、フィールド上に“実在する選手のカード”を配置して、それを動かしたり、戦術ボタンで指示を与えながらプレイする。練習と試合を繰り返しながらチーム経験を積み重ねていき、チームを強化してカップ戦での勝利を狙う。試合後には選手カードが1枚排出される。



 「ワールドクラブ チャンピオンフットボール セリエA 2002-2003 Ver.2.0(WCCF 2002-2003 Ver.2)」連載【SIDE-B:第4回】は、スローイン時などの特殊な攻撃方法と、U5を前提とした選手セレクトについて解説していく。

※注 …… 本記事の内容は、あくまでも筆者自身がプレイして感じたことに基づいて記述しているものです。状況やカードなどさまざまな要因により、記事どおりにすべてが機能するわけではないことを、あらかじめお断りしておきます。


■ スローイン時の攻撃パターン

 相手陣深くからのスローインは、今バージョンでは大きな得点源になっている。スローインからの攻撃は、スローインを受けた選手がサイドからクロスを上げ、ダイレクトで押し込むのがもっとも多い得点パターン。スローインをいかに獲得し、得点につなげるか。そのための工夫を紹介していこう。ここではロングスロー以外の、普通のスローインを取り扱っていく。

《相手陣スローインは狙って取る》

 できれば偶然ではなく“狙って”スローインを取るのが望ましい。スローインを誘発するには、相手陣深くに斬り込み、相手ディフェンダーにタッチへクリアさせることを狙っていくといい。スピードの速いフォワードにカウンターで中央から持ち込ませれば、タッチへ蹴り出してくれる可能性が高くなる。うまくフォワードとディフェンダーを正対させ、中央から強引に突破を狙おう。相手ディフェンスラインは、突破されかけるなど危機感が高まれば高まるほどタッチへ逃げたがる。単独突破戦法はただ突破のみではなく、スローインからの攻めを誘発する狙いもあるのだ。

《スローイン時にはカード移動を活用する》

 スローイン時にカード移動をして守る方法を以前に紹介したが(SIDE-B 第2回参照)、攻めるほうもカード移動をすると攻撃力が増す。スローインはサイドからボールが入るので、中央突破よりサイド攻撃用のフォーメーションのほうが機能しやすいのだ。

 たとえば通常の1TOPや2TOPの場合、サイドのミッドフィルダーひとりがスローインし、FWのひとりがボールを受けるという形になりやすい。するとスローイン直後、中央や逆サイドが手薄になる。そこで一時的にミッドフィルダーをフォワードのポジションまで上げ、3TOP、4TOPという形にしてみよう。このようにカード移動すれば、逆サイドにこぼれたときにフリーで決める確率が高くなる。

 中央の守備的ミッドフィルダーも、少しだけ上にカード移動すればこぼれ球を拾いやすくなる。さらにディフェンスラインの選手をサイドに張りださせると、ディフェンダーがスローインを行なう。すると必然的に前線の選手が多くなるので、得点力はさらに上がるはずだ。ただしこの場合はカウンターをくらうリスクもあるので、状況を考えてカードを移動したほうがいい。

1TOP型のままでは、相手陣でのスローインからの攻撃には不向き。ここはトップに人数を割くようにカード移動しよう。一時的に3~5TOPにすれば、逆サイドでフリーになる選手がでてくるはずだ



■ シュートボタンを使った縦パスについて

 筆者の知り合いのうちでは“インチキシュート”と呼ばれているのがこの戦法だ。とはいってもたいした戦法ではなく、相手のクリアボールをシュートボタンを連打して打ってしまうというもの。このときそのままシュートボタンを連打していると、後方からのシュートをフォワードがダイレクトでシュートし、見事に押し込んでくれる。オフサイドに見えるのに反則を取られないこともあり(もちろんオフサイドになることもある)、その連携のうさんくささからその名前がついている。現実のサッカーでは、真後ろからのパスをダイレクトでシュートするのは非常に難しいはずなのだが……。

 狙うときの理想形は、あまりヘディングの強くない選手にクリアボールをヘッドでシュートさせること。すると“ゆるいボール”が縦に供給される。まさに「プレーヤーが意図して出す縦パス」が発生し、フォワードがいい位置にいればダイレクトシュートで決めてくれるというわけだ。

 ちなみに筆者と北村氏との間では、この戦法は邪道一歩手前のように扱われている(北村より:一歩手前じゃないですよ~。パスが通るよう監督が工夫すればいいものを、できないからといってシュートボタンでパスまがいのボールを出すのは……)。しかし中央へのクリアボールを再びサイドに展開するのは簡単ではなく、相手にパスカットされる危険もある。カウンターをくらうくらいなら、ロングシュートを打ったほうがリスクが少ないし、失敗してもさほど損とはいえない。使える機会が限定される戦法だが、得点できる可能性とリスクを比較すると有力な戦法と言わざるを得ないだろう。


■ U5をベースにした選手セレクトについて

 ここではU5レギュレーションをもとに、各ポジションでどのような有力選手がいるか簡単に紹介していく。U5で使えるスペシャルカード(黒カード)以上の選手カードは“5枚以内”で、残り11選手はレギュラーカード(白カード)から選ばなければならない。選手のセレクトには、監督の戦術とセンスが反映する。選手の能力値は高いのが理想だが、それだけでは芸がない。選手の潜在能力とポジションの適性を考えて、自分なりのセレクションをしていくと楽しくなってくるはずだ。

■ ゴールキーパーのセレクト

【ブッフォン】
 GKは直接点に関わるだけに、非常に重要なポジション。今回はクロスが取りにくくなったため、飛び出しよりもセービングの能力が重視される。セービングは基本的にDEF値で表されていると考えられるため、DEF値が高い選手を選ぶのが無難な選択だ。

 U5でここにひとりの枠を割くのは当然の選択で、代わり映えしないがITブッフォンを選ぶのが鉄板と言える。前バージョンよりクロスが取りにくくなったとはいえ、スルーパスへの飛び出し能力は突出している。もちろんセービングも鉄壁だ。あえて対抗を選ぶなら、パワーのトルドかテクニックのフレイだろう。

 面白いのが、GKを白選手にする選択だ。GK以外にU5枠を回せば、そのぶんDEFやFWに強力な選手を使うことができる。3人の白選手でお薦めなのが、新しく加わったマルケジャーニー。セービングに関しては、安定して高いパフォーマンスを見せてくれる。ローマのペリッツォーリも全体的に高いレベルにある。ただ、筆者の感想としては、ペリッツォーリはたまにキャッチミスをするなど、ややムラがあるように思える。

 また、絶好調時に驚くべきセーブを見せてくれるのがデ・サンクティス。DEF値が17と数値ではやや劣るものの、セービングに関しては高いレベルを保っている。クロス対策よりセービングが重要になったので、今回ルパテッリはお薦めできない。他のプレーヤーと違う選手を選びたい人は、むしろセービングに優れたペルッツィがお薦め。ただし、ペルッツィは飛び出しに問題がある。

■ ディフェンダーのセレクト

 スピードが欲しいサイドバックと、中央を固めたいセンターバックでは適性が異なる。今回スピードタイプのDEFがややボールを奪いにくくなったため、人選にかなり迷うところだ。ともかく最終ラインには、最低ひとりはU5枠を割きたいところ。今回は2人枠を割くのもかなり有力だ。ATLE選手が新しく加わり、選択に幅が生まれてきている。

《1》センターバックについて

【ブラン】
 センターバックのU5枠候補は、ネスタ、カンナヴァロ、スタム、アジャラに加えてバレージ、ブラン、ベルゴミと多彩になった。ひとりだけ選ぶなら、バレージ、ブランがお薦め。バレージはチェックが早く、未然にピンチを防いでくれる。バレージはテクニック、ディフェンス力、統率力に優れているが、パワーと高さにはやや不安がある。ブランは高さがあるわりには瞬間的な寄せが早く、カバーリングが非常に優れているのが魅力。

 センターバックにはサイドバックより優先してU5枠を確保しておきたい。ここに2人枠を割くなら、一枠はチェックの早いネスタ、カンナヴァロ、バレージ。もう一枠は絶対的な強さと高さのあるスタム、デサイーという考え方が有力だ。

 白選手を入れる場合は、強さと高さを優先して選びたい。新カードのビリカは1対1の守備能力に優れ、前方へのフィードが正確。今バージョンでは真横に蹴り出すとスローインからピンチの連続となるので、フィードの能力の高さは重要な能力だ。スピードはやや不足しているが、ボールへの執着心が高いのでフォローできる。また、前年度バ-ジョンの白マテラッツィも高い能力を誇る。背の高さと一対一の強さが魅力的。ユリアーノはテクニック系のFWに子供扱いされることがあり微妙だ。むしろトゥドールを入れたほうがいいかもしれない。

 また、白のディフェンダーを多く入れた場合、核としてマルディーニを入れるとディフェンスラインが一気に引き締まる。つい数値で選びがちだが、ディフェンダーとしての判断力がいかに大切か、この選手は教えてくれるだろう。

《2》サイドバックについて

【テュラム】
 サイドバックでU5枠を使うなら、テュラム以外にないと言ってもよい。早い寄せとパワー、柔軟な守備を兼ね備え、サイド攻撃を完璧に防いでくれる。前年度レアカードを使うまでもなく、今年度の黒選手で十分な働きを見せてくれるだろう。サネッティなど攻撃的な選手は、フラットラインの場合はお薦めしない。守備的な選手の方が安心して見ていられる。

 レグロッターリエを別格とすれば、白選手でスピードとパワーを兼ね備えるという選手は非常に少ない。スピードタイプのヴィヴァス、マルティネスも悪くはないが、今バージョンではパワーや高さという面でやや心もとない。他の選手を選ぶ場合、SPE値が14でパワーが15程度が目安となるだろう。

 そこで候補に上がるのが、マルコ・ザンキ、エメルソン・クリバーリだ。ザンキはカバーリング時にSPE値以上の走力を発揮するので期待できる。クリバーリは粘り強いディフェンスと安定したパスが特徴。その他では、パワーと高さが突出しているホッキ・ジュニオール、数値以上の狡猾なディフェンスを見せるパヌッチなどもお薦めだ。その潜在能力を知るため、いろいろな選手を試してみよう。

■ 守備的MFのセレクト

【ジャンニケッダ】
 守備的MFに求められるものは、パワー、スピード、スタミナといった総合能力と、ディフェンスへの意欲だ。バージョンが変わってMF選手の守備能力が上がったため、DEF値が12以上あればそこそこ守ってくれると思っていい。ここには有力な白選手が多く、U5の場合は枠を割かなくても十分対処できるだろう。

 黒選手の中では、ダヴィッツ、ディビアッジョ、トンマージ、シメオネらが典型的な守備的MFだ。このうち数値以上の能力を見せるのが、ディビアッジョとトンマージ。ディビアッジョはSPE値は13に過ぎないが、相手ボールへのチェックのスピードはSPE値17のマルチネスにも引けを取らない。フリーキックの能力もトップクラス。トンマージは、守備もできるが攻撃力が高く、前線に絡むと得点を量産する。

 黒選手の中で異彩を放っているのが、ピルロとレドンド。高いテクニックが特徴で、後方からの的確なパスで攻撃を組み立てる。バージョンを追うごとに一発のスルーパスで得点になる確率は高まってきており、彼らのパス能力は侮れないものがある。レドンドはスタミナがないが、守備もできるので個人的にはお薦めだ。新カードのダクールは、ディフェンス系とテクニック系の中間にあたる。ルーズボールへの反応は早いが、守備を重視する戦術の人には守りの面で物足りないかもしれない。

 白の守備的MFは、U5枠では重視されるポイントだ。前バージョンから強力だったのが、アッピアとペロッタというふたりの守備的MF。アッピアはパワー、スピード、スタミナに優れ、献身的に動き回ってくれる。前バージョンでは守備にやや不安があったが、今バージョンではミッドフィルダーの守備力アップを受けて守備的なポジションでも十分力を発揮する。だがシュートやパスセンスが非常に良いので、攻撃的な位置で使うのも魅力的だ。いっぽうペロッタは、安定したディフェンス力で広範囲をカバー。ここぞというときの決定力もあり、相変わらず頼れる守備的MFである。

 今回はこの2人に加え、オスマン・ダボとジャンニケッダという2人の守備的MFが有力になった。ダボは守備力が上がり、パワーを生かしたボールキープが安定した。追加カードのジャンニケッダはまとわりつくような守備と、判断力の高い広いカバーリングが魅力。背後から追いかけても、うまくボール奪取してくれることが多い。壊し屋の側面ばかりが強調されることが多いが、その潜在能力はペロッタに匹敵するものがある。そのほかに、アンブロジーニの能力にも注目。数値以上のディフェンスの固さがあり、他の守備的MFに比べてラストパスを供給する能力が高いので侮れない。スタミナがないので、使いどころに気をつけたいところ。

 DEFのコンバートでは、トゥドールがずば抜けている。運動量は多くないが、1対1の強烈な強さで中盤を支配する。同じく重量級のホッキ・ジュニオールや、テクニックのあるエメルソン・クリバーリ、フレージなども適任。これらの選手はスタミナに不安があり、スピードもさほどないので中央に置くことが望ましい。

 サイドハーフにDEFを使うなら、前バージョンで有効だったマルティネス、ヴィヴァスを中盤へ投入するといい。MFの能力が上がったとはいえ、相変わらず守備への貢献は高い。

■ 攻撃的MFのセレクト

【ボバン】
 攻撃的なMFには、トップ下とウイングの選手がいる。トップ下はパスを散らして攻撃を組み立てるポジション。ボールキープ力とシュート力も重要だ。ウイングはサイドを突破してクロスを上げるのが役割。突破力、精確なクロスやパス、シュート力が必要となってくる。

 トップ下には、まんべんなく高い数値が求められる。OFF値やTEC値が必要なのはもちろん、POW値がないとボールキープが難しい。さらに前線からの守備をするためには、DEF値が9以上はないとボールを追ってはくれない。地味ながら高い能力を求められるこのポジションだが、黒以上ならトッティ、ネドベド、ジダン、ボバンなど豊富な人材が揃っている。

 しかし、これが白選手となるとなかなか少ない。総合的にみると、攻撃と守備センスを兼ね備え、ボールを持ちすぎないアッピア、ダボが有力。前年度は白選手だったスタンコビッチなども適任といえるだろう。

 ウイングは、監督の求める役割によって選ぶ選手の性格がずいぶん変わってくる。突破力とシュート力を優先するならFWを使うのがいい。ボクシッチやウェアを使えば、破壊的な突破からシュートも狙うことができる。マンチーニは精確な判断力とクロスの質が魅力。白のFWなら、ドリブルとダイレクトシュートが得意なキエーザ、デルベッキオがお薦めだ。

 守備と攻撃のバランスを考えるなら、黒以上ならネドベド、白ならココが有力。特にココは強烈な突破力と精確なクロスを武器とし、シュートも守備も高いレベルでこなせる得難い人材だ。ただし、スタミナに不安があるので控えメンバーも考えておくこと。さらに、突破よりもクロスとパスの質を優先するならヨルゲンセン、守備的にいくならメンディエタ、ペロッタ、マルチネスなどと、戦術によって使い分けるといい。

■ FWのセレクト

【シェフチェンコ】
 FWはシュート力が重要だが、今回は単独突破能力も選ぶための重要な要素となる。このポジションは、新たに解説するまでもないがATLEやレジェンド選手が強く、U5枠必須のポジションといえる。

 単独突破の能力では、やはりウェアの能力は高い。相手チームが立ち上げてまもないときであれば、簡単にひとりでぶち抜いていける。ただし対戦相手のチーム経験が多ければ、そう簡単には突破できないので注意が必要だ。突破能力を活かすために、サポートする選手の配置を考えて使いたいところ。

 ウェアほど注目されていないが、恐るべき突破を見せるのがクライフェルトとシェフチェンコ(前年度BE、BS)。クライフェルトはテクニックで、シェフチェンコはスピードでディフェンスラインを突破する。筆者はATLE選手を含めてさまざまなFWを単独突破戦術で試しているが、この2選手は自信をもって薦めることができる。どちらも2TOPにしたり、サイド戦術にしても対応できるのがいいところだ。

 もちろん、クリンスマン、カジラギ、サモラノ、ラバネッリ、ビエリ、ロナウドなどの選手も、得点力は凄まじい。カジラギやビエリは、1TOPもできるタイプ。クリンスマン、ラバネッリはむしろ2TOPで猛威を振るうことであろう。

 ATLE選手の加入により、白FWとの格差はさらに広がった感がある。しかしU5枠に割けるFWは常識的に2~3人なので、やはりサブとして選んでおきたいところ。白FWで単独突破能力が高いのはヤンカーだ。ただしドリブルシュートはさほどうまくなく、サイドからの攻撃に合わせるほうが決定力は高い。平均的に数値が高く、バランスの良いのはキエーザ。あらゆるシュートの決定力が高く、フリーキックも蹴ることができる。デルベッキオも万能型で、特にヘディングが強いのがいい。

■ 筆者お薦めのU5枠セレクト方針

 こうやって全体を見渡してみると、FWにATLEなどの傑出した選手が多く、白選手はMFにいい選手が集中している。そのため、DEFとFWにU5枠を割くのが基本となるだろう。これまではMFを含めた攻撃的な選手に3、DEFに1、GKに1というのが基本だったが、今回は攻撃的な選手に2、DEFに2、GKに1という割り振りをお薦めしたい。


■ 新規選手カード、ATLEの選手紹介その4

 第4回となった今回は、一筋縄でいかないATLE選手を取り上げる。世間では下級ATLE扱いされている彼らだが、どの選手も素晴らしい能力を持っている。いろいろな理由から、その真の実力が知られていない場合が多い。ここでその真の実力と特徴を記しておこう。


所属クラブ:フィオレンティーナ1984~1985、背番号:8、ポジション:MF、生年月日:1954/2/19、身長:1m92、体重:80kg、国籍:ブラジル、特殊能力:クアトロ・オーメン・ジ・オロ
【ソクラテス】

 医師の資格があったことから、「ドトール」と呼ばれ親しまれたブラジルの英雄。長身ながら足下のテクニックに秀でており、ジーコ、ファルカン、トニーニョ・セレーゾらと組んだ「黄金のカルテット」のひとりとして知られている。

 医大の学生時代にボタフォゴでデビュー。得点王を獲得するなどの活躍をうけて、強豪のコリンチャンスに移籍する。コリンチャンスではチームを州選手権優勝に導くなど素晴らしいプレーをファンに披露し、一躍人気選手となっていく。

 '84年にはセリエAに渡り、フィオレンティーナで1シーズンプレイする。25試合に出場し6得点をあげたものの、ブラジル時代ほどの目立った活躍をすることはできなかった。その後はジーコのいたフラメンゴを経てサントス、ボタフォゴと渡り歩きキャリアに幕を閉じる。

 W杯では、前述の黄金のカルテットで臨んだ'82年スペイン大会でのプレーが人々の記憶に残る。史上最強と呼ばれたブラジル代表をキャプテンとして率いたが、2次リーグのイタリア戦で敗れて途中敗退となった。この試合でもソクラテスは、角度のないところからのシュートでイタリアの守護神ディノ・ゾフから得点を奪っている。

《プレイしての感想》

 ジーコ同様、長所と欠点がはっきり分かれるタイプの選手。精確なパスとテクニックは最高クラス。またかなり足が速く、相手サイドを一気に突破する能力も持ちあわせる。さらにエリア外からのミドルシュートは強烈で、その決定力は全選手中屈指のものがある。いっぽうパワーとスタミナがかなり低いのが欠点。とくにスタミナの減りは早く、数値にして12あればいいほうではないのだろうか。交代は必須で、スタミナが切れるとキック力、シュート力が激減する。

 守備力はさほどないし、シュート力・突破力が活きないのでレジスタにはお薦めしない。その能力を活かすには、ぜひとも攻撃的なポジションで使うべき。ハーフ限定で、攻撃的なサイドの選手として使うのがいいだろう。


所属クラブ:ユベントス1989~1992、背番号:9、ポジション:FW、生年月日:1964/12/1、身長:1m75、体重:70kg、国籍:イタリア、特殊能力:ゴールを呼ぶ男
【サルヴァトーレ・スキラッチ】

 '90年イタリアW杯で大活躍し、代表チームをベスト4に押し上げる原動力となったイタリアの救世主。卓越したポジショニングと、チャンスを逃さない得点感覚でW杯の歴史に名を刻んだ。

 '82年にセリエCメッシーナでそのキャリアをスタートさせると、得点を量産しチームの昇格に貢献。'88~'89シーズンには23ゴールをあげてセリエB得点王に輝く。この活躍が目に留まり、ユベントスが彼に触手を伸ばすことになる。名門クラブに移籍して早々に15ゴールと結果を出したスキラッチは、晴れて代表入りを果たした。

 そして地元開催となった'90年のW杯で、ビアッリの不調によりスタメンに抜擢。バッジョと2TOPを組んで出場すると次々と得点を重ね、トータル6得点をあげてイタリアの面目を保った。その後は不調が続き活躍できなかったが、'94年にJリーグのジュビロ磐田に移籍。'95年には、得点王になったレッズの福田正博に続く31得点をあげて、日本でもその名を知らしめた。現在は、生まれ育ったパレルモでサッカースクールを経営している。

《プレイしての感想》

 ゴールへの嗅覚に独特のセンスを持つFW。パワー、スピード、テクニックにさほど見るものはないが、不思議なことにパスを受けた瞬間にフリーの状態を作り出している。開いたスペースを見つけ出す能力は、まさにトップクラス。F・インザーギのようにオフサイドにかからず最終ラインから飛びだす能力も持ちあわせており、振り足の速いシュートでごっつあんゴールを連発する。

 単独で突破するのは厳しいので、2TOPで使いミドルかショートのラストパスを受けさせるようにするといいだろう。使いこなすには監督の能力が問われるFWである。テクニックはさほどなさそうだが、パスセンスは悪くない。前線からの守備を精力的に行なう姿は、ラヴァネッリとダブるところがある。


所属クラブ:ローマ1993~2001、背番号:9、ポジション:FW、生年月日1966/6/1、身長:1m80、体重:78kg、国籍:アルゼンチン、特殊能力:隅を射ぬくシュート
【アベル・バルボ】

 セリエAで長年活躍し、得点を重ね続けたアルゼンチン代表ストライカー。マラドーナら世界的選手がめじろ押しのアルゼンチン選手の中で目立たないが、'90、'94、'98と3回連続W杯のメンバーにも選ばれている。'98年フランスW杯では日本と対戦し、C・ロペスに代わり途中出場して川口が守る日本ゴールを脅かした。

 '89年にセリエBウディネーゼに移籍すると、毎シーズン2桁得点をあげてチームをセリエAに導く。その後'93年にローマに移籍すると、フォンセカの巧みなサポートを受けて点取り屋としての本領を発揮。5シーズンで通算78ゴールをあげてローマの顔となった。セリエAであげた通算199ゴールの記録は、同じアルゼンチンのバティストゥータに抜かれるまで、セリエA外国人の最多得点記録となっていた。

《プレイしての感想》

 左右の両足から繰り出す多彩なシュートで、高い決定力を誇るストライカー。スキル通りゴールマウスの隅を正確に捉えるシュートが魅力だ。ドリブルからのシュート、ダイレクトシュート、ヘディングとあらゆる形のシュートを得意とする。

 ただしパワーやスピードなど身体能力に突出したところはなく、単独突破には向いていない。とはいってもDFの寄せに多少は踏ん張ってくれるフィジカルの強さは持ちあわせる。経験値を積んでいくと、ドリブルのテクニックを活かし、ある程度DFを抜いていくことが可能になる。

 テクニックもありシュートも得意なのだが、単独突破に向いていないという一点だけで過小評価されている感が強い選手だ。


所属クラブ:ローマ、背番号:11、ポジション:FW、生年月日:1969/9/13、身長1m82、体重:74kg、国籍:ウルグアイ、特殊能力:豪胆な敵陣突破
【ダニエル・フォンセカ】

 強烈な左足のシュートが持ち味のウルグアイ代表FW。ナシオナルでデビューし、セリエAカリアリに移籍。ナポリでの活躍を経て、ローマでバルボとの2TOPを組むことになる。左利きのフォンセカと右利きのバルボは前線で絶妙なコンビネーションを見せ、ファンを魅了。南米の川の名をとって「ラプラタ・デュオ」と呼ばれた。ローマを離れてからはユベントスに4シーズン在籍。リバープレート、ナシオナル・モンテビデオを経て、2002年コモに移籍直後に引退を決意する。

 ウルグアイ代表としては、'95年のコパ・アメリカでの活躍が人々の記憶に残る。ソサ、フランチェスコリらと組んで快進撃。決勝ではPK戦でブラジルを破り、古豪復活をアピールした。

《プレイしての感想》

 ATLE選手の中で、もっとも不思議な能力を持った注目すべき選手。とにかく経験値の溜まりが遅く、最初のうちはシュート精度が非常に低い。特に右足のシュート精度は最悪で、白FW以下の決定力の低さに投げ出してしまいそうになる。しかし、経験値が溜まるにつれ徐々に決定力が上がり、最終的には別人のように両足で(左足の方が得意だが)強烈なシュートを決めるようになる。ただ、WCCFにおいてはヘディングは下手なようだ。

 典型的な大器晩成型で、FWとして使うには我慢が必要。しかし80試合を越えれば、他のATLE選手と遜色のない立派なFWに変身する。パワーとテクニックを活かしたキープ力の高さは脅威で、単独でディフェンスを突破することも可能になる。まさにWCCF界の出世魚(?)的な存在といえる。

 もうひとつ興味深いのは“パスセンス”だ。経験値の溜まらない序盤からダイレクトパスを多用し、絶妙なスルーパス、クロスを上げることができる。パワーがあり潰されにくいので、序盤はパスセンスを活かしてトップ下に起用することをお薦めしたい。序盤はトップ下で、経験値が溜まったらFWに格上げするといいだろう。

【参考書籍】
ワールドサッカー すごいヤツ全集 フットワーク出版社
最新版 ワールドサッカー すごいヤツ全集 フットワーク出版社


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(C)Panini 2004
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□セガのホームページ
http://sega.jp/
□「WCCF」公式サイト
http://www.wccf.jp/
□関連情報
【8月20日】ピックアップ・アーケード:「WCCF 2002-2003 Ver.2」SIDE-A:第4回
http://watch.impress.co.jp/docs/20040820/wccf.htm
【8月6日】ピックアップ・アーケード:「WCCF 2002-2003 Ver.2」SIDE-B:第3回
http://watch.impress.co.jp/docs/20040806/wccf.htm
【7月30日】ピックアップ・アーケード:「WCCF 2002-2003 Ver.2」SIDE-A:第3回
http://watch.impress.co.jp/docs/20040730/wccf.htm
【7月23日】ピックアップ・アーケード:「WCCF 2002-2003 Ver.2」SIDE-B:第2回
http://watch.impress.co.jp/docs/20040723/wccf.htm
【7月16日】ピックアップ・アーケード:「WCCF 2002-2003 Ver.2」SIDE-A:第2回
http://watch.impress.co.jp/docs/20040716/wccf.htm
【7月9日】ピックアップ・アーケード:「WCCF 2002-2003 Ver.2」SIDE-B:第1回
http://watch.impress.co.jp/docs/20040709/wccf.htm
【7月2日】ピックアップ・アーケード:「WCCF 2002-2003 Ver.2」SIDE-A:第1回
http://watch.impress.co.jp/docs/20040702/wccf.htm
【2003年12月26日】ピックアップ・アーケード:「WCCF 2002-2003」第3.5回
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20031226/wccf.htm

(2004年8月27日)

[Reported by 石井ぜんじ]


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