|
★ピックアップ アーケード★
連載第3.5回目……とは何とも中途半端な回数だが、これには事情がある。実は、前回の「スターターでも戦えるフォーメーション:攻撃編」で、複数の知人と一部読者から「あれはクワガタではない」とのご指摘を受けたからだ。筆者が「どれだけ違うねん!」と聞いたところ、どうやら2トップが大きく開いている点は同じだが、その“開き具合が違う”らしい(どないやねん)。 教えていただいたフォーメーションは、どちらも中盤がダイヤモンド型という点で酷似しており、そのとおりに再現してみたところ……これはあくまでも筆者の地元周辺だけかもしれないが、Ver.1.2~2.0の頃によく見かけたフォーメーションに、これまた非常に酷似していた。 よって、守備にまわった時の考え方はVer.2.0で紹介した方法とほとんど変わらないため、あらためて「第?回」と大仰に構えるのは気が引けたことから「.5」をつけた補足記事として掲載するに至った次第である。
※注 …… 本記事の内容は、あくまでも筆者自身がプレイして感じたことに基づいて記述しているものです。状況やカードなどさまざまな要因により、記事どおりにすべてが機能するわけではないことを、あらかじめお断りしておきます。
■ 世の中には色々な「クワガタ」がいるらしい……
まずは、下のフォーメーションをご覧いただきたい。左が前回紹介した「クワガタ」で、右が(筆者的には懐かしいのだが)新種の「クワガタ」である。便宜上、左を「コクワガタ」、右を「オオクワガタ(今回のテーマ)」と名づける。個体差はあるだろうが、おおむねどちらか一方にカテゴライズされるものとして、まずは話を進めたい。
「コクワガタ」の特徴は前回説明したとおりだが、「オオクワガタ」は、攻撃の大半が“ファーサイド”狙い。それ以外は、中央のオフェンシブハーフ(OH)がボールを持ったとき、そのまま押し込むことがあるといった程度。 守備側のフォーメーションにもよるが、「オオクワガタ」の特徴として、サイドチェンジが多いこともあげられる。アゴにあたる2トップが左右に大きく開いているため、ボールを中心とした全体の動きによるスペースが生じやすく、場合によってはボールが2往復することもある。
こうして大きく揺さぶられると、ディフェンスラインの端々に偏りと歪みが生じる。ボールが大きくふられるためキーパーの飛び出しでは対応しきれないことが多く、ボールの落下点に陣取った2トップの片割れに強烈なダイレクトを叩き込まれるのがお決まりのパターンだ。
■ まずは“ボールをふらせない”
前回からの繰り返しになるが、最終ラインの高さを調節するのは、非常に重要。基本としては、ボールを奪われたら、プレスを切ってフォーメーションを再構築しつつ最終ラインの高さを確認する。ペナルティアークのラインまで一気に下げてもいいが、下げすぎてパスカットのチャンスを逃すのはもったいない。相手FWの位置を確認して、ラインの維持、押し上げるときのことを考えながらプレスボタンで調節すること(念のため。連打は論外)。 「オオクワガタ」の場合、必ず左右どちらかにパスが出される。ただし、中盤から前線のFWにパスが出される場合、オープンスペースをふさぐようにDFが配置されていると、かなりパスが出にくくなる。このとき、中盤でムダに増えるパス回しが狙い目。ボールを出すのに適当なスペースがない場合はドリブルで切り込んでくるが、そんなときこそサイドハーフ(SH)やディフェンシブハーフ(DH)が活躍する場面である。 仮にパスが出ても、行く手をふさぐ、あるいは重なるようにSHを配置しておけば、必ずSHと1対1の局面になる。選手の能力が互角なら守備側に分があるため、即カウンターが狙える。ただし、たとえ能力が互角でも、ネドヴェド、ジダン、中田などに代表されるボールキープに秀でた選手が相手なら、確率は半々くらいに考えておいたほうがいい。 ここからは昨年の記事と重複するが、前述の「仮にパスが出た」場合、即座に反対側のサイドバック(SB)をタッチライン側に目一杯動かす。これはSHを突破されたときの対応策で、これをやっておかないとダイレクトをくらう確率が飛躍的に高まる。
対応が早ければクロスを上げるのにもたついてボール奪取のチャンスが増えるし、反対側にボールをあげられても、動かしたSBが相手2トップの片方よりも先にボールの落下地点に入れる。これだけでも、クリアできる確率に雲泥の差が生じる。なお、クリアした直後は、なるべくキーパーを動かさないほうがいい。「オオクワガタ」で勝てると思い込んでいるような相手は大抵シュートボタンを連打しており、クリアボールを拾ったところで、そのまま即シュートしてしまうからだ。
■ 相手のFWに仕事をさせない 連載第3回を掲載した夜に即ツッコミが入ったため、翌23日は幻(?)の「オオクワガタ」を探し回るハメになってしまったが(ある意味、自業自得)、都内および近郊の主要なゲームセンターを巡回してあらためて思ったのは、「相手のFWをマークしない人が大半」だということ。あれではレアカードの鉄壁DF陣も真価を発揮できないというか、ぶっちゃけ「猫に小判」のように見える。“虎の威を借る狐”ならぬ“カードの威を借る監督”では、あまりにもショボすぎやしないだろうか。
金粉(レジェンド)ショーと化したチームはもとより、その金粉が贋物でした、なんてチームも少なからず見かけるに至っては「勝つにしても“勝ち方”というものがあるだろうに」とさえ思う。サテライトが8台あるということは、対人戦を前提としたシステムであることは明白だ。たかがゲームとはいえ、対戦相手に対する敬意というか、少なくとも自身に対するプライドくらいは持ち合わせていて欲しい。そう願ってやまない。
(C)Hitmaker/SEGA,2002,2003
□セガのホームページ (2003年12月26日) [Reported by 北村孝和]
また、弊誌に掲載された写真、文章の無許諾での転載、使用に関しましては一切お断わりいたします ウォッチ編集部内GAME Watch担当game-watch@impress.co.jp Copyright (c) 2003 Impress Corporation All rights reserved. |
|