ナムコ「ソウルキャリバーII」、
新キャラ「ラファエル」とあの漢が復活!

稼動時期:未定



 株式会社ナムコの3D武器格闘ゲーム「ソウルキャリバーII」。ロケテストを目前に控え、ついにデフォルトキャラ(13名)が全員勢ぞろいすることになる。

 ひとりはレイピアを使う新キャラ・ラファエル。レイピアを片手で構えるその姿から、スピードとパワーのバランスの良さを感じさせるキャラクタだ。しかし、その冷徹で非情な内面には、狂気をはらんだ野望がうごめいている……。

 そして、生死不明とされていた南海の伊達男、マキシ(真喜志)がついに復活! しかし、その手に握られるのはかつての盟友・覇汀原(ふぁてぃばる)ではない。そしてその表情は……。彼の身になにが起こったのか、それはプロローグを見ていただくとしよう。


ラファエル・ソレル

年齢32歳
出身ルーアン/フランス王国(フランス)
身長178cm
体重72kg
使用武器ソードレイピア
武器名フランベット
流派ソレル・ラピエレ

【プロローグ】

『悪徳は選ぶことから始まる。
  本人の遺伝、知能、神経の疲労といったものによって
  この選択は説明のつかない、
  あるいは犯罪的なものになるまで洗練される。』
    ……ジャン・コクトー「阿片」

 宗教抗争の真っ只中にあった16世紀のフランス。そんな時代を揺篭に、貴族達の謀略を子守唄に、そしてレイピアと医学を友として育った冷徹で非情なソレル家の若き当主。それがラファエルである。

 彼の処世術は敵を多く作ったが、その的確で素早い判断力と実行力は、確実にソレル家の基盤を堅固なものにしていた。

 だが悪名高いイヴィルスパームが起きた年、彼は致命的な間違いを犯した。ソレル家が支持していた貴族の一人がイヴィルスパームを浴びて狂乱状態に陥ったことを知るのが遅れ、敵意を持つものに自分を攻撃する大義名分を与えてしまったのだ。
 しかも戦乱に巻き込まれた凡庸な一族達は早々に保身を図り、ラファエルの身柄を引き渡すことを条件に降伏してしまったのである。

 ただ一人孤立し、一族からも追われながら彼は貧民街へと逃れた。だが不自由ない生活に慣れた彼にとって、飢えと寒さで凍える生活は厳しかった。追手に発見され、弱った体で逃げている所を匿ってくれたエイミという名の幼い少女がいなかったなら、彼は生きていなかったにちがいない……。
 彼女にとってそれは「兵隊が嫌いだから、邪魔をした」というだけの、ほんの気まぐれな行動にすぎなかった。
 しかしそれは、自分の力だけで生き抜いてきたラファエルにとって、生まれて初めて他人に助けられた瞬間だったのだ。彼に欠落していた何かの感情が沸き起こり、ラファエルにとってエイミは特別な存在となった。

 これまで持っていた価値観から一歩離れて見た世界はまったくもって新鮮で、そして無意味なものだった。
 貴族たちは自らの利益と保身のみを考え、争いを繰り返すばかり。平民は平民で、戦乱に疲れ果て全てを諦めきっていた。無気力で生きていても死んでいても変わりないような者ばかりだった。

 戦乱のもとでは、真の意味で生きている意味を持つ人間はいないと確信した彼は、エイミを連れて貧民街を出た。
 彼らはくだらない戦乱を避けて地方都市へと移ったが、環境が変わってもエイミは周囲に心を開かなかった。
 長い貧民街の生活は雑草の如き生命力と強い警戒心を育てていたが、同時にまだ10歳にも満たない彼女から未来という希望を消し去ってしまっていたのだ。

 彼はソレルの名を隠してある資産家に近づき、少女を養う為の財産を得た。持ち前の聡明さで犠牲者と周囲の信頼を得、折をみて毒を盛ったのである。あとは「屋敷の主人は長い旅に出かけた」と偽りの情報を流すだけだった。
 やがて彼は屋敷の図書室で、己の転機ともなったイヴィルスパームに関する書簡を発見する。
 その全貌に興味を持った彼が、ソウルエッジにたどり着くのに時間はかからなかった。

 狂気と引き換えに持主に力を約束する魔剣、ソウルエッジ。それを愚かな貴族どもの中に投げ込んだなら……。
 間違いなく彼らはソウルエッジを奪い合うだろう。一時的に戦乱は大きくなり、そして最終的には自ら破滅の道を歩んでいくに違いない。
 当然ソウルエッジをめぐる戦乱によって平民にも被害は出るだろうが、彼らはもともと死んでいるも同然なのだからどうなろうとかまわない。

 それを己の欲で戦乱を起こす貴族どもを一掃し、エイミが自ら意味ある人生を歩んでいける世界を用意することができるなら……。
 その為には、ソウルエッジの入手が不可欠であった。必要ならば、何としてでも手に入れて見せよう。
 たった一人のための壮大な、そして狂気を含んだ計画がラファエルの中で織りあがっていく……!

コンパクトな武器であるレイピアを使いこなすラファエルは、やはりスピードに長けたキャラクタの予感がする。足りないリーチは体躯を生かした踏み込みなどで補っているようだ。あとは「このキャラならでは」の特性に期待したい


マキシ(真喜志)

年齢28歳
出身首里 / 琉球王国(沖縄)
身長174cm
体重64kg
使用武器ヌンチャク
武器名蘇竜集(そりゅーじゅ)
流派七閃架裏破手

【プロローグ】

『我々は不確かなものを求める間、確かなものを失う。』
    …… ラテン語の格言

 気心知れた部下達を率い、雲のように気ままな旅を続ける琉球の海賊マキシ。既にアジアの海をあらかた巡り終えた彼は、新天地を求めて西へ向かっていた。ヨーロッパを目指して南航路を進み、インドの港街にたどり着いた時、彼はソウルエッジを探して旅をしていたキリクと出会う。
 だが、それは決して喜ばしい出会いではなかった。
 キリクが内に秘めていた邪気。それに導かれて現れた異形の群れとの戦いで、マキシの部下達はなす術もなくその命を失う。やがて異形の群れが去った時、かろうじて生きていたのはキリクとマキシだけだった。
 仲間達の復讐を誓ったマキシは、この事件以降キリクとともに行動する。異形の群れを率いていたアスタロスは、いつか再びキリクのもとに現れるに違いなかった。
 旅の途中でシャンファを仲間に加え、彼らは一路ヨーロッパを目指した。慣れない陸の旅を通じ、彼と新たな仲間達の絆は深まっていった。

 やがて彼らは邪剣ソウルエッジを持つナイトメアの居城へと侵入、ナイトメアの配下達の襲撃を受ける。忘れもしない異形の群れ……! 目指す敵が近くにいると確信した彼に答えるかの如く現れる巨大な影。
 仲間達を先に行かせ、マキシはアスタロスと対峙する。部下達の恨みを晴らすべく、彼は渾身の力を込めてアスタロスに挑み、ついに深手を負いながらも勝利を収めたのだ。しかしその直後、アスタロスを加護していたアレス神の手で地中へと飲み込まれたマキシは、意識を失ったまま地下深くを流れる水脈へと落ち、静かに冷水の中を流されていった。地上にはただ、彼のヌンチャクが残されていた。

 気が付いたとき、マキシは岸辺に打ち上げられていた。戦いで傷ついた手足の感覚は無く、ただ意識だけがしっかりとしていた。彼は最早自分が満足に動けないほどの重症を追ったのを理解した。
 やがて近くの村の者に助けられたマキシは、その村で暮らし始める。持ち前の知識と義理堅い性格、そして人をひきつける魅力は、彼を村の一員としてくれた。やがて体力は戻ってきたが、傷ついた四肢が治る見込みはなく、以前のように旅をする生活には戻れそうになかった。
 だが、彼は満足していた。皆の仇は討てたのだから。キリク達がその後どうなったのか、それは気になっていたが今の平和な生活が続く以上、彼らはうまく災いの元を断ったのだと思われた。
 このままこの村で一生を終えるのも悪くはない……。そう思っていた。

 四年が過ぎたころ、ある噂が村へと届いた。
 「大きな斧を持った 大きな男が通る 後には何も残らない」
 マキシは直感した。奴だ……! 詳しく話を聞けば聞くほど、直感は確信へと変わった。
 奴が生きている……。俺はこんなところで何をしているんだ? 仲間の仇も討たずに自分だけがのうのうと平和に暮らしていていいわけがない!
 だが、彼の四肢は動かなかった……。

 マキシの心情を読み取ったのか、村に住むまじない師の老人が彼の前に現れる。
 「何かを得ようとするならば、同等の何かを手放さなければなるまいよ。」
 マキシは老人の秘術にすがり、老人は取引に応じた。老人が最近手に入れたという珍しい金属片。
 その貴重な品を薬として使って秘術は行われたのである。

 数日の後、村人達に再会を約束するとマキシは旅立った。
 彼が仇討ちのための肉体と引き換えに失ったもの……。それは仇討ちを誓った仲間と同じぐらいに大切な、旅の苦楽を共にした二人の記憶だった。

ヌンチャクならではの6つの構えが自在に組み合わさった独特の操作感こそマキシの身上。提供されたスクリーンショットを見てみると、どうやら新技も入っているように見受けられるが……


デフォルトキャラクタの2Pカラーを一挙紹介!

 東京では27日、大阪では28日から開始されるロケテストでは、13キャラクタすべてがプレイアブルになっているという。ここで、各キャラクタの2Pカラーを一気に紹介しよう。

ロケテストの模様はなるべく早く記事にする予定なので、足を運ぶチャンスのある方、ない方どちらも期待していただきたい



※画面はすべて開発中のものです
(C)NAMCO

□ナムコのホームページ
http://www.namco.co.jp/
□製品情報
http://www.namco.co.jp/home/aa/am/vg/soulcalibur2/index.html
□関連情報
【4月22日】ナムコ、「ソウルキャリバーII」公開ロケテストを東京、大阪で開催
http://watch.impress.co.jp/docs/20020422/sc2.htm
【4月12日】ナムコ「ソウルキャリバーII」、ヴォルド参上!
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20020412/sc2.htm
【3月8日】「ソウルキャリバーII」最新画像とAOUバージョンのファーストインプレッション
アスタロスのストーリーも公開
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20020308/sc2.htm
【3月2日】「ソウルキャリバーII」合同プレイ取材で新事実発覚!
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20020302/namco.htm

(2002年4月26日)

[Reported by 佐伯憲司]

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ウォッチ編集部内GAME Watch担当 game-watch@impress.co.jp

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