「AOU2002 アミューズメント・エキスポ」
ブースレポート(ナムコ編)

2月22日、23日 開催

料金:大人 1,500円
    小、中、高校生 1,000円


 「AOU2002 アミューズメント・エキスポ」出展社各ブースのレポートをお届けする。


非常に混雑していたナムコブース。人が切れることはほとんどなかった
 コナミ、セガに続く3番目のコマ数となったナムコブース。今期内タイトルと、来期稼動タイトルを分けてビデオ作品を周囲に配置し、内部にはエレメカ、プライズ、メダル機などをレイアウトしていたが、非常に混雑していた。ハデなステージなどはなかったが、絶えず人が列を作っていたのが印象的。

ビデオゲーム

 まず、基板売り作品として「ソウルキャリバーII」を筆頭に、「熱チュー!! プロ野球2002」、「パニクルパネクル」を出展。

  • 「熱チュー!! プロ野球2002」

     先の発表会で、プレイステーション 2版が登場することからもわかるとおり、システム246基板で制作されている。画面に表示されるデータを組み込んだ独特の投球、打撃システムはPS2版と同じで、投打の駆け引きをテンポよく展開できる。

     AC版のポイントは、通常の対戦プレイに加え、乱入対戦が可能となったところ。また、プレイ内容を採点し、ポイントを争う「ポイント採点制」が導入されている。さらに、設定でホーム球場を選択することによる「ひいきチーム設定」も可能。ひいきチームに設定すると、全員が絶好調となる。筐体設置の都道府県を設定すると、地元出身選手の調子も絶好調になるシステムもある。また、タイムリリースで隠しチームが登場することもあきらかになった。業務用らしく操作説明が随所に挿入されているのが見た目の違い。

  • 「パニクルパネクル」

     主人公、「いーいぬ」を使って、同じ色でパネルを縦、横、斜めにはさむことでパネルを消去しながら捕らえられた動物たちを救出するアクション「はさみ」パズル。上下左右をパネルに挟まれないよううまく立ち回ることが大切となってくる。PS互換のシステム10基板ながらカラフルなグラフィックとテクニカルなプレイ感覚が特徴。ポイントは、同じ色でパネルをはさんで消えるまでの間、点滅しているパネルを利用して、さらに別のパネルをはさんで行くと可能となる「チェイン」だろう。

  • 「テクニクビート」

     アリカのPS2用リズムアクションゲーム「テクニクティクス」の続編。今作ではナムコアーケードゲームミュージックが15曲収録されている。先日ロケテストが行なわれていたが、稼働日はまだ未定。

  • 「ソウルキャリバーII」

     ついにユーザーの前にプレイアブルの形で出展されたシステム246で開発中の「ソウルキャリバーII」。9セットの筐体で3連勝エンドの設定。使用可能キャラは、御剣、ユンスン、タキ、カサンドラ、ナイトメア、アイヴィー、アスタロスの7キャラ。2Pキャラクタは初登場となるものがほとんどだった。キャラクタセレクタには他に5つのマスが開いており、キャラクタを選択し対戦画面に入るまでには、両者がバストアップで表示されるが、その間ボタンを押すとセリフを喋るという試みが導入されていた。うまく使えばコミュニケーションの一助となろう。

     基本的な操作はほぼ前作を踏襲(ガード、縦斬り、横斬り、キックの4ボタン+8方向レバー)しているが、8-Way Runはより簡単に出せるようになっており、ステップは移動距離が短くなっていた。動きに関してはまだ完成度が低いことから調整が入ると思われる。

     さて、今作のシステム面で強調されていた、縦斬り、横斬り、8Way-Runの関係だが、横切りは走りに強く、走りは縦斬りに強く、縦斬りは横斬りに強い、という形になっていた。このシステムの今までのシリーズから進化した点は、「判定が重なれば縦斬りで横斬りが潰せる」という点。例えば中段横斬りを中段縦斬りで潰すことはもちろん、下段横斬りを中段縦斬りで潰すことができるようになっているのだ。優劣関係が成功すると、エフェクトとともに一方的に攻撃が潰され、勝った側の攻撃が成立する。

     また、「モーションブレンド」と呼ばれる、上半身と下半身が独立した動きでありながら、間をうまく制御することにより「走りながら」の攻撃が可能となっている。これを利用したのが以前公開された動画でも明らかになっている、「前に走りながらの3連撃」だが、「横などの走りからの3連撃」なども可能となっている。

     さらに、1人でプレイを始めるとわかるが、「アーケードモード(対CPU戦)」と、「タイムアタックモード」と分けられたモードセレクタが出現。会場内で配られた資料によれば、さらに「一人用モードの充実」がうたわれており、この「一人用モード」はタイムリリースで増えていくシステム、とある。従来のタイムリリースキャラだけでなく、ゲームモードもタイムリリースで増えるということになる。

     それから、新機軸として導入された壁に関しては、壁を利用するとコンボのチャンスが増えることはわかったが、特別に壁に叩きつけるモーションにはなっておらず、攻撃側も食らう側も位置が微妙に調整されるうえ、このゲームの特徴である、食らった側が落下軌道を空中制御できることもあって、決定的な違いは見出せなかった。

     「ソウルキャリバー」では弾きと受け流しの2種類あったガードインパクトは、受け流しに統一されていたが、コマンドが変更となり、上・中段が前+G、中・下段が後ろ+Gとなっている。DC版から導入された、背後への攻撃に対するガードインパクトも可能となっている。それから、A+B+Kで可能だったソウルチャージはなくなっている模様。



 続いて筐体ものだが、「つっこみ養成ギブス ナイス★ツッコミ」、「エイリアンスナイパー」、「魔斬 -MAZAN-」、そして「太鼓の達人3」が出展。

  • 「魔斬 -MAZAN-」

     NAOMI基板で開発中の剣入力ゲーム。画面周囲のバーと、据えつけられた剣の位置関係をセンサーで関知していると思われる。画面に向かって、剣を振ることで「斬る」、敵の武器に自分の刀を当てることで「防御」、敵の攻撃を弾くことでスキを作る「弾き」が基本動作となる。

     ポイントは、斬る前に防御と弾きをうまく使うこと。防御は敵の攻撃の軌道に剣を置けばよく、動きを止めればちゃんと受けてくれる。弾きは敵の攻撃に対して剣を垂直に当てればよく、よろけた相手には攻撃がバッチリヒットする。ステージを進めていくと、こちらの一撃で敵がふっ飛んでいくスペシャルモードなどもあり、剣を振る動作を含め、爽快感にあふれるタイトルに仕上がっている。

  • 「エイリアンスナイパー」

     同社の「ゴルゴ13」に似た、狙撃を中心としたガンシューティングゲーム。神出鬼没のエイリアンを相手に戦うストーリーシーンは、コミック形式に進んでいくのも「ゴルゴ13」っぽい。稼動時期は未定。

  • 「太鼓の達人3」

     18曲が追加された太鼓バラエティお祭りゲーム最新版。新しい音符、風船が登場。風船の時は連打すると破裂してボーナス得点がもらえる。また、2人プレイの対戦が可能な「バトルモード」が導入。ミスすると爆弾が爆発し、魂ゲージが減ってしまうという趣向が組み入れられている。また手に豆を作る日も近そう。3月下旬稼動開始予定。

  • 「つっこみ養成ギブス ナイス★ツッコミ」

     黄色の「ナイス★ツッコミ」トレーナーが目立つ漫才養成ギブス。詳しくは「第39回アミューズメントマシンショー」ブースレポート(ナムコ編)に詳しいが、相方人形がリニューアルされ、「ナイス★ツッコミ」トレーナーを着ている。システム10で開発中。

     松竹芸能の協力により、人気若手漫才コンビ9組の20のネタが収録されているこの作品、22日には、“アメリカザリガニ”のおふたりが会場に登場、ゲームの解説とツッコミの極意を披露。さらに、「ナイス★ツッコミ」開発の竹田氏が登場し、Sランクのプレイを実演してくれた。

     このゲーム、タイミングよくツッコミを入れるとスペシャル画面が「カキーン!」というサウンドとともにカットイン、連続でツッコミを成功させると非常に気持ちいい。ツッコミ方法もあいづちをうちつつさらに突っ込む「ノリツッコミ」や、アメリカザリガニ曰くの後頭部と胸に同時にツッコミを入れる「巨人ツッコミ(オール阪神・巨人の巨人氏のツッコミ)」も可能となっている。さらに、アイテムを使ったハリセンや金だらいのツッコミまでできるようになっており、なかなかあなどれない仕上がりを見せていた。残念ながら稼動時期は未定だが、かなりの完成度。

メダルゲーム

 バンプレスト発売、ナムコ販売のメダルゲーム「GUNDAM MEDAL SHOOTING ~V作戦発動~」、シングルプッシャー筐体「WIDEISM SP-02」を使用した「パズボール」、「すごろチックJAPAN」などを出展。

  • 「GUNDAM MEDAL SHOOTING ~V作戦発動~」

     グリップ型メダルシューターを使ったシューティングゲーム。画面内に出現する敵をメダルを打ち出して攻撃する。コンテナを持った敵を撃墜すると、連邦軍の支援キャラが登場して援護したり、勲章を落としていく。画面右上の「BOSSカウンター」が0になるとボスが出現。ボス戦はライフ制になっており、制限時間内にボスを倒すと、ボーナスメダルが払い戻されるようになっている。

     また、勲章を5つ集めるとジャックポットに挑戦できる。うまくメダルをうちこんでスロットを揃えるとこれまたボーナスメダルが出てくるというもの。シンプルながらもガンシューティングのように戦略性があり、ガンダムファンでなくとも楽しめる。

  • 「パズボール」
    「すごろチックJAPAN」

     座ったままの姿勢で遊べるメダルプッシャーゲーム。「パズボール」は、チャッカーを通過させると、チャッカーの色に応じて液晶画面のなかにボールが打ち出される。同じ色のボールがぶつかると消滅し、メダルが払い出される。違う色の場合はフィールドに落下して蓄積していくというもの。

     「すごろチックJAPAN」のほうは、チャッカーに書かれたマス目だけ進むというすごろく風ゲーム。ゴールにたどりつけばメダルが支払われるが、途中で駅に止まると11種類のステーションカードのうち1枚が引かれ、イベントが発生するようになっている。

エレメカ

 西部劇のバーのマスター気分が味わえる、「グラスでドンピシャ!!」がユニークで異彩を放っていた。

  • 「グラスでドンピシャ!!」

     筐体右中央の穴から手を入れ、グラスをカウンターの上を滑らせ、お客の位置(ターゲットゾーン)へいかに正確に滑らせて止めるか、を競う。ターゲットゾーンにうまく止まれば景品がもらえる。大型景品にも対応しており、コインを投入後、景品を自分で選択できるのはありがたい。
     一見簡単そうだが、これがまた意外と難しい。このあたりがツボとなっているのだろう。

参考出展

 既報の「TURRET TOWER(仮称)」が参考出展されていた。これはアメリカで稼動しているものを日本で紹介するための参考出展とのことで、水平に360度回転するコクピット型の筐体で、シート付きコンソールにモニタがセットになって回転する仕組みになっている。インストールされているソフトもアメリカ製の戦車シューティングものだが、きちんとローカライズされており、音声の指示にしたがって左右にレバーを振ると回転。景色もきちんと向いた方向のものになり、背後を襲われた場合は180度転換も可能。
 動きの基本としては、かつてコナミが出していた「WEC LE・MAN24」を思い起こさせる動き。ただ、回転は結構早く行なわれ、ぐるぐる回るおもしろさはあった。

 また、任天堂、ナムコ、セガの3社の共同開発によるCGアーキテクチャ業務用ボード「トライフォース」も参考出展されていた。ゲームキューブテクノロジを使ったコアとなるユニットが展示されていたが、セガブースの物と違い何も接続されていなかった。「トライフォース」は、記憶媒体は各社独自のものを使うことも可能な汎用基板になっており、GCとGBAの連動のような異機種間同士の連携なども「可能性としては考えられる」とは同社広報の弁。端子類を見るかぎり、LANポートやUSBポート、画像出力用と思われるDIN9ピンコネクタやSCSIコネクタのようなものがあり、いろんな展開が考えられそうだ。



□ナムコのホームページ
http://www.namco.co.jp/
□AOU2002出展情報
http://www.namco.co.jp/home/aa/event/aou-2002/index.html
□出展製品情報
http://www.namco.co.jp/home/aa/event/aou-2002/arcade.html
□関連情報
【2月22日】・ブースレポート(セガ編)
「ワールドクラブ チャンピオンフットボール」などが注目を集める
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20020222/aou02.htm
【2月22日】「AOU2002 アミューズメント・エキスポ」開幕 「ガンダム・パイロット・アカデミー(仮称)」など大型筐体に注目
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20020222/aou01.htm

(2002年2月22日)

[Reported by 佐伯憲司]

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ウォッチ編集部内GAME Watch担当 game-watch@impress.co.jp

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