『歴史に選ばれて 人は戦士となり
歴史に刻まれて 戦士は英雄となる』 …… 14世紀頃の吟遊詩人歌
『歴史と世界を越え、 永遠に語り継がれる剣と魂の物語』 …… 中世末期の物語 作者不明
ここに、ソウルエッジと呼ばれる剣にまつわる様々な伝説がある。ある噂曰く、最強の武器。
他の噂では英雄の剣。そして強い霊力を宿した妖剣。不老不死への鍵。この上ない秘宝。
万病の薬、救国の剣……。
その所在、真偽は不明のまま噂だけが様々な伝説・伝承として世界中に広がるソウルエッジ。
だがその正体は、人の魂を喰らう二本一組の邪剣であった……!
時は流れ十六世紀後半。邪剣の力を危惧した古き鍛冶神の神託を受けた戦士によって
邪剣の片方が破壊されたが、これはその意思とは裏腹に大きな悲劇をもたらす結果となった。
バランスを崩した邪気が、その場に留まる術を知らず暴走したのだ。後にイヴィルスパームと呼ばれる怪光現象として空へ散った邪気は全世界にその爪痕を残した……。
残る一本の邪剣もまた、己を握った男の精神を支配して連続虐殺事件を引き起こし、ヨーロッパ中を恐怖で包み込んだのである。
だが、三年も経つと虐殺は起きなくなり、さらに四年が流れる頃には人々にとって忌まわしき事件は過去の出来事となった。
……誰も知らなかった。
四年前、荒れるソウルエッジに呼応するかのように東方から現れた霊剣ソウルキャリバーの事。
それぞれの使い手を介した激しい死闘の末、邪剣が砕けた事。そして邪剣の暴走を押えるために、霊剣が邪気に満ちた空間に置き去られた事……。
そう、大多数の人間は今の安息の裏にそのような戦いがあったことはおろか、霊剣の存在すら知らなかったのだ……。
その見かけの安息の裏で邪剣は静かに、だが確実に再び世界を覆い始めている。
邪剣は大小様々な数多の欠片の形をとり、人の手によって今や世界中に広がっていたのだ! そしてそれらは、未だ忌まわしき邪気を失ってはいなかったのである。
霊剣が虚空へと失われた今、邪剣の影響が世界を蝕むのは時間の問題だった……。
これから紐解くは、それぞれが信念と理由を以ってソウルエッジを追った者達の、『剣と魂の物語』……。
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