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★ピックアップ アーケード★

「ダービーオーナーズクラブ 2008 feel the rush」
連載【第3回】


  • ジャンル:スポーツ(競走馬育成シミュレーション)
  • 発売元:セガ
  • 操作デバイス:方向ボタン×4、OKボタン、スタートボタン、ムチボタン、追いボタン、抑えボタン
  • 構成:サテライト席8席+メインモニター、DOCターミナル、ALL.Net対応
  • 料金:1クレジット200円、3クレジット500円(馬カード作成時は3クレジット必要)
  • 稼動日:稼動中

【ゲームの内容】

 最大8人で同時対戦が可能な、競走馬育成シミュレーション。愛馬を調教して鍛えながら、GI~GIIIやオープン特別などのレースに参加して賞金を稼いでいく。引退させた愛馬を配合することにより、さらに能力の高い馬を生み出すことが可能。また「DOCターミナル」でオーナーカードを作成することにより、情報を記録して各種アイテムを入手することができる。



■ はじめに

 今回はレースの具体的な走り方について紹介をしていく。強い馬を作るために世代を重ね、その配合のみが強調される傾向がある本作。しかし馬が強ければいいというものではない。想像以上に、本作はレース中の騎乗が大切なのだ。

 多少の馬の能力差は、騎乗のしかたによって埋めることができる。脚質やコースに合わせた走りを極め、騎手の能力で逆転していこう。

※注 …… 本記事の内容は、あくまでも筆者自身がプレイして感じたことに基づいて記述しているものです。状況やカードなどさまざまな要因により、記事どおりにすべてが機能するわけではないことを、あらかじめお断りしておきます。


■ 騎乗基礎編 ~スタートからゴールまで

  本作におけるレースの騎乗は奥が深い。とはいえ、まず基礎を理解しておかないと先には進めない。最初に騎乗の基礎を紹介していく。

● スタート

 ゲートインしてスタートした瞬間に、ムチボタン(または追いボタン)を押すと一気に飛び出すことができる。成功すると画面に「完璧」の文字が表示される。ただしスタート前にムチボタンを押してしまうと、「失敗」となり大きく出遅れる。ちなみにムチと追いによって、スタートで飛び出す距離とムチゲージの消費量が違う。一気に飛び出したい場合はムチボタン、様子を見たい場合は追いボタンでスタートしよう。

 「完璧」スタートは、できれば毎回成功させたいところだ。ゲートが空いた音を聞いて反応しても十分に間に合うので、無理してフライングしないように。ちなみに「完璧」スタートは、スタートのパラメータが高いほど成功しやすい。

ゲートオープンの音がするまで神経を集中させる。無理せず、必ず音が鳴ったのを確認してからボタンを押すこと サテライト画面に「完璧」の文字が出たら上画像のようにスタートダッシュ成功。早めにスタートのパラメータを伸ばしておけば失敗しにくい


● ムチの叩き方(1) ~ムチを叩く場所

 コース上において、ムチを叩く場所は脚質によって違う。逃げ馬ならスタート直後、追い込み馬なら最終直線がムチを叩くメインの場所となる。画面のコース上で、白く表示された場所がそこにあたる。これ以外のところでムチをたたいても、あまり馬の速度は上がらない。

 ただし白い領域でも、ムチへの反応度合いはかなり違う。白い領域に入ったからといって、必ずしもすぐにムチを打たなくてよい(特に差し馬の場合)。これは脚質や展開などにも関わってくる。

● ムチの叩き方(2) ~ムチを叩くタイミングと疲れ

 ムチはおおまかに1秒ほどの感覚で、等間隔で打とう。速く連打すると馬が疲れてしまい、効率が悪い。また、単発で打つのもあまり効率が良くない。少しだけ速度を上げたいときは、ムチよりも追いのほうが効果的だ。

 ムチを叩くと疲れが増えていき、ムチゲージを振り切ると疲れて速度が落ちてくる。あまり速くムチゲージを振り切ると失速するし、余すと損だ。ゴール前100~200メートルでムチゲージを使い切るくらいのつもりで叩くとよい。また粘り強さのパラメータを上げることにより、限界を振り切ってもムチで伸びるようになる。粘り強さがあればあるほど、速めにムチゲージを振り切っても構わない。

差し馬や追い込み馬の場合、道中で追いを使って好位置をキープしよう。最終直線に入るまで、追いだけでムチゲージを半分くらい使って構わない 最終直線になったら、ムチゲージを振り切るまでムチを叩こう。失速する寸前にゴールに飛び込むようにする



■ コースセレクトと馬場状態

 コースセレクトのボタンを使うと、最終直線の位置取りを決めることができる。画面上の「SELECT」の文字の位置までに、位置取りを決めよう。

 たいていの場合、馬場状態が「やや荒れ」までなら、内側を通ったほうが早い。「特荒れ」なら、中か外を選ぼう。「荒れ」でもダート適性があれば、内側から突っ込んで構わない。いっぽう脚質や状況により、内側の馬群を避けて外から追い込んだほうがよい場合もある。

 ちなみに重馬場やダートの場合、良馬場の芝よりも馬の速度は落ちる。最終直線で思ったより詰められないので、速めの仕掛けが必要となる。

馬場が荒れていた場合は注意しよう。最終直線で内側を避け、中や外から走ったほうがよい場合がある 雨が降って重馬場の場合は、全体的にペースが遅くなる。差し馬、追い込み馬では、仕掛けの距離感を狂わせないようにしたい



■ 騎乗応用編 ~コースの起伏と脚質に応じた走り方

 基礎編は、基本的なムチの使い方について説明した。応用編では、コースと脚質による騎乗の違いを説明しよう。差し馬や追い込み馬では、パラメータの割り振りによっても走り方が変わってくるので注意すること。

● 坂道など起伏のあるコースの走り方

 コースの起伏を意識して走らせているプレーヤーはあまり見かけない。しかし実際には、起伏によって走らせ方を変えると馬のスタミナを節約できる。とくに、道中で追いボタンを使う差し馬、追い込み馬にその効果は大きい。

   上り坂になると、馬の速度は落ちる。このとき追いを使えば、効果的に速度をアップさせることができる。相手の馬も速度が落ちているので、相対的に距離を詰めやすいのだ。坂道だからといっても、余計に疲れるわけではないのがポイント。

 また、下り坂ではあまりムチや追いを使いすぎないほうがいい。もともと速度が上がる場所なので、速度アップの効率が悪くなることがある。追いを使うなら、坂上から一定タイミングでゆっくり追っていこう。これで十分に加速できる。また長距離レースなら、下り坂のときに抑えをタイミングよく押すのも有効。

 ただしあまり抑えすぎずに、坂道で1回ボタンを押すくらいで十分だ。この方法は、長距離を走る逃げ馬、先行馬には有効な方法といえる。


■ 脚質ごとの走らせ方

 脚質によって馬の走らせ方は大きく違う。ただムチを使うタイミングが違うというだけでなく、追いを使うタイミングと休ませるタイミングが非常に重要なのだ。

 最重要のポイントは、脚質によって馬の体力を回復させる条件が違うということ。馬の位置取りを脚質ごとの条件に合わせたうえで、ボタンを押さずに放置することで馬の体力は回復する。回復に成功すれば、ムチゲージが左にぐんぐんと戻っていく。レース中にムチゲージの動き具合をしっかりと観察し、回復に成功しているかどうか確認しよう。

  このように馬の回復条件を正しく把握すれば、馬の能力を最大限に引き出す、理想の走りが実現できるはずだ。それでは、脚質ごとの走らせ方を詳細に説明していこう。

● 逃げ馬の走らせ方と調教との関係

 逃げ馬の回復条件は、単騎で走っている状態である。現実的には先頭を独走している状態で、スタートから一気に引き離し、逃げる戦法が逃げ馬の勝ち方となる。

 逃げ馬の強みは、他馬の動きに関係なく自分のペースで走れることだ。序盤の白い領域でムチを叩き、他馬を引き離す。白い領域を走りきったころには単騎になっているので、ボタンを押さずに少し放置するか、間を空けて追いを使おう。すると回復条件が発動し、ムチゲージが急速に戻っていく。こうなれば完全に逃げ馬のペースだ。ここで回復した余力を、最終直線まで活かして粘る。

 ただしいったん他馬に並ばれると回復しなくなるし、最終直線の速度ももっとも遅い。後続馬にごぼう抜きされて悲惨な目に遭うので注意しよう。逃げ馬は、それに見合った実力がある馬を使ってこそ、強さが際立つ。あまり代を重ねていない育成途中の馬の場合、勝てる逃げ馬を作るのはなかなか難しい。

● 逃げ馬の走らせ方と調教との関係

 逃げ馬はその特性上、馬群突破、競り合いのパラメータがほぼ関係ない。スタート、コーナー、粘り強さ、瞬発力のみを伸ばしておこう。

 逃げ馬のパラメータはほぼ同じ割り振りになるため、走らせ方にはあまり違いが出ない。短距離専門なら瞬発力重視で、遠距離の逃げ狙いならコーナーを早めに育てよう。

単騎で飛び出し、一気に引き離す。それによって逃げ馬のペースになり、ムチゲージが回復するのだ 逃げ馬のパラメータはスタート、コーナー、粘り強さ、瞬発力のみが必要。これだけ育てておけばいい



● 先行馬の走らせ方

 先行馬の回復条件は、前方の馬の直後につけた状態である。レース序盤でムチを使い、逃げ馬に追いついてその直後につける。白い領域でムチを叩ききったら、ボタンを押さずに追走してムチゲージを回復。最終直線で再びムチを打ち、2段ロケットのような形で逃げ切るのが理想だ。

 先行馬の強みは、逃げ馬に対してのけん制になること。逃げ馬は道中併走されるだけで、プレッシャーを受けて回復できなくなる。その間先行馬は回復できるので、余力を残して競り勝つことができる。つまり先行馬は、逃げ馬キラーといえるだろう。

 しかし馬の自力に違いがあると、逃げ馬と競っても引き離されてしまうので注意。また強い逃げ馬がいないオープンなどでは、いやおうなく先頭に立たされて回復できず、差されてしまうことも多い。よほど強い馬でない限り、展開に左右されやすい脚質といえる。

 逃げ馬が存在せず、先頭に立たされて困りそうな場合は、抑えを使うのもいい。白い領域でムチをフルに使って先頭に立った後、あえて抑えを使って早めに追いつかれるようにする。こうして回復条件を発動して併走すれば、最終直線でムチゲージを大きく余すことが可能だ。また追いボタンのスタートを使い、序盤で伸びすぎないようにするのも有効といえる。

● 先行馬の走らせ方と調教との関係

 先行馬を育てる場合の基本パラメータは、逃げ馬とほぼ同じだ。重視すべきはスタート、コーナー、粘り強さ、瞬発力である。このうち粘り強さ、瞬発力は、逃げ馬よりも重要になってくる。

 先行馬は逃げ馬と違い、状況によって馬群に入る瞬間もあるし、最終直線で競り合う場面も多くなってくる。それを考えると馬群突破と競り合いを、半分程度伸ばしておくのもよい。このような馬群突破&競り合いタイプの先行馬の場合は、最終直線で再び差し返すことも可能となる。

逃げ馬の後ろについて走ることで、馬を落ち着かせて回復させる。強いCPU馬が多い重賞レースのほうが、展開がはまりやすい 先行馬の基本パラメータは逃げ馬と同じ。ただし馬群突破と競り合いを少し伸ばしておけば、二段ロケットの逃げがやりやすくなる



● 差し馬の走らせ方

 差し馬の回復条件は、馬群の中に囲まれた状態である。そこで道中、馬群の中に囲まれておきたいところだ。そこからタイミングよく抜け出し、ゴール手前で差すのが差し馬の勝ち方となる。

 差し馬の強みは、展開を見ながら勝負できるところだ。追いを使って好位置をキープし、状況に応じて早めに飛び出したり待ったりできる。差しで勝てない人の多くは、追いを使わずに後方待機をしすぎて届かない場合がほとんど。先行する馬に届く程度に、少し無理をしてでも追いを使い、好位置につけておこう。

 差し馬は、白く表示されたムチの効果範囲がかなり広い。しかし、このすべてでムチをたたく必要はない。白い中でもゴールに近づくほどムチの効果は高くなるので、SELECTの文字のところあたりまでは追いを使ったほうがいいだろう。追いとムチの使い分けは、コースの起伏にも関係してくる。

● 差し馬の走らせ方と調教との関係

 差し馬にはふたつの異なった育成方法がある。馬群突破型と、逃げ馬パラメータ型だ。

 馬群突破型は差し馬の本道とも言うべき育成で、道中馬群に囲まれながら脚を溜めることができる。展開がはまったときの爆発力は恐ろしいものがあり、最終直線で豪脚ぶりを発揮する。

 このタイプの走らせ方は、いかに馬群に囲まれて足を休めつつ、好位置をキープできるかというところだ。状況に応じて、追いを使ってこまめに位置を調整する必要がある。

 いっぽう逃げ馬パラ型の差し馬は、無理に馬群に入れる必要がないため展開を選ばない。道中での回復効果は微々たるものだが、先頭をにらんで好位置にさえつけておけば勝負をかけられる。

差し馬は馬群に包まれて体力を回復する。コースの起伏、展開によって追いボタンを押し、好位置をキープしよう 馬群突破のパラメータが最高に生きるのが、この差し馬だ。一度も馬群突破を伸ばしたことのない人は、ぜひ一度試してほしい



● 追い込みの走らせ方

 追い込み馬の回復条件は、前方に馬がいる状態である。そこで、最後方に位置すれば自然に回復してくれる。だが現実のレースになると、最後方から仕掛けても追いつかない場合が多い。そのため、追い込み馬は敬遠される傾向にある。この問題を、どのように解決すればいいのだろうか。

 ポイントは、追い込み馬を必ずしも最後方に位置させる必要はないというところだ。回復の条件は、前方の比較的近い位置に馬がいて、馬群に囲まれていない状態である。つまり馬群がばらけていた場合、最後方でなくても回復させることができる。

 道中では展開と残り距離をにらみながら、追いを適度に使って前方に上がっていこう。どちらにしても、逆転可能な位置まで上がらないことには勝負にならない。このとき先行馬を含む馬群の、すぐ後ろで回復できれば理想的だ。最終直線に入ればどの馬よりも速いので、ムチゲージを残しておけば余裕で逆転できる。特に差し馬に対しては、無類の強さを発揮できるはずだ。

● 追い込み馬の調教と走らせ方の関係

 追い込み馬は長距離になるほど有利なので、スタートよりコーナーが重要。また瞬発力はどうしてもほしいところだ。粘り強さは最終直線の勝負のかなめなので、これも伸ばしておきたい。

 さて、問題となるのは馬群突破と競り合いだ。追い込み馬の回復条件を考えると、馬群突破を無視し、競り合いを伸ばすのが本来の姿かもしれない。

 ただし、現実には道中で馬群に飲み込まれてしまう状況は多い。後方から抜け出すときにも、馬群突破があればスムーズに飛び出せる。それを考えると、馬群突破を6割程度は伸ばしておくのが安定といえる。相対的にほかの能力が落ちるが、これなら差し馬に近い感覚で使える。

 とにかく最終直線で豪脚を見せたい、というロマン派は競り合い、粘り強さ、瞬発力重視で育成しよう。この場合は極力、道中で馬群に入らないように注意すること。

前に馬がいる状態を作り出せば、追い込み馬のペースとなる。最後尾にいるのが確実だが、前に出ても回復できる状況は多い 競り合い、馬群突破のパラメータの割り振り具合が追い込み馬の性格を決める。できれば粘り強さはもっておきたい



■ 終わりに

 今回はレースの騎乗について、とことんくわしく説明した。馬は赤兎馬クラスの神能力でも、騎手が素人では恥ずかしい。騎手としての能力を磨いて、愛馬の力を最大限に発揮させてあげよう。

 次回(5月16日掲載予定)は気になる馬の配合と代重ねを中心に紹介する予定だ。また気軽に楽しむための、お奨めプレイやちょっとした知識についても載せていきたいと思う。


(C)SEGA

□セガのホームページ
http://sega.jp/
□「ダービーオーナーズクラブ 2008 feel the rush」のページ
http://doc.sega.jp/
□関連情報
【4月4日】ピックアップ アーケード
「ダービーオーナーズクラブ 2008 feel the rush」【第2回】
http://watch.impress.co.jp/docs/20080418/doc.htm
【4月4日】ピックアップ アーケード
「ダービーオーナーズクラブ 2008 feel the rush」【第1回】
http://watch.impress.co.jp/docs/20080404/doc.htm
【3月6日】セガ、「DOCターミナル」を導入したシリーズ最新作
AC「ダービーオーナーズクラブ 2008 feel the rush」稼動開始
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20080306/doc.htm
【2007年11月9日】「セガ プライベートショー 2007“AUTUMN”」開催
「MJ4」、「三国志大戦3」など話題作を多数出展
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20071109/sega.htm
【2007年9月13日】第45回「アミューズメントマシンショー」
セガブースレポート ~業界随一の豊富なラインナップ~
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20070913/am_sg.htm
【2007年7月6日】「セガ プライベートショー 2007“SUMMER”」開催
「WCCF 2006-2007」、「お茶犬『ほっ』とメダル」などを出展
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20070706/sega.htm

(2008年5月2日)

[Reported by 石井ぜんじ]



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