【Watch記事検索】
最新ニュース
【11月30日】
【11月29日】
【11月28日】
【11月27日】
【11月26日】

「FF XI Fan Festival 2007」デベロッパーズパネル&プレゼンテーション詳報
「アルタナ」新情報や既存ジョブの調整プランが一挙公開!(ムービー付き)

11月16日~17日開催(現地時間)

会場:Anaheim Hilton

入場料:85ドル(前売り)

 米国カリフォルニア州アナハイムで開催されている「FINAL FANTASY XI Fan Festival 2007」から、開幕のオープニングセレモニーの模様、さらに開発・運営スタッフによるトークセッションの初日の模様をお伝えしたい。

 オープニングセレモニーではいきなりのサプライズとして「ウィンドウ表示モード」を初公開、実装日も発表された。また、「プレゼンテーションB」ではなんといっても気になる「既存ジョブの調整」が必見だ。なお、海外のオフラインイベントということで、その熱狂や雰囲気をできる限り伝えるべく、ムービーを掲載している。そちらも合わせてお楽しみ頂きたい。


「オープニングセレモニー」-- 熱狂的な盛り上がりの中、「ウィンドウ表示モード」が姿を現した!

「ムービー」オープニングセレモニーの模様(写真をクリックするとムービーをダウンロードできます)
 オープニングセレモニーの会場は2,000名を超える参加者が詰めかけ、開幕前から大変な盛り上がりになっていた。中央にステージ、両サイドにスクリーンが4枚あり、前列には椅子が並べられていたが、後列には丸いテーブルにイスというパーティースタイルになっていた。各テーブルではワールド名の書かれた札が掲げられ、声高にワールド名を叫んでユーザーを集めていた。

 そんな中に、「開幕まであと○分だ!」というカウントダウンのアナウンスが入る。そしてその度に大歓声が挙がる。日本の大阪で開催された「アルタナ祭り in 大阪」でも筆者は参加者のリアクションが大きかったと書いたものの、海外ファンのパワーは桁が違う。

 そしてついに開幕! PlayOnlineViewer起動時に流れるおなじみの曲が聞こえると、ボルテージは早くも最高潮に達した。そのまま開発・運営スタッフが次々と「ありがとう」のメッセージを伝えるムービーに入っていく。

 ここからの模様はムービーを掲載しているので、ぜひともご覧頂きたい。イベントの模様や新情報がもちろん気になることと思うが、筆者としてはぜひとも海外ユーザーの圧倒的な盛り上がりを映像と音でぜひ伝えたかった。楽しんでいただければ幸いだ。

 ムービー後にはサプライズが待っていた。まず、プロデューサー田中氏による挨拶、そしてMCによる「ファンフェスティバル2007」の催し物紹介、そして田中氏からは「アルタナの神兵」で追加される新ジョブ「踊り子」や「学者」の存在も告げられた。そのたびに歓声が巻き起こる。

公式サイトの画像と思っていたらなんと「ウィンドウ表示モード」のゲーム画面! 笑いから驚き、そして歓声へと会場の空気が瞬時に変わっていった
 

    ……と、ここで両サイドのスクリーンには北米の「FFXI」公式サイトを表示したPCの画面が映し出された。続けざまにPCの画面にはメッセンジャーでメッセージが入る。何かのトラブルなのかと、会場内はどよめきと笑いに包まれる。

     メッセンジャーでは、「hey u wanna play ffxi?」と聞かれ、「already in」と答えるという会話がされていく。全画面でないとプレイできない「FFXI」を今プレイしている? この会話はなんだろうと不思議に感じる人が増えてきた。

     メッセージの後、公式サイトにある「Live Vana'diel」の枠にマウスカーソルが伸びていく。すると、ゲーム画面の写った枠をドラッグ&ドロップした! 笑っていた会場内が、途端に驚きに満ちた声で包まれる。ウィンドウを縦に横にと自由自在に拡大縮小していた。田中氏からこれがバージョンアップで導入される「ウィンドウ表示モード」だと話され、会場は大歓声に包まれた。



【筆者解説】
待望の「ウィンドウ表示モード」が発表された。非常に小さい画面から大きくするまでもスムーズで、まさに自由自在という印象を受けた。また、SHIFTを押しながら変更すると縦横比を保ったままサイズも調整できるとのことだ。「アルタナの神兵」サービス開始直前に行なわれる11月20日のバージョンアップで登場する。


「プレゼンテーションA」-- 「踊り子」と「学者」に北米ファン熱狂! ヴァナ・ディールの知られざる歴史も

「ムービー」学者がグラビデを範囲化して使用したときの盛り上がり(写真をクリックするとムービーをダウンロードできます)
 オープニングセレモニーに続いて行なわれたのは「プレゼンテーションA」。「アルタナの神兵」の新ジョブ「踊り子」と「学者」が紹介、さらに世界設定を担当するプランナー岩尾賢一氏によるヴァナ・ディールの歴史が解説された。岩尾氏は、「アルタナin大阪」のトークセッション内コーナーで伝えられたように、甲冑や鎧のマニアということで、鎧兜を被って登場した。

 まずは、新ジョブ「踊り子」と「学者」の紹介模様から。ここについては、「アルタナin大阪」と同様の内容であったため、詳細は割愛する。特筆すべきは海外ファンの盛り上がりの大きさだ。踊り子が敵と戦い、踊る様子、TPを使いパーティーメンバーを癒すというコンセプトや仕組みが語られるごとに歓声が起こった。

 そして「学者」。「アルタナin大阪」での発表模様では、なんといってもグラビデを範囲魔法化してリンクした多数の敵に炸裂させたシーンが盛り上がったが、それはこちらでも同じ。その模様はムービーにて掲載したので、盛り上がりの凄まじさをお楽しみ頂きたい。

 もうひとつは、「ヴァナ・ディールの歴史」について。これまで語られなかった古代から現代に至るまで、どのような歴史を経て三国が設立されたのか。少し玄人好みな内容かとは思うが、興味深い。

鎧兜をかぶって登場の岩尾氏。その頭の中にはヴァナ・ディールの壮大な世界設定が眠っている

    岩尾氏:これからお話するのは、すべてヴァナ・ディールの中央二大陸でできたお話です。

    民族大移動時代

     今から800年ほど前、天晶歴が指で数えられるほど昔のこと。クォン大陸には少数のヒューム族がいくつかの部族に分かれて暮らしていたようです。また、ミンダルシア大陸にはそれよりも昔からヤグード族が住んでいたようです……。なぜ、“ようです……”なのかって? 実はこの当時、ヒューム族もヤグード族も文字を持っていませんでした。だから、この時代のことはよく分かっていないのです。

     それが、600年ほど前、天晶歴190年頃になると、クォン大陸のさらに北にある大陸から渡ってきた狩猟民族エルヴァーンがクォン大陸北部に定住しました。きっと、豊かな獲物を求めてきたのでしょう。そして、天晶歴200年頃になると、どこからやってきたのかははっきりしていないですが、ミンダルシア大陸に放浪の民タルタル族が渡ってきて、サルタバルタ平原に腰を落ち着けました。

     さらに、天晶歴220年頃になると、ゼプウェル島に済んでいたガルカ族がアンティカ族との戦いに敗れ、クォン大陸南部に移住してきました。

    ウィンダスの侵攻

     天晶歴219年にタルタルの少女、後の星の神子リミララが魔法を発見してから、それまで静かにひっそりと暮らしていたタルタル族の運命は、大きく変わることになりました。小さな部族単位でいがみ合っていたタルタル族の族長たち。彼らは和解してウィンダス連邦を形成したのです。

     そして、より豊かな地を求め、大規模な開拓運動が開始されました。まず、彼らが最初にターゲットにしたのは、同じミンダルシア大陸に古くから住んでいたヤグード族の土地でした。彼らヤグード族は初めて目にする魔法の力におののき、いとも簡単に自分よりもずっと小さなタルタル族に屈してしまいました。彼らの目に魔法は、奇跡にしか見えなかったのです。

     破竹の勢いでミンダルシア大陸を制覇したウィンダスが次に目をつけたのは、ジュノ海峡を挟んで目と鼻の先の、広大なクォン大陸でした。そこにはすでに強靱な肉体と勇猛な精神を持つエルヴァーン族が部族ごとにわかれて暮らしていました。けれど魔法を独占するウィンダス戦闘魔道団の敵ではありませんでした。まず、現在のノルバレン地方が属州とされてしまいました。そして、軍事の天才ルンゴナンゴ大魔元帥が登場すると、クォン大陸の全土がその軍門に下ることになりました。

     タルタルのみなさん、あなた達の先祖は両大陸を制覇したのです!

    サンドリアの栄光

     エルヴァーンのみなさん? 無論、みなさんの先祖だって、ウィンダスの支配にずっと甘んじていたわけではありません。それは、一人の英雄ランボル・ドラギーユの誕生まで待たねばなりませんでした。みなさんもうお分かりですね。国王デスティン、そしてトリオン王子らのご先祖様です。彼はクゥダフ族と同盟を結ぶと、タルタル族から再びクォン大陸をエルヴァーン族の手に取り戻すことに成功したのでした。

     サンドリア王国の誕生です!

     え、それまでガルカ族やヒューム族はどうしていたのかって? みなさんすでにご存じのようにガルカ族は人口が増えることがまずありません。ヒューム族も昔からクォン大陸に住んではいましたけれども、その人口は少数でした。しかも、その多くは草もまばらな荒れ地の広がる辺境に住んでいました。ですから、大陸の覇権に関わるチャンスは無かったのです。

    バストゥークの独立

     しかし、エルヴァーン族がチョコボの牧草地に適せぬ不毛の地とバカにし、タルタル族が魔法を運用しても作物が育たぬ無用の地と見捨てた土地は、実は莫大な恵みの土地だったのです。バストゥーク出身の方ならよくご存じですよね。ミスリル、ゴールド、プラチナ……、その他鉱物資源の宝庫だったのです。

     グスゲン山で巻き起こったゴールドラッシュに端を発して、世界中から集まってきたヒュームの鉱山労働者たち。彼らが自分たちの上前をはねるだけの支配者、サンドリアに反感を持つのは当然のことでした。やがて、マイヤーという有能な指導者を得たヒューム族は持ち前の技術力を活かしてバストゥーク砦を建築。ガルカ族と手を組み、当時無敵と思われていた王立騎士団を破ることに成功しました。

     バストゥーク共和国の建国です!

     世界中の流れ者が集まっていたバストゥーク共和国は、世界中の政府や軍隊の利点を比較、検討し、斬新な制度を築きあげました。それが国民から選ばれる王、そう大統領制の施行、そして市民による市民のための軍隊、共和軍団の誕生でした。さらに、大砲や火器など新兵器の発明と、鉱物資源の増産による莫大な富の流入によって、バストゥークは新興国ながらウィンダスやサンドリアを凌ぐ強国へと発展していくことになります。

    戦国時代

     こうして、ヴァナ・ディールの三大強国が出揃いました。そして、忘れてはいけません。ヤグード教団、クゥダフ兵団ら土着の獣人も、強力な指導者を得て勢力を拡大し始めました。さらに、北方からは強大なオーキッシュエンパイアがついにクォン大陸に侵略を開始しました。

     いずれも実力の伯仲する強国揃いとなりました。ゆえに、いつ果てるとも知れぬ群雄割拠の戦乱の時代が300年も続くことになりました。この時代は日本の戦国時代に似ていて、数多の英雄、豪傑が登場し、いろんなエピソードがあるのです。ミスラが歴史に登場するのはこの頃からです。海賊として、傭兵として、あるいはウィンダスの海兵隊として。大活躍するようになりました。大迷惑だったという話もありますけれど。

    ジュノ大公国の誕生

     さて、アルタナ諸国で最後にできた国、みなさんよくご存じのジュノ大公国です。戦乱に疲れたサンドリア、ウィンダス、バストゥークでは虎視眈々と相手の隙を狙う一方で、徐々に交易による結びつきも強くなっていきました。やがて、豪商の中にクォン大陸とミンダルシア大陸を隔てるジュノ海峡に、長い長い橋を渡し、海賊が横行する海路よりも、むしろ陸路の貿易を安全にできないかと考える者たちが出現。ヘブンズブリッジが着工されました。

     やがて橋の上に街ができました。その街ジュノは、海峡を通過する商船の中継地、大陸を渡る隊商の中継地、両方の特性を兼ね備えた貿易都市として、おおいに商業が発達しました。さらにカムラナートという卓越した指導者がいたジュノの経済力は他国にとって無視できないものになり、三国公認のもとジュノ大公国が成立しました。

     それは、三国がはじめて共同で行なった歴史的行事でもありました。当時の多くの人々は、新たな平和の時代の幕開けを確かに肌で感じていたようです。そのときは……。

    闇の王の登場

     闇の王の出現は突然でした。いいえ、それは正確ではありませんね。北方に出現した獣人の新興勢力がオークやクゥダフ、ヤグードと激しく戦っていることは、どの国の人も知ってはいましたから。

     でも、それが互いに対立していた獣人勢力を統合するための予備戦争だと予見していた人は少なかったようです。ですから、10万を超える兵力を揃え、各地に電撃的に侵攻を開始した獣人血盟軍に対して、各国の軍隊は為す術もありませんでした。

     各国の軍は敗退を重ね、サンドリアは王都を包囲され、バストゥークは主要な要塞と制海権を失い、ウィンダスは聖都の中にまで敵に攻め込まれ、ジュノは陸、海、全ての通商路を封鎖されてしまいました。もはや、アルタナの民の未来は失われたかに見えました……。

    アルタナ連合軍結成

     個別に戦っていたのでは世界的規模で戦っている獣人血盟軍に勝てない。そう気付いたアルタナ各国は遅まきながら過去の恩讐を捨て去り、連合軍を形成することに同意したのです。そして、もう一点。実はアルタナがもたらした希望の翼が……おっと、これ以上は今は言えません。(いよいよ「アルタナの神兵」の時代、というところで話が止まり、笑いと落胆の声が挙がる)

    刻を超えて……

     ジュノは獣人血盟軍の猛攻を凌ぎました。獣人血盟軍はザルカバード海戦に敗北しました。闇の王は英雄によって倒されました。……どれも歴史の定説です。終わったことです。でもそこに隠された真実があったとしたら、語られぬ物語があったとしたら。そしてもし、もしも過去を変える手段があったとしたら。

     後世に創作された歴史ではない、物語のために脚色された歴史ではない、歴史の真実を見極めて行動し、新たなるヴァナ・ディールの歴史を築きあげるのは、みなさん冒険者なのです!



【筆者解説】
あまり表に出る機会のなかったクォン大陸、ミンダルシア大陸におけるヴァナ・ディールの長い歴史が語られた。海外ファンの反応はひとつひとつに大きく、タルタルが全土を席巻したと聞けば、おそらくウィンダス国民のファンからは大きな歓声が、それ以外の所属のファンからは負けじと大きなブーイングが起こるといった具合で、それぞれにバックグラウンドストーリーを楽しんでいた。物語は「アルタナの神兵」へと繋がっていく。脚色された物語ではない、隠された真実が眠る時代。それはもうすぐ姿を現す。


「プレゼンテーションB」-- 既存18ジョブの調整が明らかに! 敵対心をコントロールするアビリティに注目

左が松井氏、右が権代氏
 プレゼンテーションBでは、全ユーザー注目の「既存ジョブの調整」が発表された。プレゼンテーターはバトルディレクターの松井聡彦氏とプランナーの権代光俊氏のおふたり。

    松井氏/権代氏: ここでは既存ジョブに関してのお話をします。(いきなり熱狂的な歓声が挙がる)

     本当は全ての既存ジョブに手を加えるつもりでしたが、申し訳ありませんが時間の都合で入りませんでした。ただ、入る予定のものは作り始めていますので、その点も含めてお話させていただこうと思っています。

     それと、前回のバージョンアップで行った両手武器の調整で、ステータス補正を少しやりすぎたのではとのご指摘や、再調整をとのご要望をうけ、若干の調整をバージョンアップで行うことにしました。(会場から大きなブーイングが挙がる)

    ・「戦士」について

      戦士はいつも悩むのですが、敵のターゲットを取った場合に旨味が出るようなアビリティを考えています。具体的には、敵から殴られた際に殴り返すような。カウンターとは違って、ダメージは食らうけれども、反撃してTPも貯まるようなイメージです。戦士だけの話ではありませんが、盾ジョブを新たに作るのではなく、レベル上げでは他のジョブとの協力でまわせるようなパーティーを作れるようになれれば良いのかなと考えています。

    ・「モンク」について

      モンクは通常攻撃で削るジョブというコンセプトのまま変わりません。蹴撃を絡めたアビリティを作ろうと思っていますが、単純に蹴撃の確率をアップしてしまうと単純に強くなるだけなので、ウェポンスキルで帳尻をあわすか、攻撃間隔を少し伸ばして調整するかを考えています。おそらく後者になると思います。手数を少なくして一撃を強くするようなスタンスのイメージでしょうか。

    ・「白魔道士」について(11月20日のバージョンアップで導入される)

      白魔道士にはアルタナの神兵のバージョンアップによって、新しい光属性の睡眠魔法「リポーズ」が入ります。パーティーを危機から救うという意味で白魔道士にも睡眠魔法を加えました。サポ学者も有効ですので、ナイズル島アサルトのようなところでも立ち回りやすくなると思います。また、落ち着いたところで、またテレポを追加できればと思っています。(会場は大歓声!)

    ・「黒魔道士」について

      最近レベル上げでも前衛が連携をすることが少なくなって、マジックバーストする機会が減ってしまっていますね。申し訳ないです。連携がレジられにくくすることで、また連携をする機会が増えるとは思いますので、まずそこに手を入れようかと思っています。新魔法に関しては幾つか検討していることがありますが、とりあえず移動系の魔法を足そうかなと思っています。

    ・「赤魔道士」について

      赤魔道士に関しては、不遇といわれた時代が遠い昔に感じるほど、人気のあるジョブになりました。ただ、せっかく剣がつかえるので前にいって殴る機会が増えるような魔法を追加しようかと思っています。

    ・「シーフ」について(11月20日のバージョンアップで導入される)

      シーフには「アルタナの神兵」のバージョンアップによって、新アビリティ「アカンプリス」が追加されます。このアビリティは、対象としたパーティーメンバーの敵対心の半分を盗んで、自分自身の敵対心とするアビリティです。敵対心をとりすぎてしまった後衛を救ったり、絶対回避を有効に使うために使ったり、かなり有効なアビリティだと思います。

    ・「ナイト」について

      ナイトは常に忍者と比較されますので、色々手を入れてきました。やっぱり盾にこだわりたいところがあるので、盾で軽減したダメージを反射するような魔法を追加しようかなと考えています。

    ・「暗黒騎士」について

      暗黒騎士は暗黒らしく、吸収系の魔法を色々追加してきました。個人的にはドレッドスパイクがお気に入りです。魔法を絡めたアタッカーというのが暗黒騎士らしく、また他のジョブにはないところだと思っていますので、今後も魔法と絡めて考えていこうと思っています。


    ・「獣使い」について(11月20日のバージョンアップで導入される)

      獣使いはアルタナの神兵のバージョンアップで幾つかの変更と追加があります。一つ目は、前回仕様的には追加された「まってろ」によるHP回復量が劇的に増えます。そしてもう1つは呼び出しペットに限定されますが、獣使い自身の敵対心を渡す「ひきつけろ」というペットコマンドが追加されます。リキャストが短いので、挑発のような使い方ができます。(会場からは大きな歓声が挙がった)。

       また、次回以降になってしまいますが、「いたわる」のペットフードに状態異常回復のものを追加したり、それに合わせて使用間隔を短めにしたりしようかと思っています。

    ・「吟遊詩人」について

      吟遊詩人は、歌もそうなんですが、アビリティを追加しようかと思っています。アビリティ的には、歌をかける対象をしぼるようなアビリティを。ただこれを、ゲーム的にかけわけが簡単になるというとらえ方ではなく、動きの幅を広げる形に活用していただければと思います。


    ・「狩人」について(11月20日のバージョンアップで導入される)

      狩人にはアルタナの神兵のバージョンアップで、新アビリティ「ベロシティショット」が追加されます。このアビリティは、遠隔攻撃の攻撃力と攻撃間隔が短くなる代わりに、近接攻撃の攻撃力と攻撃間隔が下がります。狩人にはやっぱり少し離れて遠隔攻撃をしてほしいという思いがありますので、離れて攻撃しても今より強い形に調整してあります。

    ・「侍」について

      侍は両手武器を調整した時に、ストアTPと黙想、それとソボロ助広などによって、TPが貯まりやすいというジョブのコンセプトと相まって、かなり強化されたために、他のジョブとのバランスが悪くなっていました。そこで、アルタナの神兵のバージョンアップで少し調整しなおします。

       侍も色々手を入れてきましたが、次に手を入れるとしたら連携を狙いやすくなるような形でアビリティを追加したりしたいと考えています。連携ダメージが大きくなったり、レジられにくくなるような形で。

    ・「忍者」について

      忍者には、まずスニーク効果の忍術を追加しようと思っています。それとアビリティを1つ。一瞬敵対心を下げて、またすぐ戻すようなのを考えています。ピンチな状況の回避や空蝉の張替えであったり、パーティメンバーから不意だまを貰うためであったり、色々使い道はあると思いますので、試行錯誤して使って貰えれば良いかなと思っています。

    ・「竜騎士」について

      竜騎士は、ワイバーンの働きをもう少し増やそうかと思っています。攻撃的なものと、ワイバーン自身がもう少し耐えやすい形のものを考えています。状況に応じて自動で判断するものにするか、マスターの何かの行動をトリガーにするかを悩んでいます。

    ・「召喚士」について

      召喚士には、アビリティの追加を考えています。あまり活躍していないエレメンタル召喚と絡めた形でマスターのMPを回復する助けとなるようなアビリティです。天候や曜日とも絡めて状況によって呼び分けをしてもらうようなイメージです。

    ・「青魔道士」について

      青魔道士は、いつも通り新モンスターの技を青魔法として追加することを予定しています。既にどの技を習得するかは決まっていて、データの作成も行っていますが、追加は次々回のバージョンアップになります。

    ・「コルセア」について

      コルセアも、新ジョブに対応したロールの追加を予定しています。ただ、これも次々回のバージョンアップになります。また、既存のアビリティ「クイックドロー」に、学者のアビリティのようにリキャストを貯める仕組みを追加できればと考えています。

    ・「からくり士」について

      からくり士は、新規アタッチメントの追加や、既存のアタッチメントの調整をいくつか予定しています。また、高レベルのオートマトン専用ウェポンスキルの追加も検討しています。からくり士に関しては、もう少しマトン自体を目立たせたいかなと考えています。

【筆者解説】
新ジョブも気になるが、やはりこれまでメインジョブとしている既存ジョブの調整はさらに気になるところ。獣使いのペットに敵対心を渡せる「ひきつけろ」ではペット盾とも言えるアビリティの追加をはじめ、戦士の「敵のターゲットを取ったときに旨みの出るアビリティ」、シーフの「アカンプリス」など、敵対心の戦術にアプローチする要素が多い。特定のジョブを盾役とするのではなく、盾的な立ち回りを可能にすることで盾不足の緩和を意識した内容となっている


「デベロッパーズパネル」-- 「アルタナの神兵」発売直前ならではのトピックがポイント

写真左から、小川氏、松井氏、権代氏、Sage Sundi氏、岩尾氏、田中氏となる
 「アルタナ祭りin大阪」で開催された「スペシャルトークセッション」にあたるイベントが、この「デベロッパーズパネル」だ。時間としては約50分ほどで、内容には「アルタナ祭りin大阪」で話されたものが多い。重複する部分は省略しているが、内容が詳しくなったものや、画面写真が追加されているものがあるので、そちらを紹介していこう。

 なお、デベロッパーズパネルに登場した開発・運営スタッフは、「FF XI」プロデューサー田中弘道氏、運営チーム グローバルオンラインプロデューサーSage Sundi氏、「アルタナの神兵」ディレクター小川公一氏、バトルディレクター松井聡彦氏、プランナー権代光俊氏、同じくプランナー岩尾賢一氏となっている。

・「アルタナの神兵」について

過去と現代を繋ぐ重要キャラクタだという猫のような“彼女”。猫と言えば「FFシリーズ」ではワールド名にもなっているある名前が思い浮かぶが……?
小川氏:ご存じのとおり「アルタナの神兵」では過去の世界に行き「水晶大戦」に参加し、様々な真相を目の当たりにします。そして、過去と現代を繋ぐ重要な要素があります。ひとつは「禁断の口」、もうひとつはこのキャラクタです。おそらく思いがけないタイミングで皆さんの前に現れるでしょう。

--「カンパニエ」についての紹介では、「アルタナ祭りin大阪」での内容が主となったが、そこからの変化として、「カンパニエミッション」の正式名称が「カンパニエops」に、「カンパニエアンケート」は「意見具申」になった。また、以下の新しい内容が紹介されていた。

岩尾氏:カンパニエスカウトでは、フィールドやダンジョンには個性的なNPCが徘徊していて、彼らをスカウトすると一定期間参戦してくれます。例えば、獣使いの人なら誰でも一度はお世話になっている「ペットフード」を作り出した“Cho Moui”とか、あるいはみなさんよくご存じの“Maat”とか。

左は“Maat”、右は“Cho Moui”。まさか冒険者にはおなじみのマートをスカウトできるとは……。20年ほど前から変わらない風貌がまたマートの底知れなさを高めている
こちらは公開された「カンパニエops」選択中の画面、「意見具申」で意見を伝えているところだ。右は受領状態がメニューのミッションで確認しているところ。アサルトに近い扱いになっていそうだ

・「パンクラティオン」について

松井氏:パンクラティオンですが、次のバージョンアップでは、新しいモンスターと新しい獣性を追加します。さらに闘獣場のフェンスを調べることで、試合観戦中のカメラアングルを変更できたり、自分の試合開始時間を確認できるようになります。

新モンスターおよび新獣性が追加されるというパンクラティオン。公開された画像は一目瞭然でエレメンタルが魔獣として戦っている。新モンスターの一部に違いなさそうだ。エレメンタルといえば特性のあるモンスターだけに追加される獣性も関連がありそうに思う

・「冒険者紹介システム」に新アイテムが登場

Sage Sundi氏:冒険者紹介システムにしばらくアイテムを追加していなかったので、近いうちにこんな帽子を追加しようと思っています。まだ、グラフィックスを用意してもらっただけなので効果を決めていないのですが。もしもこんな機能が良いなっていうアイデアがあったらぜひ聞かせてください。

グラフィックスのみで効果はまだ未定という冒険者紹介システム用の新アイテム。太陽と月があしらわれている

・「ユーザーイベントサポート」について

Sage Sundi氏:GMがいろんなオブジェクトを置いたり、モンスターのグラフィックスを配置したりできるようになります。また、Web上にイベントのカレンダーを設置したり、要望のフォームを設置したり。そういった新しいサポートシステムのテストを今していて、それを待っているところです。それらは来年ですね。今日はどのようになるのかをお見せします。

 設置したアイテムやNPCを選択することで、日本語、英語のテキストを設定することも可能ですから言語に関係なくイベントを提供できますし、うまく使いこなすことで内容に幅を持たせることも可能になると思います。

グラフィックスのみで効果はまだ未定という冒険者紹介システム用の新アイテム。太陽と月があしらわれている

・新年のイベントと報酬のアイテムについて

権代氏:それではこのコーナーの最後に、新年のイベントで手に入るアイテムをお見せします。今回はモグハウスへの招待も可能になったということで、こんな調度品を用意しています。

新年イベントで手に入るという雪だるまがモチーフになった調度品。モグハウスの招待機能が導入され、レイアウトに凝りたいところに嬉しいアイテムだ

・「冒険者の声」コーナーより

トレジャーハンターは、BCNMの宝箱に対して効果はあるのか? リンバスやエインヘリヤル、またはデュナミスはどうですか?

    松井氏:宝箱に対してはトレジャーハンターの影響はありません。もちろんモンスターの落とすアイテムには効果があります。シーフが敵対的な行動を取ることで効果がつきます。

新しい召喚獣は追加されませんか? なにかヒントでもいいのでください

    権代氏:予定はあるのですが……、ここでは喋るなと止められているので、喋れません(苦笑)。(会場は大きなブーイングに)

魔法スキルと魔法の命中率の関係はどのようになっていますか?

    松井氏:魔法スキルはダイレクトに魔法命中率に関係があります。そこにINTやMND、CHRでボーナスが乗るかたちです。

私のキャラクタは走る速度が遅いです。なんとかなりませんか?

    権代氏:「アルタナの神兵」では過去のエリアで各国に参加すると、移動速度がアップできる両足装備のチャージアイテムが配給されます。このアイテムは新しい戦績で安く交換することも可能です。
チーズサンドウィッチを作りたいです。私たちはチーズサンドウィッチのレシピをいつ手に入れられますか?

    田中氏: アイラブチーズサンドイッチ(笑)。プランナーに頼んでみてよ。

    MC:ミスター田中からOKが出たので、私が責任を持って日本のプランナーに、チーズサンドイッチのレシピを入れるように言うので、次のバージョンアップに期待してね!


【筆者解説】
基本的には「アルタナ祭りin大阪」での「スペシャルトークセッション」と同じ内容が大部分を占めていたものの、カンパニエスカウトでスカウトできるNPCとしてマートが紹介されるなど、発売直前ならではの情報が公開された。新しい召喚獣がなんといっても気になるのだが、ここは続報を待ちたい。なお、この「デベロッパーズパネル」は初日の模様で、2日目にも開催される。そちらでの新情報は別記事にてお送りする。


(C)2002-2007 SQUARE ENIX CO.,LTD All Rights Reserved.

□スクウェア・エニックスのホームページ
http://www.square-enix.com/jp/
□「ファイナルファンタジー XI」のホームページ
http://www.playonline.com/ff11/
□「FINAL FANTASY XI Fan Festival 2007」のホームページ
http://www.ffxifestival.com/
□関連情報
ファイナルファンタジーXI連載 ~ヴァナ・ディール“近東”見聞録~
http://game.watch.impress.co.jp/docs/backno/rensai/ff11ren2.htm
【11月5日】スクエニ、「FINAL FANTASY XI Fan Festival 2007」を明日より開催
前日から長蛇の列、「アルタナの神兵」試遊台やデベロッパーズパネルに注目
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20071116/fanfes01.htm
【11月5日】「FF XI アルタナ祭りin大阪」トークセッション完全収録!
「学者」のサプライズ発表から、踊り、戦い、癒す「踊り子」そしてマクロパレット大増量まで
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20071105/god4.htm
【11月4日】スクエニ、「ファイナルファンタジー XI アルタナ祭り in 大阪」を開催 新ジョブ「学者」発表、アルタナ新情報やコンサートに約2,000人が熱狂
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20071104/ff11off.htm
【8月10日】スクウェア・エニックス、MMORPG「ファイナルファンタジー XI」
オフィシャルイベント「アルタナ祭り in 大阪」開催決定
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20070810/ffxi.htm
【10月26日】スクウェア・エニックス、「FF XI アルタナの神兵」最新情報を公開
各戦線で繰り広げられる大規模バトル「カンパニエ」を初披露
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20071026/god3.htm
【5月14日】ファイナルファンタジー XI連載 ~ヴァナ・ディール“近東”見聞録~
「ファイナルファンタジー XI」ブース 5th Anniversary レポートその2
新情報、知られざる豆知識、秘話が満載だったトークセッション総集編
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20070514/ff115th2.htm
【5月12日】「ファイナルファンタジー XI アルタナの神兵」を正式発表
時空を超え過去のヴァナ・ディールを旅する拡張ディスク第4弾
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20070512/ff11god.htm

(2007年11月17日)

[Reported by 山村智美 / Pomm]



Q&A、ゲームの攻略などに関する質問はお受けしておりません
また、弊誌に掲載された写真、文章の転載、使用に関しましては一切お断わりいたします

ウォッチ編集部内GAME Watch担当game-watch@impress.co.jp

Copyright (c) 2007 Impress Watch Corporation, an Impress Group company. All rights reserved.