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「第9回文化庁メディア芸術祭」が2月24日開幕
エンタテインメント・ディビジョンにGC「大玉」など展示

2月23日 開催

【第9回文化庁メディア芸術祭 受賞作品展】
2月24日~3月5日 開催予定

会場:東京都写真美術館

 文化庁メディア芸術祭実行委員会は、2月24日から3月5日まで東京都写真美術館において「第9回文化庁メディア芸術祭」受賞作、推薦作品などの展示を行なう。前日となる23日には、受賞作品への贈賞式も開催された。

 「文化庁メディア芸術祭」は、コンピュータグラフィックス、アニメーションなどの映像作品のみならず、インタラクティブアートからゲームなどの娯楽品まで幅広い作品が対象となっている。これらをアート、エンターテインメント、アニメーション、マンガの各部門に分け、それぞれの審査委員が受賞作品を決定する。1,797作品の応募があり、うち1/4が海外からの応募作品で、「同芸術祭が海外でも定着した」としている。

 昨年の「文化庁メディア芸術祭」では、エンターテインメント部門においてゲームボイアドバンス用ソフト「まわるメイドインワリオ」、ニンテンドーDSに搭載されている「ピクトチャット」、プレイステーション 2用ソフト「鬼武者3」のオープニングシネマティクスなどが受賞しており、ゲームというジャンルが目立つ存在だったが、今年は残念ながらニンテンドーDS用ソフトの「ニンテンドッグス」が優秀賞を受賞するにとどまった。

 エンターテインメント部門の審査委員の主査を務める中島信也氏は総評の中で「ゲーム全般をみると今後もっと新鮮な感動を期待したいところである」と厳しい意見を述べている。「ニンテンドッグス」の優秀賞受賞の理由については「思わず『かわいい』と心を動かす表現力が評価された」としている。

 受賞作についてはすでに発表されており、弊誌でもお伝えしているとおり。11作品の推薦作品があるが、エンターテインメント部門でもさらに細かく分けられているジャンルの中で、映像部門では1月にソニー・コンピュータエンタテインメントから発売された「ルール オブ ローズ」が推薦作品として出展されている。これはその映像部分が特に評価されたと言うことだろう。

 東京都写真美術館では受賞作品だけでなく、推薦作品についても展示されている。ゲーム作品の場合、自由にプレイすることができる。昨年の経験からすると会場内はかなり混雑する。受賞作の出展は、各ゲームタイトルにつき1台ずつなので、プレイするのは難しいかもしれない。なるべく早い時間に会場に足を運んだ方が良いだろう。

 ちなみに推薦作品も含めて出展タイトルの中で注目なのは、唯一の未発売タイトルとなるニンテンドーゲームキューブ用「大玉」だ。マイクデバイスが取り付けられており、コントローラだけでなく声も使ってゲームを進めることになる。そのゲーム展開は全てが同時に進行しているため、はじめは戸惑うかもしれない。しかし、ゲームをプレイする前に流れる説明をきちんと聞いておけば対処できる内容となっているので、是非ともチェックしていただきたい。製作は株式会社ビバリウムの斎藤由多加氏。ちなみに斎藤氏は「文化庁メディア芸術祭」エンターテインメント部門の審査委員も務めている。

エンターテインメント部門で大賞に輝いたのは「ニンテンドッグス」。壇上に上がったのは、任天堂株式会社の「nintendogs開発チーム代表」の水木潔氏。「ニンテンドッグス」の画像がスクリーンに映し出されると、その可愛さの余り、会場からは笑い声などが起こったほど
エンタテインメント部門の受賞者。ゲーム部門からは「ニンテンドッグス」が唯一の受賞作品となった 受賞者、審査委員、関係者による記念写真

【会場の様子】
会場の2階に入り左手が「エンターテインメントディビジョン」で、推薦作品まで多数の作品が出展されている 受賞作の「ニンテンドッグス」はビデオと実機による展示が行なわれている 推薦作品がズラリと出展されており、自由にプレイすることができる
推薦作品の中で最も注目なのは4月13日の発売が決定した「大玉」。コントローラにマイクデバイスが付けられており、プレイが楽しめる。キチンとした説明を聞かないと難しいかもしれない 「東北大学未来科学技術共同研究センター川島隆太教授監修 脳を鍛える大人のDSトレーニング」も推薦作品として出展されている ゲームのハード自体が推薦作品となる場合もある。今回は「ゲームボイミクロ」が推薦作品として展示されている


2005 Nintendo

□「文化庁メディア芸術祭」のホームページ
http://plaza.bunka.go.jp/festival.html
□関連情報
【2005年12月16日】「文化庁メディア芸術祭」、今年はエンターテインメント部門で
任天堂の「nintendogs」が優秀賞
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20051216/cgarts.htm
【2005年3月7日】「文化庁メディア芸術祭」受賞者シンポジウムを開催
任天堂、阿部悟郎氏とROBOT倉澤幹隆氏による制作秘話など
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20050307/jmaf.htm
【2005年2月24日】「文化庁メディア芸術祭」開催
エンターテインメント部門大賞は「まわるメイドインワリオ」
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20050224/jmaf.htm
【2004年12月17日】「第8回文化庁メディア芸術祭」受賞作品が決定
GBA「まわるメイドインワリオ」が大賞を受賞
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20041217/bunka.htm

(2006年2月23日)

[Reported by 船津稔]



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