「文化庁メディア芸術祭」、今年はエンターテインメント部門で 任天堂の「nintendogs」が優秀賞
【第9回文化庁メディア芸術祭 受賞作品展】
2006年2月24日~3月5日 開催予定
会場:東京都写真美術館
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任天堂「nintendogs」 (C)2005 Nintendo |
文化庁メディア芸術祭実行委員会 (文化庁、CG-ARTS協会) は、「平成17年 (第9回) 文化庁メディア芸術祭」の受賞作品を発表した。ゲーム関連ではエンターテインメント部門において、任天堂のニンテンドーDS用ソフト「nintendogs」が優秀賞を受賞している。
「文化庁メディア芸術祭」は、最新のテクノロジーを駆使したアート作品から、ゲーム、漫画、アニメなどのエンターテインメント作品、CMやビデオクリップなどの映像からWEB作品まで幅広い分野から作品を全世界規模で募り、選考し受賞作を選定する芸術祭。
今年ですでに9回目を迎え、第8回では任天堂の「まわるメイドインワリオ」、「ニンテンドーDS ピクトチャット」、カプコン「鬼武者3 オープニングシネマティクス」などのゲーム関連作品が受賞。それ以前にもスクウェア・エニックスの「ファイナルファンタジークリスタルクロニクル(FFCC)」、セガ「REZ」などのゲームが受賞している。
今年の受賞作の中でゲーム関連作品は、エンターテインメント部門で優秀賞を受賞した任天堂のニンテンドーDS用ソフト「nintendogs」1作品にとどまっている。ただし、推薦作品にはゲーム関連作品が多数選出されている。タイトルは以下の通り。
- コナミ:PS2「METAL GEAR SOLID 3 SUBSISTENCE」
- 任天堂 (ビバリウム):GC「大玉 (発売未定)」
- クリアキューブ:携帯用コンテンツ「マージナルプリンセス~月桂樹の王子達~」
- 任天堂:「ゲームボーイミクロ」
- スパイク:PS2「喧嘩番長」
- 任天堂:DS「東北大学未来科学技術共同研究センター川島隆太教授監修 脳を鍛える大人のDSトレーニング」
- スクウェア・エニックス:PS2「ドラゴンクエストVIII 空と海と大地と呪われし姫君」
- SCEJ:PS2「ぼくらのかぞく」
- アイレムソフトウェアエンジニアリング:PS2「ポンコツ浪漫大活劇バンピートロット」
- 任天堂:DS「やわらかあたま塾」
- SCEJ:PS2「ワンダと巨像」
これらの作品は、2006年2月24日から3月10日まで東京都写真美術館で開催が予定されている「文化庁メディア芸術祭 受賞作品展」で出展される予定となっている。
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Alvaro Cassineli「Khronos Projector」 (C)Alvaro Cassineli |
本日、「文化庁メディア芸術祭」の受賞作の発表が行なわれるのと同時に、CG-ARTS協会において受賞作品の上映会が実施された。ゲームでの受賞は前述の通り任天堂の「nintendogs」にとどまったが、アート部門の大賞を受賞したAlvaro Cassineli氏の「Khronos Projector」が面白い内容だった。アート作品ではあるが、ゲームへの転用が可能な技術を含んでおり興味深い。
動画映像の一部をタブレットなどで触ると、その部分だけ時間が逆行する。たとえば女性が振り返るシーンで触ると簡単にダダイズムの絵画のようなグラフィックスとなる。さらに、会場で流された別の映像では、女性2人が自転車に乗って並んでこいでいる映像が公開され、そのうちの1人を触ると、そこだけ時間が逆行するため、まるで1人だけが自転車をこいでこちらに向かってくるかのように映っていた。
ハードウェア的には通常のパソコンで実現可能。この技術をゲームに利用すると、アドベンチャーゲームやRPGの魔法、アクションゲームでもゲームシステムに組み込めばこれまでにないゲームを作り出すことが可能なのではないだろうか。「Khronos Projector」は、インタラクティブ作品として受賞作品展で実際に体験することができる予定なので、是非一度体験してみて欲しい。
□「文化庁メディア芸術祭」のホームページ
http://plaza.bunka.go.jp/festival.html
□関連情報
【2004年12月17日】「第8回文化庁メディア芸術祭」受賞作品が決定 GBA「まわるメイドインワリオ」が大賞を受賞
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20041217/bunka.htm
【2月24日】「文化庁メディア芸術祭」開催 エンターテインメント部門大賞は「まわるメイドインワリオ」
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20050224/jmaf.htm
【3月7日】「文化庁メディア芸術祭」受賞者シンポジウムを開催 任天堂、阿部悟郎氏とROBOT倉澤幹隆氏による制作秘話など
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20050307/jmaf.htm
(2005年12月16日)
[Reported by 船津稔]
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