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スクウェア・エニックス、PS2「フロントミッション オンライン」
キャラクタ作成と、先行体験会による“感触”を紹介

発売日:2005年

価格:未定

 11月4日よりβテストがスタートする株式会社スクウェア・エニックスのPS2「フロントミッション オンライン」。今回は、キャラクタ作成などのスクリーンショット共に、スクウェア・エニックス本社にて先行体験することができたので、その模様をお伝えしたい。


■ゲーム開始、キャラクタ作成とチュートリアル

プレーヤーはO.C.U.とU.S.N.の2つの勢力に分かれて争うこととなる
 ゲーム開始時に一番最初に選択を迫られるのが、O.C.U.とU.S.N.のどちらに所属するかを選択すること。βテスト時には両軍の戦力差が整うように、自動的に割り振られるとのこと。

 両軍の違いは、そのままヴァンツァーの違いになる。キャラクタは1アカウントにつき1体しか作ることができない。いわゆる「捨てキャラ」や「予備のキャラクタ」を持つことはできないとのことだ。

 次にプレーヤーキャラクタの外見を作る。現在まだバリエーションは多くないが、のっぽにさせたり、太らせたりとユニークな体型にすることができる。

 この後、性格を決定する。この性格はそのまま成長に関係してくる。キャラクタの向き不向きを決める要素で、変更はできないので慎重に選びたい。キャラクタは、姓と名で名前を付けることができる。名前は他の人との重複はできない。

Analytical(分析的)
物事を論理立てて行動する、理知的な性格。
ミサイラー・レコンが早く成長する。

Dauntless(勇敢)
死ぬことも恐れない猛者で、直情的な性格。
アサルト・ジャマーが早く成長する。

Perceptive(明敏)
利害を見極め計算高く、合理的な性格。
レコン・スナイパーが早く成長する。

Resourceful(才知)
臨機応変に対応でき、直感的に優れた性格。
メカニック・コムスが早く成長する。

 この後が、真のプレーヤーキャラクタとも言えるヴァンツァーの選択。アサルト仕様、ミサイラー仕様、メカニック仕様の3種類があり、O.C.U.とU.S.N.では選べる機体が違う。機体の選択によって初期のプレイスタイルを決定することになる。

 機体の選択が終わると、自分の「家」にあたるハンガーのパスワードを決定する。このパスワードを教えることで友人を招待することができ、プライベートな会話が楽しめるので、パスワードはきちんとメモを取っておくようにしたい。

 ここまで終わった時点で、プレーヤーキャラクタが基地に配属される。NPCが指示を与えてくれ、基本的な操作を学ぶチュートリアルがはじまる。訓練での模擬戦闘には、機体の特性そのまま3つのメニューがあり、アサルトとミサイラーは敵を撃破するだけだが、メカニックは敵と戦う味方の機体をサポートするようになっている。

 チュートリアルから強く感じることができるのは、本作の「軍隊社会へのこだわり」である。かかとを打ちならす敬礼や、腕立て伏せの仕草、教官の横柄な口調など、スタッフのこだわりをあらゆるところで見ることができる。プレーヤーはこの世界に入った瞬間に、その独特な世界に魅了されることになるだろう。


■戦闘出撃と、経験値による成長要素

 チュートリアルが終わると、敵と戦うため、ロビーのマップセレクタより出撃をする。ひとつのバトルマップで戦える人数は最大10vs10。対人戦が可能なマップならば20人のプレーヤーが参加できる。初期段階で選べるエリアが2つあるため、マップは非常に多くのものが用意されているが、もしプレーヤーが一杯でも、「Create Battle Map」を選べばさらに新しいマップが作れる。

 戦闘が終わると経験値を得ることができる。本作には、ジョブのレベルアップに必要な経験値と、階級を上げるために必要な貢献値がある。

・経験値は3つの種類があり、戦闘中にとった行動によって経験値の入り方が違ってくる。

直接経験値:敵軍ユニットが破壊された際に、そのユニット破壊に関与していたユニットに対して分配。
間接経験値:ユニットの破壊などの直接的行動をとったユニットをサポートしたユニットに分配される。
行動経験値:セットしているジョブの役割を果たすような行動をとったときに発生。

・貢献値とは所属する軍隊へどれだけ貢献したかを表す数値。

出撃貢献値:戦場に出撃することで入る貢献値。
撃破貢献値:敵軍の重要拠点を破壊するなどすると入る貢献値。

 経験値はジョブを強化し、強いキャラクタになることができる数値で、貢献値は階級を上げていくもの。階級が上がることで給与が増えるほか、戦況を大きく動かすような行動をとることも可能になる。給与や階級の通知などは、ロビーにいる人事担当官により通達される。

 戦闘が終了すると戦利品が手に入る場合がある。戦利品はバトルグループで分けることとなり、「希望」、「切望」、「パス」を選択するロットシステムとなっている。初期の時点では機体によって必要なパーツは決まっているので、ミサイルの弾薬が出たらミサイラーに譲る、といった分配が関係を円滑にするコツかもしれない。

【スクリーンショット】
キャラクタ作成。体格などの外見や、名前、性格を決める
初期のヴァンツァー。上段がO.C.U.、下段がU.S.N.で、左から、アサルト、ミサイラー、メカニック仕様となっている
チュートリアルロビーのさまざまな機能を学べる
チュートリアルの戦闘画面3つのタイプそれぞれに用意されている
戦闘開始。プレーヤー達で集まってパーティーを組み、一緒に出撃をする
都市や密林など戦場は実にさまざま。ヘリは序盤の強敵である


■「フロントミッションオンライン」先行体験レポート

スクウェア・エニックス本社にて行なわれた体験会。6台の試遊台で、スタッフと共にプレイをさせていただいた
体験会での画面は次回の情報でお見せしたい
 10月14日、筆者を含めた、山村氏、西野氏の3人のライターと、GAME Watchの編集者の4人で、スクウェア・エニックス本社にて、βテストに先がけてゲームを試遊させてもらった。スクリーンショットを交えた細かいゲームの紹介は次回に譲るとして、今回は、“ゲームの感触”をお伝えしたい。

 まず最初に気になっていたのは、「本作はシミュレーションなのか? アクションなのか?」という点であった。今までの公開されている資料では「動き」が見えてこなかったために、ゲームのイメージそのものが曖昧になっていたのである。

 結論から先に言えば、本作は非常にカジュアルよりの、「ロボット操縦ゲーム」であった。最初に搭乗できるヴァンツァーは、アサルト用、ミサイラー用、メカニック用の3種類で、どの機体も性能は低いが、動きは軽快。それでいながら、ポリゴンモデルは重量感と力強さも併せ持っている。

 どのヴァンツァーも2脚歩行タイプの足を使用。アサルトタイプのみローラーダッシュが使える。左スティックを前に押すことで前進、後ろで後退、左右で旋回。右スティックは上半身の旋回と、照準の移動になっている。武器のトリガーはひとつで、複数の武器を切り替えて、射撃を行なうことも可能となっているが、いまのところ「全弾発射」ができるかどうかは不明だった。

 ヴァンツァーの全長は6mほどで、戦場は2km四方。体感的にかなり広大なフィールドを歩き回り、敵と撃ち合う。マップやレーダーも大きくわかりやすく表示されているため、慣れてくれば味方との行動は容易になりそうだ。迷った場合も合流は容易だろう。戦場が混乱してくれば話は別だが、ゲームの速度は速すぎるというわけでもなく、手軽に楽しめるという印象を受けた。

 筆者達が体験したのは初心者用のステージで、最初の敵であるNPCの戦車を相手にするところがほとんど。セクターは敵の強さで色分けされており、自分の強さにあった場所に挑戦できる。ひとつのフィールドにはいることができるのは最大10人。本作が、MMOではなく、MO(マルチプレーヤーゲーム)であるところの所以である。ロビーで仲間を募り、パーティーを組んで、ひとつのフィールドに入る。ゲームにアクセスするという感覚的には、「ファンタシースターオンライン」シリーズに近いと言えるだろうか?

 セクター選択画面ではどこにどのくらいのプレーヤーが、どんな編成で参加しているかを把握できる。参加しているプレーヤーたちの傾向を調べて、参加をする、ということもできるそうだ。プレーヤーが増えるとNPCの敵も増えるので、途中参加は十分可能。ただし、終了寸前に敵が増えるのは他のプレーヤーの迷惑にもなりそうなので、タイミングには注意したいところだ。

 戦闘は、3つの機体によって最初からかなり違った感触がある。ミサイラーは足を止めて敵をロック、アサルトはつっこんでいって敵の周りを回って激しい射撃を食らわせる。メカニックは仲間の残り体力に気を配る。

 最初のレベルのヴァンツァーは、びっくりするほど性能が低かった。操作感は軽快なのだが、ミサイラーのロックオンは非常に時間がかかるし、アサルトのマシンガンはすぐに加熱してしまうのか、武器使用ゲージがあっという間に真っ赤になり、射撃できなくなってしまう。しかも威力が低いのだ。NPCの戦車がどんどんつっこんでくるのを、有効に防ぐことができず、逃げ回ることも必要になってしまう。ローラーダッシュもすぐに使い切り、なかなか再使用できない。

 それでも、戦闘は楽しい。筆者たちは声を上げながら、それぞれのスタイルで戦っていった。武器の再使用などゲージの回復に関しては、「座る」という手段が有効だ。ヴァンツァーを座らせることにより、上半身しか動かせなくなるが、ゲージが早く回復し、再発射の期間が短くなる。特にミサイラーは、山などの地形に隠れて、座り込み、ミサイルを発射する、という手段が有効だった。

 本作は、戦闘が非常にめまぐるしく、情報交換や指示も重要となる。ボイスチャットの導入が予定されているとのことで、これは是非にも入れてもらいたい要素である。機体の反応が素直で、快適に戦えるからこそ、コントローラから手を離してチャットをしている時間はなくなってしまう。

 筆者たちが体験した戦闘では、アサルトが戦車を追いかけていってしまい、ミサイラーとメカニックが取り残されてしまうという事態に陥ってしまった。目の前のものしか見ていないと、戦場ではバラバラになってしまう可能性も高そうだ。「鉄則」を学ぶ必要性を強く感じた。

 ミサイラーとメカニックの位置取りに注意しつつ、アサルトが敵を引きつける、という戦い方が序盤の有効的な戦い方になりそうである。マクロですぐに出せる「ラジオチャット」も用意されるとのこと。

 機体の弱さはパーツで強化していく楽しさを十分予感させる要素だった。本作は比較的長めにβテストの期間を設けるつもりとのこと。機体に対するバランスや、各職業の機能性、さらにPvP要素や、戦い方の有効性など、プレーヤー間で議論され、スタッフにフィードバックする要素が大きいことが予想されるからだ。

 初心者でも参加しやすい操作性と、成長に大きく期待させるバランス、筆者たちが体験できたのは、この2つの要素が主だった。βテストが始まってからは、テスターたちが活発な議論を交わし、スタッフの手によって大きくその姿を変えていくだろう。さまざまなところで新しい試みを行なおうとしている作品である。今後の「変化」に期待したい。

(C)2004 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved.

□スクウェア・エニックスのホームページ
http://www.square-enix.co.jp/
□「フロントミッションオンライン」のページ
http://www.playonline.com/fmo/
□関連情報
【2003年9月26日】スクウェア・エニックス、オンライン戦略発表会を開催
「フロントミッションオンライン」などMMOタイトルを複数発表
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20030926/tgs_se.htm
【7月23日】スクウェア・エニックス、PS2「フロントミッションオンライン」
“アサルト”、“メカニック”、ゾーン設定等、新情報を紹介
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20040723/fmo.htm
【8月14日】スクウェア・エニックス、PS2「フロントミッション オンライン」
βテスターの募集を開始
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20040814/fmo.htm
【8月27日】新たなジョブとサポートジョブの存在が明らかに
スクウェア・エニックス、PS2「フロントミッション オンライン」
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20040827/fmo.htm
【9月24日】スクウェア・エニックス、PS2「フロントミッション オンライン」
長射程のスナイパーなど新しいジョブを紹介
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20040924/mmo.htm

(2004年10月22日)

[Reported by 勝田哲也/山村智美/西野滋仁]


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