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「ワールドクラブ チャンピオンフットボール セリエA 2002-2003 Ver.2.0(WCCF 2002-2003 Ver.2)」連載【SIDE-B:第4回】は、筆者と北村氏が試行錯誤しながら使ってきたフォーメーションについて、それぞれの長所や欠点、相性などを説明していこう。 ※注 …… 本記事の内容は、あくまでも筆者自身がプレイして感じたことに基づいて記述しているものです。状況やカードなどさまざまな要因により、記事どおりにすべてが機能するわけではないことを、あらかじめお断りしておきます。
■ フォーメーション解説の前に ~豆知識~ フォーメーションについて解説する前に、いくつか細かい点を説明していこう。これらを一読してからフォーメーション解説に進めば、さらに理解が深まるはずだ。 《1》相手の選手カードと自分の選手カードの位置に注意する 自分の選手カードと相手のカードがレーダー上で重なっている場合は、ほぼ同じ位置に選手が配置されていることになる。ここにパスが渡ると、マークされているためにボールが奪われる可能性が高くなる。もちろん、プレスやスペースへのフォローでフォーメーションは大きく崩れるので、フリーでパスを受けられる場合も多々ある。しかし、重なっている部分で競り合いが多くなることは間違いない。 そこで基本的には、センターラインより下の自陣では相手の選手カードに自分の選手カードを重ね、センターラインより上の相手陣地ではマークをはずすように配置するのが望ましい。大ざっぱではあるが、この理論から、相手フォーメーションと自分のフォーメーションとの相性が決まってくる。ある程度自分の戦術が固まっていても、相手によってカードの位置を微調整する必要は、ずばり“ある”といえる。 《2》サイド攻撃と中央突破の関係
1TOPでの中央突破戦術は、ATLEなど一部の強力なFWを使うことが戦術を成り立たせるうえでの大きな要素。しかし2TOP以上であれば、中央からもパスをつないで突破しやすくなる。また、中央突破の布陣から両サイドの選手カードを上に上げれば、サイド攻撃布陣に変えることも可能。プレイ中、数枚のカード移動によってフォーメーションの性格を大きく変えられることは覚えておいたほうがいい。中央突破戦術を主にしているからといって、サイド攻撃を使ってはいけないという理由はない。またその逆も同様だ。
■ 各フォーメーションの説明とその相性
街でのプレイ風景を見渡すとそれほど使っている人を見かけないが、これが典型的な中央突破布陣といえる。まずは4人の守備的MFで守り、相手のサイド攻撃を完全に封じてボールを奪取する。奪ったボールはカウンターです速くトップ下に供給。深い位置でFWに縦パスを渡し、FWは最終ラインをひとり抜いてそのままゴールする。中央突破だけでなく、サイド攻撃を封じるのが持ち味だ。 このスタイルは、4バックでバランスの取れた布陣、または4~5バックで守備的な布陣に対して有効となる。5バックといえども、守備的MFを前におびき出してしまえば1枚の薄い布陣でしかない。中央単独突破に対してサイドに人数をかけるのは意味がないので、守備的な布陣に対しても意外に有利なのだ。
注意すべきは、3バックや4-1-3-2などの超攻撃的な布陣。中盤4人が引いているため、その前でボールを回されやすい。守備的MFを引きつけたところでサイドに絶妙なパスを供給されると、人数をかけているにも関わらずあっさりとベストポジションにボールを通されてしまう。相手が攻撃的にきたた場合は前線でプレッシャーがかからないため、相手の配置を見ながら選手カードの位置を微妙に上げるなどの工夫が必要だ。
あまり見かけない異色の布陣。しかしかなり強固で有力なフォーメーションだ。とにもかくにも中央突破に強く、1TOP対策の行き着いた形といえる。1TOP中央突破は最終的に中央からしか攻撃してこないため、最終ラインは3人でOK。1TOPへのボール供給を徹底的に断つべく、中盤にずらりと並べた5人の守備的MFがプレスをかけて追い回す。5人いるのでプレスをかけまくって形が崩れても、他のMFがフォローするので隙ができない。奪ったボールは中央のFWにすばやく渡し、1TOPや2TOPで崩していく。個人の能力が低くても対応できる、組織的な守備的戦術である。
ただし、3バックだけに最終ラインに不安を抱える。サイド攻撃にもある程度対応できるが、いったん中盤でサイドを抜かれると不利な状況に陥る。作戦がはまれば完封できるが、2TOPや深めの3TOPに対しては危険度大。
均等に選手を並べたフォーメーションで、前バージョンでよくみかけた布陣。隙のない選手配置で、個人能力を活かして強力な攻めを展開する。攻撃に関しては、サイド、中央と臨機応変な攻めが構築できる。
しかし、最大の欠点は中央突破のケアにある。中央突破を防ぐには、4バックの前の守備的MFがポイントとなる。しかし3人のMFが攻撃的に浮いているため、その裏に通されると最終ラインと簡単に1対1になってしまう。4-4-1-1には明らかに不利。サイド攻撃にも同様のことがいえるので、守りに回ると危険な布陣といえる。ただし、DFの4人全員をレアカードにできるフリーの場合は、これでも十分に戦える。
非常にバランスの取れた形で、やや攻撃重視。サイド攻撃をメインに、中央からも攻撃を展開できる。ダブルボランチの位置を中央に寄せれば中央突破のケアができ、サイドの選手を上げ下げしたり、トップ下の位置を上下に動かして臨機応変に対応できるのが強み。街中でも多くの人が使用しており、今バージョンで有力な布陣のひとつだ。 問題は、サイド攻撃を封じられたときの対策にある。この布陣はサイド攻撃を好むプレーヤーが採用する傾向が強い。そのため、両サイドの選手に守備的MFを重ね(パスを奪うようにやや上方に重ねるといい)、そのすぐ裏に4バックのサイドが控えるという方法でパスカットさせると簡単にボ-ルを奪うことができる。3人の守備的MFを使う4-3-2-1や4-3-1-2の布陣の使い手に注意が必要だ。これを回避するには、サイドの選手を思いきり深めにしたり、内側に寄せるなどのカード移動で相手の守備網をかいくぐっていく工夫が必要になる。サイドにダヴィッツやボクシッチ、ウェアを置くという個人能力勝負もひとつの打開策となる。
逆に守備面では、サイド攻撃へのディフェンスに不安がある。ここは4バックのサイドにテュラム、マルディーニといった能力の高い選手を配するのがもっとも確実な対処法。とはいえ完全に抑えるのは難しく、お互いサイドの攻防で点のとりあいになる場合も多い。
数ある中央突破戦術のなかで、もっとも安定した布陣。トップ下の2人がポイントで、前線からプレッシャーをかけてボールを奪うことができる。そのため、3バックや4-1-3-2などの攻撃的布陣に強い。また2人のトップ下からボールが供給されるため、1ボランチや大きく開いた3人の守備的MFを使う布陣には有利。たとえば、CPUのベガルタシンキチU-5などにかなりの強さを発揮する。トップ下の2人が相手の守備的MFカードに重ならないよう、状況に応じて上下にカード位置をずらすのがポイントになる。
問題は、相手の選手カードに重ねた3人の守備的MFが個人能力で突破された場合。ここの競り合いはどちらが主導権を握るかがキーポイントで、ここで負けるとすべてのゲームプランが崩れる。ペロッタやダヴィッツなど、最高級の守備的MFを配置する必要があるだろう。
カウンターに注意しながら、FWの連携で中央から崩していく布陣。中央から細かいパスをつなぎ、フリーの状態を作りだしてシュートを狙っていく。場合によっては2TOPの片側がサイドに流れ、クロスを上げることも可能。2TOPの位置を縦に少しずらすことにより、1TOP気味にして横パスを減らすこともできる。守備的ではあるがDFとの1対1が厳しくても対応でき、柔軟な攻撃ができるのが魅力。大きく開いた3バックなど、攻撃的な布陣に対して威力を発揮する。CPU戦でいえば、1FCプロイセンのようなチームには非常に有利に戦える。
ポイントは、トップ下に負担がかかることだ。トップ下の位置に相手の守備的MFが重ならないように配置しないといけない。これを怠ると、生命線であるトップ下から2TOPにまったくパスがつながらなくなることにもなりかねない。
中央からのプレスを避け、サイドからボールをつないでいく布陣。バランスがとれていて、選手の配置を変えることにより布陣の性格を変更できる。サイドの選手をタッチライン寄りに配し、上げていけば典型的なサイド戦術となる。サイドの選手を少し内側に寄せれば、FWに早めにボールを渡して中央突破に近い戦術にもなる。特殊な戦術ではないので目立たないが、粘り強く戦える。
ポイントは、中盤でのボールの奪い合いだ。トップ下に誰もいないため中盤で主導権を握られやすいし、ボールを奪うためにダブルボランチの片方が前に出てくると、中央が開いてしまう危険もある。ボランチの微妙な配置の違いやプレスのかけ方で戦法が変化するので、意外に使いこなすのが難しい戦術だ。サイド攻撃対策には、4バックのサイドにテュラムやマルディーニを配したいところ。
サイドの守備は最終ラインに任せ、攻撃に専念するフォーメーション。3-5-2の場合はサイドががら空きだが、高いキープ力と攻撃力でつねに先手を取り続ける。4-1-3-2は中央に不安があるが、守備能力の高い1ボランチで中央突破を防ぎながら攻撃する。どちらも、U5よりも優秀な選手を多く使えるフリーに向いている布陣だ。DFにレアカード選手を使うことにより、より少ない人数で得点を防ぐことができ、中盤の選手を攻撃に専念させることができる。
ポイントは中盤での主導権争い。ここで優位をキープできれば、思う存分ボールを回し続けることができる。いっぽうで、中盤の高い位置でボールを奪えないと一気に弱点を突かれるので注意が必要だ。
典型的な守備的フォーメーション。5バックに3人の守備的MFを配置し、守りを徹底的に固める。こちらが引くことによって相手は前に突出してくるが、そこをカウンターで攻めるのが狙いだ。2人だけ強力なFWがいれば、カウンター戦術で十分に攻撃できる。FWの1人は、ユリアーノに代表される奪取力の高いDF出身の選手に任せてもいい。 一見守りが堅そうだが、いくつか問題がある。ひとつは4-4-1-1のところで説明したように、1TOP単独突破に対して、あまり効率のよい人数のかけかたとはいえないところだ。5人いても1TOPのFWのスピードが速ければ全員がチェックすることは不可能。うまく止めても、深く進入されると味方DFがタッチへ蹴り出してしまう場合が多い。すると自陣のスローインが多くなり、相手の得点のチャンスも増える。
また、サイド攻撃に対しても楽に対処できるわけではない。5バックのサイドが前に張りだしている場合、その裏を突かれやすいのだ。両サイドを少しおびき出して裏にパスを通すと、フリーでクロスを上げることができる。両サイドを下げればプレスがほとんどかからず、サイドからアーリークロスを上げやすくなってしまう。対策を知っている相手に対しては、油断できないところだ。
■ 新規選手カード、ATLEの選手紹介その5
最終回となった今回は、残りのATLE選手6人すべてを紹介しよう。その誰もがサッカー史に名を残す選手だが、果たしてゲームのなかでも見劣りしない活躍をするかどうか? みなさんもこれらの選手カードを入手したら、ぜひその使用感を確かめてみてほしい。
卓越した技術とパスセンスがありながら、フィジカルの強さ、献身的なディフェンス意識も持ち合わせるクロアチアの英雄。強いリーダーシップを持ち、ピッチを離れても人格者として知られている。 '85年にディナモ・ザグレブでキャリアをスタートさせると、ゲームメイクのできるMFとして頭角を現す。'90~'91シーズンには15ゴールを記録するなど活躍し、ユーゴスラビア代表に選ばれる。しかし、'90年のレッドスターとの試合で乱闘に加わったとして9カ月の出場停止となり、W杯へ参加する道は閉ざされてしまった。この暴動はクロアチアとセルビアとの民族紛争が背景にあり、警官隊はほとんどセルビア人で占められていたという。ボバンは、クロアチアのサポーターを守るために戦ったのであった。 ユーゴスラビア内戦が激化した'91年には、母国を離れてACミランに移籍。その年はバーリにレンタルされたが、翌シーズンからはミランの主力として活躍する。時にはバッジョに代わるサイドのFWとして、またサビチェビッチに代わる司令塔として、デサイーに代わるボランチとしてフィールド全体をカバー。ミランの絶頂期と低迷期の両方を経験し、4度のスクデッド獲得に貢献した。 '98仏W杯では、クロアチアの主将として本大会に出場。日本戦の出場メンバーからはずれるなどトップコンディションではなかったが、精神的支柱としてチームを牽引。クロアチアを初出場で3位に導き、その存在感を示すこととなった。 《プレイしての感想》 くせの多いATLE選手の中では珍しいオールラウンダーで、パワーとスピード、テクニックを兼ね備えたミッドフィルダー。ある程度フィジカルがあるので、簡単に相手DFに倒されず巧いパスを通すことができるのがいい。特に経験値がたまった後でのスルーパスは脅威で、中央から簡単にキーパーとの1対1を作り出してしまう。
さらにシュート力が高く、なかでもミドルシュートは得意分野。2列目から得点を狙っていける。サイド突破ができるのも魅力。スピードはそこそこだが、高いテクニックでDFをすり抜けて精度の高いクロスを供給する。守備にはさほど期待できないが、攻撃的MFとして使うぶんには非常に使いやすい選手といえる。
ソフトタッチのパスや変幻自在のドリブルを駆使し、その芸術的なプレースタイルでファンを魅了したジュニオ(天才)。14歳で地元のブタグノストに入団し、'88~'89年には旧ユーゴスラビアの最強チームである、レッドスター・ベオグラードに移籍する。テクニシャン揃いのメンバーの中で、フリーマンとして自由を与えられたサビチェビッチはチームに多くの決定機をもたらした。レッドスター・ベオグラードは、'90~'91シーズンにリーグ優勝、'91年トヨタカップ制覇と、その名を世界にとどろかすことになる。 しかし直情的な性格が災いし、退場も多かった彼は「扱いにくい選手」とのレッテルを貼られてしまう。そんな彼に目をつけたのがACミランだった。'92~'93シーズンからミランに移籍し、活躍のチャンスを狙うことになる。当時の監督はファビオ・カペッロで、戦術重視の姿勢からサビチェビッチと対立。しかし徐々にチームに馴染んだサビチェビッチは、'95~'96シーズンでその本領を存分に発揮、スクデッドの獲得に多大な貢献をしたのだった。 しかし度重なる怪我と疲労の蓄積は、彼からその切れ味を奪ってしまう。以降はミランで出場機会が徐々に失われていった。2001年には引退し、以降は代表監督も務めるなど、ドラガン・ストイコビッチとともに母国サッカー界の発展のために尽力している。 《プレイしての感想》 率直に言って、ATLE選手の中ではもっとも使いにくく、把握しづらい選手だ。テクニックは非常に高いものの、パワーやスピードなどフィジカルの点では能力が低い。ドリブルテクニックはあるが、スピードやパワー不足から相手DFをガンガン抜くのは難しい。攻撃的な選手ながらシュートはさほどうまくなく、得点力はあまり期待できない。ただしヘディングの決定力は侮れないようだ。
否定的要素ばかり並べたが、最大の特徴は“パスセンス”にあるように感じられる。中盤からしばしば、決定的なスルーパスを出してくれるのだ。ただし、そのパスの切れ味が鋭すぎて、味方も反応できなかったり意味不明(?)なパスになったりすることも多い。そのとらえどころのないプレイスタイルは、まさに天性のフリーマンといえよう。
フィジカルの強さを活かし、エリア内の狭いスペースからシュートを決めることを得意としたアッズーリの核弾頭。 フェラーリの故郷であるモンツァで生まれ、16歳でプロ契約。20歳でユベントスへ移籍する。ユベントスでは4シーズンにわたりレギュラーに定着し、98試合で20ゴールを奪った。しかしバッジョ、ヴィアッリらの加入により出番が減ったカジラギは、'93~'94シーズンからラツィオにレンタル移籍される。 ラツィオもシニョーリ、ボクシッチと強力なフォワードを抱えていたが、怪我によってボクシッチのコンディションが悪くなるとスタメンに定着。'95~'96シーズンからは正式にラツィオの一員となり、シニョーリとのコンビで得点を重ねていった。この時期はEURO96など代表でも活躍し、アッズーリのエースとして認められつつあった。 しかし'98年の仏W杯では予選こそエースとして活躍したものの、本大会ではヴィエリ、デルピエロにその座を奪われる。プレーオフでW杯出場を勝ち取ったのがカジラギのゴールだっただけに、カジラギにとっては残念な大会となってしまった。'98~'99シーズンからはチェルシーに移籍し、イギリスでそのキャリアを閉じる。 《プレイしての感想》 重量級のFWで、エリア内でのシュートの決定力は非常に高い。凄まじい高速シュートをズドンと決めてくれる。ただし軌道が直線的なせいか、エリア外からのミドルシュートはキーパーに弾かれやすい印象がある。クロスに対して、飛び出してのダイビングボレーもうまく、典型的なセンターフォワードといえるだろう。
そしてもっとも脅威なのが、そのパワーを活かした単独突破。パワーの低いDFを簡単にはね飛ばしてゴールに向かうドリブルは迫力満点だ。ただしスピードが遅く、テクニック値がやや低いと思われるのが欠点。正面から突っ込んでいっても、テクニックのあるDFに対しては簡単にサイドに蹴り出されてしまうことがある。単独突破に対しては、バレージやビリカらがカジラギの天敵となるだろう。ラツィオ時代の同僚であるボクシッチと連携がいいのは強み。
サイドを縦横無尽に走り回り、その運動量で中盤を支えたイタリア代表プレーヤー。映画俳優並の美形と率直な言動が物議をかもした、人気の高い選手である。 地元のパルマユースで育てられ、その才能は若いころから注目された。フィオレンティーナに移籍してセリエAデビュー。U-21に15回も選ばれるなど、その活躍は衆目の認めるところであった。 '88~'89シーズンからインテルに移籍。この年は名将トラパットーニ監督のもと、名選手たちが絶妙なハーモニーを奏で、圧倒的な力でスクデッドを獲得している。ベルティは新加入ながらスタメン入りを果たし、ドイツ人プレーヤーのマテウスとブレーメ、イタリア人ストライカーのアルド・セレーナらとともに歴代最強のインテルを体現した。その後もインテルで活躍するが、'93年の怪我からコンディションを落とし、トットナム、アラベス、オーストラリアのノーザン・スピリットと渡り歩いた後に引退することになる。 代表歴は長く、地元の'90年イタリアW杯では3位に貢献。4年後のアメリカW杯でもその信頼は厚くスタメンに選ばれる。しかし前年の怪我からトップコンディションではなかったため、準優勝にも関わらずベルティ個人の評価を落とす結果となった。 《プレイしての感想》
守備的な中盤の選手だけに、突出して目立った能力はない。そのため下級ATLE扱いされることが多いが、裏を返せば総合的な能力の高い選手といえる。足が速く中盤を広く動き回り、守備での貢献度がかなり高い。サイドに使えば、縦に突破してクロスを供給する能力も持ち合わせている。当たり負けしないパワーとスタミナがあり、ダビッツやサネッティに近いタイプといえるだろう。テクニックやシュート力はさほど感じられないが、フリーの状況を作れば得点力も十分に期待できる。
屈強なフィジカルと並外れた得点感覚でゴールを量産した、'90年代ドイツを代表するストライカー。プレイスタイルは豪快だったが、ファウルが少なく荒っぽさとは無縁であった。 家業を継ぐためパン職人の資格を得た彼だが、2部リーグのシュツットガルト・キッカーズに誘われたことで運命が大きく変化する。得点を奪い続けた彼は注目を浴びる選手に成長し、'84~'85シーズンからVfBシュツットガルトに移籍。チームのエースストライカーとして毎年のように活躍し、'89~'90シーズンには19ゴールで得点王を獲得する。 '89~'90シーズンには海外に飛びだし、セリエAインテルに活躍の舞台を求めた。そしてマテウス、ブレーメらとドイツのトライアングルを結成し、ここでも確実に得点を奪っていった。インテルでの3シーズンで34ゴールを上げたが、結果的には、華麗なその経歴からすればさほどの出来ではなかった。その後はASモナコ、トットナム、バイエルン・ミュンヘンと渡り歩き、サッカーを楽しみながらストライカーとしての本分をまっとうした。 代表での通算成績は108試合47得点。'90年イタリアW杯から3年連続して出場し、次々とド派手なゴールを奪い続けた。チームを選ばない活躍ぶりは、彼が天性のストライカーであることを示している。 《プレイしての感想》
すべてにおいてバランスの取れた“フォワードらしい”真のフォワード。パワーに秀でており競り合いに強く、テクニック、スピード、スタミナと、どこをとっても欠点がない。単独突破してよし、ミドルシュートもうまく、クロスを受けてのシュートもよしと、あらゆるバリエーションにおいて高い決定力を有する。なかでも目につくのが、ヘディングの打点の高さとラストパスへの飛び込みの速さ。スペースに出されるパスやクロスに対しては、恐るべきスピードで突っ込んでいく。単独突破も十分できるが、2TOP以上でサイド攻撃も絡めて攻めると、その能力が最大限に活かされることだろう。
安定したボディバランスから繰り出す強烈なシュート、強引なドリブル突破で対戦相手に脅威を与えた、イタリアのゴール製造機。 17歳のとき地元のクレモネーゼでプロ契約し、'84~'85シーズンからはサンプドリアへ移籍。マンチーニとコンビを組み、'87年、'88年と連続してコパ・イタリアを制覇。'89年には欧州カップ・ウイナーズカップを獲得。'90~'91シーズンは19得点を上げ得点王となり、スクデッドを獲得してサンプドリアの歴史に名を残した。 しかし、すでにアッズーリの常連となっていたヴィアッリに、試練の時が訪れる。絶好調で突入したはずの'90年イタリアW杯だったが、突如スランプに見舞われてスキラッチにエースの座を奪われる。スキラッチは大会得点王となり、ヴィアッリは失意のまま大会を終わることとなった。 '92~'93シーズンからはユベントスへ移籍。たび重なる怪我によってコンディションを落としていたが、'94~'95シーズンには復活してラヴァネッリとともに得点を上げ、チームのスクデッド獲得に貢献。セリエAのMVPに選ばれる栄誉に浴した。翌シーズンチャンピオンズ・カップを獲得すると、'96~'97シーズンからはプレミアリーグのチェルシーに移籍。FAカップ優勝とカップウィナーズ・カップ優勝を果たし、引退後も監督としてチェルシーを率いた。 《プレイしての感想》
典型的なパワー型のFW。パワー値はかなり高いと思われ、DFと競り合いながら強引にシュートに持ち込むことができる。その豪快なシュートは、エリア内だけでなくミドルレンジからも高い決定力を有する。DFをはね飛ばして単独突破もできるが、スピードが遅くドリブル自体はさほどうまくない。単独突破の成功率はカジラギのほうが一枚上手。ヘディングの決定力もあるが、強烈な足でのシュートと比較するとやや落ちる感じか。
【参考書籍】
(C)SEGA,2002,2004
□セガのホームページ (2004年9月10日) [Reported by 石井ぜんじ]
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