|
ガンホー・オンライン・エンターテイメント株式会社は、本日11月6日、取締役会において元職員戸枝雅亮氏に対して、同社のサービスを悪用して社会的評価、企業評価を著しく低下させたことなどを理由に、民事訴訟に踏み切ることを決議したと発表した。 元職員戸枝雅亮氏に関しては、既報のように、8月9日に東京地検より不正アクセス禁止法違反で起訴され、10月24日に執行猶予付きの有罪判決を受けている。今回の民事訴訟では、責任の所在を明らかにし、同社や同社ユーザーが受けた被害を回復する目的から、改めて民事訴訟で損害賠償請求を行なう。 今回の不正アクセス事件に関して、リアルマネートレード(RMT)という現行法の届かない特殊な事象であることを鑑み、同社としてこれら不正行為に対してあくまで戦っていく姿勢と、RMTに対する問題提起を狙ったものだとしている。ガンホーでは今回の民事訴訟について、「違法行為およびゲーム規約違反による利得の保持は許さないという姿勢で本訴訟に臨みたいと考えております」と述べている。 損害賠償請求金額は7,486万円。この金額の算定法は、戸枝氏が得ていた約5,800万円の売却益をふまえ、同社が独自で発生した経費、損害を合算した額としている。 損害賠償金の使い道については、同社では現在検討中としているが、リアルマネートレードに関する法整備への働きかけや、オンラインゲーム業界全体に対する働きかけ、ユーザーが安心できるようなシステム作りなどが案として挙がっているという。 民事訴訟で原告側の賠償請求が通ったとしても、RMTの問題そのものは、根本的な解決を見ないまま終わる可能性が高い。それだけに同社のRMTに対する今後との取り組みと、オンラインゲーム業界や関係各所に対する働きかけに引き続き注目すると同時に、10月13日以降滞っているゲームバランス調整策(インフレ対策)に関しても新展開を期待したいところだ。
(C) 2006 Gravity Corp. & Lee Myoungjin(studio DTDS). All Right Reserved.
□ガンホーのホームページ (2006年11月6日) [Reported by 中村聖司]
また、弊誌に掲載された写真、文章の転載、使用に関しましては一切お断わりいたします ウォッチ編集部内GAME Watch担当game-watch@impress.co.jp Copyright (c) 2006 Impress Watch Corporation, an Impress Group company. All rights reserved. |
|