インタビュー

「リネージュ2M」日本プロデューサー柴田氏メールインタビュー

これまでの体験を”超越”!本作のポイントは「“人と遊ぶ”楽しさ」

配信日:3月24日

価格:無料(アイテム課金制)

 3月24日に配信予定のAndroid/iOS/PC(NCSOFTの独自プラットフォーム「パープル(PURPLE)」を経由)用MMORPG「リネージュ2M」。

 「リネージュ2M」は老舗のMMORPG「リネージュ2」の正当後継作としてフルリメイクで制作されたMMORPGであり、先行してサービスが開始されている韓国では700万人以上の事前登録者数を集めサービスインしたモンスタータイトル。先日事前登録を開始した日本でも200万人を越えており、多くの冒険者たちの期待を集めているタイトルである。

 弊誌では先行プレイレポートや、公式生放送のレポートを通じて本作の魅力を発信してきたが、今回はさらに異なる視点から本作の魅力を伝えるべく、本作の日本プロデューサーの柴田優輝氏にメールインタビューを実施した。

 インタビューにおいて、柴田氏が強く訴えたのが“人と遊ぶ”楽しさだ。筆者は「リネージュ」というIPのファンなのだが、それはプレーヤー同士が「血盟」という強い絆で結ばれ、その絆が様々なドラマを生み出すからだ。それは友情の時もあれば、憎しみが生まれる時もある。形はどうあれ他では体験することができないエピソードが生まれるのが魅力だと思う。柴田氏の言葉は「リネージュ2M」でもそんなドラマを予感させるものだ。

 そういった「リネージュ2」らしさはもちろん、MMORPGとしての遊びやすさや魅力についても語っていただいた。ぜひ内容をチェックしてサービス開始に備えていただきたい。

「リネージュ2M」の日本プロデューサー柴田優輝氏。背景は「リネージュ2」の攻城戦をモチーフにしたジオラマだ!
【【リネージュ2M】ゲーム紹介「コミュニティ編」】

■「リネージュ2M」特集サイト
https://game.watch.impress.co.jp/summary/lineage2m/

韓国で700万人以上の事前登録者数を集めたモンスタータイトルがいよいよ日本に!

――発表以降、ファンからの反響はいかがですか?

柴田氏:「ついに来た!」と言っていただけたことが印象に残っています。「リネージュ2M」は「リネージュ2」を通じて感じた、あの日の感動と衝撃を再現するというテーマで開発されたタイトルです。動画やTVCMをはじめ、「リネージュ2M」を知った方から続々と「早く遊びたい!」という声をいただき、それをエネルギーにして準備を進めてきました。また、日本は事前登録者数200万人を突破し、同時リリースされる台湾でも300万人を突破している状況です。

――先行でローンチされている韓国の現状はいかがですか?

柴田氏:韓国では史上最大となる700万人以上の事前登録者数を集めてサービスを開始しました。また、2年連続売上1位だった「リネージュM」を超えて売上1位を獲得しました。

 「リネージュ2M」は「パープル(PURPLE)」を利用したプレイによってアクティブ数がかなり高い水準を維持しており、PCで実行中の「リネージュ2M」をストリーミング方式によって低スペックのスマートフォンでも最高品質で楽しめるため、利用者が多いことが大きいと考えています。

「リネージュ2M」のテーマは”「リネージュ2」を通じて感じた感動と衝撃を再現する”こと

韓国で700万人以上の事前登録者数を集めたモンスター作がいよいよ日本に!

――PC版「リネージュ2」含む「リネージュ」シリーズにおいて、「リネージュ2M」はどのような立ち位置の作品ですか?

柴田氏:「リネージュ2M」は3つのテーマで開発されたタイトルです。はじめに、「リネージュ2」を通じて感じた、あの日の感動と衝撃を再現するための4K UHD級のグラフィックス。ふたつめに、東京ドーム約2,200個分の仮想世界を、ロードなしに冒険できる完璧な3D世界。最後に、これまでの常識であったクラスツリーの体系や制約を排除し、自由に転職できるようにすることで決まった答えのないゲームデザインを実現しています。

 世界観としては「リネージュ2」が基準となりますが、「リネージュ」は遊んでいる方々によって世界が作られる作品でもあります。遊んでいる方々によって、「リネージュ2」の世界に実際に影響があったら……それが「リネージュ2M」の世界です。どういう世界になっているかは、実際に世界を冒険してみていただければと思います。

「リネージュ2」の世界を基準に再構築された最新のMMORPGが「リネージュ2M」だ。広大な世界の冒険を楽しんで欲しい

――本作をどんなプレーヤーに遊んで欲しいですか?

柴田氏:「だれかとゲームをすると楽しい」。そういう経験がある方は、是非遊んでいただきたいです。「リネージュ2M」は“人と遊ぶ”ことで、最も魅力を発揮するタイトルです。とりあえず1週間、血盟に入って全力で遊んでみてください。人と遊ぶことに特化した世界と、いつでもどこでも遊べて仲間とコミュニケーションが取れる環境である「パープル(PURPLE)」を用意して、お待ちしております。

ユニークなクラスシステムに注目。もちろんリネージュらしいバランスも健在

――「リネージュ2M」ならではのポイントはどんなところですか?

柴田氏:遊ぶ方に徹底的に寄り添ったシステムを用意しています。視力保護のためのテレポート演出を調整するダークモードや、アイテム自動使用条件設定とスキルの使用定期設定。敵を探すためのスキャン機能として自動スキャンやその使用周期設定、スキャンフィルターやスキャンリストの仲間への共有機能などです。カメラ視点も3種あり、世界の綺麗な風景が眺められる「FREE CAM(回転、拡大縮小が自由)」や、アクションゲームのような臨場感溢れる戦闘を体感できる「SHOULDER CAM(肩越し視点)」、戦況を全体的に把握して動くための「FIXED CAM」を用意しました。他のゲームでは経験できない細かな設定や快適さを直接、体験してみてください。

――事前プレイで久しぶりにアデン大陸に降り立って、懐かしさと共にマップがローディングなしの”ひとつなぎ”であることに驚きました。ここもこだわったポイントなのでしょうか?

柴田氏:ローディングやチャンネル制度については、没入感が損なわれる要素と考えています。「リネージュ2M」ではローディングを待っている時間や、今いるのは何チャンネルだったっけ……といったような現実に引き戻される瞬間を徹底的に排除し、"世界に入っている"という体感をとても大切にしています。

自由度の高いカメラシステムは注目のポイント
「リネージュ2M」にローディングやチャンネルシステムなどはなく、世界はシームレスに繋がっている

――ステータスのみならず姿形まで変わる「クラスシステム」はかなり独特なものだと感じました。改めて本システムのご説明をお願いできますか?

柴田氏:本作は既存のゲーム概念を壊すクラスシステムを採用しています。「リネージュ2」の様々なNPCになれたり、戦闘中に転職することもできます。その結果、自由な戦略を練ることができるゲームデザインが生まれました。わかりやすく例をあげると、仲間が来るまで時間稼ぎに近接で殴り合っていたかと思えば、距離を取って弓に転職して敵を足止め。その隙に到着した仲間が敵を囲み、弓からオーブに転職して仲間の回復支援といったような戦術が取れます。戦闘時に転職できることでいかに自由な戦略を取れるか、想像いただければと思います。もちろん、しっかりとしたクラス固有の役割や特徴があるので、得意なプレイスタイルのひとつを徹底的に極めるといった遊び方もおすすめです。

ユニークな「クラスシステム」は特に注目度が高い。工夫次第で様々な戦い方ができそうだ

――「リネージュ」シリーズにおいてはレベル上げそのものも楽しみの1つかと思います。本作でのレベリングはどのようなバランスですか?

柴田氏:最初はレベル20が一つのポイントで、メインクエストを進めていればすぐに到達できます。レベル20になって血盟に入った後は、装備を揃えつつ狩りをしていればすぐに30、40と上がっていくはずです。レベルが上がると新しく入れるようになるダンジョンもあるので、楽しんでいれば気が付くとレベル40に到達すると思います。

 もちろん、レベルが上がれば上がるほど「リネージュ」ならではの厳しい世界も待っているので、「リネージュ」ファンの方もご安心を。

――「コンテンツ」としてはどのようなものが用意されていますか?

柴田氏:レベル20で加入できる血盟では「血盟レイド」を行なうことができます。最初の血盟レイドは「クイーン アント」ですが、最初とはいえ多くの敵が出現し、血盟の力が試されます。

 レベル30からは貴重なアイテムを求めて、ダンジョンに入ることができるようになります。レベル40からは、新たなダンジョンに入れるようになるなど、レベルが上がればどんどん世界が広がっていきます。また、この世界は"ひとつなぎ"ですが、強くなるほど冒険できる場所が広がっていきます。レベル上げや装備の入手、強化をして、どんどん広がる世界をお楽しみいただければと思います。

強くなるに従って行動範囲が広がっていく。自分のキャラクターを強化しつつ、他のプレーヤーと協力したり、時には敵対したり……。そういった遊び方ができるのが「リネージュ2M」だ

――お馴染みの「PK」はゲーム内にどのような形で導入されていますか?

柴田氏:場所には主に「安全」、「戦闘」、「一般」の3タイプがあり、「安全」と記載されていないゾーンではPKされることがあります。PKで相手を倒した場合はアライメントが減少するペナルティがあり、PKで死亡した方は経験値が減少するペナルティがあります。経験値が減少した場合でも、回数制限はありますが無料で復旧できる仕組みも用意しているので、ご安心いただければと思います。また、ダンジョンには安全な狩場もあるので、少し目を離す場合には活用することもできます。

PCでもプレイ可能で、スマートフォンからのストリーミングにも対応。“人と遊ぶ”ことに重きを置く

――本作は独自プラットフォームでPC版でのプレイにも対応しています。これにより、どのようなメリットがありますか?

柴田氏:「パープル(PURPLE)」はNCモバイルゲームのクロスプレイを完全にサポートするサービスです。快適なクロスプレイ体験のために、様々な機能があります。最大4K UHD級/60FPSのグラフィックでプレイすることができ、動作パフォーマンスも最適化されています。

 ほかにもゲーム内と完全連動したチャットや、数百人参加可能なボイスチャット。スマートフォンからのストリーミングプレイに対応し、公式サポートのクロスプラットフォームのため、安心してお使いいただくことができます。

パープル(PURPLE)を使ってより美しいグラフィックスでゲームを楽しんだり、テキストチャット/ボイスチャットで交流することもできる

――配信前に「キャラクター作成」及び「血盟エントリー」が開始されました。これはどのような意図で実施されたものですか?

柴田氏:「リネージュ2M」は“人と遊ぶ”ことを重視しています。そのため、サービス開始前に共に遊ぶ人を集めることができるように実施しています。血盟は同じ目的を持った仲間が集まることで、最高に楽しむことができます。キャラクター事前作成や血盟エントリーが終わった後でも、自分に合うかも?と思ったら気軽に声を掛け合って、皆で「リネージュ2M」をプレイしていただきたいですね。

事前のキャラクター作成と血盟エントリーが実施されていた。既にどのサーバーが競争相手が少ないかなど情報戦が始まっているのが「リネージュ」IPらしい

――本作のビジネスモデルはどのようなものになりますか?

柴田氏:「基本プレイ無料+アイテム課金」を採用しています。とはいえ、狩りをしていたら手に入るアイテムや、ボスからのレアドロップアイテムを取引所で売ることでダイヤ(課金石)を手に入れることができるため、課金をしなくてもある程度有料アイテムを購入することができます。

 ガチャ要素もありますが、狩りをしていれば手に入る「アデナ(ゲーム内通貨)」を使えば毎日数回はガチャを回すことができ、レベルが上がると回せる回数が増えていきます。こつこつプレイしていれば、そこまで課金せずとも解決できる部分も多いので、気軽に遊んでいただければと思います。

――配信後、どのようなアップデートを予定していますか?

柴田氏:かなりのアップデート量があるため、今は整理している段階です。まずは皆さんが遊びやすい環境になることを優先しつつ、調整を進めています。情報公開ができるタイミングになりましたら改めてお伝えさせていただきますので、お待ちいただければと思います。

――最後に、配信を心待ちにしているファンに向けてメッセージをお願いします。

柴田氏:お待ちいただき、ありがとうございます。「リネージュ」シリーズ最新作、「リネージュ2M」は3月24日にサービスを開始します。「リネージュ2M」はグラフィックスだけではわからない、新しい仮想世界です。今まで皆さまがゲームで遊んできた"経験を超越する体験"ができるよう、準備を進めてきました。ぜひ一度、友人や仲間と一緒に「リネージュ2M」を遊んでみてください。

――ありがとうございました。