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価格:7,140円
CEROレーティング:Z(18歳以上推奨)
本誌でも何度か取り上げている「セインツ・ロウ2」は、ギャングの一員となって、3Dで再現された街を舞台に、奪った車で縦横無尽に走り回り、銃を乱射して仲間と共に領土を拡張していく。 今回は、発売に先がけて行なわれた協力プレイの体験会での感触と、序盤でのゲーム要素を紹介していきたい。「セインツ・ロウ2」はタガの外れた思い切った破壊行為を仲間と共に繰り広げるという、実にエネルギーに溢れた作品である。 ゲームでは様々な場面で“ぶっ飛んだ”シーンが展開するが、友達と協力することでさらにぶっ飛んだゲームになる作品だと感じた。ぜひ友達と「セインツ・ロウ2」の協力プレイを楽しんで欲しい。
■ 相棒と共にどんなミッションも挑戦可能。笑い溢れる協力プレイの世界
「セインツ・ロウ2」のキャンペーンモードは、ギャングと抗争を繰り広げていく「メインミッション」のほか、「アクティビティ」と呼ばれる多彩なサブミッションが存在する。セオリーとしては、まずアクティビティをこなしてギャングに対する評価「リスペクト」を上げ、リスペクトのポイントに応じて挑戦可能となるメインミッションを進めていくという流れになる。協力プレイではアクティビティだけでなく、メインミッションもすべて2人で進めることができる。 「セインツ・ロウ2」ではプレーヤーの体力は一定時間で回復する仕様になっているが、連続して攻撃を受けると倒れてしまう。シングルプレイだとここでミッション失敗になってしまうが、協力プレイの場合、もう1人に起こしてもらうことでプレイを続行できる。火力も単純に2倍であり、難易度はグッと低くなる。難しいミッションでは協力してもらうことでクリアしやすくなるだろう。 車での移動では2人がそれぞれ別の車に乗るのも良いが、片方が運転席、もう1人が助手席に乗ることもできる。助手席のプレーヤーは自由に射撃をすることができ、追っ手に向かって後ろを向いて攻撃できるなど、仲間が同乗することでかなり有利に戦える。 アクティビティも2人でプレイすることで面白さが広がる。偽警官になって活躍する「治安密着24時」や街をひたすら破壊する「メイヘム」などは、単純に戦力が2倍になるため高得点が取りやすくなる。また、有名人に襲いかかる熱狂した群衆を撃退する群衆整理でも1人より2人の方が断然プレイしやすい。 大笑いしてしまったのが「火だるまレース」だ。このミッションはプレーヤー達は耐熱服に身を包み、4輪バイクで走り回って街中に火炎爆弾を投げつけまくるという内容そのものがぶっ飛んだミッションだが、協力プレイでは1つのバイクに2人で乗って火炎爆弾を投げつけまくる。そのもの凄い炎の量は協力プレイならではの派手さだ。とんでもない極悪行為だが、思わず笑ってしまう。 今回はTHQジャパン社内にてお互いの声が届く範囲でプレイしたのだが、「敵こっちかな?」、「こっちに移動しよう」と声を掛け合ってプレイするのが楽しかった。ボイスチャットでも気の合う友人と時には文句を言いながらプレイするのはかなり楽しそうだ。 「セインツ・ロウ2」は敵対ギャングや警官と街中でバンバン撃ち合うだけでなく、アクティビティによっては街を破壊したり、汚物をまき散らしたりという“危険”なゲームだ。それはただの残虐性ではなく、現実離れした派手さと、タガのはずれたユーモアがある。
それを“お馬鹿なノリ”と取るか、不謹慎と取るかは人それぞれだが、このノリを楽しめる友人と一緒にゲームをプレイできればとても楽しいと思う。ぜひ友人との協力プレイを体験してもらいたい。
■ ゲーム序盤を体験。圧倒的な自由度と、全力で“バカ”なミッション
キャラクタのモデリングへのこだわりはその自由度を象徴するものだろう。「セインツ・ロウ2」では男性でも女性でもプレイでき、アジア系から白人、ヒスパニック、アフリカ系の人種の設定、さらにモデリングを設定できる。このモデリングが非常に細かい。ほお骨の設定からまぶたの高さ、眉の曲がり具合に、唇の厚さ……目移りするほどに項目が用意されている。 今回かわいらしいアジア女性を作るべく挑戦してみたのだが、絵心がないためか難しかった。女優に似せたモデリングなども可能だと思うのだが……、発売後にうまいユーザーからコツを教えてもらいたいところだ。美女自慢や実在の人物にそっくりに作るといった挑戦がユーザーの間で行なわれそうである。 「セインツ・ロウ2」は前作に当たる「セインツ・ロウ」のラストからはじまる。クライマックスで船の大爆発に巻き込まれた主人公は意識不明のまま数年を刑務所で過ごし、復活する。このニュースを聞きつけたストリートギャング「サードストリートセインツ」の仲間は脱獄を手引きする。プレーヤーは仲間と共に警官を蹴散らし、追いすがるヘリを破壊して脱獄に成功する。 プレーヤーが降り立った街「スティルウォーター」は、数年前に主人公が暴れ回った街とは様相を一変させていた。日本刀を振り回す日本人ストリートギャング「ローニン」など新たな勢力が台頭し、サードストリートセインツは壊滅状態になっている。プレーヤーは仲間を集めストリートギャングを再興するために活動を開始する。 ゲームでは初期ミッションをクリアするとあとは自由に行動できる。メインミッションを進めるためにはアクティビリティに挑戦しリスペクトを上げる必要があるが、どのアクティビリティに挑戦するかはプレーヤーの意志に委ねられている。 アクティビティは多彩で、どれもぶっ飛んでいる。前述の火だるまレースやメイヘムもひどいが、偽警官となってドキュメンタリー番組を収録する「治安密着24時」はカメラマンが、「次は街で騒いでる不良をチェーンソウでやっつけてみよう!」などと狂った要求をしてくる。どれもこれも「おいおい」と突っ込まざるを得ないミッションである。 「正義の汚水」では、なんとバキュームカーに乗って汚物を街中にまき散らかすというミッションだ。「群衆整理」はセレブの到着に興奮してファンから守るというミッションだが、障害物にファンをぶち当てると高得点なのである。屈強な男達と戦い金を得る「ファイトクラブ」というミッションもあり、どれもこれも「セインツ・ロウ2」ならではの“バカ”なノリが非常に楽しい。 序盤のメインミッションは協力するNPCが絡んでくるものが多い。NPCは倒されてもプレーヤーの手で復活させられるので、足手まといの感じはない。シングルプレイでも“仲間”の要素がクローズアップされていると感じた。協力プレイを感じられるゲーム性があるからこそ、オンラインでの協力プレイも自然に入れるのではないだろうか。
「セインツ・ロウ2」は非常にユニークな、タガのはずれた楽しさが体験できる“悪役プレイ”が満喫できる作品だ。ぜひこのノリがわかるプレーヤーと協力プレイを楽しんでもらいたい。シングルプレイとはひと味違った楽しさを体験できるはずだ。
「PS3版」
□THQジャパンのホームページ (2008年12月4日) [Reported by 勝田哲也]
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