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“コツコツとやっていれば誰でも挑戦できる”というコンセプトのもと登場した、シンプルなバトルコンテンツが「花鳥風月」だ。6月10日のバージョンアップで導入された新コンテンツであり、日々挑戦しているという冒険者も多いだろう。今回はこの「花鳥風月」を紹介していきたい。 「アトルガンの秘宝」のバトルコンテンツは、特殊なフィールドであったり、独自ルールや制限があるなかで戦うようなバトルが多かった。だが「花鳥風月」は、トリガーの取得方法こそ特殊なものの、戦闘自体は“フィールドに出現するノートリアスモンスターに挑む”という、「FF XI」初期から存在するわかりやすい内容だ。非常にとっつきのいいコンテンツなので、ぜひ挑んでみてもらいたい。
それから、今回は番外編として、8月18日17時頃まで開催される毎年恒例の夏祭り「あますず祭り」を紹介。今年の「あますず祭り」の注目を集める「アイドル戦士ミュモル ヒロインショー」をはじめ、新作水着や各国で楽しめた夜店風のミニゲームなどを紹介しよう。
本連載の特別編 開発チームインタビューでも伺っているが、「花鳥風月」の魅力は“コツコツとやれば誰でもトリガーをもらい挑むことができる”というところにある。トリガーアイテムはアトルガン白門にいる絵師のサンラクからの依頼をこなすことで手にはいる。その依頼内容は独特だ。 サンラクとその門人のリョウは絵師だそうで、自然に生きる「花鳥風月」、つまりはモンスターたちの姿を画題にして創作活動をしたいという。だが画題を集めようにも2人での旅は危険が多い。そこで、「獣写器」と「獣影版」を使って彼らの代わりに「花鳥風月」の姿を活写してきて欲しいというのだ。 「獣写器」と「獣影版」はモンスター同士を戦わせる「パンクラティオン」で使うアイテム。モンスターに対して使うことでモンスター情報を記録した「封獣板」が手にはいるという、カメラとフィルムのような装置だ。モンスター情報が記録された「封獣板」は撮影済みのフィルムのようなもので、これをコロセウムで「魔獣鏡」に変えてもらえばパンクラティオン用の魔獣になるし、「封獣板」のままサンラクに渡せば「花鳥風月」のポイント「ゼニ(単位はモンという名称)」にしてくれる。このゼニと引き替えにトリガーアイテムをもらえる。 ちなみに「獣写器」と「獣影版」はコロセウム専用貨幣「ジェトン」と引き替えに交換してもらえる。詳しくは前連載「ヴァナ・ディール“近東”見聞録」の第30回をご覧頂きたいが、この「ジェトン」はアトルガン貨幣と交換するか、自分の魔獣をパンクラティオンの試合に出場させることで手に入る。 ようするに「花鳥風月」のトリガーアイテム入手までの道のりはほとんど費用がかからない。必要なのは「獣写器」と「獣影版」入手のためのジェトンだけで、それ自体も負担と言うところはほぼない。このあたりが「コツコツとやれば誰でもトリガーアイテムを手に入れられる」というコンセプトが意味するところだ。パンクラティオンで闘獣試合を楽しみつつジェトンを稼いでいれば、「花鳥風月」のポイント稼ぎにも困らない。その結果は、アトルガンエリアの各地で魅力的なアイテムを落とすノートリアスモンスターとのバトルに繋がっていく。 ● モンスターを活写して、「ゼニ」をゲットしよう!
まず、サンラクがその時々に画題にしたいと考えているモンスターは変化している。門人のリョウから「画題に相応しい花鳥風月」、「最高の花鳥風月」といったように「封獣板」の入手が簡単なお題と、入手が難しいお題を聞けるので撮影前に聞いていこう。なお、お題以外でも受け取ってもらえるが、もらえるゼニは低めになる。 次に、モンスターを活写した状況も大事だ。自分たちが戦っているモンスターで、撮影方向が正面、適切な距離で撮っているものが望ましい。画題に使ういわばサンプル写真を撮っているようなものなので、向きや距離は大事だ。また、モンスターのHPの残りが少ないほどゼニが多くなる。 だいたい上記の点を意識してモンスターを活写すれば1枚あたり60~80程度のゼニをもらえる。サンラクはヴァナ・ディール時間で1時間あたり10枚まで「封獣板」を受け取ってくれるので、集中して行なうとかなり早いペースでゼニを貯める事も可能だ。 ゼニが貯まったならいよいよトリガーアイテムとの交換となる。トリガーアイテムとの交換に必要なゼニはモンスターごとに異なるのだが、それ以外に“人気によって変動”する仕組みになっている。ワールド全体の規模で、トリガーアイテムが交換されるたびに必要なゼニが上がるわけだ。逆に人気がなければ基準のレートに下がっていく。これはおそらく、同タイミングに同じノートリアスモンスターに挑むグループが集中し過ぎないようにという仕組みだろう。 ● ノートリアスモンスターたちには“3つのルート”と“5つの段階”がある
そして、モンスターを見事倒すと、EX/RARE属性の特別なアイテムを落とす。これをサンラクに渡すことで、より強力なモンスターのトリガーアイテムと交換してもらうための「割符」をもらえる。以降も同じように、モンスターを撃破することで次の段階へと挑めるようになっていく。どうやらこのノートリアスモンスターの区切りは全体で5段階まであるようだ。地域によって3つのコースがあって、5段階に拡張されていく。 こうして書くと、5段階目の最後までやりこまないと意味がないないように捉えてしまうかもしれないが、決してそんなことはない。第1段階のノートリアスモンスターからも特別な装備品などを手に入れることができる。報酬を得るチャンスは個々にでてくるわけだ。ただ、より高い段階の強力なモンスターのほうが良い報酬を期待できる。そして、それらを倒すためには大規模で厳しい戦いが求められるようになっていく。 このモンスターの段階によって、パーティーの規模や戦力はかなり変わってくる。筆者がプレイしてきた感想でおおまかに分けると、第1段階のモンスターなら6人の1PT規模。第2、第3段階なら6人PT~12人のアライアンス程度、第4段階からは18人のフルアライアンスが基準と思えた。これはもちろんおおまかなもので、モンスターによって取るべき戦い方、それにあわせたパーティのジョブ構成が必要になる。 第3・第4段階以降のモンスターに挑むなら、「花鳥風月」を専門に行なうLS単位での活動などが必要になってくるかもしれないが、前半のモンスターならそれほどではない。また、フィールドエリアでの出現ポイントで戦うため参加人数に制限はなく、縛りがきつくないのもやりやすいところだ。前述のように挑むために費用もかからない。
ただし、第4段階目のモンスターと戦うには、トリガーアイテム以外に“塩”が必要になる。これは第4段階目のモンスターが出現する場所である「浮島」へと渡るためのアイテムだ。ワジャーム樹林ならマップの南に浮かぶ島がそこだ。塩はサンラクから500モンで交換してもらえるが、他と違って戦闘の参加者全員に必須となっている。
ここからは、実際に「花鳥風月」に挑んだ模様とともに、いくつかノートリアスモンスターを紹介していこう。 ● 「チーズマニアのギギルン」
チーズマニアのギギルンはとにかく逃げ回る。普通のキキルンも戦闘中に逃げ回るタイプが多く厄介なのだが、チーズマニアのギギルンはその強力版といったところ。逃げ回りながら爆弾をポンポンと置いていき、追いかける冒険者たちを火に包む。逃げ回りながらの爆弾は爆発に巻き込まれると100前後のダメージを受けるのだが、止まっているときの爆弾は300~400前後と威力が高い。また、回避が高く、通常攻撃にトリプルアタックを出してくることもある。 このため無理に物理攻撃で戦うのではなく、離れた場所から遠隔攻撃や魔法攻撃が無難な相手だ。また、逃げ回るキキルン全般に言えることだが、いっそ逃げるのを追わずにこちらに戻ってくるのを待ったほうが被害が少ない。 ドロップアイテムでは、青魔道士専用の片手剣「ビーストスレイヤー」を確認した。ダメージが高く、性能のいい一品だ。
● 「オブ」
オートマトンと言えば、フレームやヘッドを交換することで戦闘タイプを変えられるのが特徴。オブもその特徴は一緒で、汎用、白兵、魔法、射撃とタイプがある。ここで重要なのはからくり士の存在。ストリンガーによってオートマトンを操るからくり士の行動によって、オブのタイプを操作することができる。それができるかできないかによって、オブとの戦いはまったく違ったものになる。 オブのドロップアイテムは、当然のようにからくり士やオートマトンに関わるものがメイン。オートマトン用のアタッチメントも出るので、次の段階へと進むための割符が欲しいグループと、ドロップアイテムが欲しいからくり士、といったように協力できるといいかもしれない。
● 「ノスフェラトゥ」
ノスフェラトゥが使ってくる特殊技は厄介なものが多い。範囲ダメージを与えつつ、スタン効果と吹き飛ばしの効果がある「ウィング・オブ・ゲヘナ」や前方範囲ダメージの「デコレーション」をはじめ、冒険者を魅了しコウモリの姿へと変えてしまう「ノクトサービチュード」、死の宣告効果を与える「断罪の瞳」という技もある。 大きな特徴として、屍犬やコウモリやフォモルといった闇の種族を3体召喚してくる。呼び出されたモンスターは目標めがけて特殊技を放ち、大ダメージを与えて消えていく。この召喚攻撃はかなり強烈だ。従者の召喚をスタンなどで止めるか、召喚したのを見た瞬間に回復を送るぐらいがいいだろう。 第3段階目ともなるとドロップアイテムは様子が変わってくる。武器のほか、オーラム装備やエンキドゥ装備といったひと揃いの防具の一部を落とす。ただし、ドロップする確率は第1・第2段階の敵と比べて少し低くなってくるようだ。また、その代わりだろうか、魔法命中率を高めるグリップを高確率でドロップする。
● 「ティンニン」
ハイドラ族のモンスターと言えば、3本の首が最大の特徴。だがティンニンは出現した直後は2本の首が隠れていて、HPも半分ほどしかない。その後、HPがみるみるうちに回復し、2本の首が出現する。事実上、そこから戦闘が始まっていくというわけだ。 使用してくる特殊技は基本的にハイドラと共通のものだ。毒と呪いの効果を与える「ナーヴガス」など範囲ダメージの技を多く使ってくる。また、後方から攻撃すると発動してしまうカウンター攻撃「サーペンタインテール」も共通なので、後ろからの攻撃は細心の注意を払いたい。物理攻撃を無効にする「パイリックブルワーク」、逆に魔法攻撃を無効にする「ポーラーブルワーク」も厄介だ。 ハイドラと違って、首の数でリジェネの強弱が変化するということはなさそうだが、常にリジェネ効果を持っているようだ。首をひっこませることも一応できるようだが、他のハイドラ族よりも成功する確率が低くなっている。首のギミックはあまり意識せずともいいかもしれない。 ティンニンのドロップアイテムは、第3段階よりもまた様子が変わってくる。まず大きいのは次の段階へと進む「割符」を得るアイテムのドロップが確実ではないところ。最後の5段階目へと進むには何度も挑む必要があるだろう。その他アイテムではハイドラの鱗、牙、肉といった素材、それにいくつかの装備品が確認できた。だが、武器や防具をドロップする確率は低めに思えた。ドロップの確率は第3段階からぐっと変わるようだ。
● 「サーラメーヤ」
サーラメーヤが使ってくる特殊技はラヴァスピットやサルファラスブレスなど、空蝉の術を貫通する攻撃が多い。ユルレーションという範囲属性で麻痺を与えてくる技も多様してくるので、パラナで治す分担を決めておくのがいい。ファイアIVなど魔法も使ってくるが、サーラメーヤの技は炎属性が多い。炎の耐性を上げておくのがオススメだ。 ケルベロス族の特徴である咆哮するモーションをサーラメーヤも行なう。咆哮のあとには特殊技を続けて放ってくる。また、HPが減ってくると、咆哮のあと最も強烈な範囲攻撃である「ゲーツオブハデス」を放ってくる。 サーラメーヤ戦で気をつけなければならないのは、まず「ゲーツオブハデス」。ケルベロス族と戦うとき共通のポイントだが、ゲーツオブハデスには後衛のメンバーが巻き込まれないように細心の注意が必要だ。また、この浮島はとても狭いので、立ち位置にも注意が必要だ。 もうひとつは、「マグマホプロン」というストンスキンとブレイズスパイクの効果がある技。この効果中はリジェネ効果が強力になってしまう。すぐにディスペルなどで解除したい。ただ、終盤の「ゲーツオブハデス」でアライアンスが半壊してしまった、というときなら、いっそ「ゲーツオブハデス」を使わなくなるところまでHPを回復させ、そこから立て直すのもありかもしれない。
サーラメーヤのドロップアイテムは、同じ第4段階のティンニンと似ていた。まず、ケルベロスの皮、爪、肉といった素材と、オラクル装備の防具をひとつ確認した。だがこちらでも「割符」を得るアイテムのドロップがなかったのが残念。第5段階への道は険しそうだ。
強いて難点と感じられるところを挙げると、通常のフィールドで戦うため、複数のグループが時を同じくして同じ敵に挑むことになると、その場で順番待ちをする必要はでてくる。ただ、これは致し方ない点だろう。そのかわりに制限のないシンプルなバトルに仕上がっている。人気によって交換のレートが可変するという仕組みもあるので、そのあたりの配慮もみられる。 もうひとつ難を感じたのは、特徴である「獣写器によるモンスターの活写」という仕組み。サンラクが興味を持つモンスターによっては活写の難易度は変化するが、そもそもスリプル等のいわゆる「寝かし」ができるジョブとできないジョブとでは、難易度が全く異なる。自分のジョブだとソロでのゼニ稼ぎに苦労するという場合は、ノートリアスモンスターとの戦闘に挑む仲間とパーティで行なうのが、ひとまず無難だろう。
そうした難点がいくつかは感じたが、手軽さ、敷居の低さ、制限の少なさ、そして個別に用意されている報酬のアイテムと、全般にバランスのいいバトルコンテンツと思えた。がっしりやりこみたい人へ向けては、第4段階、そして第5段階のノートリアスモンスターが待ち受けている。筆者が第5段階のノートリアスモンスターに挑めたときには、ふたたび本連載で紹介したいと思う。
ここからは番外編として「あますず祭り」を紹介していこう。残念ながら本稿の掲載時期がイベント終了間際になってしまったのだが、今年の「あますず祭り」を振り返るという意味合いでお楽しみ頂きたい。今年の「あますず祭り」にはすごい催しが追加された。その名も「アイドル戦士ミュモル ヒロインショー」だ。公式サイトの告知を見て、「これは一体なんだ!?」と驚いた人も多いだろう。ミュモルのプロフィールもなかなか凄いことになっている。
プロフィールにもあるとおり、ミュモルは魔王と戦う「アイドル戦士」。みんなの応援をパワーにして、必舞技を繰り出すのだ。というわけで、ショーを見ているときは一生懸命、ミュモルを応援したわけだ。現実の行楽地などで見られる「ヒーローショー」で、小さな子供たちが大きな声でヒーローを呼ばないといけなかったり、ピンチに陥っているヒーローを助けられるのは応援の声だけ、というのと同じだ。 ミュモルの応援は、エモートで行なう。/cheerや/clap、/waveなどをミュモルに送ることでミュモルには応援を受けたパワーが貯まる。また、ミュモルがそのパワーで「必舞技ダンシングフォース」を繰り出すときに/danceで一緒に踊ることで、ミュモルと冒険者のダンスがシンクロしていた。 一風変わったテイストのショーイベントだったが、ただ劇を見るだけでなく、エモートを駆使して参加できる形態になっていたのが面白い。画像をご覧頂くと分かるとおりで、参加した人全員が同じタイミングでダンスを踊る光景は壮観だ。新しい仕組みのイベントとして、来年にはさらにパワーアップしたショーを期待していきたいところだ。
● お祭りの雰囲気を盛り上げる「間違い探し屋」、「射的屋」、「ヒヨコ屋」も登場!
南サンドリアでは左右で鏡写しになっている光景の間違いを素早く見つける「間違い探し」、バストゥークでは、「ゴブリン」、「サボテンダー」、「マンドラゴラ」の的を、「ピクシー」を撃たないように撃つ「射的」、そしてウィンダスでは、チョコボを移動させて上から進んでくるヒナを捕まえる「ヒヨコゲーム」を楽しめた。
それぞれちょっとしたミニゲームになっているのだが、シンプルなだけになかなかハマるものがある。お祭りの夜店風で楽しいゲームだ。例年にもあった「金魚すくい」も健在で、とても充実している。なお、開催期間中は新作の水着を着ているときだけモーグリに三国間を移動してもらえた。
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□スクウェア・エニックスのホームページ (2008年8月18日) [Reported by 山村智美 / Pomm]
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