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【連載第30回】まったりマイペースで「ファイナルファンタジーXI」の魅力をレポート

ファイナルファンタジーXI連載
~ヴァナ・ディール“近東”見聞録~

モンスター同士で闘獣試合! 「パンクラティオン」登場
自分だけの個性的な魔獣を育ててチャンプを目指せ!!

 当初は「モンスターコロシアム」という名称で「アトルガンの秘宝」発売以前より存在が明かされていた「闘獣場」。これがついに、2007年9月11日バージョンアップで「パンクラティオン」という名称で登場した。

 「パンクラティオン」は、「魔獣マスターとして自分好みのモンスター情報を手に入れ、他の魔獣マスターのモンスターと戦う」という観戦型のバトルコンテンツだ。ヴァナ・ディール各地に点在するモンスターたちは、冒険者にとってある意味慣れ親しんだ存在。皆それぞれに思い入れのあるモンスターや、好みのモンスターがいるわけで、それを自分の魔獣としてパートナーにした上で、パートナーと一緒に試合に挑める。相手は自分と同じ魔獣マスターであり魔獣を介した対人戦。心躍る要素が満載だ。なおかつ、魔獣にはレベルによる成長要素まであり、自分だけの個性ある魔獣に育成することができる。

 このように魅力的な要素が満載、モンスターのバリエーションもたっぷり、育成要素と対戦の要素までも併せ持つとあって、「パンクラティオン」は、瞬く間に冒険者の注目を集め大盛況となった。今回はこの「パンクラティオン」の概要をはじめ、モンスター情報を手に入れ試合に参加してみた模様までをお伝えしていこう。


これであなたも立派な魔獣マスター!?
「パンクラティオン」概要をチェック

パンクラティオン用の施設「コロセウム」

ついにオープンした「コロセウム」。アトルガン白門の南東の区画に入り口がある
 「パンクラティオン」を楽しめるエリア「コロセウム」は、アトルガン白門に入り口があるアトルガン皇国3つ目のエリアだ。場所はアトルガン白門の南東に位置する茶屋シャララト付近の1階部分にある「Gate: The Pit」より移動できる。コロセウムの入場条件は特に設定されておらず、アトルガン皇国にいるユーザー、つまり「アトルガンの秘宝」の拡張コンテンツ登録がされていれば誰でも参加資格がある。

 「コロセウム」は、4つの区画、4つの闘獣ステージで構成されている。各区画は、入り口付近にいるタルタルのNPCのステージ間の転送サービスを利用して移動を行なう。4つのステージは1番から3番が「エキシビジョンマッチ(個人戦)」、4番は「ワールド・パンクラティオン(勝ち抜き戦)」のステージとなる。まずはエキシビジョンマッチで腕を磨き、猛者の集うワールド・パンクラティオンに挑戦する、という流れを想定しているのだろう。また、エキシビジョンマッチではパーティを組んで参戦予約することで対戦相手を指名することも可能だ。

 各ステージ区画の中央には金網で仕切られた試合場がある。ここでそのまま闘獣が繰り広げられるわけだ。金網付近の観客席に入るとエリア移動や画面の暗転もなくシームレスに試合が見られる。試合中は画面の左上、右上には赤コーナー、青コーナーのモンスター名とHPゲージが表示されるので、実況やログとあわせて、試合模様の詳細をリアルタイムに観戦できる。

金網で仕切られたステージでモンスター同士がバトル! シームレスにテンポよく試合が行なわれていく
 「パンクラティオン」の楽しさのひとつに、画面切り替えなどがなく、チャットやエモーションを行ないながら、試合を楽しめることが挙げられる。闘獣試合で盛り上がっている様子が自然にできあがる上手い作りだ。ちなみに試合に挑んでいる魔獣マスターが魔獣に指示を出す「コマンダールーム」が観客席の反対側にあるが、ここからも試合はもちろんのこと、試合に熱い視線を送る観客の様子までが見える。試合前、試合中に応援のエモートなどが送り、試合後には観客から白熱した勝負を繰り広げた魔獣のマスターへと拍手などが送られる。こうした雰囲気が参加者を病み付きにさせるのだろう。

 コロセウムでは、各種のやり取りに際し、専用の貨幣「ジェトン」が使われる。ジェトンはアトルガン貨幣と交換可能で、青銅貨でジェトン1個、白銀貨で10個、霊銀貨で30個、黄金貨で200個に交換してもらえる。モンスター情報を得るために必須のアイテムなどもジェトン交換のNPCから手に入るので、最初に訪れるときにはアトルガン貨幣をある程度持っていこう。

 ジェトンは試合結果によって増やしていくことができるが、今のところ貯めたジェトンで交換してもらえるのは、2個で「獣影板(12個)」、「獣写器(12回使用可能:1分ごと)」、500個で「高速獣影板(12個)」、「高速獣写器(48回使用可能:30秒ごと)」の4種類。これらは獣影板と獣写器はモンスター情報を記録する必須アイテムとなる。500個の高速バージョンはその名のとおり、従来版の半分の時間で使用可能になる。また、5,000個ではモンスター情報記録の成功確率が上がる頭装備が用意されている。アイテム報酬的な部分では当面この頭装備が目標になりそうだ。

専用貨幣「ジェトン」で獣影板と獣写器を獲得
コロセウムで使われるのは「ジェトン」という専用貨幣。アトルガン貨幣と交換してもらえる。モンスター情報を手に入れるのに必要なアイテムもジェトンと引き替えでもらえる


「できるパンクラティオン」。モンスター情報入手から試合登録までの流れ

 大人気の「パンクラティオン」だが、参加を思い立ってすぐに試合に臨めるというものではない。参加するためには、しっかりとした手順を踏む必要がある。それでは実際の「パンクラティオン」で試合に参加するまでの流れを紹介していきたい。

 1:コロセウムでアトルガン貨幣をコロセウム専用貨幣「ジェトン」に交換する。

 2:ジェトンと引き換えに「獣写器」と「獣影板」をもらう

 3:「獣写器」と「獣影板」を装備し、モンスターに使用してモンスター情報を記録した「封獣板」を手に入れる

 4:「封獣板」と「氷のクリスタル」を魔獣鏡の担当係員NPCにトレードし、「魔獣鏡」にする

 5:「魔獣鏡」を公正審査会の係員NPCにトレードし、試合に出す魔獣である「公式魔獣鏡」にする

 6:「公式魔獣鏡」をステージ側のNPCにトレードして試合にエントリーする

 7:時間になると対戦相手との試合がスタート!

「獣写器」をモンスターに使って、モンスター情報をゲット!
撮影に成功すると獣影板が「封獣板」というアイテムになる。封獣板は魔獣鏡にして闘獣に参加できるほか、魔獣に能力を加える「獣性」がついている
 少々ステップが多いように思えるが、仕組みはシンプルだ。「ジェトンと引き替えに入手した専用アイテムでモンスターを撮影し、コロセウムで現像、現像した情報で闘獣試合に参戦する」という流れになる。

 「獣写器」というのは現代風に言うとカメラ、そして「獣影板」がフィルムにあたる。前述のように「ジェトン」で入手できる。これでモンスターを“撮影”してモンスター情報を記録、「封獣板」を手に入れる。「封獣板」は撮影済みのフィルムといったところだ。

 続いて、「封獣板」をコロセウムにいる魔獣鏡の担当係員NPCに渡し、「魔獣鏡」に“現像”する。この際、「氷のクリスタル」が必要になるので忘れずに持って行こう。ただ、ここで重要なのは、記録されたモンスターによっては「魔獣鏡」にできない場合があるということだ。その法則は未解明だが、経験則でいうと、ノートリアスモンスターやミッションモンスターといった、特殊なモンスターは「魔獣鏡」にできないようだ。

 だが、「魔獣鏡」にできない「封獣板」は魔獣の育成に活用できる。「封獣板」にはモンスターに由来するアビリティ「獣性」が封じられていて、これを「魔獣鏡」のモンスターに組み込み強化できるのだ。特殊なモンスターは「魔獣鏡」にできない代わりに、特殊な「獣性」を持っている可能性がある。遊び始めには「魔獣鏡」にできることが重要に感じられるが、育成する魔獣が確定したあとは、「獣性」のほうが重要になってくる。

 ちなみに一度「封獣板」を「魔獣鏡」に現像をしてしまうと、「封獣板」には戻せない。「封獣板」の状態で獣性としてモンスターの育成に使うか、「魔獣鏡」にするかは後戻りができないので十分考慮したい。また、「封獣板」の状態ならば、競売には出品できないもののバザーやトレードでやりとりができる。手に入りにくいレアな獣性を持った封獣板は高額で取引されるようになりそうだ。

 「魔獣鏡」にしたあとは公正審査会の係員NPCにトレードして、パンクラティオンの試合に出す「公式魔獣鏡」として登録する。「封獣板」、「魔獣鏡」などはアイテムとしてカバンに入る形式のため、空きの分だけいくつでも所持できる。複数の「魔獣鏡」からひとつ、試合に出すものを登録する手順が「公式魔獣鏡」の審査となるわけだ。

 これで試合までの手順は完了。「公式魔獣鏡」を試合進行の係員にトレードすると闘獣試合にエントリーできる。試合の報酬としてジェトンや魔獣の経験値がもらえ、冒険者同様に一定量の経験値を手に入れるとレベルが上がって強くなっていく。獣性を追加し、組み替えて自分だけの魔獣を育て上げていく。目指すは「ワールド・パンクラティオン最強のチャンピオン」だ。

封獣板を魔獣鏡にするか、そのまま持つかがポイント
モンスター情報を記録した「封獣板」を「魔獣鏡」にしてもらえば闘獣に出せる。だが、魔獣に能力を加える「獣性」を持つ封獣板には戻せない。封獣板の状態ならばバザーなどでやり取りも可能だ


魔獣のステータスについて

 魔獣にはパンクラティオン独自のステータスが設定されている。「魔獣鏡」または「公式魔獣鏡」を魔獣鏡担当の係員NPCにトレードすると確認や変更が行なえる。

 まず試したいのは名前の変更だ。これはチョコボ育成の命名に近い仕組みで、リストの中から2つ単語を組み合わせて名前にする。単語は英語、フランス語、ドイツ語などから様々な意味の言葉が用意されている。一度決定したあとも随時変更可能だ。

 そのほか、魔獣のステータスについては以下のようになる。

・「レベル」

    魔獣のレベルで、試合によって経験値を得ることで上がっていく。現在のレベル上限は50。元のモンスターの強さに応じて初期レベルが変わってくる

・「種族」

    モンスター情報は基本的に種族で認識される。情報元のモンスターによる同種族の個体差などは、初期レベルにのみ反映されるようだ。だが同種族の色違いなどについてはある程度性能に違いがでてくるようだ。

・「メインジョブ/サポートジョブ」

    冒険者と同様にジョブとサポートジョブの概念がある。ジョブによってモンスターが試合中に発揮するジョブ特性などが変化する。ジョブ特性は獣性での追加も可能。

・「獣性」、「獣性レベル」

    魔獣に追加できる能力のことで、「封獣版」に封じられている。だが、魔獣のジョブによっては追加できない獣性が存在する。「獣性レベル」は、獣性の効果を示す値で、試合で獣性が使われるごとでアップしていく。

・「FP(Feral Point)」

    獣性ごとに定められているセットポイント。魔獣のFP限界値の分だけ獣性を組み込むことができる。魔獣のレベルが上がることでFP上限値が上がっていく。

・「訓練度」

    試合中に出せる魔獣マスターからの指示が反映されやすくなる度合い。高いと的確な判断をするようになる。

・「テンプラメント」

    「理性/野性」「闘争本能/生存本能」の2系統が存在する。一種の性格のようなもの。魔獣の行動に影響する。
魔獣は、冒険者のようにレベルやメインジョブ、サポートジョブという概念があり、そのほかにも独自のステータスがある
 ステータスには新しい固有の名称が多いので最初はとまどうところだが、レベル、メインジョブ/サポートジョブなどは冒険者と同等のものと考えていい。ステータスの初期値などにある程度の差はあるのかもしれないが、元のモンスターの強さがすべてという作りではないのがポイント。レベルやジョブ、アビリティやジョブ特性にあたる「獣性」で自分の魔獣だけの個性がついていく。

 オールラウンドに仕上げるのか、魔法か打撃かと一方向に特化させるのか、はたまた自分の好みのスタイルを追求するのか。今後、次第にある程度のセオリー的なものは生まれてくるとは思うが、自由に強さを求められるところが魅力だ。

 限られたFPの枠の中でいろいろと獣性を組み合わせるのは青魔道士の青魔法をセットするシステムに近いだろうか。ステータス面、FP限界値の面で、強さの基準はレベルのようだが、近いレベルであれば獣性の組み合わせや互いの獣性の相性が大きく左右してくる。なお、魔獣によっては最初から獣性を持っているものも希にいるとのこと。あと一歩の強さを求めるときにはポイントになってきそうだ。


魔獣マスターとしてパンクラティオンに挑戦!
モンスター情報獲得の模様から闘獣試合に参戦までのプレイを紹介

 それではここからは実際に筆者が「パンクラティオン」の体験レポートをお伝えしていきたい。

 まずはアトルガン貨幣をいくつか手にして「コロセウム」へと向かった。ジェトンに交換してもらったのち、「獣写器」と「獣影板」を手に入れた。

 「獣写器」は12回使用のEX/RAREがついたアイテムなので、「獣影板」さえあれば再入手までに12回撮影できる。これがジェトン500個でもらえる「高速獣写器」と4セット以上の「獣影板」があれば、再入手までに48回の撮影が可能になる。「高速獣写器」と通常の「獣影板」という組み合わせでも使えるようだ。

絶えず繰り広げられるモンスター同士の戦い。エモートなども普段通りできるので、雰囲気がでる
ビシージで封獣板を入手!
 コロセウムでは、一段高い中央の金網付近に冒険者が集まっていた。近づいてみると場内アナウンスのログが聞こえてきてBGMが一変、画面上の左右に見慣れない赤と青のヒットポイントゲージが表示された。闘獣試合が行なわれているのだ。金網越しに覗くとワモーラの成虫とクラスターが戦っているではないか! 冒険者が近寄って観戦している様は試合の熱気が感じられて面白い。切り替えなくシームレスに試合がみれるテンポのよさもナイスだ。余談だが、チョコボサーキットのレースもこの形式で楽しめるとリズムがよくなるのではと感じる。

 試合を何戦か観て自分も魔獣マスターとして参加したくなったところで、コロセウムの外へ。このときはタイミングよくビシージによって死者の軍団が皇都に迫っていたので、まずはそこで試してみることにした。すると予想通りというか、ビシージはいつもとまったく様子が違っていた。同じように「獣写器」と「獣影板」を装備した、“戦うカメラマン”と化した冒険者がたくさんいたのだ。そこかしこで、見慣れぬエフェクトがモンスターに当たっている。

 筆者もさっそくそのとき戦っていた青いゴーストのAssaultBhootに対して、獣写器を使ってみた。キュイーンというSE音と共に、カメラのファインダーのような四角いエフェクトがモンスターにあたり、最後にカシャッと音がした。見事に封獣板をゲット! 魔獣の組織が貼り付けられた板というアイテム説明に、「FP:12、闇属性攻撃力+15%」と記述されていた。

 そのまま戦いながら様々なモンスターに獣写器を使っていく。ラミアNo.15からは「 クリティカル率アップ:FP38」、キマイラのNMネミアンライオンにも挑みつつ試してみたところ「物理ダメージ耐性+15%:FP30」というレアっぽい封獣板が手に入った。戦いながらもモンスターの情報を記録するという感覚は新鮮で、面白がって次々に試しているうちにカバンが満杯になってしまった。何度か封獣板の獲得に失敗したときはあったのだが、特に難易度の違いのようなものは感じられない。基本的には運のように思えた。むしろ容易に手に入るのでカバンの空きに気を配りたいところだ。

 ビシージが終わり、いくつか手に入った封獣板のどれを魔獣にしようかしばし考えたが、筆者が以前より気に入っていたクトゥルブにほどなく決定。独特で凶悪そうな外観が個性があって格好いいのだ。氷のクリスタルと共にクトゥルブの封獣板をコロセウムのNPCにトレード、無事に「魔獣鏡」になってくれた。そのまま「公式魔獣鏡」に登録も済み、これで試合の準備は万全。自分も魔獣マスターだ。

 続いて、友人たちと目当ての魔獣情報を手に入れるべく、ザルカバードへ行ってみた。筆者はアーリマンが、友人はシャドウドラゴンなどがお目当てだ。うろうろしてみるとほどなくシャドウドラゴン発見! すでに他の冒険者の人が撮影中だったので、その横で獣写器を向けた。これまでにないなんとも奇妙な光景だ。倒してみようかとも話したものの、他にも撮影したい人がくるかもしれないと放っておくことにした。これもまた今までにない変な話だ。

 ザルカバードでもデーモンやアーリマン、はてはエレメンタルや、ジャイアントがペットで連れていたタイガーに至るまで撮影してきた。思っていた以上に自由に撮影できる感触に驚きつつ、他にも、あのモンスターはどうだろう、あれはどうなんだろう、と話が広がった。

ヴァナ・ディール全土でいろんなモンスターの情報を手に入れよう
獣写器(カメラ)と獣影板(フィルム)をもって、ヴァナ・ディール各地のモンスターから情報をゲット! 魔獣鏡にできるモンスターはある程度の制限があるが、予想以上にほとんどのモンスターから獣性は獲得できる。

 次にさっそく獲得した封獣板を魔獣鏡にできないか試してみた。代表的な獣人や蛮族、エレメンタルなどは魔獣鏡にはできないようだ。一般に特殊なモンスターと思えるものは封獣板までは手に入っても魔獣鏡にはできないという印象だ。

 コロセウムに戻り「公式魔獣鏡」をトレードしてステータスを確認。クトゥルブの魔獣鏡は、クトゥルブ族でレベル9、メインジョブは暗黒騎士、サポートジョブは戦士となっていた。レベルは元のモンスターの強さである程度初期値が変わってくるようだ。FPの限界値は29。いくつか29に収まりそうな獣性をトレードして組み込んだ。レベルの高い敵やビシージのNMなどから得た獣性はFP値が高すぎてほとんど付けられない。魔獣のレベルにあったものを組み合わせるのがポイントなのだろう。

 さぁ、いよいよ闘獣試合に参戦だ! と意気込んだものの、大盛況でなかなか登録できない。試合を受け付ける係員に「公式魔獣鏡」をトレードする方式のため、周囲の冒険者に先にトレードされてしまうのだ。なんとか1度だけでもやってみたいとトレードを繰り返すと運良く登録することができた。40分ほど後になるというのにまた驚いたものの、試合を観戦しつつ待ってみた。

闘獣試合には全土から様々な魔獣が参戦!
おなじみのモンスターから普段あまりみないようなモンスターまで、全土から魔獣が集まってきているかのようだ。やはり大きいモンスターは目立つのだが、見た限り一番大きいなと思ったのは樹人だった

 次々に登場する魔獣に、あんなのも魔獣に登録できるのか、と驚いていると、ログに赤い文字で「まもなく第4ステージ、青コーナーにて、あなたの登録したモンスターの試合がはじまります」と表示された。こうして通知されるのだ。ステージの裏側に回り込み、青コーナーの「コマンダールーム」に移動する。「コマンダールーム」は、自分のモンスターが試合に出るときだけ入れる特別なエリアだ。

 コマンダールームはステージの上側で、下は魔獣が戦う場所、正面には観客席。観客席には試合を観戦している人が見える。一人注目を浴びているようで妙に緊張してしまう(笑)。隣のコマンダールームには対戦相手のマスターも立っている。

 試合が始まるというアナウンスと共に、互いの魔獣が出現! 正面の伝声管(Speaking Tubes)で魔獣に「お前に任せる!」、「もっと頭を使え!」、「暴れてもいいぞ!」、「ガードに徹しろ!」、「攻撃に徹しろ!」など、全9種類の指示が出せた。だが、訓練度は当然ないに等しく、まったく言うことを聞いてくれない。そうこうしているうちに相手のバッファローにあっさり倒されてしまった。

 このとき挑んでいたのは第4ステージの「ワールド・パンクラティオン」で、いわば無差別級。連勝を重ねているチャンピオンが相手だったのだ。勝ち抜き戦で連勝しているチャンピオンは次々に経験値を得ているのでかなりのレベル差があったようだ。だがそれでも、試合の報酬として経験値100とジェトンを100個もらえた。レベル差のある魔獣と戦ったことで経験値を100ももらえたようだ。圧倒的に強い相手と戦って敗北するのも、育成には役立つのだろう。

コマンダールームから自分の魔獣に指示を出す!
試合のときにはコマンダールームから指示が出せる。観客席からの正面に位置する場所でなかなかに緊張する場所だ。「ワールド・パンクラティオン」ではまったく歯が立たず敗北

エキシビジョンマッチで近いレベルの魔獣と対戦
 「ワールド・パンクラティオン」に参加するには経験不足であることを理解した筆者は1~3ステージで行なわれているエキシビジョンマッチに挑んだ。ただ、こちらも登録順でマッチが組まれるため、すさまじい混雑ぶりで、なかなか登録ができない。想像以上に人気ゆえの問題だが、ここはなんとか改善を図ってもらいたいところだ。

 それでも粘ってトレードを続けていると、なんとかエキシビジョンの試合に登録できた。試合受付のNPCから対戦相手の情報も聞けるようなので、確認してみるとドール族でレベルは7とのこと。これならいい勝負になるのではないかと、期待してコマンダールームに入った。

 試合開始から指示を出すが、やはり無視するばかりだったのだが、何度も試していると、「指示を理解した!」と出た。嬉しいものの試合模様は立て続けにクリティカルをもらいHPは劣勢。クトゥルブはドレインやポイズンなどの黒魔法も使って応戦し、なんとか互いに4割あるかないかの横並びになってきた。が、ここでクトゥルブがひるみだした。相手の魔獣にアンデッドキラーの獣性が組まれていたのだろうか。この状況でひるまれては苦しい。試合の登録後は獣性を変えることはできないので、運悪く相手の思惑が当たってしまったというところだろう。

 ギリギリの接戦が続くなか、たまにひるむ様子を見せつつ、なんと最終的にクトゥルブが勝利! 予想外の結果に驚いていると、観戦していた冒険者が拍手のエモートをしてくれた。なんとも嬉しくて恥ずかしい(笑)。コマンダールームから出され、経験値とジェトンをもらったときには、もう次の試合に出たくてしようがなくなっていた。登録がなかなかできないほどに混雑しているのにも関わらず、挑んでいる人が多いのにも頷けるおもしろさだと感じた。

接戦の末、初勝利! 拍手のエモートで祝福される
アンデッドキラー効果でひるまされたりと苦戦したが、なんとか初勝利! いい勝負だったと思ってもらえたのか拍手までしてもらった。経験値やジェトンも報酬にもらえ、混雑の中でも次の試合になんとか出たいと考える筆者だった


完成度が高く、遊びがいもたっぷりの「パンクラティオン」
混雑を改善し、さらなる拡張に期待したい

目指すは「ワールド・パンクラティオン」のチャンピオン!
 「パンクラティオン」は、発表から1年以上が経過しての実装となっただけに、完成度の高さが光る。モンスターを撮影するというのは、アトルガン白門のクエスト「バラカフ回想録」のエッセンスを感じさせるし、広大なヴァナ・ディール全土にいるおなじみのモンスターたちから情報を手に入れるというのは、当初からバリエーションが豊かで試してみる楽しさが尽きない。

 試合用の魔獣が決まってからも、「獣性」という重要な要素を目当てに普段いかないようなエリアにも足を運んだり、撮影がてらLSメンバーのミッションを手伝ったりなど、試合以外の部分もうまくできている。

 懸念としては、「獣写器は他の冒険者が占有中のモンスターに対しても使用できる」ので、例えば他のパーティーがNMと戦っているときにギャラリーのごとく撮影する、なんていう状況が避けられないところだ。それを嫌がりトラブルになる可能性があるため、そこは現実で写真を撮るときのように、了承をもらってから倒す直前で撮影するなど、ある程度のマナーとモラルが必要だろう。

 情報元のモンスターの強さが絶対的な基準になるのではなく、レベルや獣性の組み合わせが重要なバランスは自由度が高く、かつ奥深くて面白い。時間を費やしてやりこむことでレベル的な強さは得られるものの、絶対的な強さではなく、最終的には獣性の組み合わせや相性がポイントになってくる。今後、公式イベントの開催などがあると白熱しそうだし、3on3などのチーム戦へ拡張されるのも面白そう。大きく夢がふくらむコンテンツだ。

 最後に繰り返しになるが、本稿執筆時の状況として混雑がひどくて満足に遊べなかったことは指摘しておきたい。どんなによくできていても、遊べなければ意味がない。長時間にわたる不毛なトレード競争が発生している部分に関しては、早急な改善を望みたいところだ。


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□スクウェア・エニックスのホームページ
http://www.square-enix.com/jp/
□「ファイナルファンタジー XI」のホームページ
http://www.playonline.com/ff11/

(2007年9月19日)

[Reported by 山村智美 / Pomm]



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