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会場:東京都立産業貿易会館 浜松町館
今回も抽選で参加者が選ばれることになった。前回は50名であったが、今回は250人以上のユーザーが訪れる大きなイベントとなった。コスプレコンテスト、クイズ大会、運営スタッフへの質問、そして声優の辻あゆみさんが参加するビンゴ大会やトークショウが行なわれた。
全員にお祭りの“はっぴ”が配られ、鯛焼きや焼きそばの屋台も登場、反面、プロジェクタや試遊台などはなく、純粋に「ファンが楽しみ交流する」というユニークなオフラインイベントとなった。
■ はっぴに屋台でお祭り気分を演出、辻あゆみさんのプレーヤーならではの意見に会場からは拍手が
参加したのは抽選で選ばれた250人近くのユーザーだ。「抽選に当たった人ともう1人が参加」というルールなため、カップルでの参加も目立った。長野や青森から駆けつけたファンもいたという。全体的に若い人が多く、女性の比率が4割と、女性の姿が多かったイベントだった。 今回のイベントではユーザー自身がコスプレをし、来場者が投票を行なうコスプレコンテスト、声優の辻あゆみさんが参加するビンゴ大会とトークショー、さらにプロデューサーの岩澤泰洋氏とディレクターの深井洸介氏による公開質問コーナー、クイズ大会などが行なわれた。コスプレコンテストとクイズ大会は後で紹介したい。 岩澤氏と深井氏の公開質問コーナーは、当日来場した際にユーザーが質問を書き、2人がその場で質問に答えるというものだった。「箱ペット(課金アイテムのランダムボックスによるペット)が魔法型ばかりなのはなぜ?」という質問には「魔法型の人気が高いが、今後は他のタイプも増やしていきたい」とのこと。「トリックスターのグッズの販売予定は?」という質問には「予定はあり、販売方法などの要望をサポートに寄せて欲しい」ということだった。 メンテナンスが問題になったこともある「トリックスター0 -ラブ-」だが、「緊急メンテと臨時メンテの違いは何?」という質問も寄せられた。「緊急は回線やサーバーなどの不具合で、今すぐに直さなくてはいけない問題が発生した場合のメンテナンスで、臨時メンテナンスは、ほとんどのユーザーには影響がないが、定期メンテナンスより前に不具合を修正したいときに行なうもの」ということだ。 この他にも「ペットスキルは今後、2次スキルは夏までに実装」、「冬眠システムは発表時に反応が良くなかったので現在検討中」、「テーマソングは運営側で考えたい」といった情報が明らかになった。ユニークな質問がぶつけられたときなど、岩澤氏と深井氏で顔を見合わせたり、ライブ感のある質問コーナーだった。「後何年続けるつもりですか?」という質問に岩澤氏は「FFを抜くまでやめない!」と宣言した。 ビンゴ大会そしてコスプレコンテストの表彰式で活躍した声優の辻あゆみさんは「トリックスター0 -ラブ-」の公式ブログを執筆するファンにはおなじみの存在だ。仕事として作品に関わる前に既にキャラクタを持ってプレイしており、ギルドにも入っている。今回のイベントでは特にコスプレのユーザーの“仕事の速さ”に感心させられたという。 辻さんのメインキャラクタは150以上というかなりのやりこみようだが、会場にはレベル230以上や、290以上のプレーヤーもいて会場中を驚かせた。ちなみに現在のレベルキャップは400とのことで、まだまだ先は長そうだ。辻さんは「メインキャラの他に、ドリルのために探知キャラは絶対必要」、「イベントではドリル関係は多いけど、この前のイベントは難しすぎた!」など、プレーヤーならではの意見で、会場中から大きな拍手を浴びた。辻さん自身も来場者と一体になってイベントを楽しんでいた。 岩澤氏は最後に「4周年、5周年と発展させていきたいと思います。色々感じたことは、フランクに声をかけてください。メールは全部見させていています、これからも一緒に盛り上げていきたい、という気持ちを受け取ってください」とコメントした。
会場のファンに「トリックスター0 -ラブ-」の魅力を聞いたところ、「2Dであること」を挙げる人が多かった。他のゲームに比べて動作環境も軽く、視点移動などもない。もちろん、かわいらしいキャラクタに魅力を感じているプレーヤーも多いが、“プレイしやすい”というのが第1の理由、というプレーヤーが目立った。2Dの見下ろし型のグラフィックスで、これだけのボリュームを持つMMORPGは現在では確かに少ない。本作の人気の理由を改めて知ることができたように思う。
■ 29人がこだわりの衣装を披露した参加したコスプレコンテスト。クイズ大会は最初から波乱の展開に
しかし、実はクイズ大会の最初に大きなトラブルがあった。「メガロカンパニーはゲーム会社である」この質問に、ファンは一斉に戸惑いの表情を浮かべたのだ。メガロカンパニーはゲームの舞台である島そのものを管理し、訪れた人々がゲームのキャラクタになる、という事業を行なっている会社だが、本業はゲーム会社、という設定だ。 ところがここで9割近くの来場者が間違ってしまったのだ。「ゲームをプレイしていたらわからない問題ですよ」というユーザーもいた。ジークレスト側は「ボーナス問題のつもりだった」というが、現在の公式ページの世界観で少し触れている程度で(当日のポスターには英語で紹介されていた)、設定をストーリー展開に活かしていないのではないか、という疑問を感じた。 次からの問題は「NPCのローズマリーが思いを寄せているキャラクタは」、「精霊が宿るサクラの名前はカネサクラである」など、クエストやゲームフィールドに関する問題で、プレーヤーは悩みながらも答えを出していた。最初の1問で大幅にユーザーが減ってしまったことに関して、運営側は急遽2回戦を行ない、結果としては多くのプレーヤーがクイズ大会を楽しむことができた。 コスプレコンテストでは29名もの参加者が登場した。モチーフもユニークで、プレーヤーキャラクタからNPC、モンスターなどプレーヤーの個性と思い入れが感じられた。徹夜をして衣装を作った人、2週間かけて作った人、そして製作会社にオーダーして作ってもらった人など様々だった。 「トリックスター0 -ラブ-」は各キャラクタが動物を象徴するアクセサリを着けているという設定だ。デフォルトで様々なアイテムを身につけており、コスプレの題材としやすい作品といえる。来場者はこだわりのコスチュームでコンテストに臨んだ。 ひとりひとり壇上で自己アピールをしたのだが、「決めポーズをしてください」というルールは直前に設定されたようで、ちょっと戸惑いながら、恥ずかしそうにポーズをとる人も多かった。来場者の投票で上位3名が受賞となった。 コンテストの優勝はクエストNPC「イクリプス」の衣装をまとったnanaさん、2位はプレーヤーキャラクタの「キャット」のイメさん、3位はダンジョンを作ったNPC「ポプリ」のセイさんとなった。nanaさんは白と黒のツートンカラーの神秘的な衣装で、時計のついた杖など小道具も凝っていた。 イメさんは小さな女の子で、お母さんの「フォックス」のママーさん、お姉さんの「バッファロー」のバンディさんとともに参加した。お母さんの作った衣装は細部まで凝っていた。セイさんは今回唯一の全身着ぐるみで、そのインパクトの強さは来場者一番だった。 コンテスト参加者はイベントの最初でエントリーを行ない、その後ずっと衣装をまとったままで会場で他の来場者と交流していた。会場はファン達の熱気で熱く、凝った衣装は決して快適とはいえなかったかもしれないが、コスプレをしていることで多くの来場者が話しかけたり写真を頼み、一層交流が深まっていたようだった。 コンテスト参加者数人に話を聞いてみたが、プレイしたMMORPGは「トリックスター0 -ラブ-」がはじめて、という人が多かった。自分のキャラクタの衣装が好きで、コスプレ初挑戦という人がほとんどで、それでいて衣装は細部まで凝っていて、感心させられた。 ただ、着ぐるみと小さな子、というのはやはり大きなアドバンテージであるとも感じた。nanaさんは確かに強い印象を残すクオリティの高さがあったが、他のコンテスト参加者の衣装はどれも自分の思い入れを活かすために一生懸命な雰囲気が伝わってくる。 コンテスト参加者全員から「好きなキャラクタを、自分がゲームが好きなことをアピールしたい」という強い思いが感じられた。上位になれなかった人も、もう少しキャッチアップしてあげて欲しかったところだ。全体的にコスプレ衣装はクオリティの高く、驚かされた。
今回の3周年記念祭は各イベントの合間はゆったりとした休憩時間を設け、1時間の懇親時間を設定するなど、全体的にスローなペースで展開した。だからこそ、“「トリックスター0 -ラブ-」が好きだ”という空気を皆が共有し、友達と会場を眺めているだけでも楽しい、という場所になったと思う。手作り感のある雰囲気にも好感を持った。MMORPGのオフラインイベントの可能性を見せてくれた楽しいイベントだった。
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□ジークレストのホームページ (2008年4月28日) [Reported by 勝田哲也]
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