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ジークレスト「トリックスター0 -ラブ-」ユーザー懇談会を開催
開発者を交え、今後の方針を説明すると共にユーザーとの交流を実施

10月21日開催

会場:ビジョンセンター秋葉原

 株式会社ジークレストは、MMORPG「トリックスター0 -ラブ-」の初のオフラインイベント、「トリックスター0 -ラブ-」オフィシャル懇談会を10月21日、秋葉原で開催した。

 懇談会には抽選で選ばれた50名以上のファンが訪れ、開発元の韓国NtreevSoftのスタッフから今後の運営方針の説明を受けたり、プレイブログを連載している声優の辻あゆみさんとビンゴゲームを楽しんだりした。本稿では、イベントの模様と、「トリックスター0 -ラブ-」の今後のアップデート要素を紹介していきたい。


■ 韓国開発者も交えての懇親会、これからの方針や、課題が明らかに

今後の展開を説明したNtreevSoftの開発本部トリックスターチーム総括のJiseong Moon氏
運営方針を説明した「トリックスター0 -ラブ-」プロデューサーの岩澤泰洋氏
辻あゆみさんを司会に迎えてのビンゴ大会。出題されるクイズの難しさに会場だけでなく、開発者達からも驚きの声が
 初のオフラインイベントとなる「トリックスター0 -ラブ-」オフィシャル懇談会は、ジークレストとしても初めてのユーザーイベントとなる。「ユーザーにきちんとメッセージを伝えたい」ということをテーマに、あえて50人程度の小規模のイベントを企画したという。

 告知は公式ページ内でのみ行ない、「ゲームの内容や運営方針の説明」であることをアピールした。このためか、会場を訪れたユーザーは登録ユーザーの割合よりも比較的年齢の高い、ゲームの内容そのものに関心の高いユーザーが集まったようだ。男女比率は7:3といったところだ。

 「トリックスター0 -ラブ-」はかわいらしいキャラクタのデザインやアバターアイテムに人気のあるタイトル。会場を訪れたファンの中にはピコピコハンマーや魔女の帽子を持ってきたユーザーもいたが、全体としては少数に留まり、基本的には落ち着いた雰囲気のユーザーが多いと感じたイベントだった。

 イベントではまず最初にNtreevSoftの開発本部トリックスターチーム総括のJiseong Moon氏が、今後の「トリックスター0 -ラブ-」の開発方針を説明した。Moon氏は「トリックスターらしさ」を今後も模索し、その方向性を強めていきたい、と語った。トリックスターらしさとは、オリジナルのストーリーであり、間口の広いゲーム性であり、コミュニティ性である。このポイントを念頭に置いて、様々な要素を追加していく方針だという。

 今後のコンテンツとしては、「蜃気楼の島」を舞台にした新しいエピソードが追加される。「トリックスター0 -ラブ-」の世界観を強化するエピソードが今後も追加され、現在のプランではエピソード6まで企画されている。今後も定期的にエピソードが追加されていくということだ。

 「トリックスター0 -ラブ-」は、レベルキャップを200から400に引き上げるという上級者向けへのアップデート案が提示されたが、初心者向け、中級者向けの要素も強化していく予定だ。チュートリアルを見直したり、各地域に物語のキーとなるクエストと通常のクエストを追加し、フィールドの個性化を図っていく。

 またモンスターを倒すだけでなく、様々な仕掛けをクリアしたり、ボスモンスターに挑戦する「パーティークエスト」や「ドリルダンジョン」といった要素を追加していく。この他、各キャラクタの個性を強化したスキルや、パーティースキル、更に敵が使うスキルも追加していくことでゲーム性を充実させていく。

 次にMoon氏は韓国でもうすぐ実装される要素を紹介した。この要素に関しては、懇親会の後に行なわれたメディア向け説明会で更に詳しく質問できたので、ユーザーから寄せられた質問への質疑応答と共に別項で紹介したい。

 Jiseong氏に続いて壇上に立ったのは、プロデューサーの岩澤泰洋氏。岩澤氏は、「運営の方針」として、特に「プレーヤーがより楽しめるゲームにする」ということを強調した。スタッフの素顔が見える公式ブログのスタート、アップデート要素告知の強化などを行ない、ユーザーへ情報提供を増やしていく。

 また、初心者向けなどのイベントを増やしていき、運営のスタッフがゲーム内に登場する「キャストイベント」を増やし、ゲーム内のストーリークエストへユーザーを誘導するなどのイベントも行なっていく。ゲームに連動したクロスワードパズルなども行なっていくという。

 そして次に岩澤氏がアピールしたのは、「不正対策の強化」と、「サーバー落ちの改善」だ。ゲーム内でGMが定期的に非公開で周回していること、サーバー落ちに関しては積極的に取り組んでいること。そして開発元と共に積極的にユーザーの意見をとり入れていくこと、今回の懇親会はその姿勢の1つであることを語った。最後に、冬のコミックマーケットに出展することを発表。内容はまだ秘密とのことだ。

 ユーザーからの質問の後は、声優の辻あゆみさんが登場。辻さんはトリックスターのプレイブログを執筆し、ゲーム内でも彼女が登場するイベントなども開催された。イベント用のキャラクタだけではなく、普段からプレイをしている。ちなみに、彼女のメインキャラクタの名前は明かされなかった。

 辻さんは「トリックスター」のイラストのかわいらしさにまず惹かれ、特に「ドリル」でフィールドを掘るのがお気に入りだと語る。イベント限定の「いちご装備」や、バレンタインデーイベントのハートマークの盾などを集めて倉庫が一杯になってしまって、倉庫用にキャラクタを作るエピソードなどを披露した。辻さんのメインキャラクタは、ギルドにも入っていて、様々なユーザーイベントにも参加しているという。

 辻さんを司会にして行なわれたビンゴ大会では、ビンゴしただけでなく、クイズに答えられると特別な賞品がもらえるという形式になっている。クイズは、「ゲーム内のNPC、『セブンプリンセス』のリーダーのローズマリー以外の名前は何?」といったコアなものも多く、熟練の来場者達を手こずらせた。クイズの難しさは、来日した開発スタッフ達の間でも話題になるほどで、すらすらと答えるユーザーには、会場中から拍手が浴びせられた。

 イベントの最後は立食形式の懇親会である。抽選だったため、友人同士で来る、というユーザーも少なかったようだが、徐々に気さくに話しかけ始め、グループがあちこちにできて雑談を楽しむという形になった。岩澤氏をはじめとしたジークレストのスタッフや、NtreevSoftのスタッフも日本語ができるスタッフを通訳にユーザー達と様々な話をしていた。スタッフを囲んで記念撮影をする来場者もいたりと、楽しい雰囲気になった。

 ジークレストは今後もこういったイベントを開催したいという。今回のイベントでは、まだスタッフが不慣れなためか、今後の要素や運営方針の部分でも情報として枠組みの説明が多く、実際のプレーヤーがどういった要素をプレイできるか、運営によってどのような恩恵が得られるかが見えにくかったように思う。今後ユーザーの意見と、今回の経験で、次回どのようなイベントが行なわれるか、期待したいところだ。

会場にはグラフィックス担当などMoon氏以外の「トリックスター0 -ラブ-」の開発者が訪れ、ユーザーからの質問に答えた 「トリックスター0 -ラブ-」よりも以前の「トリックスター+(プラス)」の方がいい、というアンケート結果に岩澤氏が考え込む場面も 懇親会では最初は緊張していた来場者も、開発や運営スタッフと気さくに談笑していた

「トリックスター」ならではの要素を見直すという今後のアップデート。右は蜃気楼の街のイメージ
今回は要素の提示のみで、具体的な言及は少なかった。今後はスクリーンショットなどでイメージがつかみやすい仕掛けを希望したいところだ

ジークレスト側の運営方針説明。よりプレーヤーの要望に応えたイベント実施や、情報公開、不正対策などを行なっていくという


■ 数多く寄せられている質問や要望、ゲーム本来の魅力を強調していくアップデートの方向性とは?

懇親会の後、メディア向けに今後の要素の詳細などが説明された
韓国で追加される具体的な要素。「過去世界」などがテーマになって、壮大なストーリーが語られる他、ゲーム性も追加されていく
鉱山ダンジョンのイメージ。インスタンスダンジョン形式で、パズル要素なども盛り込まれる
 懇親会では、様々な質問が寄せられた。「今後の装備の方向性、生産の方向性は?」という質問には、既存のものよりも材料を得やすくし、バランスを考えた生産にしていく。中級者、上級者向けに、各地域で行なうクエストを通じてより性能の高いアイテムが入手できるという。高レベル向けの生産システムなども検討中とのことだ。

 今後のメインストーリーの展開に関しては、トリックスターの隠された秘密に迫っていくようになり、プレーヤー自身が確かめていく。新フィールドとしては、各地域の「過去」を体験するマップが用意される。時間旅行の要素が追加され、様々な時代のフィールドが出現していく。エピソード3の「蜃気楼の島」はこの時間旅行に深く関わる要素だ。

 対人システムへの要望も寄せられているが、「トリックスター0 -ラブ-」ではPKなど一方的にプレーヤーが他のプレーヤーを攻撃するようなシステムは実装しない方針で、対戦ができるような専用フィールドなどを検討しているが、実装は来年の予定だという。2次転職スキルに関しても現在開発中だ。

 要望としては、過去のイベントや連続イベント、たっぷりと戦闘を楽しめるイベントなどが多い。季節イベントや、アップデートに合わせたイベントなども今後行なっていくという。一方で、キャストを使ったイベントを行なう場合、ユーザーが集中し、サーバートラブルを起こしやすいという指摘もあり、ここは改善していく。また、「現在のアイテムがアップデートで無価値になるのではないか」と心配する声が大きい。ジークレストではできる限り対応し、仕様変更される場合は事前に告知を行なっていく。

 この他は、今後の「トリックスター0 -ラブ-」のキャッチフレーズの質問や(以前のゲーム名の方が良かった、というユーザーが多かった)、動作環境の検討に関してはもっとユーザーからの情報が欲しい、ゲームのどこが気に入っているか、など、登壇者から来場者に質問やアンケートを行なうという場面が多かった。この他にもたくさんの質問や要望が寄せられたが、解答は何らかの形で行なっていくという。

 イベント後に行なわれたメディア向け説明会では韓国での最新アップデート内容の一部が紹介された。現在すでに実装されているのが、「タイムカプセルシステム」だ。「トリックスター0 -ラブ-」では1アカウントにつき3人のキャラクタが作ることができるが、タイムカプセルを使うと既存のキャラクタを「眠らせて」新たにキャラクタを作ることができる。

 同時に使うことができるのは3キャラクタなため、もし眠らせたキャラクタを復活させる場合には、現在の3キャラクタの誰かを眠らせるか削除しなくてはならないが、「とっておく」ことができるのは魅力だ。韓国ではカプセルは有料アイテムとして販売されているが、日本での実装形態は未定だ。

 韓国では10月25日に、「鉱山ダンジョン」という新しいダンジョンが実装される。この鉱山ではパーティークエストが楽しめ、ボスモンスターと戦ったり、仕掛けをクリアするなどパーティーで楽しめる新しい要素が詰め込まれている。この他、懇親会で触れられた、時間旅行の要素などに関係したクエストも実装される。

 今後の要素としては「ドリルダンジョン」がユニークだ。「トリックスター0 -ラブ-」ではモンスターを倒すだけではなく、ドリルでフィールドを掘るとアイテムが入手できるのが大きな特徴だが、ドリルにはゲージが設定されており、ゲージが有効範囲をオーバーしないように注意しなくてはならない。うまくやっていくとより深くまで掘ることができ、レアアイテムなどがゲットできる。

 通常のフィールドでは決められた深度までしか掘り進められないが、「ドリルダンジョン」では設定された深度まで掘り進むと、「下の階」に行くことができ、同じようにしてどんどん下の階まで掘り進めることができるという。ドリルは本作を象徴するアイテムであり、ここに焦点を当てた要素は人気を集めそうだ。

 日本では11月には指定モンスターを一定量を倒すと報酬がもらえる「モンスタークエスト」の新しいクエストが、様々なレベルの冒険者に向けて追加され、アイテムモールがリニューアルする。ステータスにこだわらない、外見が変わるようなアイテムが追加される。12月のアップデートはこれから検討していくという。

 ジークレストとNtreevSoftは韓国と日本を行き来して、月に1度は打ち合わせを行なっている。今回の懇親会はNtreevSoftの来日に合わせて企画されたようだ。「トリックスターならではの要素を強化する」というアップデートの方向性は興味深い。今後の情報に注目したいところだ。

事前に集めた質問や要望を公開。ゲーム性の充実に関する要望が多いようだ

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(C)Copyright 2006 Ntreev Soft Co., Ltd. All Rights Reserved.
Ntreev and Trickster are registered Trademarks.

□ジークレストのホームページ
http://www.gcrest.com/
□「トリックスター0 -ラブ-」のページ
http://www.trickster.jp/trickster/trickster_0_love/
□関連情報
【8月11日】ジークレスト、WIN「トリックスター0 -ラブ-」
大型アップデート第2弾を実施。魔法少女「フウラ」等を実装
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20070904/tsl.htm
【8月11日】「トリックスターラブ」プロデューサー岩澤泰洋氏インタビュー
「トリックスター」の現状と、「ラブ」のアップデート構想を聞く
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20070811/loveint.htm
【8月7日】ジークレスト、「トリックスター0 -ラブ-」を8月7日よりスタート
レベル1から400までをカバーする全面リニューアル計画第1弾
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20070807/tslove.htm

(2007年10月22日)

[Reported by 勝田哲也]



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