★オンラインゲームレビュー★
いよいよイリア大陸でのストーリーが動き出す!
進化を重ねついに孤高の“陸上探索型”MMORPGに!!
マビノギ チャプター2
THE 7th GENERATION
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- ジャンル:MMORPG
- 開発/発売元:ネクソンジャパン
- 利用料金:無料(アイテム課金)
- 対応OS:Windows 2000/XP
- サービス開始日:正式サービス中
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ネクソンジャパンが運営するMMORPG「マビノギ」。12月13日にはアップデートが行なわれ、9月から実装された新大陸イリアの奥地「クルクレ地域」の秘密が明らかになり、さらに「鉱物採取」や「釣りによる宝箱獲得」といった新たな宝探し要素が追加された。
このクルクレ地域にまつわるアップデートは「7thジェネレーション」と呼ばれている。「マビノギ」では1つのジェネレーションを数回に分けて実装していく。今回が3度目の実装ということになり、クルクレ地域の明確な姿が明らかになったという印象を受ける。
本稿では今回のアップデートによる追加要素だけではなく、「7thジェネレーション」そのものに焦点を当て、クルクレ地域と、追加されたシステムを紹介したい。正式サービスから2年半が経過する「マビノギ」だが、コンテンツの厚みと独自性において他のMMORPGとは全く違う個性的なMMORPGとして成長し続けている。改めて「マビノギ」の“独自性”を紹介していきたい。
■ 象が闊歩し、巨大なトンボが飛ぶクルクレ地域。空から見ることができる「新しいイリア大陸」の姿にも注目
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画面中央が追加されたクルクレ地方。マップはまだ北東部分が増えそうだが、エルフとジャイアント、そして人間に関わるストーリーがついに動き始めた
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広大なイリア大陸を飛行ペットに乗ることで空を飛んで移動できる。飛行ペットは数種類あり、ペリカンは2人乗り可能だ |
「マビノギ」は2005年4月から正式サービスを開始している。ウルラ大陸を舞台に、その世界に住む人々の歴史と動き始める闇の勢力といったコンシューマのRPGの様な壮大なストーリーが楽しめるMMORPGとしてスタートした。ストーリーと共に、羊の毛を刈ったり、料理を作ったり、楽器を奏でたりする要素も充実しており、生活と冒険が楽しめる作品として多くのファンを得た。
2006年6月からは新大陸イリアが追加され、「未知の世界の冒険」という今までと全く違う方向性が提示された。イリアはウルラの人々にとって全くの人跡未踏の地であり、そこには見たことのない生物と、謎の遺跡が存在している。イリア大陸は非常に広大な世界で、アップデートにより新しい種族の存在も明らかになっていった。最初に実装された「ラノ地域」、エルフの住む砂漠地帯「コンヌース地域」そしてジャイアントの住む雪原地帯「ピシス地域」と次々と世界は広がっていった。
クルクレ地域は密林や沼地、そしてサバンナがある今まで実装された地域以上にバラエティ豊かな場所である。「ケナイサバンナ」では水牛や象、ライオンに出会え、「パンタイ沼地」はワニやコブラなど危険なは虫類の他、巨大トンボがプレーヤーを驚かせる。ラッパはゴブリンが住む危険な集落だ。「ヘルパ密林」の奥には他の種族と接触を絶っていた肌の浅黒い人々が住む「コール村」がある。
クルクレ地域では「ジャングルを進む雰囲気」を出すためにユニークな演出が取り入れられている。虫や鳥の声など、“ひそんでいるたくさんの生命”を感じさせるサウンドが用意されており、その音の発生源をフィールドに存在する樹木に設定しているのだ。プレーヤーが木に近付くと鳥や虫の声が大きくなり、遠ざかると小さくなる。樹木の多いヘルパ密林やパンタイ沼地を歩いていると、音が頻繁に増減を繰り返す。描画されていない生き物の雰囲気を感じさせる面白い演出だ。
コール村の近くでは川を行き来しているカバがいる。川に橋は架かっていないが、このカバの背に乗ることで対岸に移動できる。カバのギミックはノーヒントだが、ラノ地域では野生馬やダチョウなど背中に乗り広い地域を素早く移動できるギミックがあった。「ひょっとしたら」とカバを右クリックすると「乗る」というメニューが出る。カバの背に乗り深い川を渡れた時、「マビノギってこういう細かいところが楽しいな」と改めて思った。
クルクレ地域と同時に実装されたのが「空を飛べるペット」である。「マビノギ」ではペットは有料アイテムという扱いだが、このペットの存在により、ゲーム性そのものが大きく変わった。空を飛べるペットは騎乗してVキーを押すとプレーヤーを乗せて空に飛び上がる。「マビノギ」は地上では移動する場所をクリックして移動するシステムだが、空を飛ぶ場合は全く異なる操作方法が用意されている。Wキーで上昇、Sキーで下降、AとDでそれぞれ左右に旋回し、スペースキーで前進する。
空を飛ぶ感覚はちょっとしたフライトゲームのようだ。飛行はイリア大陸全域で可能で、ウルラ大陸では飛ぶことはできない。イリア大陸では「マナトンネル」という各地域に設定されたワープポイントがあるが昼間しか使用できない。空を飛ぶことで険しい山脈などを簡単に飛び越えることができるようになりずいぶん移動が楽になった。空中から見るイリアの世界はこれまでの徒歩や馬での移動とは違った印象がある。「マビノギ」プレーヤーは新しい視点で見た世界の面白さに目を奪われてしまうだろう。
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アフリカを思わせるケナイサバンナ。大きな野生動物を多数見ることができる |
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遺物が多数発見できるパンタイ沼地。ワニやコブラなど危険なは虫類がいる |
カバの背に乗って川を渡る。「マビノギ」らしいギミックだ |
ラッパは多くのゴブリンが棲息する危険な場所だ。ある攻撃スキルを覚えるクエストで来る必要がある |
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ヘルパ密林は樹木が多い。虫や鳥の声が絶えない生命力を感じさせる場所だ |
独自の文化を持つコール村。エルフやジャイアントともあまり接触していないが、歴史的には深い関係があるようだ |
イリア各地で見ることのできる謎の遺跡。これらの遺跡を作った種族はまだ明らかにされていない |
■ 多数のプレーヤー達をまとめて吹き飛ばす脅威のボスモンスター、「巨大ワニ」と「巨大ライオン」
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ボスが出現する時間には多数のユーザーが集まる。快適に戦うためには設定を調整するのも有効だ |
クルクレ地域には「巨大ワニ」と「巨大ライオン」の2体の巨大ボスモンスターが登場する。ボスモンスターは数日おきに現われ出現時間は決められている。ボスモンスターは攻撃を成功させればランダムで貴重なアイテムを入手できる。このためコアプレーヤー達は出現時間を把握し、その時間帯になると多くのプレーヤーが集まる。
ボスは別々の場所にほぼ同時に登場するため、その時間ではどちらか1体としか戦うことができないが、チャンネルごとに登場する時間が違うため、出現するチャンネルと時間さえ把握していれば出会うのは比較的容易だ。
「巨大ワニ」は後述する“イカダ”に乗らなくてはいけない「エルケ滝」の奥に広がる遺跡地帯に登場する。画面一杯に広がる巨大ボスだが、出てくるとすぐに逃げようとするのが面白い。逃げるのを防ぐには「調教」スキルを持ったプレーヤーの協力が必要だという。攻撃方法は巨大な尾を振って周囲をなぎ倒したり、ものすごい勢いで突進してきたりする。全身を回転させて周囲のプレーヤーをまとめて倒す力を持っている。
「巨大ライオン」は雄ライオン1体と、雌ライオン数体がまとめて登場する。咆哮でプレーヤーを動けなくし、突進で進行方向のプレーヤーを吹っ飛ばす。周囲のプレーヤーに大ダメージを与える攻撃も持っている。雄ライオンだけでなく、雌ライオンの取り巻きも脅威だ。
ボス自身の強さはもちろんだが、ボス戦の時は多数のプレーヤーが集中するために発生する「ラグ」に注意しなくてはならない。ダメージを効率よく与えるには、このときだけ低解像度の設定するといった方法も必要だろう。PCスペックが低いと何もわからず倒され、ボスが討伐されてようやく動けるようになる、ということもあり得る。回復ポーションを用意しても使用する暇すらなく倒されてしまう場合もあるが、それでも準備をしていれば巨大ボスにダメージを与えるチャンスをより多くつかめる。
巨大ボスは近付くのも難しい強力な力を持ち、更にラグのため操作ももどかしくなってしまうが、巨大な敵に立ち向かい、どうにかして攻撃を当てる、というアクションはゲームの根源的な楽しさがある。有用なアイテムもなかなか手に入らないが、ボスと戦うというだけで楽しくなる。イリアにはこの他数体のボスが登場する。筆者自身もまだ見ていないモンスターもある。今後も出現情報をこまめにチェックし、立ち向かってみたい。
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巨大ワニ。実装当初は毒の攻撃が有効だったが、今回のアップデートできかなくなった |
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巨大ライオン。その咆哮は前方にいる多数のキャラクタに大ダメージを与えた上、しびれて動けなくさせる |
■ 遺物発掘、鉱物採取、宝箱のつり上げ……更に充実した宝探し要素
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砂浜での鉱物採取。スキルを上げることで更に多くの鉱石を採取できる。また、稀に宝石も採取できる |
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宝箱をつり上げる。釣りスキルが低くてもゲットできる。宝箱の中身は生産者にうれしいアイテムが多いようだ |
イリア大陸実装からの「マビノギ」は“宝探し”の要素が追加された。イリアの様々な場所には宝箱や遺跡が埋まっており、Lロッドを使って掘り当てることができる。現実世界で水脈や埋蔵物を発見する力があるといわれている“ダウジングロッド”をゲームにうまく取り入れ、フィールドで宝探しゲームが楽しめるというのは、「マビノギ」のゲーム性の幅を大きく広げた。
このロッドを使った宝探しはアップデートの度にパワーアップし、エルフだけが使える砂漠の地形を変える力を持つ「冷たい風のLロッド」や、ジャイアントが使える雪を溶かす力を持つ「雪原のLロッド」といった要素も追加されている。このロッドを使って探検レベルが上げることができ、キャラクタはキャラクタレベルだけでなく探検レベルでも得られるアビリティポイントによりキャラクタのスキルを強化できるようになった。
クルクレ地方でLロッドを使うと「遺物」が入手できる。この遺物は一見ガラクタにしか見えないが、コールにいる遺物鑑定人のボイトはこの遺物を鑑定・復元できる。鑑定と復元には手数料がかかり、特に復元は失敗する可能性もあるが、成功し、復元された遺物を販売するとで、多くの金貨と探検経験値を入手できる。特に得られる探検経験値は大きく、今まで以上に効率よく探検レベルを上げることができるようになった。遺物はまた後述するストーリー要素や、「シールド」スキル獲得にも使用できる。
12月13日のアップデートからは“ふるい”による鉱物採取が可能になった。金や鉱石が埋まっている山にある川の上流でふるいを使って採取するというのは現実でも行なわれている方法だが、「マビノギ」でも体験が可能になった。この採取スキルは人間キャラクタのイリアでの出発地点、ケルベラースキャンプのNPCエフィーから習得でき、さらにエフィーからふるいを購入することで使用可能になる。
ふるいを使えるのはイリア大陸の海岸地帯だ。今回のアップデートから海岸地帯の一部がキラキラと光るようになり、その光る部分でふるいを持って採取スキルを使うと、キャラクタがしゃがみ込みシャカシャカとふるいを振る。採取に成功すると金属の鉱石と、稀に宝石を入手できる。金属の鉱石は製錬技能と「炉」があればインゴットにすることができる。
宝石は特定のNPCに渡すと様々なアイテムが入手できる。宝石は大きさが設定されていて、大きいほどNPCにプレゼントしたときの効果が高いようだ。これまで鉱石は鉱山や地下迷宮といった薄暗い所でしか採取できなかったが、今後は青い海と輝く砂浜という開放的な場所でも採取できるようになった。生産プレーヤーにとって今までとはひと味違った採取活動を楽しめそうだ。
この他に宝探し要素として「釣りによる宝箱取得」も追加された。イリアには釣りができる専用のフィールド「漁船」があるが、そこで宝箱が釣れるようになった。宝箱を釣り上げるとキャラクタの足下にドロップされる。この宝箱を開けると中から守護モンスターとして、ストーンゾンビやストーンガーゴイルなどがミニサイズで現われる。宝箱からはエンチャントスクロールやアイテムを生産するときに必要な制作図面が入手できる。
鉱物採取や釣りの宝箱によってプレーヤー間の取引の品目がさらに増えた。宝探しはソロプレイ向きの要素ともいえる。今後これらの要素が更にパワーアップしてくるのか、それとも全く新しい宝探しが取り入れられるかも注目したい。
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発掘した遺跡を鑑定人に持って行き、復元してもらうことで多くの探検経験値が得られる。粘土板は秘められた遺跡の記憶を呼びだすことも可能だ |
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手に入れた宝石には大きさが設定されている。6センチメートル以上のものもあるという |
夜の砂浜では鉱石が埋まっている地点はより一層光り輝く。夜の海岸線は幻想的で美しい |
宝箱を空けると、小さなガーディアンモンスターが登場する |
■ いよいよ動き出すイリア大陸のストーリー、見え隠れするドラゴンの恐怖
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イカダでのみ行くことができる遺跡地帯。まだまだ秘密が隠されていそうだ |
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粘土板を持ってくることで始まる特別なムービー。ムービーはパーティーを組んでいても粘土板を持っている1人のプレーヤーしか見ることができない |
クルクレ地方導入と同時に実装された要素で筆者が一番注目しているのが「ストーリー」である。「マビノギ」はサービス開始時、このストーリーを最大のセールスポイントにしていた。プレーヤーは様々なクエストに挑戦していきながら、ウルラ大陸の歴史、かって活躍していた英雄の物語を学び、神々を巡って動き出す大きな力を感じ取り、この世界の住人として謎の陰謀に立ち向かっていった。
ストーリーをなぞるクエストは難易度が高いが、プレーヤー同士で協力しながら進めていった。ストーリークエストは魅力的なキャラクタや、うまい演出のムービー、悲しいエピソードなどがふんだんに盛り込まれている。サービス開始から2年半たった現在でも「マビノギ」の中心といえるコンテンツだ。
ところが、イリア実装と共にこういったストーリー要素はほとんど取り入れられなくなった。新しい土地はどんどん追加され、エルフ、ジャイアントという新種族が追加されるものの、「物語」という要素は重視されていなかった。エルフとジャイアントは対立しているという設定があるが両者の間に事件は起こらず、「人間」との出会いによる社会の新しい変化なども描かれていない。ストーリーという側面から見れば極めて淡々と要素が追加されている印象を受ける。
日本や韓国のユーザーはこの運営の方針に大きな戸惑いを感じた。「ストーリー要素を!」という声はイリア実装初期からプレーヤーの大きな声として出ていたが、開発はひたすら地域を拡張していった。筆者は、現在になるとそのスタッフの姿勢も納得できる。開発者にとってエルフ、ジャイアント、そしてコールに住む人々という要素が新たなストーリーを語る「舞台」としてどうしても必要だったのではないだろうか。これらを実装しなければ語ることができない壮大なストーリーが用意されていたのではないだろうか。
この考えを証明するように、クルクレの地域では非常に断片的ながらもついにストーリーが語られ始めた。このストーリーはパンタイ沼地の遺物から発見される「粘土板」をエルケ滝の先にある遺跡に捧げるとで見ることができる。キャラクタが遺跡に粘土板を捧げると、にわかに天候が変わり、遺跡が動き出す。そしてプレーヤーの前に断片的な「ビジョン」が提示されるのだ゜。
そのビジョンは強大な力を持った「ドラゴン」に対する警告だ。かつてこの地に存在したドラゴンはその強大な力で、エルフやジャイアントの命を脅かした。遺跡の記憶はそのドラゴンが復活しようとしていると語る。ムービーは3種類あり、それぞれ対応する粘土板を入手しなくてはならない。3つのムービーを見るとさらに特殊なムービーが流れる。特別なムービーにはウルラ大陸でストーリーを体験したプレーヤーは思わず引き込まれてしまうシーンも用意されている。ウルラとイリアのストーリーが繋がる予感を持つ、とても気になるムービーだ。
12月13日のアップデートは更にこのストーリーが掘り下げられた。ムービーを3つ見たプレーヤーは続いてコール村のカワウソ「ルワイ」が体験したストーリーを見ることができた。ルワイは言葉こそしゃべれないが、料理ができコール村の食料販売員として活躍する事ができるほどの知能を持つカワウソである。彼は現在イリア大陸で起きている大きな事件の前兆を感じ取ったようだ。
ウルラ大陸で過去の人物になりきって過去の事件を体験した「ロールプレイダンジョン」と同じように、あるダンジョンでプレーヤーはルワイとして彼の冒険を追体験できる。そこでは……。今回実装された要素もまた導入部に過ぎない。この展開するストーリーでエルフ、ジャイアント、そしてコールの人々はどのように関わっていき、プレーヤーはどのような役割を果たすのか。ウルラでのストーリーはここにどう関わっていくのか、次のアップデートが楽しみである。
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断片的に語られる遺跡の記憶。エルフとジャイアントの過去らしき記録、さらにドラゴンが登場するのだが…… |
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12月13日のアップデートでは遺跡や過去に関する情報がさらに提示された。しかし、謎は深まっていくばかりだ |
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イカダを造り、パーティーを組んで下る。次々現われるゴブリンとの戦いでは、これまでにないスピード感を体験できる |
ストーリーと共に遺跡地帯に行くまでの「川下り」も特筆したい要素だ。クルクレ地域では丸太を切り出すことで大きなイカダを造り、川下りができる。このイカダはパーティーで搭乗可能で、川の流れに沿って強制スクロールしていくイカダの上で両岸で待ちかまえるゴブリンと戦闘を繰り広げていく。ゴブリンを倒した数はイカダが下流にたどり着くまでカウントされ、それに合わせてボーナスを得るというミニゲームの側面も持っている。ちなみに、遺跡に行くには川を下りきるルートではなく、途中で滝方向に行かなくてはならない。
ゴブリンとの戦いは遠距離戦が中心で、弓を使うキャラクタや、「アイススピア」や「ファイアーボール」といった中級魔法を持つキャラクタが大活躍する。接近戦中心のプレーヤーは力をふるう場所が少なく、筆者も「もう少し遠距離攻撃の能力を上げようかな」と思った。イカダは舵を握るプレーヤーによってより有利な足場を確保できる。強制スクロールによるスピードかんのある戦いは、これまでの「マビノギ」はもちん他のMMORPGにもない感触で、改めてスタッフの独自性指向に感心させられた。
クルクレ地方が実装されて、改めて「マビノギ」はオリジナリティを強く感じさせる要素がつまっていると感じた。特に空を飛ぶ要素はスタッフが温めていたアイデアがついに実現したのだな、という驚きを感じた。イリア大陸はまだまだ地域は増えるのかもしれないが、今回のクルクレ地域で「全く新しい広大な世界を作りたい」というスタッフの確かな思いを感じ取れたと思う。
エルフやジャイアントが追加された時には、各種族のストーリー要素などをもう少し練り込む要素、高める要素があるのでは、と感じていたが、クルクレと同時に実装されたストーリーによって、その不満は大きな期待へと変わった。開発が新地域から、ストーリーへその指向性をシフトさせたのをはっきりと感じた。「ストーリーを!」という性急なファンの声を間断なく受けながらも、まず地域実装を充実させた開発者の強い意志は感嘆するものがある。
ストーリー要素は世界に「時間」の要素を盛り込む大事な要素だ。ストーリーを通じて登場人物と共に事件を追うことでプレーヤーは改めて世界を再認識し、時の流れを意識する。現在対立しているエルフとジャイアントの社会がどう変わっていくのか、ウルラ大陸のキャラクタはどのような役割を果たすのか、いよいよ世界全体が動き始めようとしている。「マビノギ」はまだまだこれからの展開が楽しみなコンテンツである。
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両岸に待ち受けるゴブリンと川を下りながら戦う。筏に飛び乗ってくる強力なゴブリンも |
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クリスマスを記念して追加された課金アイテム。イベント限定アイテムなど、「マビノギ」はアバターの魅力も大きい |
パーティーを組むことで合奏することも可能。生活要素も充実している |
プレーヤーが主催した音楽会。観客達はルールを守り、行儀良く演奏に耳を傾けている |
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【マビノギ】
- CPU:Pentium III 800MHz以上(Pentium 4 2GHz以上推奨)
- HDD:1GB以上(1.5GB以上推奨)
- メモリ:256MB以上(512MB以上推奨)
- ビデオカード:GeForce 2MX以上(GeForce4 以上/Radeon9000 以上推奨)
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□ネクソンジャパンのホームページ
http://www.nexon.co.jp/
□「マビノギ」のページ
http://www.mabinogi.jp/
□関連情報
【6月7日】ネクソンジャパン、MMORPG「マビノギ」アップデート
女性ジャイアントや犬ぞりを引くペットを実装
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20070607/mabi.htm
【6月5日】ネクソンジャパン、「マビノギ」開発スタッフインタビュー
ストーリー要素、2種族の対立……今後の「マビノギ」の展開は?
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20070605/mabinogi.htm
【4月23日】ネクソンジャパン、「マビノギ」2周年記念オフラインイベントを開催
4月26日に新種族「ジャイアント」実装、世界初公開情報も
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20070423/mabioff.htm
【2月7日】ネクソンジャパン、MMORPG「マビノギ」
新たなペットやランダムボックスなどを発売
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20070207/mabi.htm
【2006年12月7日】ネクソンジャパン代表取締役社長David K.Lee氏インタビュー
NEXONのワールドワイド戦略と、2007年の日本の動きを聞く
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20061207/nexon.htm
【2006年8月10日】オンラインゲームレビュー「マビノギ チャプター2」Part.2
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20060810/mabinogi.htm
【2006年5月1日】オンラインゲームレビュー「マビノギ」チャプター2
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20060501/mabinogi.htm
(2007年12月21日)
[Reported by 勝田哲也]
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