たまごっちの最新機種をレポート! バンダイ「恋するたまごっちゅ」 「たまごっちスクール せーとぜーいんしゅーごっち!」
「恋するたまごっちゅ」 |
「たまごっちスクール せーとぜーいんしゅーごっち!」 |
発売 |
バンダイ |
価格 |
3,675円 |
価格 |
2,940円 |
電源 |
コイン電池(CR2032) |
発売日 |
発売中 |
今回は、「たまごっち」の最新作「恋するたまごっちゅ」と「たまごっちスクール せーとぜーいんしゅーごっち!」の2作品をまとめてレポートしたい。
感想を先に述べれば「たまごっち新時代到来!」。ご飯をあげて、ウンチを掃除して……という「たまごっち」の基本中の基本といえる要素はなくなり、新しい遊びに刷新されている。そのため、非常に新鮮な気持ちで遊ぶことができた。
個人的には特に、大人向けに作られた「恋するたまごっちゅ」に強く惹かれるものを感じた。理由はこれからくわしく述べていこう。
■ シンプル&キュート! 大人向けの「恋するたまごっちゅ」
「恋するたまごっちゅ」は、ひと言でいえば、カップル、あるいは新婚夫婦など、ラブラブな関係にあるふたりに向けた内容になっている。パッケージにはふたつの「たまごっち」が入っており、一方が男の子版、もう一方が女の子版というふうに分類されている。
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パッケージは、思いっきりアダルト層を意識したデザイン。プレゼントにも向いていそうだ |
男性のプレーヤーは男の子版を、女性のプレーヤーは女の子版を持ってプレイする |
ゲームの目的は、カップル関係を育み、結婚をし、子供を生み、そして老後を迎える……というもの。老後を迎えた「たまごっち」は1か月でたまごっち星に帰っていく、という設定だ。「たまごっち」は、男の子とも女の子とも、思春期→産卵期→老後と3段階に進化していく。
本体の特徴は、側面にラブチェックという名のボタンが加えられた点にある。男の子版は右側に、女の子版は左側に付けられており、「たまごっち」同士をキスさせるように、ラブチェックボタンを合わせると愛が育まれる。この行動をラブチェックという。ラブチェックは、最初が肝心だ。最初にラブチェックをした相手がカップルと認定され、ほかの相手とラブチェックをすると浮気となってしまうのだ。
ひとりのときのプレイは簡単だ。身だしなみボタンという名のボタンを押すと、たまごっちが身だしなみを整える。身だしなみを整えると、魅力度が上がっていくのだ。
それ以外は、たまごっちの生活を眺めるだけ。生活は時間帯や魅力度によって変わり、ゲームをしていたり、おやつを食べていたりするところを観ることができる。
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男の子と女の子のたまごっちが身だしなみを整えているところ。恋をしている姿が初々しい |
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時間帯に応じて、たまごっちたちの生活を見ることができる。男の子は釣りを楽しみ、女の子は手紙をしたためている |
ふたりプレイのときは、もちろんラブチェックだ。ラブチェックをすると、たまごっちは画面越しにキスをして、ハートマークを撒き散らす。超ラブラブな光景を見ることができるのだ。恋人同士や新婚夫婦なら顔を合わせるたびに、ラブチェックを行ない、愛を確かめ合うことになるのだろう。
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ラブチェック。画面越しにキスを交わし、その後はハートが飛び散る。観ているだけで微笑ましくなる光景だ |
産卵期になると、いよいよ結婚のチャンス到来だ。ちなみに筆者のたまごっちは男の子版はまめっちに、女の子版はめめっちに進化した。
産卵期になってから、ラブチェックをくり返すと、たまごっち同士は結婚をする。一瞬の出来事のためにシャッターチャンスを逃してしまったのだが、背景に教会があり、手前には大きなベルが鳴る洋式の結婚式だった。
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産卵期を迎え、ついに赤ちゃんが誕生! 赤ちゃんは父親と母親の画面のどちらかに表示される |
結婚すると、出産が間近になる。結婚後、何回かラブチェックすると、女の子が赤ちゃんを出産する。筆者のめめっちも無事に子供を誕生した。子供にはもちろん好きな名前をつけることができる。
産卵期中に結婚できずに出産できなくても大丈夫だ。老後でも結婚と出産が行なえる。タイミングを逸してしまっても、あきらめずにがんばれる、というわけだ。
プレイの感想は、「お手軽」。これに尽きる。これまでの「たまごっち」は、育てるのが面白く、それこそが魅力的だったのだが、たとえば社会人であれは例えば会議中に「ピーピー」と呼び出され、なにかと不都合な場面が多かった。忙しくて世話ができず、心苦しくなるときもあった。しかし、この「恋するたまごっちゅ」は、そうした世話から一切解放されるのだ。基本的にすることといえば、Cボタンを押して身だしなみを整えるだけ。あとは彼氏彼女とラブチェックするだけだ。
大人をターゲットにして、「恋をする」という一点に絞り、要素をバッサリとカットした内容は、成功していると感じた。また、恋をして惹かれあっているたまごっちの姿がキュートに描かれている点も魅力的だ。思わず目を細めてしまう場面が何度もあった。
恋愛中の人にぜひ遊んで欲しいトイだ。
■ 従来型の「たまごっち」を学校仕立てにした 「たまごっちスクール せーとぜーいんしゅーごっち!」
「たまごっちスクール せーとぜーいんしゅーごっち!」は、プレーヤーが先生となって、たまごっちの学校「たまごっちスクール」を運営するゲームだ。生徒を集めたり、教科にちなんだゲームをしたり、生徒を集めたり……とさまざま遊びを行なっていく。
バリエーションは、「たまごっちスクール せーとぜーいんしゅーごっち!」と、そのバージョン2の「たまごっちスクール せーとぜーいんしゅーごっち! 2じかんめ」がある。
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パッケージ。前述の「恋するたまごっちゅ」と比べると、保守本流の「たまごっち」のイメージ通り。賑やかで見るからに楽しそうだ |
筆者は2種類のバージョンとも入手した。両者の基本的な遊び方は同じだが、教科ゲームの種類がそれぞれ独自のものになっている。
「たまごっちスクール せーとぜーいんしゅーごっち!」の本体は、旧来の「たまごっち」や前述の「恋するたまごっちゅ」とは異なり、横型となり、十字ボタンを設けている。また、名札風ストラップが付属している。
ゲームの目的は、生徒のたまごっちたちとコミュニケーションを取りながら、「サイコークラス」をめざすこと。クラスのランクを上げるには、「生徒数」と「ごっち値」の2つをレベルアップさせることがポイントとなる。
「生徒数」を増やすには、生徒とコミュニケーションを行なう必要がある。コミュニケーションを取る方法は、大きく分けると3種類ある。1つ目は、教室を歩いている生徒に話しかけること。生徒が教室にいるときにCボタンを押すと、さまざまなリアクションを見せてくれる。このときに生徒を喜ばすことができると、人気度がアップする。2つ目は、生徒の質問に答えること。質問には、世間話の「おしゃべり質問」と勉強に関する「勉強質問」がある。彼らの満足のいく答えを選べると、人気度が上がる。しかし、質問に応じないでいると、人気度は下がってしまう。3つ目は、学校に見学しにきた生徒を迎え入れること。生徒がウロウロしているときにボタンを押すと、その生徒を自分の生徒として編入させることができる。
このようにして人気度をアップさせたり、転校生を迎え入れたりすると、「生徒数」が増えていく。
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基本画面。手前には学級委員が、奥には校舎が表示される |
生徒とのコミュニケーションのひとつ。生徒から「勉強質問」を受けている場面 |
「ごっち値」は、教科ゲームを行ない、それぞれをクリアすることで上昇していく。教科ゲームは、「たまごっちスクール せーとぜーいんしゅーごっち!」の種類ごとに異なり、筆者の入手した「たまごっちスクール せーとぜーいんしゅーごっち!」と「たまごっちスクール せーとぜーいんしゅーごっち!2じかめ」では、合計12種類を確認することができた。「たまごっちスクール せーとぜーいんしゅーごっち!」の教科には「こくご」、「さんすう」、「りか」の3種類があり、それぞれ2種類ずつゲームが収録されている。
「こくご」の教科ゲームは、「もじもじパズル」と「図書館ゲーム」の2種類。「もじもじパズル」は、クロスワード。2つの「?」に共通で入る文字を選んで、言葉を完成させる。「図書館ゲーム」は、図書室に来た生徒に本を渡す。うっかりドロボウに渡すとゲームオーバーになってしまう。
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「もじもじパズル」は、かんたんなクロスワード。「?」のところに共通する1文字を入れる |
「図書館ゲーム」。受付に立って本を差し出し、次から次へと来る生徒に対応する |
「さんすう」の教科ゲームは、「ナンバーキャッチ」と「貯金箱ゲーム」の2種類がある。「ナンバーキャッチ」は、上から降ってくる数字を1→2→3→4……というふうに順番にキャッチしていく。番号は数字順にキャッチすることが重要で、例えば3の次に2を取ってしまうとゲームオーバーになる。
「貯金箱ゲーム」は、左右に動くごっち硬貨が貯金箱の真上に来たら、ボタンを押してキャッチするゲーム。一見すると簡単に思えるが、少しでもずれが生じていると即ゲームオーバーになってしまうシビアなゲームだ。
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「ナンバーキャッチ」。数字に混ざって、うんちが落ちてくる。もちろんキャッチしたらゲームオーバーだ |
「貯金箱ゲーム」。上空に浮かぶごっち硬貨の動きが早く、タイミング合わせが難しい |
「りか」の教科ゲームは、「ドキドキ実験ゲーム」と「昆虫採集」の2種類。「ドキドキ実験ゲーム」は上から落ちてくるフラスコのうち、白いフラスコの薬だけを入れていく。誤ってドクロフラスコの薬を入れると失敗してしまう。「昆虫採集」は、逃げる虫を追い、網を十字ボタンで動かして、網にかかったタイミングでボタンを押す、というもの。虫の動きがトリッキーで子供向きとはいえ、反射神経を要求される。
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「ドキドキ実験ゲーム」。白いフラスコが来たらボタンを押す。黒いフラスコではボタンを押してはいけない |
「昆虫採集ゲーム」。小さな蝶々を追いかけて、網にかかったところでボタンを押す。蝶々の動きは素早い |
一方の「たまごっちスクール せーとぜーいんしゅーごっち! 2じかんめ」の教科には「おんがく」、「たいいく」、「ずこう」の3種類がある。こちらもそれぞれ2種類ずつゲームが用意されている。
「おんがく」の教科ゲームは、「レッツタクト」と「メロディボックス」の2種類。「レッツタクト」は、落ちてくる音符に合わせて、生徒たちを歌わせる。生徒たちは、十字ボタンの左・下・右を押すことで歌を歌う。音符に合った生徒を歌わすことができなかったら、その時点でゲームオーバーになる。「メロディボックス」は、落ちてくる音符を下に並んでいる音符と同じように並べ替えるゲームだ。
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「レッツタクト」。十字ボタンを操作して、左端に落ちた音符と同じたまごっちを指定する |
「メロディボックス」。落ちてくる音符を下に並ぶ音符と重なるように並び替える |
「たいいく」の教科ゲームは「アスレチックレース」と「サッカー」の2種類がある。「アスレチックゲーム」は、走っているござるっちをゴールへと導くゲーム。うんちはジャンプで避け、壁や手裏剣はふせて進んでいく。「サッカー」は、PKのゲーム。シュートコースを十字ボタンで選択し、ボールを蹴って、ゴールさせる。
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「アスレチックレース」。ジャンプやふせを駆使して、ござるっちをゴールまで導く |
「サッカー」。緊張感のあるPK戦。相手の読みを外して、シュートコースを狙おう |
「ずこう」の教科ゲームは、「お絵かきパズル」と「かおかきゲーム」の2種類。「お絵かきパズル」は、4分割されたパズルのピースを並べ替え、パズルを完成させる。「かおかきゲーム」は、左右に動く筆が目印の上に来たらボタンを押して顔を書くゲームだ。
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「お絵かきパズル」。4枚に分割され、バラバラにされたパネルを並び替えて、1枚の絵を完成させる |
「かおかきゲーム」。筆の動きに注意して、だるま(?)の上に来たら、ボタンを押す |
また、この「たまごっちスクール せーとぜーいんしゅーごっち!」は、他機種との連携も強化されている。例えば、「たまごっちスクール せーとぜーいんしゅーごっち!」同士では、内蔵の赤外線機能を使い、「黒板消し競争」と「給食早食い競争」を楽しめる。両者ともボタンを連打するシンプルなゲームだが、勝利すると人気と「ごっち値」がアップする。負けるとダウンしてしまう……。
PCや携帯電話と連動させると、学級委員が移動し、PCやケータイで入手したおみやげや限定生徒を連れて帰ってくる。
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プレイの結果は、「人気度」と「せいと」で示される。生徒は21人まで増やすことができた |
「たまごっちスクール せーとぜーいんしゅーごっち!」を連動させると、2種類のボタン連打ゲームを楽しめる |
シンプルに進化した「恋するたまごっちゅ」に対し、「たまごっちスクール せーとぜーいんしゅーごっち!」は豪華に進化した内容と言える。従来の「たまごっち」と同様に常に生徒とコミュニケーションを図り、ミニゲームをやり続ける必要があるが、生徒が増え、学校が拡大していく様が面白く、ついついハマってしまった。生徒の数が増減するたびに一喜一憂して、「たまごっちスクール」の先生になった気分を味わうことができた。
がっつり遊びたい方は、「たまごっちスクール せーとぜーいんしゅーごっち!」をお勧めする。
(C)BANDAI・WiZ 2004 (C)2006 NBGI
□バンダイのページ
http://www.bandai.co.jp/
□「たまごっち」シリーズのページ
http://tamagotch.channel.or.jp/
□「恋するたまごっちゅ」シリーズのページ
http://tamagotch.channel.or.jp/chu/
□「たまごっちスクール せーとぜーいんしゅーごっち! 2じかんめ」のページ
http://tamagotch.channel.or.jp/school/school2.html
□関連情報
【2006年2月9日】PCとつながった最新「たまごっち」! バンダイ「超じんせーエンジョイ! たまごっちプラス」
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20060209/toy209.htm
【2004年12月16日】携帯電話との連動で遊びの幅が広がった! バンダイ「祝ケータイかいツー! たまごっちプラス」
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20041216/toy167.htm
毎週、電子系のおもちゃを中心にオススメのおもちゃをご紹介しています。「このおもちゃ、気になるけど面白いかなぁ」といったものを徹底的に遊び倒し、その面白さをお伝えしていきます。取り上げて欲しいおもちゃなどがありましたらドシドシと編集部までメールを送って下さい (編集部) → game-watch@impress.co.jp ←
(2007年3月22日)
[Reported by 元宮秀介]
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