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【連載第101回】ゲームライフに役立つグッズをレポート
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PS3用アーケードスティック3つ巴! のはずが…… 連載100回突破記念プレゼントも! |
当連載は、ゲームライフに役立つグッズを発掘し、実際に使用してみようという試みをレポートするものである。ネタに困ったときはお休みしてしまうかもしれないので不定期連載である。ちょっとした投資や工夫で、よりよいゲームライフを送っていただけるよう、鋭意努力していく所存である。
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2月8日、プレイステーション 3向けに、株式会社セガの3D格闘ゲーム「バーチャファイター5(以下、VF5)」が発売された。これに足並みを合わせて、PS3用スティックコントローラがいくつか発売された。株式会社HORIからは「リアルアーケードPRO.3」と「ファイティングスティック3」。セガからは「バーチャスティック ハイグレード」が発売されるという、PS3向けスティックコントローラの3つ巴、という状況になるはずだった。ところが、「バーチャスティック~」に不具合が起こったため、現在販売が中止されるという事態に。残念ながら今回はレポートを控えることとした。
後半ではUSBゲームパッドコンバータを使ってのPS2用スティックコントローラが使用できるかを再検証してみた。ちなみに、PS3のシステムバージョンはいずれも1.51での検証となっている。さらに、さりげなく当連載が100回を突破したので、記念といってはなんだが、ジャンクパーツのプレゼントを行なうことにした。最後までごらんいただきたい。
● 本格派のヘビー級スティックにPS3用が登場! HORI「リアルアーケードPRO.3」
・「REAL ARCADE PRO.3(リアルアーケードPRO.3)」
メーカー:HORI
販売価格:8,379円
スティックレバー機能切り替え機能
連射機能:あり(連射/連射ホールド)
連射速度:約20回/秒
全長:約412mm 奥行き:約243mm 高さ(スティック部分含む):135mm
重量:約2.6kg ケーブル長:約3m 接続端子:USB
モーションセンサー、左右アナログスティック、及びアナログ入力は非対応
※PS3でのPS2タイトルプレイ時には使用できない
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RAP3のボタン配置。主要ボタンが左に並び、LR系の4ボタンが右になっている |
アーケードの業務用パーツを使った本格派スティックコントローラシリーズ3代目となるリアルアーケードPRO.3(以下、RAP3)。スティックレバーには業務用パーツメーカー「三和電子」のJLF-TP-8Y-SKが使われているほか、筐体サイズは412mm、重量2.6kgというワイド、重量仕様も今までのシリーズのスペックを継承。本体サイズ周りに関しても同じ数値になっている。連載14回では初代リアルアーケードプロ(以下、RAP)をチェックしているが、サイズや重量が完全に同一なので、このあたりからくる感触はほぼ同様。安定感があり、激しいプレイでもガタツキやズレを感じさせない。
1レバーに8ボタン(○、×、△、□、R1、L1、R2、L2)が並ぶ。スティックの先端ボールの直径は3.5cm、レバーと最寄のボタンとの距離は約7cm(スティック中心から最寄ボタン中心まで)。ボタンの配置順は、他のHORI製スティックに見られた並びではなく、○×△□が左側4つに固まり、山状に並んでいる。左上段からは、□、△、R1、L1、下段は左から×、○、R2、L2となっており、プレイステーション 2用「リアルアーケードPRO.2」や「鉄拳5スティック」から引き続く配置となっている。
左上にはL3、R3、HOME、TURBO、スティックレバー切り替えスイッチが並ぶ。HOMEボタンはPSボタンとほぼ同じ役割を持つもので、ホームメニューを呼び出してゲームを終了したり、コントローラの割り当てを変更したりできる。ただし、PS3本体の電源ON動作には対応しない。
連射速度はメーカー記載で約20回/秒間。TURBOボタンを押しながら連射設定したいボタンを押すという操作で、1回で連射、2回で連射固定、3回で解除になる。L/R3までも含む主要ボタンだけでなく、STARTボタンとスティックの上下左右も同様に連射設定できるのがユニークだ。スティックレバー切り替えスイッチは、十字キー、左アナログスティック、右アナログスティックのどの操作をレバーで行なうかを切り替えられる。
天板はアーケード筐体の感触に近い樹脂のような素材で、黒に灰色のドット柄。レバーやボタン類の赤、天板やスティック全体の黒、スタート、セレクトボタンの黄色という配色で、派手すぎずプロ仕様な存在感を感じさせる。初代RAPの天板は鏡面仕上げの金属天板であり、寒い時期には手が冷たいかも、鏡面仕上げは傷が付くかも、アーケードの感触と比べて違和感があるかも、などと思ったものだ。「PRO.2」からそうしたユーザーの声を反映して、天板の仕様はすぐに見直されたようだ。
PS3専用スティックコントローラということで、接続端子はUSBコネクタだ。接続ケーブルの長さは約3mとロングケーブルになっている。USBコネクタということでWindowsのPCで使用することもできる。Windows XP SP2の環境に繋げたところ、「REAL ARCADE PRO.3」という名称で自動認識された。外箱などに記載があるとおり、PS3上でのPS2タイトルプレイ時にも動作しない。さらに、物は試しとRAP3をXbox 360にも接続してみたが、こちらはさすがに認識はしなかった。
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天板を開けて撮影したもの。ボタンやレバーの接続は全て独立しており、メンテナンス性が高い。アーケード用パーツの交換も可能だろう。 |
さて、実際の使用感だが、満足度の高さもまた初代RAPから同様だ。レバー入力の堅さや重さ、レバーの(ストローク)、入力のクリック感など、業務用パーツを使っているだけに、レバー部分に大きな不満はない。基本的な質がよく、満足度は高い。好みの問題でいえば、検証を担当した研究所員としてはもう少し柔らかい、使い込まれた感触のレバーが好みだが。また、ボタンに関しては、ボタン表面の丸みがやや大きめで、反発もほんの少し強い。こちらはHORI独自のボタンで、押したときのフィーリングがボテっとした感触がする。ボタンもできればアーケードパーツになって欲しいとは思う。
ボタン配置はより頻繁に使う○×△□ボタンが左に集まっているため、ダウンロード販売されている株式会社バンダイナムコゲームスの「鉄拳5 DARK RESURRECTION(鉄拳5 DR)」はキーアサインを変えることなく、デフォルト設定のままでプレイできる。「VF5」では、キーアサイン変更が必要となった。設定後はもちろん問題もなく快適に使える。どちらのタイトルでも、同時押しや斜め入力のやりやすさなど、スティックの有り難味が存分に味わえた。
分解して中を開けてみると、メンテナンス性の高い作りが好印象だ。知識のある方なら、内部のパーツを入れ替えるなどは簡単にできる。上記に挙げたように、ボタンの感触などにさらにこだわる人はパーツ交換に挑んでみるのもありだろう。ちなみに天板を開くには、まず底の鉄板のネジをプラスドライバーで開け、裏側から天板を止めているネジのナットを外す。すると前面から天板とレバー、ボタン類を取り出せる。
8ボタンが抑えられていることをはじめ、連射設定やスティックレバーの切り替えなど機能も多彩。今後様々なタイトルに使うことを想定しても、そうそうRAP3で困ることはないと思える。本格派の製品として存在感があるが、安定した使用感を得られる汎用性の高い製品でもあるのが嬉しいところだ。
● 価格抑え目のスタンダードスティック HORI「ファイティングスティック3」
・「ファイティングスティック3」
メーカー:HORI
販売価格:5,229円
連射機能:あり(連射/連射ホールド)
連射速度:約5、12、20回/秒
全長:295mm 奥行き210mm 重量:1,250g
ケーブル長:約3m 接続端子:USB
モーションセンサー、左右アナログスティック、及びアナログ入力は非対応
※PS3でのPS2タイトルプレイ時には使用できない
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FS3のボタン配置。中央に主要4ボタンが集まり、両サイドにL/R系のボタンが並ぶ。HORI製のスティックに多く見られる配置だ |
「ファイティングスティック3(以下、FS3)」もまた、HORIのファイティングスティックシリーズの第3弾だ。RAP3をヘビー級の本格派とすれば、こちらはその値段的にも家庭用ハードの標準といったポジションになる。スティック筐体のサイズはRAPより一回り以上小さく、重量も半分以下。薄さも半分ほどだろう。
1レバー8ボタンの構成だが、ボタンはL/R1および2が左右、中心に○△□×の4ボタンという配置。並び方は右下がりの山状だ。スティック先端のボール直径は3.5cm、最寄のボタンとの距離は約7cm。スティックの上部にはSTART、SELECT、L/R3、HOME、TURBOなどのボタンが並ぶ。HOMEボタンはRAP3と同じく、電源ON操作以外に対応する。
連射設定などもRAP3と同様。速度は約20回/秒間、TURBOボタンを押しながら連射設定したいボタンを押すことで、連射、連射固定、解除の順に設定される。主要ボタン類だけでなくSTARTボタンやスティックの上下左右にも同じく連射設定ができる。異なるのは、FS3にはスティック切り替え機能がないこと、そのかわりに連射速度切り替えスイッチがあることだ。連射速度は5、12、20回/秒に切り替えられる。
天板は上部がツルツル、手首が置かれる手前側にはザラ付きがついているという、少々変わったものになっている。表面の加工などはRAP3と比べてしまうと少々安っぽく感じるだろうか。
接続端子はUSB、ケーブル長は約3mだ。RAP3と同じくWindows XP SP2の環境に繋げたところ、「FIGHTING STICK 3」という名称で自動認識された。PS3上でのPS2タイトルプレイ時には、やはり扱えない。Xbox 360でも同様に動作しなかった。
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FS3の内部。ボタン類が基盤に半田付けされているため、パーツ交換などの難易度は高い。レバーはスイッチ式のものだが、業務用パーツを使っているRAP3との差は一目瞭然だ。これも決して操作感が悪いわけではないが、RAP3と一緒に扱われると分は悪い |
「VF5」や「鉄拳5 DR」でプレイの感触をテストしてみる。レバーは少々ストロークが重く、スイッチの感触も固めで、入力時は甲高い音が発生し、気になるところ。ボタンはボテボテとした重い感触が強く、軽快さはRAP3よりもさらに薄い。とはいえ、これはアーケードパーツを使用したRAP3と比較ての話で、価格からすればある程度仕方のないレベルだろう。
初期状態ではメインとなる○、×、△、□ボタンはレバーと離れた位置になっているため、どちらのタイトルをプレイするにしても、アーケードとほぼ同じ位置にキーアサインを必要とする。ただ、これは一度設定さえしてしまえば、データをセーブすることで記憶されるため、わずらわしいというほどではない。
筐体サイズのコンパクトさや、重量の軽さがあり、プレイ中のガタツキ度合いや安定感には少々不安があるだろうか。安定した机などに設置すれば、背面の滑り止めが効くため、この不安はだいぶ軽減される。
背面を開けてみると、ボタン類は基盤に半田付けされている。ボタン交換などのメンテナンスは難しい。レバーはスイッチ式なのが見えたが、家庭用向きの簡易なものだ。
RAP3と比較すると、約3,000円近い価格差と、それに伴ったパーツの違いをどう捉えるかに尽きるだろう。また、FS3のメリットとしては、筐体のコンパクトさ、軽さは重要なポイントだろう。あまりスティックを多用しない人ならばFS3を選ぶという選択肢もありだろう。
● コントローラコンバータを使ってPS2用スティックコントローラを使う
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エレコム「JC-PS201USV」 |
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サンワサプライ「JY-PSUAD1」 |
□ 検証したUSBコントローラコンバータ
・エレコム USBtoPS/PS2 ゲームパッドコンバータ2 「JC-PS201USV」(写真上)
・サンワサプライ USBゲームパッドコンバータ 「JY-PSUAD1」(写真下)
今回のUSBコントローラコンバータの再検証は、「VF5」や「鉄拳5 DR」をPS2用スティックコントローラで遊ぼうというもの。コンバータはエレコムとサンワサプライの2製品を試してみた。接続するPS2用スティックはHORIの「リアルアーケードプロ(以下、RAP)」と「ファイティングスティック2(以下、FS2)」を使用した。結果は以下の通り。
表を見ると一目瞭然で、エレコムの「JC-PS201USV」は特に問題なくレバーやボタンが動作したが、サンワサプライの「JY-PSUAD1」はいずれもレバーが動かなかった。この原因は定かではないが、例えばセーブデータをロードする画面などでは、十字キーの入力を受け付けるが、アナログスティックの操作は受け付けない。このとき、PS3用のスティックコントローラやエレコムのコンバータを経由したスティックはもちろん操作できるのだが、サンワサプライのコンバータを使っているものでは、この時点でレバーでの操作ができない。
どうやらサンワサプライのコンバータはレバーのデジタル信号が強制的にアナログスティック操作に変換されてしまうようだ。FS2にはレバー操作の割り当てを切り替える機能があるが、これを使っても回避できなかった。
なお、エレコムのコンバータを使ってのRAP、FS2のプレイだが、体感的には大きな遅延なども感じず、思っていた以上に快適にプレイできた。実際にはコンバータを経由している以上なんらかの違いが出ていることは間違いないと思うが、使用には十分耐えうる。対戦プレイでの2P用のスティックなどにPS2のものをコンバータで使うのはありだろう。
● 連載100回突破記念 ジャンクパーツプレゼント!
当連載が前回で100回を突破した。日ごろからご支持をいただいている読者の方々に感謝するとともに、今回、記事で使用した各種ゲームグッズをプレゼントすることにした。いずれも1度は検証に使用したもので、機能的にはまったく問題ないが、ものによっては外箱が購入時の状態に復帰できなかったり、担当研究員の不手際で破壊、紛失してしまっているものも多々ある。いずれもジャンクパーツ扱いということで、ご応募される方々にはご了承いただきたい。
以前のプレゼントと同様、ハード別に応募、という形式をとらせていただく。細かいものも含めて同じ機種向けでも複数のセットを用意してある(1つしかないものもある)。どれが当たるかは、賞品が届いてのお楽しみ。できれば、ご応募の際、当連載へのご感想やご意見もあわせてご記入いただきたい。また、当選者の発表は発送を持って代えさせていただく形式となる。よろしく!
【セット内容】
・PSP用
・PS2用
・PS3用
・DS Lite用
・DS Lite用 ラブandベリー関連
・DS Lite用 ポケモン関連
・Wii用
・ジャンク詰め合わせ
・その他
【応募方法】
応募締切 :2月20日 23:00 まで
当選発表 :発送をもってかえさせていただきます
応募方法 :下記のフォームに入力して、送信してください
※ 応募フォームの送信はSSL対応ブラウザをご利用ください。SSL非対応のブラウザではご応募できません。 ※ ご回答いただいた内容(データ)は、当選者の選考および、プレゼントの発送にのみ使用し、その他の目的で使用することはありません。
当研究所では、みなさんに取り上げてほしいネタなどを随時募集する。ドシドシと編集部までメールを送って下さい (編集部) → game-watch@impress.co.jp ←
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□ソニー・コンピュータエンタテインメントのホームページ
http://www.scei.co.jp/
□HORIのホームページ
http://www.hori.jp/
□セガのホームページ
http://www.sega.jp/
□バンダイナムコゲームスのホームページ
http://www.bandainamcogames.co.jp/
□サンワサプライのホームページ
http://www.sanwa.co.jp/
□エレコムのホームページ
http://www.elecom.co.jp/
(2007年2月13日)
[Reported by ゲーム環境向上委員会]
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