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【連載第14回】ゲームライフに役立つグッズをレポート
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家庭用ジョイスティックを使ってみよう |
当連載は、ゲームライフに役立つグッズを発掘し、実際に使用してみようという試みをレポートするものである。ネタに困ったときはお休みしてしまうかもしれないので不定期連載である。ちょっとした投資や工夫で、よりよいゲームライフを送っていただけるよう、今後も鋭意努力していく所存である。
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読者のみなさんはジョイスティックタイプのコントローラはお持ちだろうか? ジョイスティックタイプのコントローラ(以下スティック)は、3月31日に発売されたナムコのプレイステーション 2用ソフト「鉄拳5」などに代表されるように、アーケードからの移植タイトルをプレイする際に、アーケード筐体と同様のプレイ感触を実現してくれる入力デバイスだ。
家庭用の移植タイトルには、純正コントローラでのプレイにも耐えられるようなキーコンフィグが用意されていたり、移植にあたって工夫が施されていることもあるため、スティックの必要性を強く感じることは減ったかもしれない。とはいえ、レバーによる複雑なコマンド入力や、ボタン同時押し入力の容易さなど、まだまだジョイスティックを使用しないと得られない快適さは存在する。なにしろ、家庭でアーケードと同感覚の環境を手に入れることで、家庭用からゲームセンターデビューを狙う人には必須のアイテムとも言える。快適なプレイ環境を手に入れるため、もしくはいざという時のために、ひとつはジョイスティックを所持しておきたいところだろう。
今回のゲームグッズ研究所では、ジョイスティックを使用することで得られるメリットを再確認しつつ、現在入手できるPS2用のジョイスティック型コントローラ6製品の使用感やポイントをお伝えしよう。
● まずはジョイスティックを外見からチェック!
それでは、今回取り上げるスティックを順にご紹介していきつつ、その外観をチェックしていこう。選択の指標となる底面部分の寸法、そして重量、ケーブルの長さなども実測した(公表されている場合は公表値)ものを併記してあるので、参考にしていただきたい。
・REAL ARCADE PRO(リアルアーケードプロ)
メーカー:HORI
販売価格:7,980円
DUALSHOCK2非対応
連射機能:あり
全長:約412mm 奥行き:約243mm 重量:約2,600g ケーブル長:155cm
昨年7月に登場した、「超ヘビー級、超プロ級」がウリ文句のスティック界のマストアイテム、「REAL ARCADE PRO(以下RAP)」だ。アーケードマシンと同一のスティックレバーが使用されているうえ、各ボタン独立の連射設定や連射のホールド機能など、コントローラとしての機能も充実している。
サイズや重量は、全長約412mm、奥行き約243mm、重量はなんと約2,600gと、まさしくワイド&ヘビー級の一品。こと、コントローラといえば軽いほうが通常使用感がいいのだが、ジョイスティックに関してはそうもいかない。このあたりは後述の使用感の部分で詳しく解説しよう。なお、今回扱った製品の中で本製品のみ、天板にプリントなどが施されていない金属製のため、長時間プレイしていると、冬場は手が冷たくなってしまう(金属製天板共通の問題だろう)。
また、もう入手はかなわないが、3月31日に限定品としてHORIのオンラインショップ「HORISTORE.com」限定で「RAP」のボタン部分も業務用パーツにあつらえた特別版「Special Addition」と「Special Edition」も発売されていた。
・鉄拳5スティック
メーカー:HORI
販売価格:7,980円
DUALSHOCK2非対応
連射機能:なし
全長:約412mm 奥行き:約243mm 重量:約2,600g ケーブル長:155cm
株式会社ナムコのプレイステーション 2版「鉄拳5」と同時に発売された「鉄拳5スティック」。このスティックは基本設計がRAPと同様のものになっているのだが、連射機能は存在せず、天板が「鉄拳5」仕様のプリントが施されたものに変更されている。また、最大の特徴として、ボタンの配置や配置の角度がRAPとは異なっている。当然のことながら、「鉄拳5」をプレイするために最適化されている、というわけだ。
具体的には、○、×、△、□、L1、L2、R1、R2の全8ボタンのうち、左4つの位置はあまり変わらないのだが、右の4ボタンは、RAPが右上がりで平行に配置されているのに対して、鉄拳5スティックは右下がりに配置されている。
ほかにも、株式会社カプコンの「カプコン ファイティング ジャム」に対応したスティックも昨年12月に発売されている。
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レバー部分に搭載されたモーターによって、レバーが振動する。慣れないうちはレバーを離してしまう |
・FIGHTING STICK2(ファイティングスティック2)
メーカー:HORI
販売価格:4,980円
DUALSHOCK2対応
連射機能:あり
全長:270mm 奥行き195mm 重量:1,250g ケーブル長:160cm
PS2のアナログコントローラ(DUALSHOCK2)に対応した、PS2における汎用性の高さがポイントのスティック。○、△、□、×ボタンとL1、L2、R1、R2ボタンがアナログ入力に対応しているほか、独立したボタンとしてL3、R3ボタンが設置されている。
また、最大の特徴として、スティック部分に振動用のモーターが搭載されており、振動機能がONの場合、スティックがブルブルと震える。
・コンパクトジョイスティック
メーカー:HORI
販売価格:2,980円
DUALSHOCK2非対応
連射機能:なし
全長:270mm 奥行き195mm 重量:1,250g ケーブル長:160cm
RAPがヘビー&プロ級の代表とするならば、コンパクト&お手軽の代表は、この「コンパクトジョイスティック」だ。コンパクトジョイスティックの大きさは平均的なジョイスティックと比べても約半分程度、RAPと比較すると1/5程度とかなりの差がある。値段もコンパクトなため、お手軽さ、という意味では今回紹介している製品の中でもダントツだろう。
・復刻版セガサターンバーチャスティック
メーカー:セガ・ロジスティックス
販売価格:5,980円
DUALSHOCK2非対応
連射機能:あり
全長:約300mm 奥行き:約225mm 重量:約1,500g ケーブル長:180cm
セガサターンの中期に発売されたセガサターン用「バーチャスティック」をPS2用に復刻したのが、この「復刻版セガサターンバーチャスティック」だ。サイズや重量などに大きな特徴はないものの、他のスティックより、ボタンに比べてスティックの配置位置が若干下に配置されているのが印象的だ。当時のニーズとして高かったスティック+3ボタンを使用する「バーチャファイター」をプレイする時に、手の配置が丁度いい位置になるよう配慮されている。
ちなみに、USB端子を装備したPC用も発売されている。
・ネオジオスティック2
メーカー:セガ・ロジスティックス
販売価格:5,800円
DUALSHOCK2非対応
連射機能:なし
全長:280mm 奥行き:195mm 重量 1,200g ケーブル長:200cm
懐かしいハードの復刻スティックの2品目は、家庭用ネオジオに付属されていた標準コントローラ「ネオジオスティック2」だ。当時の形状そのまま、というわけではなく、PS2のタイトルに対応できるよう、L1、L2、R1、R2ボタンがメインボタン4個の左右に追加されている。
● 大型の入力デバイスであるレバーは、その持ち方も重要
レバー部分の使用感をチェックしていく前に、通常のコントローラの十字キーとレバーとの違いやメリットを確認していこう。
まずは当然だが、持ち方が大きく異なる。通常の十字キーは、左手の親指で操作をすることになり、複雑なコマンド入力をするためには、移動距離が短いため楽な反面、少ない面積のキーの上を指を滑らせるようにして確実に押し、かつ正確に多方向へ入力する、という2つの相反する要求を同時に満たすにはある程度の慣れがいる。とくに指の大きい人にはなかなか難しい。
レバーは、十字キーと比べて入力部分が大型でストロークが深く、また、左手全体で操作するため、同じ方向に連続入力を行なうという場合は多少苦手なものの、細かなコマンド入力は圧倒的に入力しやすい。また、半回転(180度以上)の入力も、手首の回転運動などを直接伝えることで行なえるので、意外とラクというメリットがある。
レバーは大型なデバイスのため、持ち方にも個人差が出てくる。このスティックの持ち方は大きく分類して3つのタイプに分けられる。
【かぶせ持ち】 | 【つまみ持ち】 | 【ワイン持ち】 |
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レバー先端のボール部分を、左手の手のひら全体で包み込むように持つこのスタイルは、全方向の入力に対応できるオーソドックスなスタイルである。手に力が入りやすいスタイル、という見方もできる |
左手の指先でレバー先端のボール部分をつまむように持つことから、つまみ型と呼ばれるスタイルだ。かぶせ型に近いオールラウンドなスタイルなのだが、上方向の入力にも細かに対応できるのが特徴。また、手に力が入らないため、長時間のプレイにも向いているとされる |
ワイングラスを持つようにレバー先端のボール部分を下から支えるワイン持ちである。主に回転系のコマンド入力がしやすいスタイルなのだが、細かな連続入力などを行なうと手首に負担がかかり気味。また、上方向の入力が若干苦手という特徴もある |
今回、スティックコントローラの研究を行なった研究所員は、ワイン型のスタイルである。かぶせ型、つまみ型のスタイルとは、レバー部分に対する力の入れ方が異なってくるわけで、スタイルの違いからくる使用感の違いも重要な研究要素だが、今回はそのあたりの差も極力考慮して使用感を伝えている。
● レバー部分のストロークの深さや重さからくる使用感をチェック!
では、いよいよレバー部分の使用感を見ていこう。今回、ジョイスティック型コントローラの問題として、操作すると漏れてくる「音」も大切だと考えたので、各レバー、そしてボタンを操作しているときの音を録音し、MP3形式にしたものを一緒に掲載することにした。各コントローラの名前の見出し部分にリンクを張ってあるので、クリックして聞いてもらいたい。
さて、操作してみて一番やりやすいな、と思うのはやはり「RAP」と「鉄拳5スティック」だ。さすが、アーケードと同一のパーツが使用されているだけあり、入力にかかる力、レバーの傾斜角度(ストローク)、入力が確実に行なわれているかどうかがわかるクリック感、全てにおいて現状文句のつけどころがないといった具合である。ちなみにこの2製品は、全く同じパーツが使用されているうえ、形状なども同一のため、細かな差も感じることはできなかった。また、シャフト部分にサビ防止用のカバーがついているのもこの2製品の特徴といえる。
「RAP」と「鉄拳5スティック」より若干操作感が重いと感じられたのは、「ファイティングスティック2」と、HORIの「コンパクトジョイスティック」だった。この2つはほぼ同じ感触。どちらもレバーの操作感は及第点を満たしており、特に不満を感じるというところはない。「RAP」や「鉄拳5スティック」と比べてしまうと、入力時の「カチッ」という音が大きいため音を気にしなければいけない環境ならば注目したいポイントだろう。
次に続くのは、「復刻版セガサターンバーチャスティック」だ。この順位になってしまった最大の理由は、レバーを操作する際に感じる重さだ。他のモノに比べてスイッチが重く、個人差を考えても違和感を持つ方が多いのではないだろうか。ただ、若干ではあるが、レバーを倒したときのストロークもHORIのものに比べて浅めとも感じた。このストローク差は本当に微妙なモノなので、個人差として許容できる範囲かもしれない。
また、「ネオジオスティック2」に関しては、レバー先端のボール部分が他のものに比べて小さいという違いがある。レバー部分の操作にかかる力は「バーチャスティック」より軽く、「ファイティングスティック2」などとほぼ同様。違うのはレバーを倒した際のストロークが最も浅いところ。手の小さい人、そしてなるべく入力に力を必要としたくない人にはこちらのほうが向いているかもしれない。このレバーのシャフト部分は黒く塗装されているので、サビには強そうだ。
レバー部分は結果として、HORIの製品とセガ・ロジスティックスの2製品とではっきり違いが出た。「バーチャスティック」と「ネオジオスティック2」は、セガサターンとネオジオのハードが発売された当時のフィーリングが再現されている“コレクターズアイテム的な側面”も持つ製品であり、実用性を重視したスティックでは得られない“ノスタルジー”や“味わい”を感じるための製品といえる。
今回のような実用性を重視した比較に引っ張り出してくると、使用者のプロフィールを考慮しつつも、やはり、同軸で考えるのはルール違反とも言えるだろう。この2製品が持つ魅力は実用性から得るモノだけではないし、また、デバイスには「慣れ」とも大きく影響する。過去に「バーチャスティック」や「ネオジオスティック」で腕を鍛え上げたプレーヤーには、まさにこの復刻版のフィーリングがマッチするわけで、そういったプラスアルファの部分にこそ価値があるわけだ。
● 押したときの騒音も気になるボタン部分で比較!
レバーの次は、ボタン部分の使用感をみていこう。やはり、というかなんというか、ボタンの感触でも一番好感触を得られたのは、「RAP」と「鉄拳5スティック」である。レバーの部分と同じく、特に不満点が出ることは無く、素直によくできた製品であると感じられた。
ただ、「RAP」と「鉄拳5スティック」では、ボタンの配置位置が異なっているところに注目していきたい。HORIのスティック製品には、ボタンの上段を左から見ていくと、L1、□、△、R1、下段は、L2、×、○、R2という配置がとられているのだが、これをそのままに「鉄拳5」をプレイすると、8つのボタンの中央4ボタンを使用することになる。プレイに熱中してくると、左右に残っているボタンが邪魔になってくるかもしれない。
この解決案として、「鉄拳5スティック」では、ボタンの配置が、上段は左から、□、△、L1、R1、下段は×、○、L2、R2と並んでおり、ボタンの左側にメインの4ボタンが配置されている。また、右4つのボタンの位置がRAPと異なる。「鉄拳5」に関してはキーコンフィグを設定すれば、RAPでも鉄拳5スティックと同様の配置が実現できるのだが、「鉄拳5」に収録されている「鉄拳」、「鉄拳2 ver.B」、「鉄拳3」では、アーケード版の移植のため、初期配置でプレイすることになる。これと似たような問題はキーコンフィグが設定できないタイトル、もしくはキーコンフィグが保存されないタイトルでも同様に発生してくるだろう。
【RAP】 |
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ボタンの直径は2.4cm、レバーに一番近いボタンとの距離は7cm |
【鉄拳5】 |
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ボタンの直径は2.4cm、レバーに一番近いボタンとの距離は7cm
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次点では、「復刻版バーチャスティック」が好感触。このスティックのボタンは、実は筆者的には「RAP」や「鉄拳5スティック」よりも好みであった。ただ、ボタンを押したときのクリック感が強く、音も大きめ。この騒音問題は、使用される方の家庭事情によっては大きな問題となるため、考慮して次点にさせて頂いた。
この後は、「ファイティングスティック2」、「ネオジオスティック2」、「コンパクトジョイスティック」と続いていく。「ファイティングスティック2」は押した時の音が「カタカタ」と鳴るうえ、感触もすでに挙がっている製品と比べて若干劣ってしまう。ネオジオスティック2のボタンは「カコカコ」と大きな音が鳴り、感触もネオジオ独自のものとなっている。
また、「コンパクトジョイスティック」のボタンは、他の製品と比べて大きく操作感が異なっており、感触としては、スティックのボタンというよりも、パッド型ボタンが大きくなったものという印象を受ける。また、形状的にもボタンが小さいため窮屈に感じるのも苦しい。
● サイズと重量も大切な要素。全体的な使用感で考える
では最後に総合的な使用感を見ていこう。最初に挙がるのは、やはり「RAP」と「鉄拳5スティック」。「RAP」と「鉄拳5スティック」の違いとして、ボタン配置が異なるという点と、連射関連の設定が「鉄拳5スティック」にはない、という2点である。連射関連の存在もあるが、ボタンの配置の違いはスティックを使用するタイトルによって使用感に影響する。汎用性としては、ボタン使用数の問題が重要だが、「鉄拳5スティック」の配置のほうが良好な配置を得られるタイトルが多いようである。
操作感は最高の「RAP」と「鉄拳5スティック」だが、使用感というと、その大きさ、重量を考えないといけない。最大の難点はその大きさだろう。製品紹介の部分でも触れたが、その大きさたるや、19インチのモニターと横幅が同じぐらい、というサイズであり、Xboxよりも横幅が大きい。これはスティックにこだわりを持っている方でないと許容できないサイズかもしれない。また、スティック本体を膝の上に置いてプレイするのか、机などに設置してプレイするのかでも印象は変わってくる。
だが、サイズが大きいことで天板の幅も広がっており、安定した操作感を得ることができる。また、重さに関しては充分な重量がないと、激しいレバー操作を行なった際にスティック本体ごと動いてしまう。このため、「RAP」と「鉄拳5スティック」の大きさと重量に関しては、よりこだわりの操作感を得るために増加された、トレードオフの存在であると言える。
7,980円という販売価格も重要なファクターだが、これもやはり最高ランクの操作感を得るためのものである。やはり「RAP」はプロ級の製品であり、同様の製品と言える「鉄拳5スティック」もヘビー級の一品である、という話に落ち着くだろう。そこから得られる操作感は満足度が高い。
【RAP】 |
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パーツの交換も可能な設計が嬉しいRAP |
【鉄拳5スティック】 |
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鉄拳5スティックはRAPと同じ……と思いきや、ボタン部分はハンダ付けされてしまっている |
セガ・ロジスティックスの「復刻版バーチャスティック」とHORIの「ファイティングスティック2」は、平均的な操作性を得ることができると言える。大きさや重量も小さすぎず、軽すぎず、というバランスのいいあたりがとられている。「ファイティングスティック2」はアナログ対応ということもあり、汎用性の広さもポイントになるだろう。
ただ、どちらの製品もレバー部分に多少のひっかかりを感じる。「復刻版バーチャスティック」では、やはりレバーの重さが気になってくるのだ。「ファイティングスティック2」は、レバーがゲーム内容にあわせて振動するという特徴を持っているのだが、スティック側には振動のON/OFFを行なう機能がなく、ソフト側のコンフィグで振動のON/OFFが設定できない場合には、問答無用で振動することになる。この機能を好ましく感じない場合はツライところだ。
【バーチャスティック】 | 【ファイティングスティック2】 |
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ボタンの設計はよい「復刻版バーチャスティック」だが、レバー部分に鉄板タイプのスイッチが見える。重さの正体はこれである |
面白い試みではあるが、レバーの振動をOFFにできないというのはツライところ |
「ネオジオスティック2」と「コンパクトジョイスティック」は、どちらの製品も、ボタン部分と重さがネックになってくる。まず「ネオジオスティック2」のボタンは、ボタン自体のフィーリングもさることながら、その「ネオジオ配置」とも言える配置が特徴なので、「King Of Fighters」シリーズのような、元々ネオジオで展開されていたSNKのタイトルをプレイする際にはしっくりくると思われるが、他のタイトルで使用したときには苦しさを感じてしまう。
「コンパクトジョイスティック」のボタンは、ボタン自体のサイズが最大のネックになっている。全体のサイズとトレードオフの関係であるとはいえ、さすがに小さすぎるボタンは窮屈に感じる。“ボタンの上に指を置く”という表現よりは、“指を立てて指先で押す”という状態である。また、両製品ともにサイズが軽く、特に「コンパクトジョイスティック」はその形状も小さいため、激しいレバー操作を行なった場合は、スティック自体がずれてしまうというわけだ。
【ネオジオスティック2】 | 【コンパクトジョイスティック】 |
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「ネオジオスティック」と「コンパクトジョイスティック」は、両方ともシンプルな作り。自分好みの調整を行なったり、修理したり、などは難しいだろう |
● 操作感を絶対視するか? スペースを優先するか? 選択肢は少なめだが……
全体的には、「RAP」の優位性が際立つ内容となった今回のスティック型コントローラの研究だが、値段と大きさに関しては一概に“この製品が一番!”と言い切れるわけではない。特に、設置場所に関しても、単体で使用するのか、対戦を考えた2台設置にするのかなど、使用環境によって考慮しなければならないことも増えてくる。
スティック型のコントローラはそういくつも購入したい、とは思えない製品であり、また、それほど多く生産される事もない。実際、「鉄拳5スティック」は首都圏ですでにその姿を確認することが難しくなっているし、格闘ゲームタイトルなどが発売された直後に生産されても、リピートは部品の確保などの問題で時間がかかることも多いため、手に入れるチャンスはそれほど多くない。満足のいくスティック選びをするために今回の研究が参考になれば幸いである。
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□HORIのホームページ
http://www.hori.jp/
□セガ・ロジスティックスのホームページ
http://www.sls-net.com/home/index.html
(2005年4月8日)
[Reported by ゲーム環境向上委員会]
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