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会場:Los Angeles Convention Center
出展タイトルの内訳は、「GAME for Windows」コーナーのWindows用ゲーム15本をのぞけば、全38タイトル中26タイトルがXbox 360用。初代Xbox用タイトルは計12本。このあたり、北米におけるXboxユーザー層の厚さをヒシヒシと実感させられる。日本では到底考えられない数字だ。 先日のメディアブリーフィングで公開された「Halo3」、「Alan Wake」、「FORZA Motorsport 2」などはプレイアブル出展されず、ブース上方にあるスクリーンでの映像出展のみ。筆者が個人的に注目していた「GEARS OF WAR」も、メーカーが完璧(もしくは秘密)主義なのか、クローズドブースで開発者がプレイしている様子を見せるミニシアター形式の出展のみ。はためには相当作りこまれているように見えるのだが、メーカー的には「まだプレーヤーに触らせていい段階ではない」ということなのだろう。
今回は、プレイアブル出展タイトルのなかから、目に付いたものをいくつかピックアップしてご紹介することにした。念のため前置きしておくと、ここで紹介したからといって日本で発売されるとは限らない。くれぐれもご注意いただきたい。
■ TOO HUMAN(Micrfosoft)
本作は、Unreal Engine 3を採用。数多あるゲームエンジンのなかでも屈指の評価を誇るUnreal Engineだけに、繊細に作りこまれた3Dグラフィックスがグイグイ動く。北欧神話とSFが融合した美しい世界観に、剣と銃による激しいバトルアクションが美しいコントラストを描き出す。 操作系は極めてシンプル。左アナログスティックで主人公を移動させ、左右トリガで両手の銃、右アナログスティックで剣による攻撃が行なわれる。銃撃は近くの敵を自動的にロックしてくれる親切設計。剣も、敵がいる方向にスティックを倒すだけ。しかも、倒した直後、近くに敵がいる場合はその敵キャラクタにカーソルが表示される。このとき、そのカーソル側にスティックを倒しておけば、自動的に連続攻撃が行なわれる。少々間合いが離れていても、ピュンと綺麗な軌跡を残しつつターゲットまで瞬時に動いてくれるのだ。
開発途中につきプレイ中にフレーム落ちする場面も少なくなかったが、それでも爽快感は抜群。剣による連続攻撃が強力で、正直「これでは簡単すぎないか」と心配になったが、Silicon Knightsだけにこのあたりはドンピシャのバランスで帳尻を合わせてくるはず。Xbox Liveは詳細こそ明らかにされなかったが、広報氏によれば対戦、協力プレイ、マーケットプレースへの対応が予定されているという。海外では2006年末発売予定。日本でも、同時発売とまではいかないかもしれないが、2006年末の発売が予定されている。
■ Shadowrun(Microsoft)
先日お伝えしたとおり、本作はXbox 360版とWindows版で相互に対戦できる「クロスプラットフォーム対戦」に対応。そのためか、ブースにおける出展形体も、一部筐体をのぞきXbox 360版とWindows版でそれぞれチームを組んで対戦する形式が採用されていた。 メインがチーム対戦というスタイルもさることながら、本作はFPSでおなじみの「現代兵器」にくわえ「古代魔法」が登場するという大きな特徴を持つ。ひらたくいえば、トリガを引く感覚で火の玉を飛ばしたり電撃を使うといったふう。現代兵器と魔法が共存する世界観は、最初こそ奇異に思えるが、プレイを重ねるごとに銃を撃ちながら要所で魔法を使うといったスタイルが自然と身についてくる。
マップでの戦闘中も、背中から短いグライダーのような羽根を開いて高所からジャンプ滑空したりと、これまでのFPSではみられなかった戦闘シーンが平然と展開する。注目作だけに発売時期が待ち遠しいが、いかんせんクロスプラットフォームゆえに、Windows Vista発売と同期せざるをえないのが辛いところ。日本での発売時期も、当然ながら未定となっている。
■ CRACKDOWN(邦題:ライオットアクト/Microsoft)
主人公は、マーヴルコミックの「パニッシャー」を彷彿とさせるバイオレントな人物。ただし、見かけは凶悪でも中身はれっきとした正義の味方。架空世界のなかに巣食う“3つの悪の組織”を壊滅させるべく、法の番人としてチンピラどもを片っ端から地獄に叩き込んでいくのがゲームの主な目的だ。 プレーヤー視点などからわかるとおり「グランド・セフト・オート」シリーズをプレイしたことがある人なら、操作系もふくめてすぐに馴染めるスタイルを採用。「グランド・セフト・オート」同様に自由度が非常に高く、基本的には何をやってもオーケー。道行く車を乗っ取ろうが、チンピラを撲殺して銃を奪おうが、群集のまんなかにグレネードを放り込もうが、誰も主人公を止められない。 トゥーンシェードによるアニメタッチではあるが、残虐表現は鮮烈の一言。グレネードの破片で足をやられた通行人が地面に突っ伏していく姿は、報道番組で見かけた戦場シーンを彷彿とさせるほど。こうしたブラックジョークがある一方で、乗り込んだ直後、ボタンを押すごとに変形していく車があったりと、オブジェクトがらみで微妙な脱力シーン(?)がそこかしこにちりばめられているのがポイント。
まだまだ開発途中ではあるが、プレイしていて気になったのは銃の威力。最初に持っているハンドガンではザコ相手にもなかなか致命傷が与えられないが、接近すればキック一発でオーケーというのは、さすがにいかがなものか。人間はもちろん、車さえも接近戦で一発停止(アンド横転)する有様。まぁ、主人公は超人クラスの能力の持ち主ということだから、これはこれで正しい姿なのかもしれないが……。海外での発売予定は2006年内。日本発売も決定しているが、時期は未定。
■ Viva Pinata(邦題:あつまれ! ピニャータ/Microsoft)
タイトルの“ピニャータ”は、メキシコで子供たちが遊びに使う紙人形のこと。原色バリバリの派手な飾りつけを施された紙人形のなかにお菓子を隠しておき、それを日本でいう「スイカ割り」よろしく目隠ししたまま叩いて割り、なかのお菓子をわけあうといった伝統的遊びなのだという。 ゲームのピニャータは、ゲーム中では箱庭風のフィールド内を動き回る生き物として扱われる。プレーヤーは箱庭を自分の好みで改造しながら、ピニャータたちを育てていく。ピニャータは、オスとメスをかけあわせることでタマゴが生まれ、新種のピニャータが出現する。プロポーズの踊りやしぐさ、つがいになるためのミニゲーム、ユーモラスなアニメーションは、生態系を好き勝手にいじくりたおすという倒錯的な感覚をマイルドなものに変えてくれる。
Xbox Liveに対応予定で、ピニャータが身に着けるサングラス、バックパック、カツラなどのアイテムをマーケットプレースで入手したり、プレーヤー同士でピニャータの交換する機能なども予定されている。同社では珍しい幅広い年齢層をターゲットにしたタイトルで、北米の子供向けチャンネル「for Kids」にて2006年9月からアニメが放映されることも決定しているという。ターゲットは5歳以上とのことだが、果たして極彩色のピニャータたちが「キモカワイイ」路線に食い込むことができるかどうか……それは、まだ誰にもわからない。発売時期は、国内外ともに2006年末予定。
■ Xbox 360用周辺機器
まず、右写真の「Xbox 360 HD DVD プレーヤー」は、付属のリモコンが初公開された。Xbox 360本体付属のリモコンよりもボタンの数が増えており、プレーヤー本体はもちろんTVなどの操作がより容易になっているという。 「Xbox 360 Live Vision Camera」は、PC周辺機器的なスッキリとしたデザインが印象的。初代Xboxのビデオチャット用カメラに比べると見た目のインパクトで劣るが、使い勝手はこちらのほうがよさそう。
「Xbox 360 Quick Charger kit」は、発表会で言及されていなかった製品。2個のバッテリーがいちどに充電できるというすぐれもの。国内でも夏頃に発売が予定されているという。
■ Xbox新作(国内発売の予定なし)
□Microsoftのホームページ (2006年5月11日) [Reported by 豊臣和孝]
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