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会場:Grauman's Chinese Theater
だが、Microsoftには“次世代エンターテインメントマシンを他社に先駆けて市場投入している”という明確なアドバンテージがある。海外では北米を中心に初代Xboxが築き上げた大きな牙城があり、その旗印のもと、Xbox 360も順調にシェアを伸ばし続けている。Microsoftにしてみれば、無理に奇をてらった発表を行なうよりは、地に足をつけたマーケティングでライバル機の市場投入前に差を広げておきたいという意向があるのだろう。
本カンファレンスには、同社のCEO兼CSAのビル・ゲイツ氏がE3に初登場するという嬉しいハプニングもあったが、それについては別記事にてご紹介する。こちらでは、コンシューマゲーム機の話題にしぼってお届けしよう。なお、断わり書きのない日付や数値に関しては米国発表の内容であることに注意していただきたい。
■ Xbox 360 HD DVDプレーヤー、ワイヤレス機器を年末に投入
ドライブは既報のとおり外付タイプで、本体の大きさはXbox 360の約半分といったところ。縦置き、横置きのどちらにも対応しており、統一感のある外観が目をひく。背面にXbox 360と接続するためのUSBらしきコネクタ類が見えるが、仕様についてはほとんど明らかにされていない。
マイクロソフトによれば、優れたデジタルオーディオとビジュアル機能を持ち、Xbox 360でHD DVDビデオがハイビジョンで堪能できるという。専用リモコンつきで、2006年末に発売される予定。価格は未定。
「Xbox 360 ワイヤレス ヘッドセット」は、コントローラにケーブルをつなげることなくボイスチャットが可能になるアイテム。人間工学的設計に基づきデザインもリファインされている。「Xbox 360 メモリーユニット(256MB)」は、すでに発売されているメモリーユニット(64MB)から容量が4倍に増えている。以上3点は、いずれも2006年末に発売予定で、価格は未定。
「Xbox Live Vision」は、Xbox Liveを介したビデオチャット、写真付きメッセージの送信、ゲーマーアイコンのカスタマイズなどが可能になるアクセサリー。初代Xboxで発売された「Xboxビデオチャット」のXbox 360版ともいうべきもので、ゲームタイトルでは「Pinball FX(ZEN)」、「Tom Clancy's Rainbow Six Vegas(Ubisoft)」、「Totemballl(Freeverse)」、「World Series of Poker:Tournament of Champions(Activision)」の対応が決定している。発売日は、北米と欧州が9月19日、それ以外の地域が2007年2月10日。日本での発売は未定。
■ Xbox 360は同社エンターテインメントの将来を象徴 ~年内に160タイトル以上のゲームをリリース~
「(UFOの目撃談で名高い)ネバダ州にあるアメリカ空軍基地『エリア51』に隠されているゲーム機と噂された」といったジョークをまじえつつ、ムーア氏は北米および欧州におけるXbox 360の人気を裏付けるデータを披露。Xbox 360は大変素晴らしいスタートを切っており、6月までに500~550万台を販売できそうだとコメント。発売から約半年間の数字としては、初代プレイステーションなど他社のゲームプラットフォームを上回るという。NPDによる北米2006年3月のゲームソフトTOP3をXbox 360タイトルが独占したという一例からも、その人気の高さがうかがえる。
各タイトルについては後日ブースレポートにて紹介させていただく予定だが、ここではカンファレンスのスクリーンに投影されたゲーム画面の一部をご紹介しよう。年内に160タイトル以上をリリースするという同社の“本気の欠片(かけら)”を、とくとご覧いただきたい。
「1年で倍増?」といぶかしがる人もいそうだが、もちろん同社はなんの根拠もなしに600万人などと言っているのではない。サービス開始以来、Xbox 360全購入者の約60パーセントが接続し、そのうち90パーセント以上が、デジタルコンテンツを販売する「マーケットプレース」を利用。過去6カ月間の総ダウンロード数は、1,800万件を突破。エレクトロニック・アーツのスポーツゲーム「ファイトナイト3」は、発売後にデモ版を公開したところ、直後の売り上げが5倍に増えたというデータも明らかにされた。 カジュアルゲームが手軽にダウンロードできる「Xbox Live Arcade」では、バンダイナムコ、コナミ、MIDWAYなど複数社が新旧名作を年末までに配信予定であることが明らかにされた。Xbox Liveでは、ゲーム以外にもミュージックビデオ、トレーラームービーなどがダウンロードできる。新作、旧作、音楽など、幅広い年齢層にアピールするコンテンツが取り揃えられているからこそ、1年で倍増といった目標も決して絵空事ではないというわけだ。 筆者個人としては「もう少し価格の面でこなれてくれば、より身近な存在になるんだけど」と思うのだが、手軽さという点では現時点でも十分魅力的。興味がある人は、チェックしておいたほうがいいだろう。 ● 2006年末までに配信予定のXbox Live アーケード新作
□Xboxのホームページ (2006年5月10日) [Reported by 豊臣和孝]
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