熱血マウンテンバイクを体感できる! トミー「韋駄天翔 激走 韋駄天バトル」
「韋駄天翔 激走 韋駄天バトル」 |
発売 |
トミー |
価格 |
7,329円 |
電源 |
単三電池×4(別売) |
発売日 |
発売中 |
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パッケージ。「テレビにつなぐとすぐに遊べる」特徴をアピール |
当連載を定期的に読んでいただいている方ならご存知だとは思うが、現在のトイ界には「体感ゲーム」と呼ばれる一大ジャンルが形成されている。ざっくり語ると、体感ゲームとは、テレビゲームとトイの中間にあるアイテムだ。ハードとソフトが一体化しており、付属のAVケーブルを使ってテレビと接続するだけで、すぐに遊べる。
最大の特徴といえるのが、コントローラ。バット、ラケット、釣竿、ボーリングのボール……とゲームの内容に応じて形が変わり、プレーヤーはこれらのコントローラを使って遊ぶのだ。テレビゲームのコントローラとは異なり、バットやラケット型のコントローラを本物のように使い、体を動かして遊ぶことから、総称として「体感ゲーム」と呼ばれている。
この体感ゲーム、トミーやエポック、タカラ、スクウェア・エニックスなど多数のメーカーから発売されているが、開発は滋賀県にある新世代株式会社がその多くを引き受けたり、または共同開発している。体感ゲームの新製品を残さずチェックしていくと、同社が研鑽を重ね、着実に進化を遂げているのがわかる。
スポーツゲームから始まったこのジャンルが、キャラクタゲームを発売し、まったくのオリジナルゲームを手がけるようになった。操作感覚も、作品によっては実際のスポーツのテクニックを活かせるようにまで洗練されてきた。ここがおもしろいところだ。
最新作となる「韋駄天翔 激走 韋駄天バトル」は、テレビ東京系列で放映されているアニメ番組を体感ゲームに仕上げたもの。筆者は残念ながら、この原作には明るくないないのだが、MTB(マウンテンバイク)がテーマだと知り、俄然と興味が沸いてきた。
本体の形は、実に大胆なデザイン。マウンテンバイクのハンドル型なのだ。これでどんな遊びを体感できるのだろうか。
■ コースに応じてバイクをセッティング
あらためて本体をチェックしてみると、いやはやマウンテンバイクのハンドルそのものだ。AVケーブルが内蔵されていなければ、本物のハンドルと間違う人もいるのではないだろうか。
電源となる単三電池は、左右のグリップに2本ずつ格納する。AVケーブルをテレビに差し込み、本体の電源をオンにすれば、すべての準備は完了する。
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本体。ハンドルの中にCPUとソフト、映像出力機構が組み込まれている |
操作するときは、通常の自転車と同じようにハンドルを握る |
高度なテクニックを使うときは、ハンドルを上下左右に振ってコマンドを入力する |
遊べるモードは、2種類。主人公の山登翔になりきって、並みいるライバルたちと競い合う「韋駄天バトル」。最速記録を競う「ダッシュバトル」だ。プレイの目的は異なるが、両モードともテクニックやコースは同じなので、「韋駄天バトル」を中心に紹介していく。
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主人公は物語の冒頭に不思議な世界へワープしてしまう |
バトルに勝利しながら、現実の世界へ戻る手がかりを探していく |
遊べるモードは、「韋駄天バトル」と「ダッシュバトル」の2つ |
用意されたステージは、全8種類。舗装路、砂利道、岩道、雪道など、フィーリングの異なるコースでレースを行なうことになる。ステージの最初にはマシンのセッティングを行なう。例えば次に走行するのが砂利道なら、ブロックタイヤに変える。性能の高い、サスペンションやギアが手に入ったのなら、それに変更する。
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多種多様なコースが登場し、それに対応した操作が必要になる |
勝利条件は、そのステージのボスに勝つことだ |
コースに応じてバイクのセッティングを変え、強化していく |
レースの目的は、ライバルより先にゴールに到達すること。ライバルとの距離は画面上部のメーターで示され、プレイ中はこれをたびたび見ることになる。ライバルたちの実力は、プレーヤーの習熟度と拮抗しており、少しのミスが命取りになる僅差のバトルが展開する。
コントローラは、実際のマウンテンバイクと同様に使う。コースに応じて右に曲がりたい場合は、コントローラを右へ傾ける。左へ曲がりたい場合は、左へ傾ける。ブレーキをかけたい場合は、ブレーキレバーを手前に引く。
ペダルがない分、走行やジャンプに関する操作は、付属のボタンを使用する。スピードを上げる場合は右ハンドルについたダッシュボタンを押し、坂道を利用してジャンプをする場合は左ハンドルについたジャンプボタンを押す、といった具合だ。
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コースには坂道が多く、ジャンプをするチャンスが多い |
ハンドルを倒しすぎると、転倒してしまう |
ボスとの競り合いこそが重要。勝負のかけどころだ |
■ 反射神経を問われるドライビングテクニック
基本的なテクニックは、最短のルートを丁寧になぞり、転倒や競合者と接触しないで走ることだ。しかし、これだけではライバルに差をつけにくい難易度になっており、これから紹介するふたつの高度なテクニックを駆使することが必要になる。
高度なテクニックのひとつ目は、スタートダッシュ。レースがスタートするまでマウンテンバイクは、ドライブランチャーに保持されている。このときにコントローラを左右に激しく動かすと、ゲージがたまる。そしてスタートと同時にダッシュボタンを押すと、最高速から走り出せるスタートダッシュをくり出すことができるのだ。
高度なテクニックのふたつ目は、エアリアルトリック。コントローラを「下」から「上」へ、あるいは「左」から「上」へというふうにすばやく動かし、コマンドを入力すると、マウンテンバイクが炎に包まれ、超スピードに加速するのだ。
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スタートダッシュ。レースの重要なポイントのひとつ |
エアリアルトリック。ハンドルを下から上へ動かすと、主人公が回転する |
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成功すると、着地と同時に超スピードでダッシュする |
先へ進むと風景や走行感覚の異なるステージが登場する |
高度なテクニックにトライしてみると、これが実にシビア。砂利道のコースなどは、そもそもが滑りやすく、コースをきれいに回るだけでもひと苦労。転倒につぐ転倒で、なんとか慣れたと慢心すると、そのとたんにまた転倒する始末だ。
エアリアルトリックなど、夢またの夢。タイミングよくジャンプボタンを押して高くジャンプして、コマンドを入力しようにも、時間が足りないのだ。原作のファンで、なおかつマウンテンバイクを好きなプレーヤーなら、リアルと思えるチューニングなのかもしれない。
練習を重ね、スタートダッシュは確実にできるようなった。エアリアルトリックは、いまだ4回に1回程度しか成功しないが、それでも出せるようにはなった。成功すると、主人公は急加速をし、ライバルに差をつけられる。1回成功するだけでも気持ちいいが、数回連続して成功したときなどは、ゲームの印象が大きく変わり、爽快感を感じた。
不満を感じた箇所を挙げるとすれば、チュートリアルがないこと。そしてモードが少ないことが指摘できる。この点はこれまでの体感ゲームとは異なるニュアンスなので、疑問に感じた。
それにしても、筆者の興味としては、ハンドル型のコントローラに尽きる。こんな大胆なデザインに仕上げてくるなんて、新世代株式会社が開発する体感ゲームは、やはり面白い。今後の新商品にも、大いなる期待を寄せたい。
(C)藤原としひろ・TOMY・講談社/アニプレックス・MN・テレビ東京 (C)2005 TOMY (C)2005 SSD COMPANY LIMITED
□トミーのホームページ
http://www.tomy.co.jp/
□「韋駄天翔 激走 韋駄天バトル」のページ
http://www.tomy.co.jp/idatenjump/products/TV/product_TV.htm
□関連情報
【2005年7月19日】「東京おもちゃショー2005」開幕
iPodなどを意識した“音楽系”おもちゃも登場
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20050719/toy-s.htm
毎週、電子系のおもちゃを中心にオススメのおもちゃをご紹介しています。「このおもちゃ、気になるけど面白いかなぁ」といったものを徹底的に遊び倒し、その面白さをお伝えしていきます。取り上げて欲しいおもちゃなどがありましたらドシドシと編集部までメールを送って下さい (編集部) → game-watch@impress.co.jp ←
(2006年2月16日)
[Reported by 元宮秀介]
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