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「東京おもちゃショー2005」開幕
iPodなどを意識した“音楽系”おもちゃも登場

7月19日~21日 開催 (関係者のみ入場可能)

会場:東京ビッグサイト

 社団法人日本玩具協会は、毎年恒例の玩具関係の展示会「東京おもちゃショー2005」を開催した。入場できるのは業界関係者のみで、一般来場者は入場することはできない。

 2002年までは東京ビッグサイトにおいて業界関係者に対して披露した後、週末には一般来場者も入場することができるユーザーデイを設けるといった、2つの側面を持つ展示会として開催されてきた。しかし、メーカー側からは「業界関係者と一般ユーザーでは見せたいものが違う」といった意見も聞かれ、2003年には定例の6月に業界関係者向け「東京おもちゃショー」を開催し、7月末に一般ユーザー向け「おもちゃみらい博/2003 JAPAN TOY SHOW」が開催された。しかし、昨年は「おもちゃみらい博」は開催されず、台東区の展示場で業界関係者向けの「東京おもちゃショー」が開催されるのみにとどまった。

 今年は昨年を踏襲する形で関係者向けの展示内容となったが、会場は広々とした東京ビッグサイトに再度変更となった。「ロボット旋風」が吹き荒れたあと、「小さなラジコン」や「テレビにつなげてすぐに遊べるゲーム機」などいくつかの潮流はあったが、今年はやはりキャラクタと“癒し”に主流が置かれた製品が目立った。小さな子供向けの玩具ではキャラクタでがっちりと心を掴み、OLを中心とした女性には癒しをテーマにしたアイテムを提供する。このほかにも「脳力トレーナー」など、高年齢者を対象とした商品も人気を集めている。

 少子高齢化の中で各年齢層に向けた市場を開拓することがメーカーには求められているようだ。


アイディア満載のe-Toy関連商品を多数出展したセガトイズ

 オリジナリティあふれる商品がずらりと並んでいたのがセガトイズのブース。「PICO」の新製品となる「Beena」から、「idog」をはじめとした「iシリーズ」の新作「ifish」、そして「甲虫王者ムシキング」を使用した新商品の展開、すでに品薄が伝えられている「家庭用星空投影機ホームスター」など、幅広い層に向けた商材を展開している。

 中でも面白そうだったのが「サウンド キャリア ミニ」。iPodを手にすることができないが、憧れてはいるという層をターゲットにした商品で、CDプレーヤーなどと接続することでダイレクトに音楽を録音することができる。録音時間は12分程度で、モノラルのみ。スピーカーは搭載していないため、イヤホン(両耳タイプ)で聴くしかない。音質的にはAMラジオ程度だという。

 セガトイズらしい点としてはゲーム機能を搭載している点。収録されているのは、音符キャッチゲームやカーレースゲーム、リズムゲーム、逆転再生で曲当てクイズなど5種類。これらのゲームは録音した音楽と連動している点が面白い。たとえば収録した曲のスピードによってカーレースのスピードが変化するといった具合だ。このほかにもかける音楽によってペットの機嫌が変わったり、たくさん聴かせることで芸を憶えるといったギミックも搭載している。また、他の「サウンド キャリア ミニ」と接続することで音楽やメッセージの交換も可能。

 パーソナライズの一環としてパネルを取り外し、その下のシートを取り替えることで着せ替えが可能となっている。着せ替え携帯からきているアイディアだが、女性をターゲットとした商品としては、“個性を出す”のは重要な要素の一つかもしれない。

【サウンド キャリア ミニ】
「iPod」にはまだ手が届かない年齢層をターゲットにした「サウンド キャリア ミニ」。着せ替えできるアイディアは携帯電話からだろうか? ゲームも収録されているが、音楽に合わせてカーレースのスピードが変化するなどのギミックが新しい。10月下旬発売予定で3,990円


 「24hピクトハウス」も発売まで1カ月を切り、ほぼ完成した状態で展示されていた。家の形をした中には液晶がセットされ、キャラクタが時計機能やセンサー類に合わせ、様々なリアクションを起こす。年頭に行なわれた同社の商談会でも出展されていたが、さらに完成度が上がり、ほぼ完成間近となっている。

 ミニチュアハウスをたたく(ノックする)とそのキャラクタがアクションを起こす。ただ単に液晶部分にキャラクタのアニメーションが表示されるだけではなく、各種ギミックが作動。たとえば電気が点灯したり、階段を上がっていくと階上のトイレから「ジャー」っと音が聞こえたり……立体的に楽しめる。

 また、「24hピクトハウス」は3軒まで接続可能。接続するとキャラクタは扉を開けて(実際に扉が開閉するギミックが搭載されている)隣の家を訪ね、コミュニケーションを交わす。仲良くしたりけんかしたり、様々なドラマを見せてくれるという。

 こういった時計と連動していると、真夜中型の人間は時計をずらさなければ楽しめないのでは……と考えてしまうが、「24hピクトハウス」では夜には夜の、泥棒が入るといったイベントが用意されていると言うことで、それなりに楽しめるのだという。

 さらにこの商品は他企業ともタイアップしている。たとえばおやつの時間であれば、明治製菓のお菓子を食べてみたり、「DAKARA」を飲んでみたり。生活に密着した商品をこういったところに織り込んでいくのは、ある意味、新しい広告形態といえるだろう。

【24hピクトハウス】
家をたたく(ノックする)と時間や各種条件で様々なリアクションを起こしてくれる、一種の癒し系アイテム。家の部分に液晶が仕込まれており、キャラクタがアニメーションしてそれだけでも楽しいが、電気がついたり音がしたりドアが開いたり閉まったり……といったギミックも仕組まれていて、立体的に楽しめる。3軒まで接続が可能で、キャラクタ同士がコミュニケーションをする。8月下旬発売予定で3,150円

 8月13日の発売を予定している「家庭用星空投影機ホームスター」。すでに初回分は予約で完売状態の店舗も数多く見られるこの商品。家庭用のプラネタリウムとしてかなりの期待を背負っている。星空を収録したホームスター専用恒星原板をセットしスイッチを入れるだけで、天井に映し出される。基本的には白い天井に投影したいところだが、担当者によれば「木目くらいなら大丈夫ではないでしょうか。もちろん白い天井などの方が美しく表示されます」という。

 天文ファンだけでなく、癒しグッズとしても広めていきたいようで、冬には冬季限定のバージョンを発売したり、今後はアーティストとのコラボレーションなども検討していきたいという。

【家庭用星空投影機ホームスター】
7月7日予定だった発売日が8月13日に変更となったが、ほぼ発売は確定したようだ。発売当初はスターシルバーとコスモブラックの2色が用意される。価格は20,790円 操作スイッチ類のアップ。回転機能やタイマー機能などを備えている このように中心のトレイを引き出し、星空が記録された原板をセットする
こちらが発売される予定のホームスター専用恒星原板。南十字星が見たいと言った要望もあるそうで、それに答える形でソフトが発売される “雪”をイメージしたようなホワイトカラーの冬季限定版。このほかにもアーティストとのタイアップカラーバージョンも企画としては挙がっているようだ
【甲虫王者ムシキング バトルベンチャー(仮)】
どんどん広がる「甲虫王者ムシキング」の世界。アーケードの世界を小型液晶ゲームとして再現したのがこの「バトルベンチャー(仮)」。カードに相応するのが技などを収録したチップ。一人で遊んでたくさんの技をチップに憶え(記録)させて、そのチップを友人に貸したりすることも可能だという。ちなみに2台をコードで接続すると自動的に対戦モードとなり対戦が楽しめる。11月初旬発売予定で、価格は5,229円を予定
【iシリーズ】
「idog」に続く商品となる「ifish」。熱帯魚をイメージしたデザインだが、胸ビレのところにタイヤが仕込まれていて、動き回ることもできる(水の中で使用するものではない)。「idog」に比べ、音楽に連動し背びれが動きダンスを繰り広げるなど機能的に進化しているが、それ以上により“癒し”を強調した商品。12月下旬に5,229円で発売される予定 「idog」もバリエーションバージョンが発売される。機能的な変更点はないが、カラーリングが変更されていると共に、顔のイルミネーションがこれまでの“丸”から、ハート型や星形のバージョンが登場する
【Beena】 【脳力トレーナー 音読編】
小さな子供を対象とした知育玩具系では圧倒的な強さを誇る「PICO」の進化バージョンといえる「Advanced PICO Beena」。テレビに接続して遊ぶことはもちろん、テレビに接続しなくても遊べる。さらにプレイ時間の設定や本体設定機能なども備えている。ソフトも子供向けのみではなく「脳力トレーナー(仮)」など家族で楽しめるソフトも用意されている。ちなみに写真左は「アニメ『甲虫王者ムシキング~森の民の伝説~』」。写真右は「GO!GO! アドバンスドライブ~6つのマシンにちょうせんだ!~」。「Advanced PICO Beena」は8月6日発売 「脳力トレーナー」にはマイクのついた「音読編」が登場する。トレーニングモード、チェックモードがそれぞれ4種類収録されている。8月4日に5,250円で発売される予定



体脂肪測定と同じシステムで肌に触れあうだけでスイッチオン!「ビートでタッチ!」

 エポック社で面白そうなおもちゃが出展されていた。「ビートでタッチ!」というゲーム機で、体脂肪測定と同じ体に通電させる技術を使って、体をスイッチ化させるというシステムだ。4辺にそれぞれ端子部分があり、それを握ることで体に通電させる。

 ゲームそのものは単純で、色が光っていく順番通りにスイッチにタッチするというもの。たとえば赤色の端子部を握っている人がいれば、赤色のスイッチをタッチしなくても、赤色の端子部を握っている人にタッチするだけでいいわけだ。その人そのものがスイッチ化するわけで、ゲームでふれあうことができるという、若い男女にはたまらない(?)システムとなっている。

 ゲームはいくつか収録されており、チームワークゲームやタッチゲームなどいろいろと楽しめる。ある意味パーティゲームとしてよくできたインターフェイスといえる。みんなでわいわいと楽しんでいただきたい。できれば男同士ではなく、カップルで楽しみたいものである。

【ビートでタッチ!】
エポック社の「ビートでタッチ!」。4つの各辺にセンサーがついており、そこを握る形で持つと、体脂肪計と同じ人体に通電することを利用して人体そのものをスイッチ化するという面白いシステムを実現している



テレビにつないですぐに楽しめるゲーム類はすでに1ジャンルを形成

 すでにひとつのジャンルとして定着したと言っていいのが、テレビに接続するだけですぐに遊べるゲーム機だ。今回もいくつか出展されていたが、そのほとんどがキャラクタと連動した商品となっている。

 注目なのはトミーの「テレビで遊びた隊 韋駄天翔 ~激走! イダテンバトル~」。ハンドル型コントローラで傾きセンサーを搭載しており、ハンドルを傾けることでコントロールする。ハンドルの動かし方でコマンド入力を行ない、様々なトリックを実現する。アクション要素の強いゲームに仕上がっている。

 また、すでに「講談社スーパーキャラクターフェスティバル 2005」などに出展されているコナミのPLAY-POEMSシリーズ最新作「マリンバ天国」も楽しみだ。音ゲーに精通しているコナミが作っているだけに、いい仕上がりになりそうだ。

トミー
【テレビで遊びた隊 韋駄天翔 ~激走! イダテンバトル~】
バイクのハンドルだけのコントローラで、様々なトリックを再現する。左右と手前と奥に傾けるセンサーを搭載しているが、たとえば2度手前に傾けて前に倒す……といった複雑なコマンドも用意されるようだ。複雑なアクションが期待できる
コナミ
【マリンバ天国】
エポック社
【東京フレンドパークII スペシャル! フレンドパークへみんなでいこう!!】
すでに「講談社スーパーキャラクターフェスティバル 2005」などでも出展されていたPLAY-POEMSシリーズ最新作「マリンバ天国」。コナミがこれまで制作してきた音ゲーのノウハウが詰まっている。9月15日発売予定で7,329円を予定 人気番組「東京フレンドパークII」のゲームか第2弾。これまでの2人プレイから4人プレイを可能とした。このことからコントローラのフットスイッチがふたつに分けられている



そのほかの注目商品

 このほかにも注目の商品がいくつか出展されていた。太陽工業の「R/C空とぶドラえもん」は、逆方向に動く2つのプロペラを持つ本格派のラジコン。シュイーンという音と共に会場高く舞い上がり、多くの来場者の耳目を集めていた。

【太陽工業:R/C空とぶドラえもん】
「R/C空とぶドラえもん」は発明品“タケコプター”をイメージしたラジコン。2枚の羽根が逆方向に動くシステムを採用しており、より安定したホバリングが可能だという。上昇下降が可能。ちなみにドラえもんは軽くするために発泡スチロールでできているが、カラーリングも含めて実にカワイイ仕上がりとなっている。発売元はエポック社。7月23日発売予定で5,754円





【トミー:リスミーポッドDX】
セガトイズの「サウンド キャリア ミニ」とターゲット的には近い位置にある。ICカードに8分間、音声を記録可能。16トラックにまで分割できる。マイクを通してしか音声の収録はできないため、「サウンド キャリア ミニ」のようにダイレクトにCDプレーヤーなどから録音はできない仕様となっている





【タカラ:人生ゲーム キャンディ】 【バンダイ:トレジャーガウスト】
「人生ゲーム」というフランチャイズを各方面に展開するタカラだが、低年齢層の女児をターゲットとしたのがこの「人生ゲーム キャンディ」。1週間で女性の一生を体験できる。中学生からスタートし、意中の男性にアタック、結婚……そして出産とストーリーは続く。なお出産したら子供でゲームをスタートできる。たとえばプレーヤーが女優になり、出産すると2世女優になるなど、かなり多彩なバリエーションが用意されているという バンダイの「トレジャーガウスト」は空間に潜む幽霊“ガウスト”をキャッチ。つりでリールを引くように右側のハンドルをくるくると巻き捕まえることになる。あんまりガンガン巻いてもテンションがあがり(釣り糸が切れるように)逃がしてしまうことも……


□日本玩具協会のホームページ
http://www.toys.or.jp/
□「東京おもちゃショー2004」のページ
http://www.toys.or.jp/toyshow/toyshow.htm
□関連情報
【2003年6月10日】バイヤーズデイとユーザーデイに分かれた初めての「東京おもちゃショー2003」
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20030610/toyshow.htm
【2004年6月15日】日本玩具協会、東京おもちゃショー2004開催
セガ トイズの「メガドライブ プレイTV」など出展
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20040615/toy-s.htm

(2005年7月19日)

[Reported by 船津稔]



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