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5回目の紹介となる今回は、戦闘システムを中心に、ゲームの舞台となる「フレームシティ」の権力者である3人の登場人物を紹介していく。彼らがクロウとどう関わりあってくるのか? 敵の黒幕なのか味方なのか? 多くの謎は尽きることはないが、どの人物もストーリーに大きく関わってくるのは間違いないだろう。 まず、戦闘システムについてだが、クロウの繰り出す連続格闘攻撃術のことを「シーケンシャルキル」と呼ぶ。クロウが戦闘中に、特殊機関SOU特製のパーソナルフレーム(PF)で敵をシーケンシャルスキャンすると、そのデータはSOUの専用コンピューターに転送される。転送されたデータをコンピューターが即座に情報を処理し、スキャン対象の筋肉の動きや重心の位置、その他の情報を分析すると同時に、対象の個人情報をデータベースに参照して敵の行動を予測する。この間、わずか0.02秒。 クロウは、SOUのコンピューターからフィードバックされた敵の予測行動と弱点の情報を瞬時に把握し、最適な攻撃ルート・攻撃方法を見出して、通常では考えられないような速さで敵に強力な攻撃行なうことができる。ただし、この一連の攻撃スタイルは、極度の集中力を必要とし、身体に強い負担をかけるため、鍛え上げられた肉体を持つクロウであっても使用回数には限度がある。
また、ゲーム中に、シーケンシャルキルのカスタマイズデータを入手することで、シーケンシャルキルを強力なバージョンに強化することが可能だという。 ■ マダム・ローズ (Madam Rose) 「策謀の月下美人」
年齢:45歳 世界的なアパレルブランド・ROZE(ロゼ)社のオーナー兼デザイナー。 美しく気高い容姿と、狡猾な交渉術をもって、男社会を渡り歩く女実業家。取り巻きや恋人気取りの男たちは数多いが、決して他人に心を開くことはなく、華やかなれど孤高の存在。富と名声、美貌こそがすべてであり、常にそれらを追い求めている。 上海の出身で、祖父が大手企業を営み、一族は裕福だったが、上海-北京紛争で会社が壊滅的ダメージを受け、祖父も死亡。社内抗争に敗れた一族は会社から追い出され、起死回生のためフレームシティに移住した。 しかし父親の会社は小さく、かつての裕福さはなかった。その状況に強い不満を抱いたバイ・ジーはSORA社のVF開発の裏情報にチャンスを見出し、アパレルへのVF導入に着手。VFを使ったアパレルには、世界各社が権利獲得に競合したが、バイ・ジーの会社のみがその権利を得たばかりか、独占的な技術提供を受けることになった。 会社が軌道に乗ると、バイ・ジーは父親を会社から追い出し、社名をROSE社に変更。自らもマダム・ローズと名乗り、世界的ブランドへと発展させる。
無名だった会社が、突然、巨大な利権を手にした理由は明らかになっていないが、「SORA社の社長室に、月下美人が咲いた」との噂があり、彼女の名声への執着心のすさまじさは、フレームシティの政財界の誰もが知るところとなっている。マダム・ローズが作り出した花園で、クロウは何を見出すのだろうか……。
年齢:47歳 フレームシティ警察の悪名高き署長。 『署長の椅子』だけがサムの求める全てであり、その座を守るためならばどんな卑劣な手段も辞さない、執念の男。小心者だが、ずる賢くて計算高く、どんな状況でも自分の立場を守り続けて来た。 過去、エリート警官としてニューヨーク市警に配属されたサムは、巧みな処世術によって、着実に出世街道を進んでいた。直属の上司が次期署長になることが確実視され、サムは将来的に自分がそのポストに就くことを強く望んでいた。だが上司は署長就任直前にスキャンダルを起こし、左遷されてしまい、サムの夢はあっさりと消えた。 直後、サムは実質的な島流しでFC市警への転属になる。キャリアを再スタートせざるを得なかったサムだが、街にうごめく思惑や利権関係を察知し、FC市警内でのポジション確保に執心するようになる。 各方面への根回しを始めると同時に、手駒としてライアンを引き入れる。その裏には、すべての手柄をサムのものとする代わりに、ライアンのミスを全て帳消しにする、という密約があった。
手柄を重ねたサムは、7年前、40歳の時に副署長となり、2年後、当時の署長の殉職を機に、署長に昇進。サムが目をかけているマフィアが、当時の署長を暗殺したと噂されているが、真意のほどは定かではない。また、署長の座をより強固にするために、テロリスト、カーンとさえ密約を結んだとのうわさも流れている……。
年齢:54歳 VFを開発し、世界の情報システムを大きくかえたIT企業・SORA社の創業者にして、現社長。 世界中の企業や政治家たちがその一言一句に注目するほど、世界経済に影響力を持っており、当然フレームシティの暫定政府にも太いパイプを持っている。裏でフレームシティを動かしているとの噂もある。 藤堂は生粋の日本人で、元々は日本にあるIT企業の技術者だった。非常に有能な技術者であった藤堂は、数多くの特許発明をし、当時所属していた会社に多大なる利益をもたらした。だが、その発明への対価や報酬があまりにも低く、日本の企業体質に見切りを付けた藤堂は単身香港へ渡り、同士とベンチャー企業を設立。実績を上げ、成功者になっても、その野心はとどまらず、将来を見越してフレームシティへ会社ごと移住した。 移住後、かねてより研究していた有機ELディスプレイの応用発展に取り組み、数年で開発に成功。香港時代より親交のあった大富豪、アンドリュウ・ローの資金援助を受けてヴィジュアルフレーム(VF)を完成させた。
大国の撤退直後、藤堂は満を持してVFを発表。安価なVFを供給できる体制を整えていたこともあって、瞬く間に世界市場を制覇し、SORA社は大企業となる。アンドリュウ・ローはフレームシティの暫定自治政府の総督となり、藤堂は世界経済の中心人物となる。すべては、2人の間で練られたシナリオであった。 ■ ROSE社の概要 「長春花のごとくあれ」 ROSE社は、マダム・ローズがオーナー兼チーフデザイナーとして活躍する、世界的に有名な高級ブランド(アパレルメーカー)である。もともとは、父親の経営する小さなブティックのデザイナーに過ぎなかったが、ヴィジュアルフレーム(VF)開発の噂が流れた当初から、ローズは服飾へのVF導入を決め、独自のデザインや商品開発を進めた。 あらゆる手段、あらゆるコネクションを使い、各界から根回しをすることで、ローズはアパレルにおけるVF利用の独占権を獲得。社名をROSE社に変更し、VFの正式発表と同時に第1号商品を発売すると、爆発的ヒットを記録。ROSE社は一気に世界的なデザイナーズブランドとなり、マダム・ローズも人気デザイナーの仲間入りを果たした。 社名のROSEが意味する「薔薇」は、中国では「四季を問わず花がある」ことから、「長春花」と呼ばれる縁起の良い花であり、社の永久的な繁栄を願って社名となった。また、薔薇の持つトゲは、どんな敵からも自社を守るというローズの意思を表している。
ローズの願い通り、会社は早15年以上、世界のアパレル界のトップに立ち、常に流行をリードしている。ローズのデザインが優れていることもあるが、VF製品ゆえに、海賊版の商品の製造が困難なこともあって、高価でも正規商品を購入するしかなく、ROSE社の業績は伸び続けている。
■ フレームシティ市警の概要 「We're FCPD ~署長サムと正義の番犬たち」 フレームシティ市警……正式名称・フレームシティ・ポリス・デパートメント(Frame City Police Department)、通称・FCPD。フレームシティ創設時に連合政府によって設立されたFCSS(=フレームシティ安全保障部隊=F.C. Security Service)が、連合政府の統治終了と共に発展解消され、FCPDが設立された。 FCSSからスライドしてFCPDに入った警官を中心に、FCの一般市民や、各国警察からの志願者・推薦者らを加え、総勢1,000人を越える体制でスタートした。警察としての装備品は、他の国々と大差はないが、街の面積に対する警官の密度が高いことや、SORA社の技術提供を受けた最新の通信機器によって、通報から現場到着までのレスポンスタイムは3分を切り、世界最高レベルを誇る。 だが、犯罪検挙率はさほど高いわけではない。その背景には、異常に高い犯罪発生件数や、街のブラックボックスであるグラスケイジ(主に天王城)を抱えているという事情もあるが、最も大きな原因は、FCPDの腐敗体質にある。マフィアやギャングなどの犯罪組織がはびこるこの街では、警官といえども安全は保証されておらず、買収や収賄が横行しており、かなりの数の犯罪が見過ごされているのである。 現署長サムが就任後は、その傾向は益々顕著になっており、グラスケイジにおける犯罪者の検挙は減っている一方で、観光都市のイメージアップのためにセントラルフレームでの防犯体制は強化されている。人員増補もなされており、うかつに街中で暴れようものなら、瞬く間に警官隊に包囲されてしまう。また、FCPDの警官には、各自の判断において発砲する権限が与えられているため、抵抗すれば徹底的に反撃され、行動不能に陥ることは容易に想像できるだろう。
腐敗した体質でありながらも、警察官としての能力が低いわけではないところが、FCPDの威厳を保っているのである。
■ SORA社の概要 「すべての人々が見上げる、そして、世界を覆う、空とSORA」 SORA社は、藤堂雄大が創設し、社長を務める世界一のIT企業である。文字通り、SORAは日本語の「空」を意味する。世界中の人々が見上げる空、すべての人々の頭上に広がる空、世界を覆う空。SORA社が世界のトップに立つという想いと、藤堂の絶対的な自信が込められている。 今をさかのぼること35年余、若干二十歳の藤堂雄大は、大学在学中からいくつもの特許発明をし、その才能を見込まれて日本の一流IT企業に入社した。入社後も才能を発揮し、会社に貢献してきた藤堂だったが、その功績に対する評価、報酬は米国等と比べてあまりにも低く、不満を抱いた藤堂は、仲間の技術者たちと共に香港へ渡り、ベンチャー企業を立ち上げた。今から32年前、藤堂雄大25歳の夏である。 彼は、立ち上げた会社で、情報通信技術・情報処理技術ならびに通信媒体の開発を中心に事業を展開、日本人のみで構成された企業ということで、かなり風当たりも強かったが、高機能携帯電話や携帯型ゲーム機などのヒット商品を次々と生み出し、香港のベンチャー企業としては抜きん出た業績を上げた。それらの製品に使われていた有機ELディスプレイは、省電力で見やすく、コストが安いなどの長所があり、それが製品の人気につながっていた。 そこに目をつけたのが、香港の実業家で資産家であるアンドリュウ・ローであった。アンドリュウ・ローは、フレームシティへの進出を計画しており、その担い手として藤堂に白羽の矢を立てた。藤堂の会社の有機ELと情報通信技術を融合させることによって、ビジネスチャンスが生まれると考えたのである。その思惑は、藤堂の野心と合致した。 フレームシティへ渡ると同時に、藤堂は自らの会社の社名を「SORA」に変更。アンドリュウ・ローの豊富な資金を受けて、“空”を掴むための研究開発を始める。有機ELディスプレイを応用発展させ、ヴィジュアルフレーム(VF)を完成させると、その発表の機が熟すのを待つ。 フレームシティに暫定自治政府が発足し、アンドリュウ・ローが総督に就任するのと同時に、既に大量生産を終えていたVFを全世界に発表。情報通信の常識を覆すシステムは瞬く間に世界に広がり、SORA社は一気に世界の頂点に上り詰める。そして、世界経済の中心となった街のトップには、自分たちのパトロンであるアンドリュウ・ローがいる。
SORA社は、次々とライバル企業を吸収合併して傘下に入れ、3年後にはフレームシティの企業の90%以上がSORA社グループの一員となった。ただし、藤堂は自分と香港時代からの仲間以外を信用せず、VFやPFの製造においても、複数のグループ企業を使って、それぞれパーツのみを製造させ、そのノウハウやデータが漏れないようにするなど、徹底的な機密保持を図っている。現在も、SORAグループは発展を続けており、2047年時点で、そのグループ企業の総数は2,000社を越える。
■ TGS 2005で新作トレイラームービーを公開! 9月16日から始まる(一般公開日は17日、18日)東京ゲームショウ2005において、「フレームシティ」のトレイラームービーが公開される。会場に足を運んだ際は、ナムコブースでぜひその高密度なグラフィックスを堪能してもらいたい。
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□ナムコのホームページ (2005年9月16日) [Reported by 志賀康紀]
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