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【連載第186回】 あの、おもちゃを徹底レポート




これぞ究極のライトセーバー・トイ!
米Masterreplica「FXライトセーバー」

「FXライトセーバー」
発売 米Masterreplica
価格 22,050円
電源 アルカリ単3電池×3(別売)
発売日 発売中



 ファン待望の「スター・ウォーズ エピソード3 シスの復讐」がこの週末の6月25日(土)から「先々行ロードショー」という形で公開され、事実上の封切りとなる。第1作の「エピソード4」から数えると約27年間に及ぶ一大シリーズの最終章。その衝撃のクライマックスを目撃したくて、公開日をいまかいまかと指折り数えて待ちわびている人も多いだろう。筆者もそのひとり。あまりに待ちきれないので、「スター・ウォーズ」グッズを買いあさり、飢えをしのいでいる状態だ。

 今回紹介するのは、「スター・ウォーズ」ファンなら誰もが気になるであろう「ライトセーバー」のトイだ。結論からいってしまうと、「これぞ究極のライトセーバーのトイ」と断言してもいいほどの、素晴らしい出来栄え。

 思えば、これまで何本と「ライトセーバー」のトイを買っては、がっかりさせられてきただろう。ブレードの部分が妙に短かく不恰好だったり、光量が足りなくてうすぼんやりとした光しか放たなかったり。子供向けのトイとはいえ「これじゃあんまりだよ……」と肩を落とすしかなかった。しかし、そんな失敗とは、もうこれでさよならだ。「FXライトセーバー」……これさえあれば、もう「ライトセーバー」のトイはいらない。


世界唯一の企業が作った高品位モデル

 「FXライトセーバー」を発売しているのは、米Masterreplica。現在のところ、Lucas filmから世界で唯一「スター・ウォーズ」関連のレプリカ製品を発売することを認められている会社だ。これまでに、映画に使われた小道具そのままの精密な商品を数多く手がけ、ファンの垂涎の的となっていた。そんな同社が「ライトセーバー」のトイを発売するのだから、半端なものになるわけがない。

 ちなみに米Masterreplicaからは、「エピソード3」の公開に当たって、複数の「ライトセーバー」商品が発売されるので、混同されないように注意したい。

 劇中のモデルを忠実に再現した「プロップレプリカ・ライトセーバー」は、1本58,275円にもなるハイエンドモデル。今回紹介するトイが「FXライトセーバー」だ。こちらは1本22,050円。現在青いブレードの「アナキン・スカイウォーカーモデル」と、赤いブレードの「ダース・ベイダーモデル」が発売されている。

 「FXライトセーバー」は1本で2万円を越えるので、一般的なトイとしては高すぎるという意見もあるだろうが、実際に手にしてみると、一切の不満が出なくなる。


光が伸びる!音が鳴る!

 「うわ~、長い」。「FXライトセーバー」を手に入れたときの正直な印象だ。実はこの「FXライトセーバー」、かなりの人気のためか、都内の主要トイショップを何軒巡ろうとも店頭では発見することができず、ネット上のショッピングサイトで購入したのだ。「できれば商品を手にして満足感を味わいながら家路につきたかったな、ショッピングサイトだと少し味気ないな……」などど思っていたのだが、商品を目にした瞬間に「ネットにして良かった~!」とコロリと意見が変わった。

 なにしろ箱が長いのだ。サイズを測ってみたら1メートル20センチはある。電車の中に持ち込めば、ヒンヤリとした視線を集めること確実のビッグサイズだ。

 大きいというインプレッションは、箱から商品を取り出して、自分の手で握るとなお強くなった。これまで短くデフォルメされていたトイで遊んできた経緯も影響しているのだが、それ以上に「ジェダイの騎士たちはこんなにも長い剣を使いこなしているか!」という単純な驚きがある。筆者の身長は178センチだが、「FXライトセーバー」の全長は115センチ程度。足元に置いて立てると、自分の体の半分以上、腰を超える長さがあるのだ。

 いわゆる取っ手の部分の再現度は、映画を未見なので評価はできないが、極めて精巧に作られている印象だ。トイらしいデフォルメは一切なくなく、映画のモデルを忠実に再現しようという作り手の意識が伝わってくる。

 別売の単3アルカリ電池を3本用意して、取っ手内にある電池ボックスにセットすれば、準備は完了だ。

全体が長く、カメラのフレームに収めるのにも苦労するほど プラパーツを基本に、金属パーツを巧みに交え、高級感をかもし出している
取っ手の後ろなどの普段は目の届かないところも入念に作りこまれている レプリカらしく、電池ボックスもスマートに収まる設計だ


【ムービー】
暗闇でライトセーバーを振っているところ
(MPEG-1、900KB)
 電源を入れる直前には、筆者の興奮はピークに達していた。事前のチェックでこの「FXライトセーバー」が失禁ものの機能を搭載していることを知っていたためだ。

 機能の1つ目は、ブレード部分の伸縮だ。映画中では「ライトセーバー」のスイッチを押すと、光が一直線に伸び、ブレードを形作る。スイッチをオフにすると、反対に光が縮まり、ブレードが収まるというギミックを描いているのだが、なんとこれを再現しているのだ。

 スイッチをオンにすると、「キシュシュィィ……」という音を立てて、光のブレードが勢いよく伸びていく。スゴイ! 映画のまんま! もちろんブレード部分に内蔵されたライトが順番に点灯しているのだろうが、演出部分が優れているので、そんなことを頭に思い浮かべる暇はなく、「本物だ~!」と興奮させられる。これ、これ、これが欲しかったんだ。

 機能の2つ目は、ブレードが揺れるときになる「ブゥン、ブゥン」という効果音だ。これまでにこの効果音が鳴る「ライトセーバー」のトイもあるにはあったのだが、電源を入れると終始音が鳴りっぱなしになるという単調なものだった。しかし、この「FXライトセーバー」は振動センサーを内蔵し、ユーザーの手の動きに応じて「ブゥン、ブゥン」という音が鳴り響くのだ。

 機能の3つ目は、ブレードが何かに触れたときの破裂音だ。劇中では「ライトセーバー」同士がつばぜりあいをするときに、「ビシュュュウ」とひと際高い音が鳴るのだが、この「FXライトセーバー」のブレード部分を何かに当てるとそれを感知して、あの破裂音が響き渡るのだ。もちろん「FXライトセーバー」を2本用意して、ブレード部分をぶつけ合えば、劇中さながらの闘いを再現できる (壊れてしまったら元も子もないので気をつける必要はあるのだが)。

蛍光灯の下でも赤い光が見て取れる見事な発光 部屋のライトを消すと美しい剣が浮かび上がる 「スター・ウォーズ」ファンなら時のたつのを忘れて没頭できるはず


 「ライトセーバー」の格好いい部分を忠実に再現した数々の機能。これだけでも十分なのだが、筆者がもっとも気に入っているのがその光量。蛍光灯の下でも色合いがわかるほどの発光がある。

 さらに部屋の照明を落として「FXライトセーバー」を振ると目の前にブレードの残像が残り、映画そのままの光景が展開するのだ。これらの機能の実際の様子を収録したムービーを用意したので、ぜひご覧いただきたい。

 「買いたいけれど、価格が高い」と迷っているあなた。価格以上の価値は、十分にある。究極のトイを手にしながら、いっしょに感動の最終章を鑑賞しようではないか!

(C)2005Lucasfilm Ltd.&TM.All rights reserved.(C)2005Master Replicas inc. All rights reserved.


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(2005年6月23日)

[Reported by 元宮秀介]


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