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【連載第185回】 あの、おもちゃを徹底レポート




ジェダイの騎士になりきれる体感ゲーム!
トミー「スター・ウォーズ ライトセーバー・バトル ジェダイの戦い」

トミー「スター・ウォーズ ライトセーバー・バトル ジェダイの戦い」
発売 トミー
価格 8,379円
電源 単3アルカリ電池×4(同梱)
発売日 発売中



 まもなく公開される「スター・ウォーズ エピソードIII シスの復讐」。長きに渡る一大サーガの完結編とあって、盛り上がり方もハンパじゃない。関連商品グッズも続々と発売されている。以前、当連載でレポートした「ダース・ベイダー ボイスチェンジャー」は、初回出荷分はすでに完売。その熱気に押され、急遽再販が決定したという。

 今回紹介する「ライトセーバー・バトル ジェダイの戦い」も、同様のヒットが期待できるトイだ。内容は、ひと言でいえば、ジェダイの騎士になりきれる体感ゲーム。ライトセーバー型のコントローラをぶんぶん振って、画面の中のドロイドやバウンティハンターを倒していく。

 発売はトミーだが、開発は新世代株式会社が担当。「エキサイトスタジアムDX」(エポック社)や「剣神ドラゴンクエスト」(スクウェア・エニックス)など、国産の体感ゲームの多くを手がけている同社の作品だけに、内容への期待度も高まる。

 「どうせ子供向けのトイでしょ?」なんて、軽く見ている人がいるとしたら、この本体を見るとたちまち後悔することになるだろう。CPUやソフトなどが内蔵された本体は、なんとジェダイが訓練用に使用するボールになっているのだ。そう、「エピソードIV 新たなる希望」の劇中、ミレニアム・ファルコン号の船内でルークが使用した、あのボールだ。なんというマニアックさ! ルークが訓練する場面を見ながら、「あのボールがあれば、自分もジェダイの騎士になれるかも……」と夢想した人は、ひとりやふたりじゃないだろう(筆者もそのひとりです)。そんな「スター・ウォーズ」ファンの夢を叶えてくれるアイテムでもあるのだ。


本当にライトセーバーを振っているかのようなフィーリング

 パッケージに収められているのは、本体とライトセーバー型のコントローラ、そしてAVケーブルだ。本体は、前述したとおり、ジェダイが訓練用に使用するボール型だ。あくまでゲーム機の本体なので、ディテールは完全には再現されていない。トイらしく、「STARWARS」のロゴも大きくプリントされている。そうしたわずかな難はあるものの、それでもやはり「劇中にほんの数秒しか映らないアイテムをよくモデル化したものだなあ」と感心せずにはいられない。

 ライトセーバー型コントローラは、セーバー部分が青いジェダイモデルだ。グリップを握ってみると、大人の手にもちょうどよく、好印象。本体に単3アルカリ電池を4本入れ、付属のAVケーブルでTVと接続すれば準備は完了だ。

パッケージ。「エピソードI~III」のキャラクターがせいぞろい 本体は、ジェダイの見習いが訓練に使用するボール型 ライトセーバーの色は、正しいジェダイの証となるブルーだ


電源を入れると、「STARWARS」のロゴが表示され、物語の世界へ引き込まれる
タイトル画面は、「エピソードI~III」の実質的な主役となるダース・ベイダー
 本体裏面にある電源をオンにすると、「STARWARS」の黄色いロゴが画面いっぱいに映し出される。映画のように、奥まで飛んではいかないが、ジョン・ウィリアムス作曲のテーマ曲が流れ、「おおおっ、『スター・ウォーズ』のゲームだ!」と気分を盛り上げてくれる。

 遊び始める前に、本体のセッティングを行なう。ライトセーバーの動きを読み取らせるために、本体はテレビの上に置く。そしてプレーヤーはテレビから1~1.2メートル程度離れた場所に立つ。セッティングを誤ると、ライトセーバーの動きが正しく感知されないので、ここは慎重に行ないたい。

 ゲームを始めると、最初にライトセーバーのコントローラの調整を行なう。画面中央に表示された青いボールを、縦、横、斜めの順に切りつける。自分の動きが正しく反映されていればオーケー。違和感を感じるようだったら、再度調整を行なう。

 筆者は、まずライトセーバーの映像とサウンドに感激。コントローラを振ると、画面の中でライトセーバーの軌跡が美しく輝き、おなじみの「ブゥゥン、ブゥゥゥゥン……」というサウンドが響き渡るのだ。こちらの動きに対して、画面の映像も瞬時に反応するので、あたかも自分が本物のライトセーバーを握っているかのように思える。

 本体のセッティングさえ正しく行なっていれば、調整自体は難しいものではない。興奮するあまり、ライトセーバーを振る腕に力が入って、本来想定したものとは違う動きが読み取られることもあるが、この問題はプレイを重ねて慣れてくると解決する。

 本格的なミッションを行なう前に、トレーニングを行なう。画面に表示されるトレーニング・ドロイドを相手に戦い、ライトセーバー型コントローラの使い方をマスターしていく。

 ライトセーバー型コントローラの基本は、敵を斬ること。縦、横、斜めの動きが読み取られ、単体の敵だけでなく、集団で出現した敵をなぎ払ったり、空中に浮かんでいる敵を倒したりすることも可能だ。

 次に重要となるのが、防御。敵が銃などで攻撃してきた場合、飛んできたビームに対してライトセーバーをかまえる。すると、ライトセーバーの力で、ビームを防御することができるのだ。

 応用となるのが、ビームの跳ね返し。敵が放ってきたビームが到着する前にライトセーバーを振ると、ビームを跳ね返し、敵に命中させることができる。遠方にいるために、ライトセーバーが届かない敵を攻撃するときに有効なテクニックだ。ただし、飛んでくるビームの位置に対して、ライトセーバーを正確に振らないといけないため、ミスをしやすい。なかなかの高等テクニックといえる。

 ジェダイの奥義といわれる「コンボ・ムーブ」という攻撃方法もある。「右上」、「左下」、「真下」などというふうに、決められた方向と順番にライトセーバーを動かすと発動する、強力な攻撃だ。ステージをクリアするたびにひとつずつ習得することができ、先のステージに出現する強大な敵を倒すための重要なテクニックとなってくる。

ゲームを始める前に、ボールを斬ってコントローラの調整を行なう ステージセレクトの画面は、ジェダイ評議会になっている ジェダイ・ドロイドの案内により、ライトセーバーの使い方をマスターする
ライトセーバーを振るだけで、攻撃と防御が可能だ 訓練の仕上げは、先輩のジェダイとの戦いだ 「コンボ・ムーブ」は必殺技。ライトセーバーを振ってコマンドを入力する



ジェダイの騎士になる道は、果てしなく厳しい……

 訓練が終わると、いよいよジェダイの騎士としてのミッションを行なう。ステージは全部で6つ用意されており、このゲーム独自のストーリーになっている。基本的には「エピソードI」から「エピソードIII」までの戦いを追体験していくことになる。

 「ステージI」は、「エピソードI」とリンク。分離主義者のドロイドを倒していく。この辺は、まだまだ腕試しといったところ。ドロイド出現後、攻撃してくるまでに数秒の間があるので、あわてずにライトセーバーを振る余裕がある。単体で出現したドロイドは、ライトセーバーを縦に振って倒す。数体が横並びで出現した場合は、横に振って一気に倒す、など遊びながら基本的なテクニックを会得できるようになっている。

 ステージの最後に到達すると、ボスキャラクターとの対決となる。「ステージ1」は、ダース・モールだ。なぎなたのような、特殊な形状のライトセーバーをすばやく回転させながら、攻撃してくる。ライトセーバーの回転こそは早いが隙も多いため、こちらもすばやくライトセーバーを振っていけば、力押しで勝てる。

 ……はあ、はあ。「ステージ1」をクリアした時点で、しばし小休止。あまりに多くライトセーバーを振ったため、息があがり、腕がパンパンになったためだ。流れる汗も止まらない。う~ん、映画を見る限りでは、ジェダイの騎士たちはみな涼しい顔をして戦っている。こんなに息が上がっているようでは、まだまだジェダイにはほど遠いということか。しかし、登場するヨーダやアナキンたちキャラクタから、背景や音楽、サウンドまでもが、映画に忠実であるため、ゲームの世界へ心地よく没入できる。

ステージは、すべて映画の場面が元になっている ライトセーバーを横に振ると複数の敵を一掃できる ステージの最後では、強力なキャラクタと1対1で対決をする


ダース・ベイダーになる前のアナキンに稽古をつけてもらえる場面もある
 なんて、語る余裕があったのも「ステージ1」までだった。「ステージ2」になると、とたんに難しくなる。筆者はこれまで大量の体感ゲームで遊んできたが、基本的には子供向けのトイのため、難易度も「難しいが、難し過ぎない」あんばいに調整されていたことを知っている。しかし、この「ライトセーバー・バトル ジェダイの戦い」は、特別のようだ。何度戦おうとも、ドゥークー伯爵に勝てないのだ。

 ジェダイの騎士との戦いでは、防御こそが重要となる。相手が振ってきたライトセーバーに対し、垂直になるようにライトセーバーを振りかざすと、その攻撃を受け止められる、いわゆる「つばせりあい」状態になる。こうして相手の攻撃を防いで、その直後に生じた隙に、一撃を加えていくのだ。

 例えばオビ・ワン・ケノービ相手の訓練なら、何度も挑戦しているうちに、オビ・ワンが斜め左下、真下、斜め右下のパターンに沿って攻撃をしてくることがわかる。それなら対策を立てようもあるのだが、次第に強さを増してくる敵には歯が立たない。まるで「ジェダイになるのは、並大抵の努力では足りないのだよ」と問わず語りに教わっているようだ。ああ、確かにそうかもしれない……。

このような虫を使った攻撃もくり出される バウンティ・ハンターは宙を自在に舞うので、斬りつけるのが難しい
ボスとの戦いの前には、ちょっとした会話シーンもある 戦い全般において、攻撃よりも防御が鍵を握る印象だ


 誤解をしないでいただきたいのだが、筆者はこの難しさに不満を抱いているわけではない。それどころか、はてしない戦いのはてに腕を磨き、強敵を倒せるようになる。それが映画の世界にマッチしている、と感じているのだ。

 「エピソードIII」を観る前に遊んでもいいし、観たあとに興奮をぶつけるべく遊んでもいい。いずれにしろ、「スター・ウォーズ」ファンには、一度は遊んで欲しいゲームだ。

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□トミーのページ
http://www.tomy.co.jp/
□「スター・ウォーズ」関連商品のページ
http://www.tomy.co.jp/starwars/
□関連情報
【1月20日】エポック社、新作体感ゲーム「ぐるりんワールド」発表
ペダルをグルグル回してキャラクタを操作
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20050120/epoch.htm


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(2005年6月2日)

[Reported by 元宮秀介]


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