「セガ・プライベートショー2002~春~」開催
新キャラクタふたりを追加した「バーチャファイター4 エボリューション」を初出展!

6月11日 開催

 株式会社セガは、今夏から今冬稼動予定の業務用タイトルを集めたマスコミ、オペレータ向けの内覧会「セガ・プライベートショー2002~春~」を開催した。

 会場内で注目を集めていたのは、「バーチャファイター4 エボリューション(VF4 EVO)」と「ワールドクラブ チャンピオンフットボール セリエA2001-2002(WCCF セリエA)」の2タイトル。また、筐体出展はなかったが、VF.NETの通信インフラを利用した麻雀ゲーム「セガ 四人打ち麻雀 MJ」が今秋に発売される予定であることが明らかにされた。

 「セガ 四人打ち麻雀 MJ」は、人気メダルゲーム「ダービーオーナーズクラブ」の筐体が流用可能な麻雀ゲーム。磁気カードにキャラクタ、ニックネーム、段位、対戦履歴などが記録可能。対戦相手がいないときはCPUキャラクタが入るため、ひとり~3人でもプレイ可能。CPUキャラクタにも「顔」や「個性」が設定されており、対人戦と同じような対局が楽しめるという。席の周辺にいる他プレーヤーから手牌が覗かれないよう、視野角を限定するフィルタが採用されている。


バーチャファイター4 エヴォリューション

謝っても許してくれそうもない……そんな顔つき。下から煽り気味の勝ちポーズは怖さ倍増
 遂に姿を現わした「VF4」の続編。単なるアッパーバージョンではなく、旧キャラクタ、ステージ、モードなど、全面的に手が加えられている。出展バージョンの完成度は約70%程度で、8月下旬の稼動を目標に鋭意開発中。

 新キャラクタは、柔道家「日守 剛(ひのがみ ごう)」とキック・ボクサー「ブラッド・バーンズ」のふたり。現バージョンのイメージカラーは、「剛」がブルーで「ブラッド」が赤。1Pカラーの服装はカジュアルだが、2Pは「剛」が胴着、「ブラッド」がボクサートランクスを着用。ふたりの風貌は、良く言えばワイルドで、見方を変えれば、正直“とってもコワイお兄さん”。顔にピアスと頬傷がある「剛」にいたっては、青白い表情などから、思わず“ゲームの最終ボスか?”と疑いたくなるほど。「ベタな優男キャラなんて使えないね」というプレーヤー層からは、かなり熱い支持を受けそうだ。

 「剛」の技は、投げからの派生技、出足払い、移動しながらの軸足払いなどが確認できた。突きや膝蹴りなどの打撃もこなすが、やはり“柔道家らしい技”がどのように盛り込まれるのかが気になるところ。「ブラッド」はキックボクサーだが、肘の使い方はムエタイ風。手数、一発の威力、あるいは両方兼ねたキャラクタなのか。格闘ゲームでキックボクサーは珍しくない存在だけに、3D対戦格闘の源流を作った「SEGA-AM2」が、どのようなキャラクタに仕上げてくるのかが期待される。

 現在わかっている新モードは「ミッションモード」、「クエストモード」のふたつ。「ミッションモード」は、対CPU戦のプレイ中に「打撃技○回以内で倒せ」、「攻撃を○回ガードしろ」、「○秒以内に倒せ」など、一定の条件が付加されるというもの。条件をクリアすれば、アイテムやファイトマネーが獲得できる。「クエストモード」は、VF.NETから「○段以上の有段者に5連勝しろ」、「イベントにきた有名プレーヤーを倒せ」などのクエストを与えられる。こまめにVF.NETをチェックしてクリアすることで、さまざまな報酬が得られるという。また、対戦ではアイテムやファイトマネーを奪い合う「争奪戦」がランダムで発生する。

 旧キャラクタは、モーションなどが全面的に見直され、新技、新しい構えなどが追加されるという。アイテム数も増え、髪や目の色も変更可能になり、プレーヤーごとに個性的なファッションが楽しめることになりそうだ。ステージは、風雨などの天候などが再現されるという。

 全国大会を経て、やや一段落した感もあった「VF4」シーンだが、「VF4 EVO」の登場により、各地で再び熱き戦いが繰り広げられることになりそうだ。

ズラリ並んだ「VF4 EVO」の参考出展筐体。時間が経つにつれ筐体周辺の人波が増えていく


ワールドクラブ チャンピオンフットボール セリエA2001-2002」

世界一のクラブチームを育て上げるのがゲームの目的。だが、本来の目的そっちのけで選手カード集めに走る人も多そうだ
 昨年のプライベートショーやAOU2002でも出展された、新機軸のサッカーゲーム。ロケテストで一足お先にハマってる人もいるかと思われるが、まだ見たこともないという人のために、正式稼動前にもう一度ゲームシステムをおさらいしておこう。

 「WCCF セリエA」は、実在のサッカー選手がプリントされたトレーディングカードを使ってプレイするサッカーゲーム。クラブチームのデータを記録するICカードと、選手カード11枚が必要。スターターパックをベンダー(カード販売機)から購入すれば、プレイに必要なカードがひととおり揃えられる。

 プレーヤーは、初回のみクラブチームの本拠地、名称、ユニフォームデザインなどを決めたら、選手カードをプレイフィールドに配置。試合前に、攻撃力、守備力、パワーなど6項目のいずれかを中心に練習メニューを決めてチームを育成。調子の悪い選手は、声をかけてテンションをあげてやることもできる。ただし、選択肢を誤まると逆に調子を下げてしまうこともある。

 試合は、他の席に座ったプレーヤーと対戦する。他にプレーヤーがいないときは、CPUが対戦相手になる。試合中のフォーメーションチェンジや選手の交代は、トレーディングカードを実際に動かして行なう。なお、選手交代は3名まで。

 中央、右、左といったサイド攻撃、ゾーンプレス、カウンター、シュート、キーパーなどは、ボタンで直接指示できる。ただし、試合は自動進行するため、煩雑さは全くといっていいほど感じられない。試合の流れをみて、適確なタイミングで選手に指示を出すだけでいい。

 本作の楽しさは、選手カードを実際に動かして、フォーメーションをリアルタイムに変えていく“ダイレクト”な感覚だ。練習で覚えさせたフォーメーションを軸に、状況を見て選手カードを動かす。各選手の能力、調子、適したポジションはキチンと確認できるし、シュートやキーパーが飛び出す指示も直接出せる。まさに、選手を生かすも殺すも監督次第、というわけ。それだけに、ハマった時の快感は、「あぁ、サッカーの監督って最高!!」などと思わず絶叫したくなるほど。そして、失敗したときの悔しさと自己嫌悪感もハンパじゃない。この“ダイレクト”さが、プレーヤーをゲームの世界にグイグイと引きずり込んでいく重要なポイントになっている。

 そして、もうひとつ重要なのが“コレクション”要素だ。ゲームが終了すると、サテライトから選手カードが1枚払い出される。カードは梱包されており、当然ながら中身はランダム。新たな選手カードをゲットするたびに「こいつを、このポジションにして……」などと、新たなチーム構想(もしくは妄想)が脳内に渦巻く。選手カードは、多ければ多いほどいい。だから、もっと欲しくなる。

 ICカードによる育成要素、選手カードによるコレクション性。払い出されるカードを見て「次こそは!」と、さらなるチャレンジ欲をかきたてられる。心憎いまでに“良くできたシステム”としかいいようがなく、ある意味“麻薬的”とさえいえる。サッカーが好きな人は、是非プレイすべき要注目タイトルだ。

各サテライトのシートは2人で腰掛けられるサイズ。友だち同士でワイワイいいながら遊ぶのも楽しそう 初めてプレイする人は、ベンダーからスターターパックを購入する必要がある 筐体正面の大型スクリーンに映し出される試合の様子。自分の試合はサテライト正面のモニターで確認
選手カードの配置や動きがディスプレイにダイレクトに反映する楽しさ おおまかな戦術指示はタクティクスセレクトで行なう
モチベーションが低い選手には、個別にアドバイス。選択肢を間違えると逆効果。このケースでは、星一徹よろしく“厳しく対応”した結果、選手が逆ギレしてモチベーションを下げるというサイアクの結果に…… プレイ終了後、選手カードが1枚払い出される。黒く梱包されたカードが放つ“欲しい欲しい光線”を一度でも浴びてしまうと、カード欲しさにまたプレイしたくなる。この魔力、実に抗し難い


ソウルサーファー

涼しげなカラーリングの筐体は、まさに“これからがシーズン”といった印象
 7つの海を舞台に、爽快なサーフィンが楽しめる体感ゲーム。リアルな操作性を追及したというサーフボード型コントローラにのってプレイする。ステージは「EASY」ランクのカリフォルニア、ポリネシア、日本、ハワイと、「HARDランク」のオーストラリア、南アフリカ、ヨーロッパ、ハワイの7つ。高得点を出せばボーナスステージがあるという。キャラクタは4種類。スタンスやホームグラウンドなどが、それぞれ異なる。

 ボードは、後ろ側を踏むとトリックが発動。左右の動きと組み合わせることで、さまざまなトリックが繰り出せる。同じ波でも、高い位置で出せば、それに応じたグレードの高いトリックが出る。チューブくぐり、波に乗るタイミング、スラローム、ユーターンなども高い得点を出すポイントになってくる。

 コントローラーの形状から、ヒットメーカー製の体感スポーツゲーム「エアトリックス」を連想する人も少なくないだろう。前方からオブジェクトが迫ってくるといったスピード感では及ばないが、こちらは視界(スクリーン)いっぱいに開けた広く美しい海原を眺めながら、思い思いのスタイルでサーフィンが楽しめる。これからのシーズンに、まさにピッタリといえるだろう。

コントローラーの操作性は、波に乗っている感覚をイメージさせるソフトさと微妙な浮遊感がある


スターホース2002

「ウイニング・ラリー」ボーナスは、是非とも狙っていきたい
 人気メダルゲーム「スターホース」シリーズ最新作。今回は参考出展。親馬を選んで自分だけの競走馬を作成して、レースに出走させて賞金を稼ぐゲーム。馬券を買ってコインの獲得を目指すベットゲームも楽しめる。

 本作は、重賞を獲得するたびに“獲得マーク”がついていく「ウイニング・ラリー」システムを新たに導入。全重賞を獲得すると、ボーナスメダルがプレゼントされる。システムは、世代交代しても引き継がれるため、世代ごとにボーナスメダルを獲得できるチャンスがある。また、本システムの導入にともない、プレーヤー(馬主)を確認するため、4桁のパスワードを使用する「暗証番号システム」が採用されている。

 実名馬は、2001年のJRAレースシーンを彩った「ジャングルポケット(2001年度代表馬、最優秀3歳牡馬)」や「クロフネ(最優秀ダート馬)」など68頭、実名ジョッキーは現調教師の武邦彦氏、小田部雪騎手など57名が登場する。NHKマイルカップなど、2002年JRAレーシングプログラムに対応。レース実況は、杉本清アナウンサーが担当している。


ムサピィのチョコマーカー

キーワードは「森一番の○×」。エコール独特の微妙な展開をみせるデモはファン必見
 ムササビのムサピィが活躍するパズルゲーム。6色のチョコ(ブロック)と★チョコを、同じ色のチョコではさんで消していく。

 ステージは3次元画面になっており、ブロックの上を縦横に移動しながら、消すべきポイントを定めていく。ただし、本作には高さの概念があるため、ムサピィは下に降りられるものの、上に登ることはできない。

 ブロックは、消し方によってボーナスが獲得できる。アイテムの爆弾ブロックを使えば、まとめてブロックを消し去ることも可能。ただし、各ステージには時間制限があるため、ただムサピィを動かしているとアッという間にゲームオーバーとなってしまう。まとめて消すか、細かく堅実に消すかが迷いどころ。


□セガのホームページ
http://sega.jp/
□SEGA-AM2のホームページ
http://www.sega-am2.co.jp/
□ヒットメーカーのホームページ
http://www.hitmaker.co.jp/
□セガ・ロッソのホームページ
http://www.segarosso.com/
□エコールのホームページ
http://www.e56.info/
□関連情報
【2001年11月16日】セガ、「2001年~冬~新製品プライベートショー」開催 「ワールドクラブ チャンピオンフットボール」などを出展
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20011116/sega.htm
【2001年6月8日】セガ、「プライベートショー 2001~夏~」開催「電脳戦機バーチャロン フォース」も出展、新画像入手!!
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20010608/sega.htm
【2001年5月18日】セガ、「業務用ゲーム新製品プライベートショー」開催 VF4をはじめ新作がズラリ
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20010518/sega.htm

(2002年6月11日)

[Reported by 北村孝和]

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ウォッチ編集部内GAME Watch担当 game-watch@impress.co.jp

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