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会場:文化放送メディアプラスホール
参加費:無料
昨年、「リネージュ II」を中心に全国6都市で展開された本イベントは、その方針を今年から変え、タイトル別に開催されることとなった。今回は「エヌ・シー・ジャパンが行く! 2009」の第1弾イベント「リネージュ編」となる。 イベントでは、新情報がアナウンスされる「plaync STATION」にて、「リネージュ」の新章「エターナルライフ」が明らかにされたほか、「リネージュ」開発者との懇談会「クリエイティブコミュニケーション」や、ユーザー参加型アトラクション「ワールド対抗チームバトル」が開催された。会場には、ゲーム内アイテムや1,000円分のWebMoneyなどが当たる「会場限定リネージュガチャマシーン」や、「リネージュ エターナルライフ」を一足先に体験できる試遊コーナーも用意されていた。
イベント会場には、開場30分前には長蛇の列ができ、来場者は約260名にも上った。立ち見もでるほどの盛況ぶりで、中には遠路はるばる奈良県からやってきたという熱狂的なプレーヤーもいた。会場内を見渡したところ、来場者の年齢層は20代、30代を中心に、約3割が女性という比較的女性ユーザーの多いゲームイベントとなった。
■ 新章「リネージュ エターナルライフ」を発表!「plaync STATION」
「エピソード1 時の歪み」では、新クラス「ドラゴンナイト」、「イリュージョニスト」の2種類に加え、新ダンジョン「テーベゾーン」、高レベル用新装備、そして装飾品強化システムが実装される。 ・新クラス「ドラゴンナイト」、「イリュージョニスト」
「ドラゴンナイト」の特徴に、ドラゴンのような姿に変身する覚醒スキルがある。覚醒スキルを使用すると、各種ステータスが大幅に増加し、強力な範囲攻撃が使用可能になる。その反面、移動速度が遅くなり、時間と共にMPが減少していく。使いどころは難しいものの、会場では覚醒スキルが注目を集めていたようで、覚醒モーションが1枚ずつ公開されるたびに歓声が上がっていた。
「イリュージョニスト」の魔法は、今までとは異なるタイプのものが多いようだ。「ミラーイメージ」を使用すると自分の分身が4つ出現してプレーヤーの身を守り、敵の攻撃を受けにくくなるという。中でも特徴的な魔法が「キューブ召喚」で、使用するとクリスタルの形をしたキューブが一定時間フィールドに出現し、敵と味方両方に影響を及ぼす。「ウィザード」の「ライフストリーム」のような設置型のもので、キューブの周囲に敵がいればダメージを与え、周囲に味方がいれば強化効果をもたらす。
・新ダンジョン「テーベゾーン」
「テーベゾーン」の中には「テーベ砂漠」と「ピラミッド内部」、そして最奥に「オシリスの祭壇」がある。「オリシスの祭壇」に入るとボスモンスター「テーベホルス」、「テーベアヌビス」が2体同時に襲い掛かってくるという。「オシリスの祭壇」に入場するには鍵が必要で、これを手に入れてNPCに渡したプレーヤー20名のみが入れる。レベル55以上のキャラクター20人での攻略を想定して設計されており、難易度はかなり高いことが予想される。また、ボスモンスターがドロップするアイテム以外にも、「テーベゾーン」内のモンスターがドロップするアイテムも魅力的ということで、ボスモンスター討伐だけを目的としたダンジョンではないようだ。
・新システム「装飾品強化」
■ 今年は日本独自のアップデートを重点的に実装「クリエイティブコミュニケーション」
今回の司会進行役は、「リネージュ」サービスチームの等々力満氏が務め、質疑応答は「plaync STATION」から引き続き登場した吉田氏、片山氏に加え、「リネージュ」日本専属開発プロデューサー金 奎好(キム・ギュホ)氏によって進められた。 冒頭でキム氏は、「去年1年間を振り返ってみて、皆さんから合理的な意見を伺うことができましたので、それを実装しようと努力してきました。今回の『クリエイティブコミュニケーション』では、私の努力してきた1年間の姿を皆様にお見せできるのではないかと思っています。また、皆さんとの交流によってより面白く、より便利にするという形でゲームに反映できればいいなと思っています」と熱い意気込みを語った。 最初の要望は「使わなくなったキャラクターの“カイモ”が余っているため、トッピングアイテムを全種類プレゼント可能にしてほしい」という内容。これに対して吉田氏は「トッピングサービスは3月3日に始まったばかりなので、まずは様子を見たいという状況です。今考えているのは、WEB内でのプレゼントは可能にすることです」と述べたうえで、等々力氏が「近いうちにplayncのチケットシステムを使って他のアカウントのお客さんにプレゼントできるようになると思います」と回答を示した。 次はグラフィックス関連の要望で、「海底などでHPバーの表示が景色に馴染んで見えにくい」というもの。思いがけない質問にキム氏は面食らった様子で、「たくさんの方々が不便を感じているとは感じていませんでした。水の中にいる雰囲気を出してみたのですが、目が疲れるというのであれば、違う方向で雰囲気を出すようにします」と改善の意向を示した。 3月17日のアップデートで新クラスが2種類追加されることから、「キャラクタースロットを増やして欲しい」という要望も飛び出した。これに対し吉田氏は、「キャラクタースロットは4つ増えます」と明快に回答。さらに続けて、「ビジネスモデルが変わりましたので、2つは……検討中なので詳しいことは言えませんが、キャラクターを消す必要なく次の『エピソード1』が楽しめます」と答えた。一部は追加料金という形で提供することも考えているのかもしれない。 「アジトを増やしてほしい」という切実な問題に関しては、キム氏はまず「この中でアジトを持っている人はどれくらいいますか?」と来場者に尋ね、アジト保持者が1割程度だったことを確認したのち、「思ったよりも多くの方がアジトを持っていらっしゃるようですが、現在の『リネージュ』は多くの方々が一緒に楽しめるというように考えていますので、新しく入ってこられた方々が不便を感じないよう、アジトの追加は必要だと思っています。その上で、どういった形でアジトを追加するのか検討しないといけないと思っています。追加に関しては、今までと違った形で追加するように努力しています」と新たなシステムを開発中とも受け取れる回答を示した。 ゲームシステムに関し「パーティープレイ時のボーナスが少ないのを改善してほしい。ソロプレイのほうが効率がいいので、みんなでワイワイ楽しめない」という要望に対して片山氏は「パーティープレイに特化したマップはイベントなどで作ってきました。パーティープレイは確かに需要はありますが、パーティープレイが面倒だというユーザーも結構いるみたいです」とゲーム内ユーザーの意見を示し、改善は難しい事を述べた。 さらにパーティープレイ時のバランスについてキム氏は、「私が韓国で『リネージュ』をプレイした際、パーティープレイの問題については全く悩みませんでした。韓国のプレーヤーは血盟でチャットをしつつ、狩りは別々に行なっていました。しかし、実際に日本のユーザーは、パーティーで集まって話をしながら一緒に狩りをしています。ですので、パーティープレイ時の効率を上げることについては全く問題ないと思っていますので、検討しておきます」と韓国と日本のパーティープレイ時の違いを述べた上で、前向きな姿勢を示した。 これに関し、片山氏が「パーティープレイ向けのマップはあったほうがいいですか?」と来場者に問いかけたところ、多くのユーザーが実装を望んでいるようで、会場のあちこちから賛同の拍手が起こった。また、来場者の1人が「過去にプレイして1番面白かったのは、ラスタバド実装前の地下進行路です。そこで敵がわんさか来て、みんなでまとまって戦っていたことですね」と語ると、会場からは同意する声が多数上がった。 さらにコミュニティーを重要視した意見に「フィールド上のノンアクティブのモンスターをアクティブにしてほしい」というものがあった。これは、意見者の過去の体験として、初心者だったころの自分が強力なモンスターだらけのフィールドへ誤ってテレポートしてしまい、身動きが取れなくて困っていたところ、先輩プレーヤーが助けてくれた大切な思い出が影響しているという。最近は、逆の立場におかれた自分が初心者に対して恩返しをする機会が少ないという悩みも含まれていた。 これについて吉田氏は「モンスターをアクティブにしてしまうと、初心者プレーヤーは逃げることしかできなくなってしまうので、そういう所を配慮してレベル30以下のモンスターをノンアクティブにしています。3月3日のアップデートでは、初心者ゾーンがリニューアルされたことで訓練所に篭るプレーヤーもいなくなり、交流という点でかなり良いものだったと思っています」と述べたうえで、「MMORPGはやはり出会いが大事だと思っています。もちろんコミュニティーの活性化も取り入れたいと思いますので、偏った既存ユーザーからの視点だけではなく、新規ユーザーの方が入ってきやすい雰囲気はゲーム内外盛り上げていきたいと思っています」と吉田氏の考える今後のビジョンについて語った。
最後にキム氏は「今回また新しい御意見が聞けたということは、去年伺った御意見をある程度消化できたのではないかなという風に考えています」と述べたうえで、少々緊張した面持ちになり「この場を借りて初めてお話することがあります。日本専用コンテンツが今までは小さい変化だったと思うのですが、今年は既存のものよりかなり大きな規模で日本専用のコンテンツを追加する計画を立てています」という期待感溢れる言葉で締めくくった。
■ ワールド内ユーザーの結束を高める!「ワールド対抗チームバトル」 会場では、来場者参加型のイベントとして「ワールド対抗チームバトル」が行なわれた。全ての来場者が各ワールドごとに分かれ、「アデン大陸SSクイズ」、「ワールド対抗ボスバトルアタック」、「ワールド対抗バトルロイヤル」の3種類のアトラクションで競った。各アトラクションに勝利すると、勝利したワールドに所属しているチームメンバー全員に、会場内に設置されている「リネージュガチャマシーン」用イベントコインがプレゼントされるということもあり、会場は大いに盛り上がっていた。 ・「アデン大陸SSクイズ」
「アデン大陸SSクイズ」は、会場内の大スクリーンに映し出される問題に対し、各ワールドに所属するメンバー全員で相談して答えを統一し、その正解数を競うクイズ大会。出題される問題は難問ばかりで、熟練したユーザーでも頭をひねる程のものだった。なかでも「話せる島の船着場」を選ぶ問題はかなり難しかったようで、会場内大スクリーンに映し出された4種類の船着場のスクリーンショットとにらめっこしているユーザーが多かった。結果は、5問目の時点で「シリウス」の勝利が決定し、2位は7問目までもつれこんだ末、じゃんけんにより「アークトゥルス」となった。
・「ワールド対抗ボスバトルアタック」 「ワールド対抗ボスバトルアタック」では、各ワールドごとに選出された5人でパーティーを組み、ボス討伐までの時間を競うタイムアタックバトル。ボスを討伐した瞬間、同じフィールドに次のボスが登場するという形式で、最後に登場するボス「テーベアヌビス」の討伐までに要した時間で順位が決定する。使用できるキャラクターは全員レベル70で、「君主」、「ナイト」、「エルフ」、「ウィザード」、「ダークエルフ」各1名で構成されている。ちなみに、エルフの精霊魔法は風属性が選択されていた。 イベント開始時のボスは、「シルバーナイトタウン」の4階に新しく実装された新しいボスで、外見は「ブラック ナイト チーフ」に似ており、「ライトニング」を使用してくる。しかし、各ワールドから選抜されたプレーヤーの前では子犬のようなもので、早々に撃破された。次に「リッチ」、「フェニックス」、「デーモン」、「バルログ」、「堕落」、「死」、「ヤヒ」、そして「エターナルライフ エピソード1 時の歪み」で実装される「テーベホルス」、「テーベアヌビス」という順番で登場した。 「ヤヒ」までは各ワールド順調に進んでいたものの、「テーベホルス」からは未実装なので手の内がわからないのか、かなり苦戦を強いられていたようだ。「テーベホルス」が召喚魔法で手下を呼び出すと、ボスと手下のどちらを先に攻撃すればいいのか悩んでいたようで、タイムアタックということも影響して、画面中にモンスターが溢れていた。中には、モンスターの数が多すぎて、4クラスが手下のモンスターをひきつけていた……というより逃げ回っていたのだろうか、「ナイト」1人がボスを攻撃している光景も見受けられた。
そんな中、息の合った連携プレイで順調にボスを倒し続けていた「シリウス」が「テーベアヌビス」を倒して1位となった。時間内に他のワールドは「テーベアヌビス」を倒せなかったが、それまでに討伐したモンスターから得られたポイントの結果「リゲル」が2位となった。
・「ワールド対抗バトルロイヤル」 「ワールド対抗バトルロイヤル」は、各ワールドごとに選抜された5名でパーティーを組み、全ワールドが一斉に剣を交える対人戦となっている。最終的に他ワールドのパーティーを全滅させ、生き残ったワールドの勝利となる。マップはこのアトラクション用に作成された特別なもので、ピラミッド内部を模した形でイベントを盛り上げていた。キャラクターのレベルは70で、5クラスの中から自由にパーティーが構成できることもあり、クラス選択や作戦確認に各ワールド余念がなく、ブリーフィングは20分以上も続けられた。 イベントが開始すると早々に「カノープス」と「ベガ」が向かい合ったが、なぜか戦闘は始まらない。なぜなら、今までのアトラクションで苦汁を舐めさせられていた「カノープス」と「ベガ」は事前に話し合い、共闘の約束を交わしていたのだ。他にも各ワールド色々な作戦を考えていたようだが、どうしようもなかったのが「シリウス」。「シリウス」は前回、前々回のアトラクションで1位だったため、開始直後に他ワールドからの集中攻撃を浴びていた。その後は各ワールド入り乱れる乱戦となったものの、なぜかその中に「リゲル」はいなかった。「リゲル」は無傷の状態で待機しており、漁夫の利を狙う作戦を狙っていたのだ。 中盤にさしかかり、頃合いを見計らっていた「リゲル」が参戦。白熱した戦闘は続き、生き残った人数が20名になると、対戦者が別のマップに飛ぶ仕掛けが発動した。マップは1画面分の大きさで身を隠す場所もないので、各プレーヤー入り乱れての大乱戦となった。さらに生き残った人数が10名になると、3セル程しかない超極小のマップにワープする仕掛けが発動した。事前にマップが小さくなる仕組みは聞かされていたものの、さすがにここまで狭いマップとは誰も思っていなかったのか、この仕掛けには来場者一同大爆笑していた。
こうもマップが狭いと距離をとれない後衛職は圧倒的に不利になり、「ナイト」と「ダークエルフ」以外は全滅してしまった。最後は「リゲル」3名による集中攻撃で「スタン」が成功し、「カノープス」を撃破した。序盤の漁夫の利作戦が功を奏したのか、3名生き残った「リゲル」が1位を獲得し、2位は「カノープス」となった。
今回のイベントで印象的だったのは、全スタッフの威勢のよさだ。中には来場者よりもテンションが高いスタッフがいたのには笑ってしまったが、全員でイベントを盛り上げようという意気込みが感じられた。来場者も終始笑みを浮かべており、「リネージュ」を通して1つの輪が形成されているように感じられた。今まで参加したことのない「リネージュ」ユーザーも、1度はイベントに参加する事をオススメする。
「エヌ・シー・ジャパンが行く! 2009」の今後の開催日程は未定だが、「リネージュ II」や新タイトルのイベントも予定されているようなので、参加したい方は公式サイトをこまめに確認しておいていただきたい。
□エヌ・シー・ジャパンのホームページ http://www.ncjapan.co.jp/ □「エヌ・シー・ジャパンが行く!」のページ http://ncjgogo.plaync.jp/2009/ □「リネージュ」のページ http://lineage.plaync.jp/ □関連情報 【2月23日】NCJ、「エヌ・シー・ジャパンが行く!」今年も開催決定 第1弾は「リネージュ」をテーマに東京で開催 http://game.watch.impress.co.jp/docs/20090223/ncj.htm 【2008年12月24日】「エヌ・シー・ジャパンが行く! in 東京」開催 「リネージュ II」次期大型アップデートは2009年4月7日 http://game.watch.impress.co.jp/docs/20081224/ncj.htm 【2008年11月25日】「エヌ・シー・ジャパンが行く! in 札幌」開催 運営とファンの交流会、「サドンアタック」のチャネリングも発表 http://game.watch.impress.co.jp/docs/20081125/ncevent.htm 【2008年10月27日】「エヌ・シー・ジャパンが行く! in 名古屋」開催 「リネージュ II」日本縦断イベントで最多の330人が来場 http://game.watch.impress.co.jp/docs/20081027/line.htm 【2008年9月29日】NCジャパン、「エヌ・シー・ジャパンが行く! in大阪」開催 有料の付加サービス「トッピングサービス」を10月21日に実装 http://game.watch.impress.co.jp/docs/20080929/ncj.htm 【2008年9月1日】「リネージュ II」イベント「エヌ・シー・ジャパンが行く!」広島会場開催 「サーバー引越しサービス」を有料で提供決定 http://game.watch.impress.co.jp/docs/20080901/line.htm 【2008年7月28日】オフラインイベント「エヌ・シー・ジャパンが行く! 福岡」開催 「リネージュ II」の日本独自進化を強調。最強S武器など裏話も披露 http://game.watch.impress.co.jp/docs/20080728/ncj.htm (2009年3月9日) [Reported by 日高文典]
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