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価格:未定
(前編はこちら)
■ アニメらしさを出すためにトゥーンシェイドをあえてチョイス
樋口 本当は、地面や壁にリアルな表現をやりたくて仕方がなかったんですけど、“これは『テイルズ オブ』だぞ”、とグッとこらえました。いきなり「テイルズ オブ」の世界にフォトリアルな壁が出てきたら困りますからね(笑)。「テイルズ オブ ジ アビス(以下、TOA)」や6月26日に発売されるWii「テイルズ オブ シンフォニア -ラタトスクの騎士-(以下、ラタトスク)」は描き影なんです。「トラスティベル ~ショパンの夢~」や「アイドルマスター」はライトだけの影ですね。どちらが良い悪いではなく、「テイルズ オブ」のオリジナルの絵を出す場合には、どちらの手法も寄り過ぎないほうがいいと思いました。ですから、影の感じは「テイルズ オブ シンフォニア(以下、TOS)」に近いはずです。「TOS」はライティングによる影の表現ですけど、あれは全部がライトの影ではなくて、描き影を効果的に混ぜています。 ――セルフシャドウなども試されたりしたんでしょうか? 樋口 オブジェクト自身が影を落とすセルフシャドウ手法も使ってみましたが、これは違う、と切り捨てました。その方が処理負担も軽くもなりますし。結果的にベタ塗りの絵っぽくなったということは、それだけ作りこみに時間がかけられたということです。あのボリュームでこのアニメらしい表現ができているのは、現行ハードの性能をあらためて凄いと思いました。もちろん、こちらもそれなりの努力はしていますけど、今まででは絶対に手の届かなかったグラフィックスのクオリティに到達したという手ごたえはありますよ。すごく。 ――トゥーンシェイド技法でもまだまだ研究の余地はいっぱいあると思うんですよね。「TOV」のトゥーンシェイドでの描画はベターなチョイスかなと思いますが…… 樋口 トゥーンシェイドの手法には、影から光にいくまでのに段階を設けるやり方もあるんですけど、結局は光と影の2段階に限りなく近い表現です。その辺りは新しい表現ではなく、アニメーションらしさの感じにこだわりたくて、あえてトゥーンシェイドを採用しているということです。でも、背景は美しさを強調するため、「TOS」と同じく焼き付けの影にしています。 郷田 国内のRPGでいうと、「テイルズ オブ」は3番手くらいに来ていると思います。他社のタイトルの多くはフォトリアルの方向性に行っている中で、アニメらしいRPGとしてうまく住み分けできていると思います。プロジェクトに参加したとき、「これはいけるな」と確信しましたから。 樋口 思い出した。郷田がこのプロジェクトに入ってきたとき、「このゲームの売りは何だ?」と聞いてきたんですよね。“何いってんだ?”と思いつつも、「次世代『テイルズ オブ』です」って言ったら「ああ、そうか」って(笑)。 郷田 発売時期次第ですけど、3大RPGの中で初のHD対応タイトルなのかなあ、と。 樋口 プロダクション I.GさんのアニメーションもHDですから、おそらくゲームで初めて、HD対応のセルアニメーションが入っているタイトルだと思います。ただ、最大解像度ではなく、1,280×720ドットのD4クオリティになります。 ――――ここまで来ると、ゲーム中にリアルタイムレンダリングからアニメーションに切り替わる時の違和感は少なくなってきますよね。 樋口 「テイルズ オブ」を作っていると「当然、セルアニメもあるよね」って話になりますよね。たしかにリアルタイムレンダリングとアニメーションの境界線は近くなってきているのですが、やっぱり違う。本当のアニメーションはまだゲーム屋にはできないと思いますし。ただし、将来的にはどうなるかはわかりません。ゲーム屋がアニメ屋さん並みの表現の能力を持ってきたら、それはゲームパートもアニメパートも一緒のほうがいいよね、っていう話になります、きっと。 郷田 仕事のやり方はぽつぽつ変化してきてますね。アニメ業界の人と話をする機会があったのですが、その方が「アサシングリード」や「コールオブ デューティ」シリーズをプレイして、愕然としたと言っていましたね。“この表現がリアルタイムでできる画面なのか”、“これをやられたらアニメ屋は何を作ればいいんだ”と思ったそうです。おそらくゲーム業界にもアニメーションの専門家が入ってくるなどで融合していく可能性はありますね。 樋口 (主人公ユーリのイラストを持ちながら)「テイルズ オブ」は最終的に、この頭身のキャラクタが動かせるほうがいいでしょうね。藤島先生、いのまた先生のキャラクタをそのまま動かせるという希望は、お客様は口には出さないけど、潜在欲求にはあると思います。今回は時間的にそこまで至りませんでしたが、インタラクティブ性のことを考えると動かせたほうがいいはずです。
樋口 そこも相当いろいろあったんですよ。情報量を増やしたいので吹き出しの中にいっぱい字を入れたいんですけど、「小さなブラウン管で遊んでいるユーザーを切り捨てられないよね」と思いました。ですから、SD解像度の小さなモニタで遊んだとしても、きちんとテキストが読めるように作っています。いさぎ悪いかもしれないのですけど、そこは義務と思っています。 ――4:3と16:9では情報量も納められる領域も違いますし。 郷田 当然、4:3の画面で「TOV」を遊んでもらう場合、上下が黒帯になって画面が縮小されてしまうのですが、それでもゲームができるようにきちんと調整はしました。 ――現状、多様なユーザーの環境を想定して作ることは、大変ながらも大切な部分ですよね。 樋口 ゲームによっては16:9用と4:3用の画面を作っていたりするじゃないですか。でも、僕らはそこまで余力がなくて(苦笑)。 ――画面から受けるインパクトも、画面環境によって違いますよね。 樋口 「テイルズ オブ」は基本的にリニアモーションバトルで左右に動くバトル。だから、横に広いのは有利ですよね。ゲーム自体は比率が縮小されるだけなのでそこまで印象が異なることはないと思いますが、精度が違いますのでハイビジョン対応モニタで遊んでほしいというのが本音です。プロモーションムービーも動画配信サイトで見て「ふーん」と思っていた人が、Xbox LIVE配信のムービーをハイビジョンテレビで見て「全然別物じゃん!」と言ってくれたら、心の中でガッツポーズみたいな(笑)。 郷田 ムービーをXbox LIVEで配信してから、風向きが変わりました。「テイルズ オブ」に全然興味が無くて、「なぜXbox 360で出すの?」って言っていた人が、プロモーションムービーを見て「すごい」と。僕や樋口もXbox LIVEでダウンロードして、自宅のハイビジョンテレビで見て「おお……」と思いましたからね、家族も(笑)。 樋口 一晩中見てましたよ(笑)。それまで編集にも立ち会ったし、散々見たムービーなのに。 ――自分が作っているゲームが誇れるってすごくいい話じゃないですか。 樋口 幸運なことですよね。誇れるっていうか…なんかムービーを見ていると開発スタッフしか知らない当時の苦労が走馬灯のようにぐるぐる蘇ってきてグッときちゃうんですよね。それはゲーム作りやっている御褒美かな、と思います。 郷田 良い意見も悪い意見もお客様の反応が私たちの糧ですね。無反応なのが一番悲しいですから。ちなみに、ムービーをWebで公開してストリーミングでダウンロードできるようにしたんですけど、ダウンロード数が今までに見たことの無い数字でしたね。 樋口 絶対桁間違えてるよ、みたいな(笑)。 ――それだけ注目度が高いということですね。 樋口 当然国内だけでは考えられない数値なので、海外からのダウンロードが多いんでしょうね。海外でも現在Xbox LIVEで同じものを配信しようかな、というところです。
■ 戦闘システムは「TOA」ベース ――前編で「TOV」が現行機の「テイルズ オブ」のベンチマークになる、とおっしゃられていましたが、戦闘に関してはいかがでしょう? 樋口さんは以前、今後のシリーズは「テイルズ オブ デスティニー2(以下、TOD2)」が基準になるとおっしゃっていました。シリーズも13年目ということで、戦闘システムもある意味行き着いた感があると思いますが? 樋口 「TOV」の方向性は「TOD2」の2Dラインではなく、3Dラインの「テイルズ オブ」の戦闘です。なので、ベースはどうしても「TOA」に寄る部分はあり(※)、細部を調整してプレイアビリティをあげる、演出を強化する、追加に新たな要素を加える、というようなシステムになっています。どちらかというと、今まで「テイルズ オブ」をやってきた人に安心感を持ってもらえる戦闘システムですね。そして、今までより戦闘にはやり応えを持たせています。 ――単純な反応で恐縮ですが、それは難易度が上昇しているということですか? 樋口 いえ、単純な戦闘の難易度上昇ではなく、戦闘中にやることを増やすみたいな感じです。「TOS」から始まった3Dラインの戦闘を遊んで「気持ちいいよね」と言ってくださったお客様に受け入れてもらえるよう作りました。また、戦闘に必要なスキルを覚えるためにも、今回はやれることを増やしました。レベルを上げてスキルを覚えていく仕組みではなく、武器からスキルを吸収するような仕組みを考えています。たとえば、ある武器を装備してしばらく戦闘すると、特定のスキルを吸収できるみたいな感じですね。その武器を手に入れるためには、特定モンスターのドロップアイテムを入手して合成屋で合成する、というような循環を重視したゲーム構造になっています。今までよりは合成をきちんとやらないとゲームを進めにくいかもしれません。 ――「テイルズ オブ」といえば、オフラインの同時プレイがありますよね。先ほど伺った話(前編)をまた繰り返すようですが、Xbox LIVEでオンライン協力プレイができるとすごく面白そうですけど……? 樋口 やっぱりそうですよね(笑)。僕たちも真っ先にそれを思いついたのですけど、今回に関しては、時間に余裕が無かった点が1つ、もう1つはXbox LIVEの協力プレイを満足の行くレベルで提供できるだけの余裕がなかった。1、2フレームを争うゲームではないですが、遅延が起こる可能性ですとか、途中切断といった問題のクリアですね。それと、ゲーム全体の流れが4人用に作られていませんので、せっかくオンラインに対応しても、戦闘だけ4人でやるのはちょっと厳しかろうと思いました。 郷田 やるんだったら、もっと新しい切り口にしてすべてのパートを4人で遊べるようにしないと“ちぐはぐ”でしょうしね。たとえば、4人で別れてダンジョン探索とかね。今回は協力プレイにバトルでの活用しか考えられなかったので、Xbox LIVEでの協力プレイは断念しました。 ――「テイルズ オブ」って一部ボスがすごく強いことがあるじゃないですか。だから、ボスキャラだけオンラインで上級者に手伝ってほしい、とか。 樋口 近所の子供たちが集まってオフラインバトルで遊んでくれるといいですね。コントローラもワイヤレスですし。 ――協力プレイの面白さはまた別という人もいますし。 樋口 「テイルズ オブ レジェンディア」で協力プレイができなかったとき、「なんでできないの?」という問い合わせがけっこうありました。 郷田 アンケートはがきとか見ていると、「兄弟でテイルズを購入して、一緒に遊んでいます」っていう声は多いですね。 ――協力プレイはやってみたら意外と面白い。Xbox LIVEがきっかけになって、この面白みが伝わるというのが理想的ですよね。バトルへの参戦、離脱が難しいとは思いますが。お話をうかがっていると、初期には闘技場みたいな場所での協力プレイとか、いろいろプランがあったとは思いますし。 樋口 たぶん、Xbox LIVEでやるんだったら実装はそんなに難しくないと思いますよ。Xbox LIVEの仕様ならマッチング周りもすごく充実していますから。今回に関しては、それを満足いくデザインにするだけの時間が確保できなかった。たとえば4人でバトルする場合のボスの難易度を変えるですとか、ゲームバランスの調整ができる余裕がなかった。次は頑張ります(笑)。 ※……「TOA」は「FR-LMBS(フレックスレンジ リニアモーションバトルシステム)」を採用している。この「FR-LMBS」は、3Dに対応したシステムとして、「TOS」の「ML-LMBS(マルチライン リニアモーションバトルシステム)」に戦闘フィールドを自由に移動できる「フリーラン」を追加するなどして進化したもの。3Dに対応した「LMBS」=戦闘システムとしては「TOA」、そして「テイルズ オブ ザ ワールド レディアント マイソロジー(これも『FR-LMBS』を採用)」が既発売のものでは最新で、6月26日に発売される「ラタトスク」がこれを進化させたものであることが明らかにされているが、「TOV」はまた違ったものになっていると思われる。
■ 戦闘のフレームレートは60フレームをキープ ――ムービーでしか見ていないのですが、戦闘はキビキビ動いていましたね。 郷田 技のレスポンスも速くて気持ちいいですよ。 樋口 バトルはちゃんと60フレームで作っていますから。 ――60フレームとはっきり言明していただけると嬉しいですね。 樋口 僕が参加した「テイルズ オブ」で戦闘が30フレームだったのはプレイステーション 2版の「TOS」だけなので、「TOS」の悔しさを「TOV」で晴らしました(笑)。PS2版「TOS」の時は、あれはもう発売延期を選ぶか、30フレームを選ぶかの鬼の二択でしたからね。僕らのような人間ってそこにこだわりますよね、30フレームのゲームを出すことが恥ずかしいと思ってしまうような自虐的なところが(笑)。わりとお客様はそうは思っていないことが多いんですけど。 ――D4解像度で60フレームをキープするのは大変ではないですか? 樋口 そこは今回、戦闘もメイン部分から切り分ける形で解決しました。新しいハードで様々なことができる、ということで、普通はあらゆることがシームレスに向かいますよね。そうなるとそれだけの物量を一度に扱うことになりますので、当然フレームレートにも影響させてしまうことがある。そこで、今回も戦闘自体は専用のプログラムを用意することで、60フレームをキープさせています。理由は戦闘のプレイアビリティを優先するためです。シームレスで60フレームをキープさせようとした場合には、今までのプレイアビリティを保てなくなる恐れがあったんです。 ――すべて同じプログラム上で、フィールドも戦闘もプログラムを書かなきゃいけないというのは厳しいということですね。 樋口 そういうことなんですよ。切り分けることで戦闘は戦闘でメモリが使えるし、フィールドはフィールドで全部メモリが使えるということになりますよね。描画に関する部分は戦闘もフィールドも同じプログラムを使っていますけど、ゲームに関する部分は専用のものを用意する、というようなやり方をチョイスしました。 ――国内では60フレームのキープに対するこだわりの話はよくうかがいますが、海外の作品はフレームレートに関してはおおらかですよね。むしろ処理落ちしても、画面処理をうまく行なっていて、あまり気にならなかったりします。 樋口 PCベースで育っているお客様が多かったりして、いろんな層のお客様に通用するゲームになるような作り方が得意なのでしょうね。日本のメーカーはまだそのあたりのテクニックが身についていないと思うので、わりと60フレームにこだわっているチームというかメーカーさんも多いと思います。でも、そういうところって、大事にしたいと思いますよね。お客さんも見れば一発でわかっちゃうでしょうし。ちなみに「TOV」は戦闘を60フレームキープする代わりに、町やフィールドのシーンは30フレームです。街の雰囲気や表現は強化されていますが、街中歩いているところとかゲーム性が少ないところとかは30フレームでもいいですよね。そこまで頑張っちゃうすごいチームもいるんですけど(笑)。
■ 開発の熱意とユーザーの期待がブレンドされた「TOV」の大作感
樋口 チャレンジングな部分は否定できませんね。でも、全然層が違うというわけではなくて、レンジが少しずれるだけだと思います。「テイルズ オブ」も中高校生をターゲットにしていますけど、結果的には小、中、高校生の前半くらいのお客様がメインになってきましたから。 郷田 「TOV」を作りながら、ゲームユーザーを対象にした調査報告も見ることができまして、日本のゲームユーザーの変化がはっきりと見えて、考えさせられましたね。たとえば、リアル、リアルじゃないという表現についても、我々がそれを語るときのリアルって「フォトリアル」だったり、アニメーション的なものを指しますよね。でも、お客様は違うんですよ、特に中高生。同じアニメーションでも、「これは子供っぽい」、「これはリアルだ」という評価になるようです。僕らにしてみればどちらも同じに感じてしまうんですけどね。 ――同じターゲット層でも、ターゲット層の中身が細分化されてきているという感じでしょうか? 郷田 年齢層に合わせたターゲッティングでセグメントを切る形が日本では主流ですが、それが本当に正しいのか考えさせられるレポートでした。たとえば、中高生がゲームのメインターゲットとされていますが、その中高生というのは、はたして本当に一固まりなのか? と疑問に思う調査結果が出ていましたね。そういうゲームユーザーの変化を意識した上での商品展開を考えています。地味ですけど、そういうターゲッティングの考え方からして「TOV」は違いますね。「TOV」で大きな展開ができると思いますよ。 樋口 藤島先生のキャラには、そういう魅力がありますよね。僕は今回で3回目のお仕事ですけど、まだこんな引き出しがあったのか、と思わされます。 ――長く業界の一線でいられる理由は引き出しの多さなのでしょうね。先ほどのターゲットの好みの変化も先取りしていないといけませんから……。 樋口 そうですね。話は変わりますけど、今回はいろんなものがタイミングに恵まれたなと思います。北米では「テイルズ オブ」シリーズ10周年で、「TOV」と「ラタトスク」は北米での10周年記念タイトルになっていますし。 郷田 北米の評判もいいようです。外国人の記者のテンションの高さもすごいです(笑)。 樋口 僕らもやっぱり人の子なので、良いことを言われるとうれしいですよね。「TOV」はこうなんだ、というビジョンをもって、命も食事時間も削ってがんばっていますから。 郷田 それと、これも「テイルズ オブ」シリーズで初の試みなのですが、国内版と欧州版、北米版のテーマ曲をすべて同じアーティストで、日本語と英語で歌ってもらっています。ワールドワイドに通用する実力派アーティストに「TOV」というゲームをよく理解してもらった上で、書き下ろしていただき海外でレコーディングをしました。 ――本作の発表時には、もうレコーディング作業は終了していたという感じですか? 郷田 割と最近なんですけど(笑)。アーティストはまだ明かせませんが、いい意味で変化球。直球ではなくて。ゲームとのマッチング度合は高いですね。 樋口 よくよく考えたら「あ、なるほど」と思う人選ですよ。 郷田 ゲームをプレイしてなくても普通に聞けるいい曲ですし、ゲームをプレイした人なら、ゲームを振り返りながら聞くと「ああ、なるほどな」と思ってもらえる素晴らしい曲になっていると思います。日本語版も英語版も。これもまた大々的に発表できると思います。 ――楽しみですね。ここまでお話を伺っているだけでも、「TOV」はゲームとゲーム外の展開も含めて、既存の「テイルズ オブ」とは違った雰囲気を感じますね。 樋口 感じていただけているなら、それはとても嬉しいですよ。 ――ゲームに対する気合の入れ具合は今までと変わらないと思いますけど、「TOV」は大作感みたいなものが感じられますよ。アニメやCDといったプロダクト的なものは「テイルズ オブ」シリーズの領域では予想つきますよね。でも、世界的規模となると「次は何をやるんですか?」と気になりますよね。情報の出し方も含めて。 郷田 その感じ方が本当になるように頑張ります(笑)。でも、その大作感を感じるというのがすごく嬉しいですね。こっちから「これは大作ですよ!」と押しつけるのではなくて、画面素材や展開の仕方で伝わっていけばいいなあ、と思います。魅力のあるものを魅力通りに伝えることが大事ですよね。 樋口 やっぱり、大作かそうでないかは、お客様が決めることじゃないですか。だから、今の情報量で「TOV」に何かを感じてもらえたら、それは開発メンバー全員が共通して「いいものを作りたい」という目的意識をもって一生懸命やってきた励みになるんですよ。青臭いかも知れませんけど。 ――完成を期待しています。ありがとうございました。
(C)藤島康介 (C)2008 NBGI
□バンダイナムコゲームスのホームページ (2008年4月15日) [Reported by 福田柵太郎/佐伯憲司]
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